保険業法 第61条の9(担保付社債信託法等の適用関係)
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社債は、担保付社債信託法(明治三十八年法律第五十二号)その他の政令で定める法令の適用については、政令で定めるところにより、会社法第二条第二十三号(定義)に規定する社債とみなす。
この条文の基本情報
担保付社債信託法等の適用関係とは何ですか?
定義担保付社債信託法等の適用関係とは、保険業法第61条の9に定められた規定で、「社債は、担保付社債信託法(明治三十八年法律第五十二号)その他の政令で定める法令の適用については、政令で定めるところにより、会社法第二条第二十三号(定義)に規定す…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第61条の9(担保付社債信託法等の適用関係)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第61条の9の条文原文は「社債は、担保付社債信託法(明治三十八年法律第五十二号)その他の政令で定める法令の適用については、政令で定めるところにより、会社法第二条第二十三号(定義)に規定す…」で始まります。
- 保険業法第61条の9は第七款 相互会社の社債を引き受ける者の募集に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第61条の9の前の条は保険業法第61条の8です。
- 保険業法第61条の9の次の条は保険業法第61条の10です。
- 保険業法第61条の9には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第61条の9 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第61条の9(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/61_9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法61条の11は、相互会社の社債を、政令で定める法令の適用について会社法2条23号の社債とみなす規定。対象法令は政令の列挙に限られる。
Q · 相互会社が出す社債って、結局は会社法の社債として扱われるんですか?
政令が挙げた法令の中でだけ、会社法の社債として扱われます
保険業法61条の11により、相互会社の社債は、担保付社債信託法その他の政令で定める法令の適用については、政令の定める読替えによって会社法2条23号の社債とみなされます。ただし、みなしは全面的ではありません。対象となる法令は政令が列挙したものに限られ、列挙されていない法令の世界では、相互会社の社債は依然として保険業法に基づく社債のままです。担保付きの発行を設計する場合、確認すべきは条文の有無ではなく、狙っている法令が政令の列挙に入っているかどうかです。
解説
日本生命、明治安田生命、住友生命。名前は誰でも知っているが、この三社は株式会社ではない。保険業法上の「相互会社」であり、株主の代わりに契約者が社員になる法人だ。ここに実務の断絶がある。相互会社は会社法上の会社ではないから、相互会社が発行する社債は、そのままでは会社法2条23号の社債に当たらない。物上担保を付けるための担保付社債信託法は「社債」を前提に組まれており、入口で弾かれてしまう。61条の11はその断絶に橋を架ける一条だが、全面開通ではない。「政令で定める法令の適用については」という限定が付いている。政令が挙げた法令の中でだけ会社法の社債として扱われ、挙げていない法令では別物のままだ。相互会社の社債を買う側でも、担保スキームを組む発行側でも、確認すべきは条文の有無ではなく政令の列挙の中身である。
法的な位置づけ
保険業法61条の11は、相互会社の社債に関するみなし規定である。相互会社は会社法上の会社ではないため、その社債は本来会社法2条23号の社債に当たらないが、担保付社債信託法その他の政令で定める法令の適用については、政令の定める読替えにより会社法上の社債とみなされる。みなしの効力は政令が列挙する法令の範囲に限られる。
よくある質問 AI による整理
Q1相互会社とは何ですか?
保険業法に基づく法人形態で、株主がおらず保険契約者が社員になります。会社法上の会社ではないため、会社法の規定は個別のみなし・準用を介してのみ及びます。
Q2みなし規定とはどういう意味ですか?
本来は性質の異なるものを、一定の場面に限って同じものとして扱う旨を定める規定です。本条は相互会社の社債を、政令が定める法令の適用場面でだけ会社法上の社債として扱います。
Q3担保付社債信託法とは何ですか?
明治38年(1905年)制定の法律で、物上担保付きの社債は信託契約によることを求めます。受託会社が担保を保有・実行する仕組みで、現在も担保付社債の基本枠組みです。
Q4相互会社の社債に担保を付けられますか?
本条と政令を経由して担保付社債信託法が適用されることで可能になります。この接続がなければ、同法が前提とする「会社法の社債」に当たらず、入口で弾かれます。
Q5基金と社債はどう違いますか?
基金は保険業法上の相互会社固有の調達手段で、返還は劣後的に扱われるのが基本です。社債は債権であり、資本構成上の位置づけと弁済の前提が異なります。
Q6日本で相互会社の生命保険会社はどこですか?
日本生命、明治安田生命、住友生命などが相互会社形態として知られています。社名だけでは判別できないため、目論見書や会社概要の法人形態欄で確認してください。
Q7相互会社の社債は破綻したらどうなりますか?
株式会社の社債とは資本構成の前提が異なり、契約者としての地位と債権者としての地位は別の仕組みで処理されます。個別の順位関係は発行条件と関係法令の確認が必要です。
Q8政令で定める法令には何が入っていますか?
条文本文に担保付社債信託法が明記されているほかは、保険業法施行令の列挙によります。列挙の中身は改正され得るため、設計時点の現行政令を必ず確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1生命保険の相互会社が出す社債って、普通の会社の社債と何が違うんですか?
法的な出発点が違う。相互会社は会社法上の会社ではないため、その社債は保険業法に基づく社債であり、会社法2条23号の社債とは本来別物である。61条の11が政令の定める法令の範囲でだけ両者を同視している。実務のポイント:格付けより先に見るべきは発行体の法人形態と、基金と社債の順位関係。基金への返還は劣後的に扱われるのが基本で、株式会社の社債とは資本構成の前提が違う
Q2「政令で定めるところにより」と書かれていると、結局どこを見ればいいんですか?
保険業法施行令である。本条は対象となる法令と、みなす際の読替えを政令に委ねているため、条文だけでは適用範囲が確定しない。担保付社債信託法(明治三十八年法律第五十二号)は条文本文に明記されているが、それ以外は政令の列挙次第である。実務のポイント:この種のみなし規定で実務が止まるのは、狙った法令が列挙に入っていなかったケース。判明した時点で商品設計を変えるしかなくなるため、方針決定の段階で当局に事前相談して潰しておくのが定石
間違えやすい点 AI による整理
- 「相互会社は社債を発行できるのか」という問いの立て方が既にずれている。発行できる(保険業法61条)。実務で詰まる本当の争点は、発行した社債が会社法以外の法令の世界でどう扱われるか、つまり61条の11と政令の射程である
- 投資家から見れば「生保の社債」は普通の社債の一種にすぎない。だが法律から見れば、それは会社法の社債ではなく、保険業法の社債が政令の指定した法令の範囲でだけ会社法の社債と同視されているものだ。この落差を知らないまま「会社法の社債だから当然こうなる」と組んだ前提が、後段で崩れる
- みなし規定は形式を整えるための条文だと軽く見られやすい。だが本条がなければ担保付社債信託法の枠組みに乗れず、物上担保付きという商品類型そのものが成立しない。担保の有無は発行スプレッドに直結するため、この一行は調達コストの問題である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 保険業法61条の11:相互会社の社債を会社法上の社債とみなす接続規定 | 保険業法61条:相互会社が社債を発行できる根拠規定 保険業法23条:基金の募集、社債と並ぶ相互会社固有の調達手段 |
| 適用の前提 | 政令が列挙した法令の適用場面であること | 相互会社が所定の手続により社債を発行すること 相互会社が基金の拠出者を募集すること |
| 主な効果 | 担保付社債信託法などの枠組みに乗れるようになる | 社債という商品類型そのものが成立する 自己資本に近い性質の資金を調達できる |
| 実務で詰まる点 | 狙った法令が政令の列挙に入っていないと商品設計が崩れる | 発行手続への会社法準用の範囲(61条の2)の確認 返還の劣後性と社債権者との順位関係の説明 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は保険業の組織を株式会社または協同組合に限るため、日本の相互会社に相当する形態が存在せず、本条のような会社法接続規定を必要としない
ドイツは相互保険社団を保険監督法(VAG)で規律し、会社法制との関係は個別規定で処理する構造。日本と同様、法人形態の独自性を維持したまま金融法制へ接続する課題を抱える
フランスは保険法典で相互保険会社を規律し、商事会社法制とは別建て。資金調達手段も保険法典側で個別に定められる
米国は州保険法が相互会社を規律し、劣後債務証券である surplus notes が実質的な調達手段。連邦法ではなく州監督当局の承認が前提となる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 相互会社である生保が、不動産に物上担保を設定した社債を発行できるのか? この一条を経由すれば可能になる。担保付社債信託法は担保付社債を信託契約によることに限定しており(同法1条)、受託者となる信託銀行の法務は「対象が会社法の社債か」から審査を始める。61条の11と政令の列挙がなければ、その審査は最初の一行で止まる
- 証券会社の窓口で「生保の社債」を勧められた。発行体は相互会社、つまり株主が一人もいない法人だ。破綻時に誰がどの順位で回収するのか、株式会社の社債とは前提が違う
- 目論見書の提出まであと10日。財務部は担保付きの発行を前提に投資家説明の資料を作り終えているが、法務は「狙っている法令が政令の列挙に入っているか」を詰めきれていない。列挙外だと判明すれば、担保付きという商品設計そのものを組み替えるしかなく、スケジュールも投資家説明も振り出しに戻る
取るべき行動
被害を受けた側:投資家・受託者の立場なら、1. 発行体が株式会社か相互会社かを目論見書の冒頭で確認する2. 相互会社なら、担保付社債信託法の適用が本条と保険業法施行令のどの列挙を経由しているかを発行体に照会する3. 基金(保険業法上の調達手段)と社債の弁済順位の関係を書面で確認する4. 説明が曖昧なまま担保付きと表示されている場合は、担保設定の登記・信託契約の存否まで確認する
訴えられた側:発行体・幹事の立場なら、1. 適用したい法令が政令の列挙対象かを設計の最初期に確定させる2. 列挙外なら担保付き以外の建付け(無担保、劣後、基金の活用)へ早期に切り替える3. 読替えの内容を政令ベースで整理し、受託信託銀行と証券会社の法務に同一の整理を渡す4. 疑義が残る論点は監督当局への事前相談で潰し、その記録を残す
時効(請求できる期限):本条自体に期間制限はない。社債の償還請求権は10年、利息の請求権は5年で時効消滅する(会社法701条)。契約上の請求は一般消滅時効(民法166条、債権は権利行使可能を知った時から5年または権利行使可能時から10年)も参照(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年)会社法制定に伴う関係法律の整備 本条が会社法2条23号を引用する現在の形になったのは、会社法制定に伴う整備の時点と考えられる(それ以前は商法の社債規定を前提とする建付けだった可能性があり、新設か文言改正かの区別は原文の改正沿革で要検証)
改正の年表
- 1.平成7年(1995年) 新設:保険業法(平成七年法律第百五号)の全部改正により現行保険業法が成立。相互会社に関する規定群が整備された(本条の具体的な新設時点は原文の改正沿革で要検証)
- 2.平成17年(2005年) 改正:会社法制定に伴う関係法律の整備により、本条の引用先が商法の社債規定から会社法第2条第23号へ改められたと考えられる(新設か文言改正かの区別は改正沿革で要検証)
- 保険業法 第61条相互会社の社債発行の根拠(現行効力を要確認)
- 保険業法 第61条の2社債発行手続への会社法準用(現行効力を要確認)
- 保険業法 第23条基金の募集、社債と並ぶ調達手段(現行効力を要確認)
- 会社法 第2条みなす対象となる社債の定義元(23号)
- 担保付社債信託法 第1条担保付社債は信託契約によることを強制
- 会社法 第701条社債の償還・利息請求権の消滅時効
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