受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

保険業法 第305条(立入検査等)

クイックジャンプ
  1. 内閣総理大臣は、この法律の施行に必要な限度において、特定保険募集人又は保険仲立人に対し、その業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職員に、当該特定保険募集人若しくは保険仲立人の事務所に立ち入らせ、その業務若しくは財産の状況若しくは帳簿書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
  2. 2.内閣総理大臣は、この法律の施行に特に必要な限度において、特定保険募集人若しくは保険仲立人と保険募集の業務に関して取引する者若しくは当該特定保険募集人若しくは保険仲立人から業務の委託を受けた者(その者から委託(二以上の段階にわたる委託を含む。)を受けた者を含む。以下この項及び次項において同じ。)に対し、当該特定保険募集人若しくは保険仲立人の業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職員に、当該特定保険募集人若しくは保険仲立人から業務の委託を受けた者の施設に立ち入らせ、当該特定保険募集人若しくは保険仲立人に対する質問若しくは検査に必要な事項に関し当該特定保険募集人若しくは保険仲立人から業務の委託を受けた者に対し質問させ、若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
  3. 3.特定保険募集人若しくは保険仲立人と保険募集の業務に関して取引する者又は当該特定保険募集人若しくは保険仲立人から業務の委託を受けた者は、正当な理由があるときは、前項の規定による報告若しくは資料の提出又は質問若しくは検査を拒むことができる。

この条文の基本情報

立入検査等とは何ですか?

定義立入検査等とは、保険業法第305条に定められた規定で、「内閣総理大臣は、この法律の施行に必要な限度において、特定保険募集人又は保険仲立人に対し、その業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第305条(立入検査等)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第305条の条文原文は「内閣総理大臣は、この法律の施行に必要な限度において、特定保険募集人又は保険仲立人に対し、その業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又…」で始まります。
  3. 保険業法第305条は第五章に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第305条の前の条は保険業法第304条です。
  7. 保険業法第305条の次の条は保険業法第306条です。
  8. 保険業法第305条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第305条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第305条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/305

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法305条は、内閣総理大臣が特定保険募集人・保険仲立人に報告徴求と立入検査を行う権限を定める。2項で委託先・取引先にも及ぶが、3項で拒めるのはその第三者のみ。

Q · 保険代理店にも金融庁の立入検査って来るんですか? 断れるんですか?

代理店本人は拒めないが、委託先は正当な理由で拒める

保険業法305条1項により、内閣総理大臣(実務上は金融庁・財務局)は、特定保険募集人および保険仲立人に対して直接、報告・資料提出を命じ、事務所への立入検査と関係者への質問を行えます。2項では業務の委託先(再委託先を含む)や保険募集の取引先にも権限が及びます。3項で正当な理由による拒否権が認められるのはこの2項の第三者だけであり、1項の名宛人である代理店・仲立人本人に拒否権はありません。

解説

金融庁の検査は保険会社が受けるもので、代理店には関係ない。そう思っている代理店経営者は多い。305条はその思い込みを正面から壊す。登録を受けた代理店・募集人(特定保険募集人)と保険ブローカー(保険仲立人)は、保険会社を経由せず、直接、報告命令と立入検査の対象になる。しかも条文は三段構えだ。1項はあなた本人、2項はあなたが業務を委託した先(再委託、再々委託まで含む)と保険募集の取引先、3項はその委託先・取引先にだけ「正当な理由があるときは拒める」という逃げ道を置いている。裏返せば、あなた本人にその逃げ道はない。さらに条文は「内閣総理大臣は」と書くが、実際に事務所の扉を叩くのは財務局の検査官である。権限は委任されて現場まで降りてくる。

法的な位置づけ

保険業法305条は、保険募集に関する行政調査権限を定める規定であり、内閣総理大臣が特定保険募集人および保険仲立人に対して報告徴求・資料提出命令および立入検査・質問を行う権限の根拠となる。第2項は業務委託先(再委託先を含む)および保険募集の取引先にも権限を及ぼし、第3項はこれらの第三者に正当な理由による拒否権を留保する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.報告命令・検査通知の法的性質を最初に確認する 到達した文書が305条1項の命令なのか、2項の第三者向けなのか、任意の協力依頼なのかを書面で確認し、記録に残す。名宛人が自社本人なら拒否権はなく、期限は命令書記載の日が動く時計になる
  2. 2.募集プロセスの三点セットを時系列で揃える 意向把握の記録、比較推奨の説明記録、手数料体系の資料を案件ごとに時系列で整える。三点の整合が取れているかが乗合代理店の最大の着眼点であり、直前の作り直しや改ざんは罰則と登録取消しの双方に直結する
  3. 3.委託先に預けたデータを契約に基づき取り寄せる 顧客管理 SaaS やクラウド会計など委託先に保管しているデータを、委託契約の条項に基づいて直ちに取り寄せる。協力条項がない場合は2項で委託先自身が名宛人になる可能性も含めて事前に共有する
  4. 4.検査当日は根拠と範囲を確認しながら応答する 求められた事項が「当該特定保険募集人の業務又は財産に関し参考となるべき」範囲に収まっているかを都度確認し、応答内容を自社側でも記録する。刑事に発展しうる論点が出た時点で弁護士の同席を検討する
  5. 5.不利益処分に向かうなら聴聞・弁明で反論する 検査を端緒に306条の業務改善命令や307条の登録取消しへ向かう場合、行政手続法13条により聴聞または弁明の機会が与えられる。反論の本番はここであり、処分後に不服を申し立てるより前に主張を尽くす

よくある質問 AI による整理

Q1特定保険募集人とは何ですか?

登録を受けた保険代理店およびその募集人を指す概念です。保険会社そのものではなく、募集を行う登録業者が305条1項の名宛人となり、報告命令と立入検査を直接受けます。

Q2保険代理店に金融庁の立入検査は来ますか?

来ます。305条1項は保険会社経由ではなく代理店本人を直接の対象としています。端緒は苦情の集中や所属保険会社からの報告であることが多く、規模の大小は発動要件ではありません。

Q3保険業法305条の検査は誰が実施しますか?

条文は「内閣総理大臣」と定めますが、権限は委任され、実務では金融庁および各財務局の検査官が事務所に臨場します。条文の名義と現場の実施主体が異なる点に注意が必要です。

Q4立入検査で提出を求められる資料は何ですか?

募集記録、意向把握・情報提供の記録、比較推奨の説明記録、手数料関係資料、苦情対応記録、帳簿書類などです。「業務若しくは財産に関し参考となるべき」範囲が条文上の限界です。

Q5業務委託先も検査対象になりますか?

なります。305条2項は委託を受けた者(二以上の段階にわたる再委託先を含む)と保険募集の取引先まで射程に入れています。顧客管理 SaaS のベンダーも該当し得ます。

Q6検査を拒める「正当な理由」とは何ですか?

条文は内容を定義していません。他社との守秘義務や個人情報保護との衝突は候補となりますが、単なる手間や営業上の不都合は実務上認められにくいとされます。拒否は2項の第三者のみ可能です。

Q7立入検査の事前通知はありますか?

実務上は日程調整の連絡が先行することが一般的ですが、条文上、事前通知は要件ではありません。通知があっても準備期間は数日で、過去の記録を遡って作ることはできません。

Q8検査の結果どんな処分がありますか?

306条の業務改善命令、307条の登録取消しまたは6か月以内の業務停止が典型です。登録が消えれば保険募集自体ができなくなり、代理店にとっては事業停止と同義になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1検査を断ったら、具体的にどうなるんですか?

立場で答えが変わります。1項の名宛人である代理店・仲立人本人に拒否権はなく、忌避や虚偽報告には罰則があるうえ、306条の業務改善命令や307条の登録取消し・業務停止に直結します。他方、2項で巻き込まれた委託先や取引先は、3項により正当な理由があれば拒めます。実務のポイント:この非対称に気付かず、委託先が拒んだことを自社の違反だと思い込んで謝りに行く代理店が多い。3項の拒否権は委託先自身の権利であって、あなたが肩代わりして責められる筋合いのものではない

Q2検査で答えたことが、あとで刑事事件の証拠に使われたりしませんか?

金融監督法制では、この種の検査権限は犯罪捜査のために認められたものと解してはならない、という趣旨の制限が置かれています。ただし憲法38条の自己負罪拒否特権が行政調査にどこまで及ぶかは、税務調査に関する川崎民商事件判決(最大判昭和47.11.22)以来、目的と強制の度合いで判断され、実務上、解釈が分かれる場面があります。実務のポイント:無登録募集や保険金の不正請求など刑事に発展しうる論点が出た瞬間が分水嶺。そこで弁護士を同席させたかどうかで、残る記録の質が変わる

間違えやすい点 AI による整理

  • あなたから見れば検査は「疑われている」という名誉の問題だが、法律から見れば単なる情報収集権限の行使にすぎない。この落差が対応を誤らせる。身構えて資料を小出しにする、聞かれた範囲を狭く解釈する、そうした自衛のつもりの行動が、忌避や虚偽報告として評価されうる。疑われているかどうかと、出す義務があるかどうかは、まったく別の話である
  • 検査拒否に罰則があることは知られているが、その深刻度は理解されていない。金銭的な罰より効くのは、306条の業務改善命令と307条の登録の取消し・6か月以内の業務停止である。登録が消えれば保険募集そのものができない。代理店にとっては事業の停止と同義だ
  • 「うちは小規模だから検査など来ない」という問いの立て方自体がずれている。305条の発動要件は規模ではなく「この法律の施行に必要な限度」であり、端緒は苦情の集中や所属保険会社からの報告であることが多い。変数は来るかどうかではなく、来た日に何が出せるかである
比較の観点この条文ほかの条文
検査の名宛人305条:特定保険募集人・保険仲立人(本人)129条:保険会社本体
305条2項:委託先(再委託先含む)・保険募集の取引先
発動要件の強さ305条1項:この法律の施行に必要な限度129条:保険会社の業務・財産の状況に関する必要な限度
305条2項:施行に特に必要な限度(要件が一段上)
拒否権の有無305条1項:拒否権なし129条:拒否権なし
305条3項:正当な理由があれば拒否可
検査後の不利益処分306条の業務改善命令、307条の登録取消し・6か月以内の業務停止保険会社に対する業務改善命令・業務停止命令
第三者自身への処分はなく、代理店側の報告命令違反として跳ね返る

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
保険法第165条、保険代理人管理規則・保険経紀人管理規則

台湾も保険代理人・経紀人に帳簿備置義務を課し、主管機関(金融監督管理委員会)が業務状況を検査できる。委託先・再委託先まで明文で射程を広げる日本305条2項に相当する規定は薄い

韓国
보험업법(保険業法)上の資料提出要求・検査規定

金融委員会・金融監督院が保険募集従事者に対して資料提出と検査を行う枠組みを持つ。日本と同様に金融監督行政の一環として構成される

ドイツ
VAG § 305、GewO § 34d、VersVermV

保険会社の監督は BaFin、保険仲介人の登録・監督は営業法(GewO)と所管官庁・商工会議所という二元構造。日本のように募集人監督が保険業法内で完結する構造とは異なる

アメリカ
NAIC Producer Licensing Model Act、各州の market conduct examination 制度

連邦ではなく州保険庁が producer(募集人)を免許・検査する。委託先ベンダーへの直接検査は契約上の監査権やアウトソーシング規制で担保する運用が中心

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし月曜の朝、財務局から「来週水曜に立入検査を実施するので帳簿書類と募集記録を準備されたい」と連絡が入ったら? 実質の準備期間は5日。意向把握の記録、比較推奨の説明記録、手数料体系の資料、この三点の整合が取れていない乗合代理店にとって、週末で作れるものは何もない。過去の記録は遡って作れない、そこが検査の本質である
  • あなたは保険代理店に顧客管理 SaaS を提供しているベンダーだ。ある朝、代理店ではなく自社宛に財務局から資料提出の求めが届く。2項の「委託を受けた者」として、あなたも射程に入っている
  • 銀行の窓口で投資信託と並べて外貨建保険を売っている。窓販部門には銀行法の検査を受ける意識はあっても、登録した保険募集人として保険業法305条で別枠の検査対象になるという意識は薄い。募集記録が投信側の基準で作られていると、保険側の意向把握・情報提供の記録としては通らない

取るべき行動

被害を受けた側:2項で巻き込まれた委託先・取引先の立場なら、正当な理由による拒否権を持つ唯一の当事者はあなたである。1. 求めが1項(本人向け)か2項(第三者向け)かを書面で確認2. 内容が「当該特定保険募集人の業務又は財産に関し参考となるべき」範囲に収まっているかを検証し、無関係な自社顧客の情報まで含むなら範囲外を指摘3. 他社との守秘義務や個人情報保護との衝突は正当な理由の候補になるが、実務上、単なる手間や営業上の不都合では認められにくい4. 拒むときも理由を書面で残す

訴えられた側:1項の名宛人である代理店・仲立人本人に拒否権はない。1. 通知が来たら募集記録、意向把握と情報提供の記録、比較推奨の説明記録、手数料関係資料、苦情対応記録を時系列で揃える2. 直前の作り直しは最悪手で、改ざんは罰則と登録取消しの双方に直結する3. 委託先に預けたデータは契約に基づいて即座に取り寄せる4. 結果が306条の業務改善命令や307条の登録取消しに向かうなら、不利益処分の前に聴聞または弁明の機会がある(行政手続法13条)。反論の場はそこが本番である

時効(請求できる期限):本条自体に時効の定めはない。動く時計は三つある。報告・資料提出の期限は命令書に記載された日(延長を求めるなら期限到来前に書面で)。検査の忌避・虚偽報告には罰則が置かれており、公訴時効は法定刑に連動する(具体的な条番号と法定刑は最新の改正状況をご確認ください)。検査を端緒とする306条・307条の処分に不服なら、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)

学説

行政法学の一般的理解:305条の権限は行政調査であり、実効性確保のため間接強制(罰則)を伴うが、直接強制や捜索押収の性質は持たない。したがって物理的抵抗を排除して立ち入ることはできず、忌避に対しては刑事罰と行政処分で対応する構造になっている。

監督実務の理解:2項の「特に必要な限度」は1項の「必要な限度」より要件が加重されていると読むのが一般的であり、登録業者でない第三者への権限行使は補充的・限定的であるべきとされる。3項の拒否権はこの加重要件と対になった設計である。

改正沿革 AI による整理

  • 平成7年(1995年)保険業法全部改正 現行保険業法が成立し、保険仲立人(保険ブローカー)制度が創設されて、募集人・仲立人に対する監督体系が整備された。本条の改正回数、および第2項の委託先検査・第3項の拒否権が追加された時期は未検証であり、条文沿革の人的確認を要する

改正の年表

  1. 1.平成7年(1995年) 新設:保険業法の全部改正により現行法が成立し、保険仲立人(保険ブローカー)制度の創設とともに、募集人・仲立人に対する報告徴求および立入検査の規定が整備された。第2項の委託先検査および第3項の拒否権が追加された時期は未検証であり、条文沿革の人的確認を要する。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

保険業法の全文を見る所属する編章節を開く:第五章

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›