受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

保険業法 第337条の3

クイックジャンプ

第二百六十三条第二項の規定に違反した者は、百万円以下の過料に処する。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第337条の3は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第337条の3の条文原文は「第二百六十三条第二項の規定に違反した者は、百万円以下の過料に処する。」で始まります。
  3. 保険業法第337条の3は第六編に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第337条の3の前の条は保険業法第337条の2です。
  7. 保険業法第337条の3の次の条は保険業法第338条です。
  8. 保険業法第337条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第337条の3
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第337条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/337_3

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法337条の3は、263条2項の名称使用制限に違反した者を100万円以下の過料に処すると定める。過料は刑罰ではないため前科はつかない。

Q · 会社名に「保険契約者保護機構」と入れたら、どうなるんですか?

保険業法337条の3で100万円以下の過料。前科はつかない

保険業法263条2項は、生命保険契約者保護機構と損害保険契約者保護機構以外の者が、保険契約者保護機構と誤認されるおそれのある文字を名称に用いることを禁じています。これに違反すると、同法337条の3により100万円以下の過料に処せられます。過料は刑罰ではなく行政上の秩序罰であるため前科はつかず、検察官の起訴ではなく裁判所が非訟事件手続法の過料事件として職権で決定します。ただし刑罰でないからこそ、詐欺罪(刑法246条)や不正競争防止法違反とは別軌道で課されうる点に注意が必要です。

解説

生命保険会社が破綻したとき、契約者の責任準備金等の原則90% を肩代わりする組織が実在する。生命保険契約者保護機構と損害保険契約者保護機構、この二つだけだ。保険業法263条2項は、この二つ以外の者が「保険契約者保護機構であると誤認されるおそれのある文字」を名称に用いることを禁じ、337条の3がその違反に100万円以下の過料を定める。ここで押さえるべきは、過料が刑罰ではないという点である。検察官が起訴するのではなく、裁判所が非訟事件手続法の過料事件として職権で決定を出す。だから前科はつかない。逆に、刑罰ではないからこそ詐欺罪の有罪判決や不正競争防止法違反とは別の線でもう一発乗ってくる。「たかが100万円」で終わる条文ではない。

法的な位置づけ

保険業法337条の3は、同法263条2項の名称使用制限に違反した者に対し100万円以下の過料を科す秩序罰規定である。過料は刑罰ではなく行政上の義務違反に対する制裁であり、非訟事件手続法に基づき裁判所が職権で決定する。保険契約者保護機構の名称信用を独占的に保護する制度の末端に位置する。

よくある質問 AI による整理

Q1保険契約者保護機構とは何ですか?

保険会社が破綻したときに契約者の責任準備金等を原則90% まで補償する組織です。生命保険契約者保護機構と損害保険契約者保護機構の二つだけが存在します。

Q2過料100万円は誰が決めるのですか?

検察官の起訴ではなく、裁判所が非訟事件手続法の過料事件として職権で決定します。実務では主務官庁からの通知が手続の起点になります。

Q3保険業法337条の3の対象になるのはどんな名称ですか?

保険契約者保護機構と誤認されるおそれのある文字を名称に用いた場合です。完全一致でなくても、一般人が機構と混同しうる表記なら対象になりえます。

Q4NPO や一般社団法人でも過料の対象になりますか?

なります。263条2項は営利・非営利を区別していません。公益目的の団体でも、機構と誤認されるおそれのある名称なら制限の対象です。

Q5偽の保険契約者保護機構を名乗る電話は違法ですか?

機構は個別の契約者に電話や訪問で手続を求めません。名称を騙る行為は263条2項違反となり、金銭を得れば詐欺罪(刑法246条)も成立しえます。

Q6過料の通知が来たらいつまでに対応すべきですか?

過料の裁判では当事者の陳述を聴く手続があります(非訟事件手続法121条2項)。指定された期限内に是正の経緯と誤認のおそれの程度を具体的に提出してください。

Q7商号を変更すれば過料は回避できますか?

既に発生した違反自体は消えませんが、是正の速さと記録の厚さが過料の額を左右する事実上の主戦場です。ドメインや SNS 名まで同時に洗い出す必要があります。

Q8保険会社と紛らわしい名称も規制されますか?

されます。保険業法7条2項が保険会社と誤認されるおそれのある名称の使用を制限しており、263条2項と同型の規制構造になっています。

この条文についての質問 AI による整理

Q1過料って、罰金とどう違うんですか?

過料は行政上の秩序罰で刑罰ではない。前科はつかず、検察官の起訴ではなく裁判所が非訟事件手続法119条以下の過料事件として職権で開始し、決定を出す。337条の3の100万円以下も同じ枠である。実務のポイント:刑罰でないため一事不再理が働かない。同一の行為に詐欺罪の有罪判決と過料の決定が別々に乗ることがあり、刑事が不起訴で終わって安心した会社が後から過料の通知を受ける例がある

Q2商号登記が法務局で受理されたのに、それでも違反になるんですか?

なる。263条2項の名称規制は登記審査とは別の線で働き、登記官は保険業法への適合性を審査しない。登記の受理は適法性の証明にならない。実務のポイント:同型の構造が保険業法7条2項にもあり、「保険会社」と誤認されるおそれのある名称も同様に過料の対象になる。金融系の名称は登記の前に監督法令側で一度当てる。これを飛ばすと、後始末は変更登記費用だけでは済まない

Q3偽の機構を見つけたら、自分で裁判所に過料を申し立てられますか?

できない。過料についての裁判の手続は裁判所の職権で開始され(非訟事件手続法120条)、実務では主務官庁からの通知が起点になる。個人にできるのは監督官庁と機構への情報提供である。実務のポイント:「名前が紛らわしい」だけの通報は動きが鈍い。勧誘文書、振込先、録音といった金銭被害の証拠を添えると、消費者被害の案件として別ルートからも動き出しが早くなる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「100万円以下の過料」で終わると理解している人は、金額の欄しか見ていない。実際に発生するのは商号変更登記、看板・名刺・印刷物・ドメイン・SNS 名の全差し替え、取引先への経緯説明、検索結果に残った旧名称の後始末であり、合計は過料本体より一桁上になることが普通である。条文が示すのは請求書の一行目にすぎない
  • 「法務局で商号登記が通ったのだから合法だろう」という問いの立て方そのものが誤っている。商業登記の審査は同一商号や公序良俗などに限られ、登記官は保険業法の名称規制の適合性を審査しない。登記完了通知は適法性の証明書ではなく、単に登記簿に載ったという記録である
  • 過料は罰金と同じものだと思われているが、過料は刑罰ではなく行政上の秩序罰である。前科はつかず、刑法の共犯規定も適用されない。裏返すと、刑事で不起訴や無罪が確定しても過料は別軌道で課されうる。「刑事が終わったから終わった」という安心が、最も危ない
比較の観点この条文ほかの条文
保護される名称263条2項:保険契約者保護機構(337条の3が過料を接続)7条2項:保険会社
刑法246条:名称ではなく財物の交付を保護
制裁の性質過料(行政上の秩序罰、前科なし)過料(行政上の秩序罰、前科なし)
刑罰(10年以下の拘禁刑、前科あり)
手続の主体裁判所が職権で開始(非訟事件手続法120条)裁判所が職権で開始(非訟事件手続法120条)
検察官の起訴による刑事訴訟手続
金銭被害の有無不要。名称使用の事実だけで成立しうる不要。名称使用の事実だけで成立しうる
必要。欺罔行為による財物・利益の移転が要件

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
保險法・財團法人保險安定基金関連規定

台湾も保険安定基金という法定セーフティネットを設け、その名称冒用を規制する構造を持つ。制裁は行政罰である点で日本の過料と機能的に近い

韓国
예금자보호법(預金者保護法)

韓国は預金保険公社が保険契約も含めて保護対象とする統合型であり、機構の名称使用制限も同法に置かれる。日本のように生損保で機構が分かれていない

ドイツ
VAG(Versicherungsaufsichtsgesetz)Bußgeldvorschriften

ドイツは保険監督法に Bußgeld(秩序違反金)を置く。Ordnungswidrigkeit は刑罰ではない点で日本の過料と発想が一致する

アメリカ
State guaranty association statutes(NAIC Model Act)

米国は州ごとの保証協会制度であり、保証協会の存在を販売時に宣伝すること自体を禁じる規定を置く州が多い。名称保護よりも広告利用禁止に重心がある

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 保険代理店として独立し、屋号を「日本保険契約者保護機構サポートセンター」と決めてサイトを公開した。三週間後に照会文書が届き、回答期限はあと二週間。名称変更登記、ドメイン移転、名刺と広告の差し替えを同時に走らせる羽目になる。過料本体より、この同時進行のコストが効く
  • もし親が「保険契約者保護機構の者です、契約の移し替えに印鑑証明が必要です」という電話を受けたら、どこで偽物と見抜く? 機構は個別の契約者に電話や訪問で手続を求めない。263条2項は、この一本の電話そのものを違法と評価する根拠になる
  • NPO を立ち上げ、名称に「保険契約者保護機構」を入れた。公益目的でも例外はない。263条2項は営利と非営利を区別していない
  • 友人が「保険契約者保護機構認定代理店」を名乗る業者から契約させられたと相談してきた。そんな認定制度は存在しない。相手の表示を証拠として保全したうえで、どこへ、何を添えて通報するかを三分で示せる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 金を動かす前なら止める。機構が個別の契約者に電話や訪問で手続や送金を求めることはない2. 相手の名称、連絡先、書面、通話記録を保存し、生命保険契約者保護機構または損害保険契約者保護機構の公式窓口で真偽を確認3. 振込済みなら即日、振込先金融機関へ口座凍結を依頼。残高が抜ける前が勝負4. 警察へ詐欺(刑法246条)で届出し、並行して監督官庁へ情報提供。263条2項違反の過料手続は行政庁からの通知が実務上の起点になる

訴えられた側:1. 使用を即停止し、サイト、看板、名刺、SNS 名、ドメインまで一度に洗い出す2. 商号なら変更登記、屋号なら表示の全面差し替えを日付入りで記録。是正の速さと記録の厚さが、過料の額を左右する事実上の主戦場である3. 過料の裁判では当事者の陳述を聴く手続がある(非訟事件手続法121条2項)。誤認のおそれの程度、是正の経緯、その名称で得た収益の有無を具体的に出す4. 名称を掲げて集金していたなら、過料より先に詐欺罪と不正競争防止法の線を弁護士と検討する

時効(請求できる期限):過料は刑罰ではないため、刑事訴訟法の公訴時効は適用されない。保険業法にも本条の過料に固有の期間制限はなく、違反状態が続く限り随時対象になりうる。金銭債権としての時効を論じる場面では一般の消滅時効(民法166条)の枠組みが参照されるが、実務上、解釈が分かれている。過料の裁判が確定した後は、検察官の命令により執行される(非訟事件手続法122条)

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

保険業法の全文を見る所属する編章節を開く:第六編

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›