保険業法 第337条の2
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- 機構の役員は、次の各号のいずれかに該当する場合には、二十万円以下の過料に処する。
- 一第二編第十章第四節の規定により内閣総理大臣及び財務大臣の認可を受けなければならない場合において、その認可を受けなかったとき。
- 二第二百六十四条第一項の規定による政令に違反して登記することを怠ったとき。
- 三第二百六十五条の二第二項の規定に違反したとき。
- 四第二百六十五条の二十八に規定する業務以外の業務を行ったとき。
- 五第二百六十五条の三十七又は第二百六十五条の三十九第一項若しくは第二項に規定する書類を提出せず、又は虚偽の書類を提出したとき。
- 六第二百六十五条の四十三の規定に違反して業務上の余裕金を運用したとき。
- 七第二百六十八条第五項(第二百六十九条第二項、第二百七十条の三の十二第二項、第二百七十条の三の十三第四項、第二百七十条の六の三第二項及び第二百七十条の六の四第四項において準用する場合を含む。)、第二百七十条第四項又は第二百七十条の二第六項(第二百七十条の三の十二第三項において準用する場合を含む。)の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第337条の2は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第337条の2の条文原文は「機構の役員は、次の各号のいずれかに該当する場合には、二十万円以下の過料に処する。」で始まります。
- 保険業法第337条の2は第六編に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第337条の2の前の条は保険業法第337条です。
- 保険業法第337条の2の次の条は保険業法第337条の3です。
- 保険業法第337条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第337条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第337条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/337_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法337条の2は、保険契約者保護機構の役員が認可・登記・業務範囲・書類提出・余裕金運用・報告の各義務に違反した場合、二十万円以下の過料に処すると定める。
Q · 保険契約者保護機構の役員が報告を忘れたら、誰がお金を払うんですか?
機構ではなく役員個人が二十万円以下の過料を払います
保険業法337条の2は、保険契約者保護機構の役員個人を名宛人とする過料規定です。認可の不取得、登記の懈怠、業務範囲の逸脱、書類の不提出・虚偽提出、余裕金の運用制限違反、報告の不実施・虚偽報告などに該当すると、二十万円以下の過料に処せられます。過料は刑罰ではないため前科は付きませんが、非訟事件手続法により裁判所が決定し、確定すれば強制執行の対象となります。機構の財産から肩代わりすれば、業務範囲逸脱という別の違反になります。
解説
保険会社が潰れてもあなたの生命保険が責任準備金の九割まで残るのは、保険契約者保護機構という受け皿が法律で用意されているからだ。その受け皿を動かしている役員個人に、二十万円以下の過料という鎖を掛けているのが本条である。狙われているのは機構という法人ではない。理事長・理事・監事という生身の個人だ。認可を取らずに動いた、登記を怠った、定められた業務範囲を超えた、書類を出さない、虚偽の書類を出した、余裕金を勝手に運用した、報告をしない。七つの引き金のどれを踏んでも、支払いは機構の金庫ではなく役員の財布から出る。過料は刑罰ではないので前科は付かない。だが裁判所が非訟手続で決定し、確定すれば強制執行の対象になる。最後の安全網を預かる人間に、法人の陰へ隠れさせないための設計である。
法的な位置づけ
保険業法337条の2は、保険契約者保護機構の役員に対する過料の規定である。認可・登記・業務範囲・書類提出・余裕金運用・報告という外形的な手続義務の違反類型を列挙し、該当する役員個人に二十万円以下の過料を科す。行政上の秩序罰であり刑罰ではない。
よくある質問 AI による整理
Q1保険業法337条の2とは何ですか?
保険契約者保護機構の役員個人に二十万円以下の過料を科す規定です。認可・登記・業務範囲・書類・余裕金運用・報告という七つの違反類型を列挙しています。
Q2過料 二十万円 いつ払うんですか?
裁判所の過料の裁判が確定した後、検察官の命令により執行されます。略式裁判なら告知から1週間が異議申立期間で、放置すると確定します。
Q3保険契約者保護機構の役員は誰ですか?
理事長・理事・監事などの機構役員です。本条はこれらの個人を名宛人とし、機構という法人には科しません。
Q4機構が過料を代わりに払えますか?
できません。機構財産からの支出は保険業法265条の28の業務範囲外の支出となり、本条4号の別の違反を重ねることになります。
Q5過料に前科はつきますか?
つきません。過料は行政上の秩序罰であり刑罰ではないため、前科として記録されず、検察官の起訴も行われません。
Q6過料の決定に不服がある場合はどうしますか?
正式な過料の裁判には告知から1週間の不変期間内に即時抗告、略式裁判には同じく1週間以内に異議を申し立てます(非訟事件手続法)。
Q7保険会社が破綻したら保険はどうなりますか?
保険契約者保護機構が資金援助や契約承継を行います。本条はその機構の運営規律を役員個人の責任で担保する仕組みです。
Q8機構の余裕金運用は違法になりますか?
保険業法265条の43が定める運用方法の範囲を超えると、本条6号により役員が過料の対象となります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1過料って、罰金とどう違うんですか。前科はつくんですか。
つきません。過料は行政上の秩序罰で刑罰ではなく、刑事手続ではなく非訟事件手続法119条以下により地方裁判所が決定します。罰金なら刑法上の刑罰として前科になりますが、過料は別物です。実務のポイント:過料の裁判は書面審理が基本で、略式なら審問すら開かれません。通知が届いた時点でもう決まっているのが通常であり、争える窓は告知から1週間の異議期間だけです。
Q2うちの保険会社が潰れたら、契約はどうなるんですか。
生命保険なら破綻時点の責任準備金の原則90%が保護機構により補償されます(高予定利率契約は削減あり)。損害保険は自賠責・地震保険が100%など種目で異なります。根拠は保険業法265条の28以下に定める機構の業務です。実務のポイント:守られるのは責任準備金であって予定利率ではありません。承継先で予定利率が引き下げられれば、将来の受取額は九割よりさらに減ります。パンフレットの90%という数字だけを見て安心している人と、この二段構えを知っている人とでは、貯蓄性保険の選び方が変わります。
Q3役員が過料を科されたら、機構が代わりに払ってくれないんですか。
本条は機構ではなく役員個人を名宛人にしています。機構財産から支出すれば265条の28が定める業務の範囲を超える支出となり、別の違反を重ねることになります。実務のポイント:役員賠償責任保険(D&O保険)でも、過料・罰金・課徴金は原則として填補の対象外です。保険で守られているつもりの役員ほど、この種の外形義務の穴に対して無防備になります。
間違えやすい点 AI による整理
- 「過料と罰金は、金額が違うだけの似たようなもの」という理解は、問いの立て方そのものが間違っている。分かれ目は金額ではなく刑罰かどうかだ。過料は行政上の秩序罰で、刑事訴訟法ではなく非訟事件手続法119条以下により裁判所が決定する。前科も付かず、検察官の起訴もない。だから逆に、刑事事件なら当然にある防御の場面が最初から存在しない
- 保険契約者保護機構が公的な救済機関であることを知っている人でも、その役員が個人の名で制裁を受ける構造までは知らないことが多い。会員保険会社の負担金という私的資金と、必要に応じた政府補助という公的資金の両方を扱う組織だからこそ、法人への制裁では抑止が届かないと立法者は判断した。深刻なのは金額ではなく、責任の宛先が個人に固定されている点である
- 契約者の側から見れば、機構は破綻時に助けてくれる味方である。保険業法の側から見れば、機構は認可・登記・業務範囲・書類・余裕金運用・報告という六つの外形規律で縛られた厳格な監督対象である。この落差を理解しないまま機構の役員を引き受けると、名誉職のつもりで座った椅子に、個人責任の配線がつながっていたことを後から知ることになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 337条の2:機構役員個人の外形義務違反 | 265条の28:機構が行える業務の範囲そのもの 265条の43:業務上の余裕金の運用方法の制限 |
| 法的性質 | 行政上の秩序罰(過料、前科なし) | 授権規定(できることの外枠) 行為規範(運用先の制限) |
| 手続 | 非訟事件手続法による裁判所の決定 | 内閣総理大臣・財務大臣の監督 内閣総理大臣・財務大臣の監督 |
| 違反時の帰結 | 役員個人が二十万円以下を負担 | 逸脱すれば337条の2第4号が作動 違反すれば337条の2第6号が作動 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も保険安定基金を法定化し破綻時の受け皿とするが、基金役員個人を名宛人とする過料類型の列挙は日本ほど細分化されていない
韓国は預金保険公社が保険契約も含む破綻処理を担う一元型。機関役員の義務違反には과태료(過料)が用意される
ドイツは生命保険の Sicherungsfonds(Protektor)を監督法上に位置づけ、違反は Bußgeld(秩序違反金)で対応する構造
米国は州ごとの Guaranty Association が破綻保険会社を処理する分権型。役員責任は州法と信認義務法理に委ねられる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 機構の理事に就任して最初の決算期。事務局から「例年どおり出しておきます」と言われたまま、提出期限まであと三日。本条5号は書類を提出しなかった役員を名指しする。誰が実際に封をしたかは問題にならない。期限の当日に「事務局が失念していました」と報告を受けても、過料の通知が届くのはあなたの自宅住所である
- 機構が保険契約者向けの相談ノウハウを外部に有料提供して収益源にしたら、どうなる? 265条の28に定められた業務の範囲を一歩でも出れば、本条4号が作動する。事業として健全か、契約者のためになるかは判断材料にならない。条文に書かれた業務かどうか、それだけが分かれ目になる
- 監事に就任した。登記の実務は事務局が回していると聞かされた。過料の名宛人になるのは、その事務局ではない
- 加入していた生命保険会社が破綻し、機構から契約承継の通知が届いた。承継後の予定利率が大幅に下がっていて、受け取れる額は思っていた九割よりずっと少ない。あなたが見るべきは補償率の数字だけではなく、この機構がどういう規律のもとで動いている組織なのかという一段深い層である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 過料は私人が申し立てられる制度ではない。裁判所の職権で開始され、端緒は監督官庁からの通知である。機構の運営に疑義があるなら、窓口は裁判所ではなく金融庁になる2. 公表されている機構の業務報告書と財務諸表を先に読み、本条5号が指す書類提出義務の履行状況と、余裕金の運用内容を確認する3. あなた自身の契約の救済は本条ではなく265条の28以下の補償制度で動く。役員の責任追及と補償請求は、別々の線として並行させる
訴えられた側:1. 略式の過料裁判なら、告知を受けた日から1週間以内に異議を申し立てる。異議により略式裁判は効力を失い、審問の機会が開く(非訟事件手続法122条) 2. 正式な過料の裁判には、告知から1週間の不変期間内に即時抗告。これには執行停止の効力がある3. 「事務局に任せていた」は免責にならない。職務分掌規程と決裁記録で、当該事務が自分の職責の外にあったことを客観資料で示す4. 機構に肩代わりさせない。個人に科された過料を機構財産から支出すれば、業務範囲の逸脱という別の引き金を踏む
時効(請求できる期限):本条の過料は刑罰ではないため、公訴時効(刑事訴訟法250条)の適用はない。時間の勝負は違反後ではなく通知後に始まる。略式裁判の告知を受けた日から1週間以内に異議の申立て(非訟事件手続法122条)、正式な過料の裁判に対しては告知を受けた日から1週間の不変期間内に即時抗告(同法120条、67条)。放置すれば確定し、検察官の命令により強制執行される(同法121条)
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