保険業法 第333条の2
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- 次のいずれかに該当する者は、百万円以下の過料に処する。
- 一第六十七条の二又は第二百十七条第三項において準用する会社法第九百四十六条第三項の規定に違反して、報告をせず、又は虚偽の報告をした者
- 二正当な理由がないのに、第六十七条の二又は第二百十七条第三項において準用する会社法第九百五十一条第二項各号又は第九百五十五条第二項各号に掲げる請求を拒んだ者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第333条の2は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第333条の2の条文原文は「次のいずれかに該当する者は、百万円以下の過料に処する。」で始まります。
- 保険業法第333条の2は第六編に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第333条の2の前の条は保険業法第333条です。
- 保険業法第333条の2の次の条は保険業法第334条です。
- 保険業法第333条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第333条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第333条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/333_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法333条の2は、電子公告調査機関が行政庁への報告を怠り若しくは虚偽報告をした場合、または正当な理由なく調査記録等の閲覧請求を拒んだ場合に、100万円以下の過料を科す。
Q · 電子公告の調査記録を見せてくれと言って断られたら、相手は罰せられるの?
正当な理由のない拒絶は100万円以下の過料の対象です
保険業法333条の2第2号は、正当な理由がないのに会社法951条2項各号・955条2項各号に掲げる請求(財務諸表等・調査記録簿等の閲覧謄写等)を拒んだ者に、100万円以下の過料を科すと定めています。同条1号は会社法946条3項の準用による行政庁への報告義務違反(報告をしない、虚偽の報告をする)も対象にしています。過料は刑罰ではない秩序罰で、非訟事件手続により裁判所が科します。前科はつきませんが、金融庁の監督下にある業界では監督上の評価に影響します。
解説
保険会社の電子公告。多くの人は「ネットに載せるだけでしょ」と思っている。だが法はその裏側に監視装置を仕込んでいる。電子公告調査機関(公告が本当に定められた期間、正しく掲載され続けたかを外部から検証する専門機関)は、行政庁に報告する義務を負い、誰でも一定の請求ができる仕組みになっている。保険業法333条の2は、その監視装置が壊されたときの制裁だ。報告をしない、嘘の報告をする、正当な理由なく調査記録の閲覧請求を拒む。この三つに100万円以下の過料が科される。過料は刑罰ではなく秩序罰(前科がつかない行政上の制裁金)だが、金額は決して軽くない。あなたが保険会社の総務・法務担当なら、電子公告の調査委託先が何を義務づけられているかを知らずに契約している可能性がある。その先に、あなたの会社の合併や資本減少の公告の有効性がぶら下がっている。
法的な位置づけ
保険業法333条の2は、電子公告調査に関する秩序罰を定める規定である。会社法946条3項の準用による行政庁への報告義務違反(不報告・虚偽報告)と、会社法951条2項各号・955条2項各号に基づく閲覧謄写等の請求を正当な理由なく拒む行為を対象とし、100万円以下の過料を科す。
よくある質問 AI による整理
Q1電子公告調査とは何ですか?
公告方法を電子公告とする会社が一定の公告をする際、その公告が法定期間中断なく掲載されたかを第三者機関が検証する制度です。保険業法67条の2が会社法の規定を準用しています。
Q2電子公告調査機関はどこが指定するのですか?
電子公告調査は法務大臣の登録を受けた調査機関が行います。登録機関であるため行政庁への報告義務を負い、その違反が本条1号の過料事由になります。
Q3保険業法333条の2の過料は誰に科されますか?
報告義務や閲覧請求に応じる義務を負う者、実務上は電子公告調査機関とその義務者です。公告を出した保険会社そのものが自動的に対象になるわけではありません。
Q4電子公告調査が必要な公告はどれですか?
公告方法を電子公告とする会社が、合併や資本金の額の減少など債権者保護手続を伴う公告をする場合です。決算公告は調査の対象外とされています。
Q5電子公告が途中で中断したらどうなりますか?
会社法は一定の要件のもとで中断があっても公告の効力を妨げない救済を置いています。中断の事実と期間は調査記録に残るため、記録の確認が出発点になります。
Q6調査記録簿はいつまで保存されますか?
調査記録簿等の記載事項と保存は電子公告規則9条に委任されています。保存期間は同規則の定めによるため、最新版の条文で確認してください。
Q7閲覧を断る「正当な理由」とは何ですか?
請求権者の資格不備、請求の濫用性などが典型ですが、条文に列挙はなく事後に客観的に判断されます。拒絶時に検討した理由を記録に残すことが実務上の分かれ目です。
Q8過料は誰がどうやって決めるのですか?
非訟事件手続法に基づき裁判所が決定します。刑事裁判ではないため起訴も公判もなく、裁判所からの照会への対応が実質的な防御の場になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1過料って、罰金と何が違うんですか?
過料は行政上の秩序罰で、刑罰ではありません。前科がつかず、刑事手続ではなく非訟事件手続法に基づき裁判所が決定します。本条は100万円以下と定めています。実務のポイント:前科がつかないため軽く見られますが、金融庁の監督下にある業界では過料の事実自体が監督上の評価材料になります。金額よりも、監督当局との関係に残る傷の方が実務上は重い
Q2一般の保険契約者でも調査記録を見せてくれと言えるんですか?
会社法951条2項・955条2項が定める請求権者に該当すれば請求できます。保険業法67条の2および217条3項がこれを準用しており、正当な理由なく拒めば本条2号の過料対象です。実務のポイント:請求権者の範囲は条文で限定されているため、まず自分が該当するかを確認すること。該当しない立場でも、監督官庁への情報提供という別ルートは残っている
間違えやすい点 AI による整理
- 「過料100万円なんて、罰金に比べたら軽い」と思われがちだが、比較の軸が違う。過料は前科がつかない代わりに、刑事手続の厳格な証明を経ずに非訟事件手続で科される。弁解の機会は形式的になりやすく、「争えば何とかなる」刑事罰とは戦い方が根本的に違う
- この条文は調査機関だけの話だと片付けられやすい。だが視点を変えると、保険契約者・債権者の側から見ればこれは「情報にアクセスする権利の担保装置」である。会社法951条2項・955条2項の請求権を持っているのは利害関係者であって、監督官庁だけではない
- 「電子公告は会社が自分でサイトに載せればいい」という理解は、前提の立て方が誤っている。一定の公告については第三者機関による調査が制度上組み込まれており、その調査の適正さを担保する仕組みまでがワンセットで法定されている。掲載行為だけを見ていると、制度の半分しか見えていない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 名宛人 | 保険業法333条の2:電子公告調査に関する報告・開示の義務者(調査機関側) | 保険業法333条:保険会社の発起人・取締役・執行役・監査役等の役員等 会社法946条:電子公告調査の実施主体としての調査機関 |
| 対象行為 | 行政庁への不報告・虚偽報告/正当な理由のない閲覧謄写請求の拒絶 | 登記懈怠、公告懈怠、虚偽記載など会社運営上の義務違反 調査義務・調査結果の通知義務・報告義務の本体規定(制裁規定ではない) |
| 制裁の性質 | 100万円以下の過料(秩序罰、前科はつかない) | 過料(秩序罰) 制裁なし。違反時に本条や会社法の罰則が発動する |
| 手続 | 非訟事件手続法により裁判所が決定 | 非訟事件手続法により裁判所が決定 法務大臣による登録・監督(登録取消等の行政処分を含む) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は公告方法を定款等で定める枠組みで、日本のような法務大臣登録の第三者調査機関に報告義務と開示義務を課す構造は存在しない。公告の適正は主に主管機関の監督で担保される
韓国も電子公告制度自体は導入されているが、独立した調査機関を介在させ、その機関に報告・開示義務を課して過料で担保する日本型の二段構えとは制度設計が異なる
ドイツは連邦官報(Bundesanzeiger)という公的な掲載基盤に公告を集約する方式を採り、掲載の適正は基盤運営と連邦官庁の監督で担保される。個別の調査機関を置かない
米国は州ごとに公告要件が分かれ、連邦統一の電子公告調査制度は存在しない。公告の履行は登記・宣誓供述書等で証明される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 保険会社が合併の債権者保護手続として電子公告を出した。調査機関に調査を委託したが、その機関が行政庁への報告を怠っていた。過料は調査機関側に科されるが、あなたの会社が困るのはその先。調査が適正でなかったと争われれば、公告の効力、ひいては合併手続の適法性に飛び火する
- もし、あなたが保険契約者として「この会社の資本減少の公告、本当に法定期間ずっと出ていたのか」を確かめたくなったら? 会社法951条2項・955条2項の請求権があり、調査機関は正当な理由なく拒めない。拒めば100万円以下の過料。一般人が制度の外から中を覗ける、数少ない窓口である
- 電子公告調査機関の実務担当者が、繁忙を理由に行政庁への報告を後回しにした。悪意はない。だが333条の2第1号は「報告をせず」も対象にしている。不作為だけで過料の要件を満たす
- 調査記録の閲覧を求められた担当者が「営業秘密だから」と即答で断った。あと数日で相手方が裁判所に申し立てる構えを見せている。「正当な理由」の有無は後から客観的に判断される。断る前に、拒絶理由が法的に立つか検証する時間はまだある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 調査記録の閲覧・謄写を求める根拠条文(保険業法67条の2または217条3項が準用する会社法951条2項、955条2項)を書面で明示して請求する2. 拒絶されたら、拒絶理由を書面で回答するよう求め、やり取りを記録に残す3. 正当な理由がないと考えるなら、監督官庁である金融庁への情報提供を検討する4. 公告の効力自体を争う必要があるなら、合併・組織変更の手続進行中に弁護士へ相談する。手続完了後は争う実益が急速に失われる
訴えられた側:1. 報告漏れであれば、指摘を受けた時点で直ちに報告を完了させ、遅延の経緯を時系列で記録する2. 閲覧拒絶の場合、拒絶時に検討した理由(営業秘密、請求権者の資格不備、請求の濫用性など)が記録に残っているかを確認する。事後に作った理由は「正当な理由」として評価されにくい3. 過料は非訟事件手続法により裁判所が決定するため、裁判所からの照会には代理人を立てて対応する4. 同種の不備が他の案件にもないか内部調査し、自主的な是正報告を行う
時効(請求できる期限):過料そのものに特定の時効規定はないが、非訟事件手続法に基づく過料裁判の手続が進行する。報告義務の履行期限は行政庁の求めに応じて個別に定まるため、通知書に記載された期限が実質的なタイムリミットになる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条の過料は行政上の秩序罰であり刑罰ではない。したがって非訟事件手続法により裁判所が決定し、前科は生じない。もっとも登録制の下にある調査機関にとっては、過料の事実が監督上の不利益と結びつく点で実質的制裁力を持つと解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成16年(2004年) 新設:商法等の改正により電子公告制度が創設され、登録調査機関による電子公告調査の枠組みが導入された。これに伴い、保険業法にも電子公告調査に関する秩序罰規定が置かれた
- 2.平成17年(2005年) 改正:会社法の制定に伴い、保険業法が準用する公告・調査関係の条文が商法から会社法の規定へと整理された
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