保険業法 第339条
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第三百八条の十七の規定に違反してその名称又は商号中に、指定紛争解決機関と誤認されるおそれのある文字を使用した者は、十万円以下の過料に処する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第339条は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第339条の条文原文は「第三百八条の十七の規定に違反してその名称又は商号中に、指定紛争解決機関と誤認されるおそれのある文字を使用した者は、十万円以下の過料に処する。」で始まります。
- 保険業法第339条は第六編に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第339条の前の条は保険業法第338条です。
- 保険業法第339条の次の条は保険業法第340条です。
- 保険業法第339条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第339条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第339条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/339
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法339条は、308条の17に違反して名称や商号に指定紛争解決機関と誤認されるおそれのある文字を使った者に、十万円以下の過料を科す規定である。
Q · 「保険紛争解決センター」って名乗ってる会社、勝手に名乗っていいんですか?
禁止されているが、罰は十万円以下の過料だけ
保険業法339条は、同法308条の17に違反して名称や商号に指定紛争解決機関と誤認されるおそれのある文字を使った者に、十万円以下の過料を科します。過料は刑罰ではないため前科はつかず、裁判所が非訟事件手続法に基づいて科す行政上の秩序罰です。制裁が軽いため、相談先が本物かどうかは金融庁が公表する指定紛争解決機関の一覧で自ら確認することが、最も実効的な自衛策になります。
解説
保険契約でトラブルになったとき、あなたが頼る先は「指定紛争解決機関」である。生命保険協会や日本損害保険協会などが金融庁の指定を受け、保険会社との紛争を無料または低額で仲介する公的な受け皿だ。この条文が守っているのは、その看板の信用である。「○○保険紛争解決センター」「保険 ADR 相談機構」といった、いかにも公的機関に見える名称を、指定を受けていない業者が名乗ることを禁じ、違反すれば十万円以下の過料を科す。あなたが知っておくべきは二点。第一に、本物かどうかは金融庁の指定リストで確認できること。第二に、この過料は刑罰ではなく行政上の秩序罰であり、前科もつかず、非訟事件手続として裁判所が科す。つまり十万円という金額は「その名称を騙る商売」を止めるには安すぎる。制裁の弱さそのものが、あなた自身で確認する必要性を物語っている。
法的な位置づけ
保険業法339条は、指定紛争解決機関の名称保護(同法308条の17)の実効性を担保する過料規定である。名称又は商号中に指定紛争解決機関と誤認されるおそれのある文字を使用した者に対し、十万円以下の過料を科す。刑罰ではなく行政上の秩序罰に位置づけられ、裁判所が非訟事件手続法に基づいて裁判を行う。
よくある質問 AI による整理
Q1指定紛争解決機関とは何ですか?
金融庁の指定を受けて、保険会社と契約者の紛争を裁判外で解決する機関です。保険分野では生命保険協会や日本損害保険協会などが指定を受けており、手続は原則無料または低額です。
Q2保険業法339条の過料はいくらですか?
十万円以下の過料です。指定紛争解決機関と誤認されるおそれのある文字を名称や商号に使った場合に科されます。刑罰である罰金ではないため、前科は残りません。
Q3過料と罰金の違いは何ですか?
過料は行政上の秩序罰で、裁判所が非訟事件手続法に基づいて科します。罰金は刑罰で、検察官の起訴と刑事裁判を経て科され前科がつきます。性質も手続もまったく別です。
Q4保険のトラブル相談は無料でできますか?
指定紛争解決機関の苦情処理・紛争解決手続は原則無料または低額です。相談料や着手金を先に請求してくる業者は、正規の指定機関ではない可能性が高いと考えてよいでしょう。
Q5偽の相談センターに払ったお金は返ってきますか?
名称規制違反だけでは契約は無効になりません。返金を求めるには消費者契約法4条の不実告知による取消しや、民法96条の詐欺など、別の法的根拠を主張する必要があります。
Q6名称を騙る業者はどこに通報すればいいですか?
金融庁の相談窓口と消費生活センター(188)の両方に申し出ます。商号・サイト URL・料金表示のスクリーンショットを保全してから伝えると、記録として重みが増します。
Q7指定紛争解決機関は保険以外にもありますか?
あります。金融 ADR 制度は銀行、証券、貸金、保険と業態ごとに指定機関が置かれています。金融庁の一覧で指定の有無を確認する手順は、どの業態でも同じように使えます。
Q8商号登記が通れば名称は適法ですか?
違います。法務局の商号登記審査は同一住所の同一商号を避けるためのもので、業法上の名称規制までは審査しません。登記が受理された事実は適法性の証明になりません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1本物の紛争解決機関かどうか、どこで確認できるんですか?
金融庁が指定紛争解決機関の一覧を公表しており、保険分野では生命保険協会、日本損害保険協会などが指定を受けている。保険業法308条の2以下が指定の要件と手続を定め、308条の17が名称の使用制限を置いている。実務のポイント:正規の指定機関の手続は原則無料または低額である。「相談料」「着手金」を先に請求してくる時点で、正規機関ではない可能性が高いと判断してよい
Q2十万円の過料って、その業者は逮捕されるんですか?
されない。過料は行政上の秩序罰で刑罰ではないため、逮捕も前科もない。裁判所が非訟事件手続法に基づいて過料裁判を行う。刑罰である罰金とは手続も性質もまったく別である。実務のポイント:だからこそ、名称を騙る業者への実効的な打撃は過料ではなく、監督当局への情報提供と消費者被害の申出の積み上げによる。一人の通報より、複数の記録が揃った方が当局は動く
Q3会社の名前に『保険相談センター』って入れたいんですが、まずいですか?
指定紛争解決機関と誤認されるおそれがあるかが判断基準で、単に相談という語を含むだけで直ちに違反になるとは限らないが、紛争解決や ADR と組み合わせると危険域に入る。実務上、どこからが誤認のおそれかの線引きは事案ごとの判断であり、解釈が分かれている。実務のポイント:法務局で商号登記が通ったことは適法性の保証にならない。登記審査は業法上の名称規制まで見ていない
間違えやすい点 AI による整理
- 「過料も罰金も同じような罰でしょう」と思われがちだが、両者は法的性質がまったく違う。過料は行政上の秩序罰で、刑罰ではないため前科がつかず、裁判所が非訟事件手続法に基づいて科す。手続も検察官の起訴ではなく、裁判所の過料裁判である。つまり相手の名刺に「紛争解決機関」と書いてあっても、その業者は刑事捜査の対象になっているわけではない
- 名称規制違反を知ったとき「これは違法だから相手の請求は無効になるはずだ」と考える人がいるが、問いの立て方が誤っている。名称規制違反と、その業者との契約の私法上の効力は別問題である。契約を無効・取消にしたいなら、消費者契約法の不実告知(4条1項)や民法の詐欺(96条)といった別の武器を持ち出す必要がある
- 「指定紛争解決機関と紛らわしい名称を使わなければセーフ」と考えるのは、規制の全体像を見誤っている。保険業法には本条以外にも名称規制があり、無免許で「保険会社」と誤認される商号を使う行為はもっと重い制裁の対象になる。名称まわりの規制は一枚岩ではなく層になっている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 保険業法339条:名称使用制限違反への制裁(過料) | 保険業法308条の17:名称の使用制限そのものを定める本体規定 保険業法7条:保険会社と誤認される商号の使用制限 |
| 保護される信用 | 金融 ADR の受け皿である指定紛争解決機関の看板の信用 | 同上(行為規範として名称の冒用を禁止) 免許を受けた保険会社という地位の信用 |
| 制裁の性質 | 行政上の秩序罰(過料)。前科はつかない | 規範のみ。制裁は339条が担う より重い制裁の対象になりうる(無免許営業規制と連動) |
| 手続 | 非訟事件手続法に基づく裁判所の過料裁判 | 監督当局による是正指導・処分の前提 監督処分および刑事手続が問題となりうる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は単一の評議中心に金融紛争を集約する設計で、日本のような業態別の複数指定機関とは構造が異なる。機構名称の冒用に対する独立した罰鍰規定は置かれていない
韓国は金融監督院内の金融紛争調停委員会を中心とする調停制度。民間業者が類似名称を用いる場合の制裁の有無は要確認
ドイツは消費者紛争調停法(VSBG)が「Verbraucherschlichtungsstelle」の名称使用を制限し、保険分野では Versicherungsombudsmann が承認調停機関として機能する
米国には指定 ADR 機関という統一制度がなく、名称の冒用は欺瞞的行為規制および州保険局の監督で処理される。連邦レベルで本条に対応する規定はない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 保険金の支払いを拒否され、ネットで検索したところ「全国保険紛争解決センター」というサイトが上位に出てきた。相談料三万円と書いてある。本物の指定紛争解決機関は原則無料だ。名称が似ているだけの民間業者かどうか、金融庁のリストで確認する三分が、三万円を守る
- あなたが保険関連のコンサル会社を立ち上げ、屋号を決めるとき。「紛争解決」「保険 ADR」といった語を組み合わせた名称は、それだけで本条の射程に入りうる。登記が通ることと、法律上適法であることは別の話だ
- 友人が「保険会社ともめてる、この相談センターに頼もうと思う」と LINE を送ってきた。あなたが返すべき一言は「それ、金融庁の指定機関?」である。3文で相手を守れる
- もし、契約から数日で「弊社は指定紛争解決機関です」と名乗る相手に着手金を振り込んでしまったら? クーリングオフや返金交渉には時間の壁がある。相手の商号が指定リストにない事実を掴めるかどうかで、消費生活センターへの申出内容の重みが変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 相手の正式な商号・サイト URL・料金表示をスクリーンショットで保全する2. 金融庁が公表する指定紛争解決機関の一覧と照合し、掲載がなければその事実を記録3. すでに金銭を支払っていれば、消費生活センター(188)と金融庁の相談窓口に申出。名称誤認の事実を具体的に伝える4. 本来の保険紛争は、生命保険協会・日本損害保険協会など正規の指定機関へ改めて申立てる(原則無料)
訴えられた側:1. まず自社の名称・商号・サービス名に「指定紛争解決機関」と誤認されうる文字があるか、第三者の目で点検する2. 該当のおそれがあれば、速やかに名称変更とサイト表記の修正を行い、是正の時系列を記録に残す3. 過料は刑罰ではなく非訟事件手続法に基づく裁判所の過料裁判である。裁判所から通知が来たら陳述の機会があるので、是正済みの事実と誤認防止措置を具体的に示す4. 名称問題とは別に、顧客との契約について不実告知を問われる余地がないかを並行して確認する
時効(請求できる期限):本条に特定の時効規定はない。過料は非訟事件手続法に基づき裁判所が科すもので、刑事の公訴時効は適用されない。民事上の返金請求は一般消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年または権利を行使できる時から10年)による(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説(行政法学):過料は行政上の秩序罰であって刑罰ではないとするのが通説であり、罪刑法定主義や刑事手続の保障は直接には及ばない。本条の過料も非訟事件手続法に基づく裁判所の過料裁判によって科され、前科は生じない
名称規制の解釈:「誤認されるおそれ」の有無は、一般人の理解を基準に名称全体の印象から判断されると解されるが、具体的な線引きは事案ごとの評価に委ねられ、実務上の基準は確立していない
改正沿革 AI による整理
- 平成21年(2009年)金融 ADR 制度創設(要検証) 金融商品取引法等の一部を改正する法律により、保険業法に指定紛争解決機関の章が新設され、名称使用制限(308条の17)とその過料規定が同時に設けられたと解されるが、条番号の変遷および施行時期については人的検証を要する
改正の年表
- 1.平成7年(1995年) 新設:保険業法(平成7年法律第105号)の全部改正により現行法が成立。罰則・過料の章立てが整備された
- 2.平成21年(2009年) 改正:金融 ADR 制度の創設に伴い、保険業法に指定紛争解決機関に関する規定群が置かれ、名称の使用制限とその過料による担保が設けられたと解される(条番号の変遷および施行時期は人的検証を要する)
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