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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

保険業法 第61条の10(短期社債に係る特例)

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  1. 次に掲げる要件のすべてに該当する社債(次項において「短期社債」という。)については、社債原簿を作成することを要しない。
  2. 一各社債の金額が一億円を下回らないこと。
  3. 二元本の償還について、社債の総額の払込みのあった日から一年未満の日とする確定期限の定めがあり、かつ、分割払の定めがないこと。
  4. 三利息の支払期限を、前号の元本の償還期限と同じ日とする旨の定めがあること。
  5. 四担保付社債信託法の規定により担保が付されるものでないこと。
  6. 2.短期社債については、第六十一条の六から第六十一条の八までの規定は、適用しない。

この条文の基本情報

短期社債に係る特例とは何ですか?

定義短期社債に係る特例とは、保険業法第61条の10に定められた規定で、「次に掲げる要件のすべてに該当する社債(次項において「短期社債」という。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第61条の10(短期社債に係る特例)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第61条の10の条文原文は「次に掲げる要件のすべてに該当する社債(次項において「短期社債」という。」で始まります。
  3. 保険業法第61条の10は第七款 相互会社の社債を引き受ける者の募集に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第61条の10の前の条は保険業法第61条の9です。
  7. 保険業法第61条の10の次の条は保険業法第62条です。
  8. 保険業法第61条の10には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第61条の10
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第61条の10(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/61_10

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法61条の12は、1口1億円以上・払込日から1年未満の一括償還・利息支払日が償還日と同日・無担保の四要件をすべて満たす社債を短期社債とし、社債原簿の作成を不要とする。

Q · 保険会社が出す1億円単位の社債って、持ち主の名簿を作らなくていいんですか?

四要件をすべて満たす短期社債なら、社債原簿は不要です

保険業法61条の12により、①各社債の金額が1億円を下回らない、②払込日から1年未満の確定期限で分割払によらず元本を償還する、③利息の支払期限が元本償還期限と同日である、④担保付社債信託法による担保が付されない、この四要件をすべて満たす社債は「短期社債」として社債原簿の作成が不要になります。さらに2項により、61条の6から61条の8までの規定も適用されません。四つのうち一つでも欠ければ特例は全部失われ、通常の社債として社債原簿の作成義務が復活します。

解説

日本生命や明治安田生命のような相互会社(株主がおらず、保険契約者が社員となる会社形態)にも、数百億円を数日単位で市場から調達する手段が用意されている。短期社債、市場では電子CPと呼ばれるものだ。保険業法61条の12は、その社債に珍しい特権を与える。社債原簿(誰がその社債を持っているかを記録する名簿)を、作らなくてよい。条件は四つ。1口1億円以上、払込日から1年未満の確定期限で一括償還、利息の支払日を元本償還日と同じ日にする、担保付社債信託法による担保を付けない。四つを全部満たしたときだけ名簿作成義務が消え、61条の6から61条の8までの手続規定も丸ごと外れる。なぜ許されるのか。1億円という単位が、買い手を機関投資家だけに絞り込むからだ。素人が巻き込まれる余地のない市場では、保護の網を薄くして、その分だけ資金の回転速度を上げる。

法的な位置づけ

保険業法61条の12にいう短期社債とは、相互会社の社債のうち、各社債の金額が1億円を下回らないこと、払込日から1年未満の確定期限で分割払によらず元本を償還すること、利息の支払期限が元本償還期限と同日であること、担保付社債信託法による担保が付されないことの四要件をすべて満たすものをいい、社債原簿の作成を要しない。

よくある質問 AI による整理

Q1短期社債とは何ですか?

保険業法61条の12が定める社債で、1口1億円以上、払込日から1年未満の確定期限で一括償還、利息支払日が償還日と同日、無担保の四要件をすべて満たすものをいいます。市場では電子CPと呼ばれます。

Q2短期社債は個人でも買えますか?

制度上の禁止規定はありませんが、1口1億円という最低額が事実上の壁となり、買い手は機関投資家に限られます。個人が触れるのは、短期の公社債を組み入れた投資信託を通じた間接的な形が中心です。

Q3短期社債に社債原簿が要らないのはなぜですか?

権利の所在が振替機関・口座管理機関の管理する振替口座簿の記載で確定するからです。紙の名簿より確実な電子記録が別に整備されているため、原簿の作成義務を外しても権利関係が不明になりません。

Q4相互会社も社債を発行できますか?

発行できます。保険業法61条以下が相互会社の社債について定めており、そのうち61条の12が、四要件を満たす短期社債について社債原簿の作成義務を外す特例を置いています。

Q5短期社債に担保を付けられますか?

担保付社債信託法の規定による担保を付けると1項4号を満たさず、短期社債から外れます。その結果、社債原簿の作成義務と61条の6から61条の8までの規定が復活します。

Q6保険会社はなぜ短期社債で資金調達するのですか?

保険料の入金と保険金の支払いは日単位では一致せず、そのズレを数日単位で埋める必要があるためです。決算短信に出てくるCP発行残高の一行が、この調達の痕跡にあたります。

Q7短期社債の要件を一つ満たさないとどうなりますか?

特例は全部失われます。社債原簿の作成義務が復活し、2項で外れていた61条の6から61条の8までの規定も適用されます。三つ満たしたから三つ分軽くなるという中間状態はありません。

Q8保険業法61条の6から61条の8とは何ですか?

相互会社の社債について社債原簿に関連する手続を定める規定群です。短期社債では本条2項によりこれらの適用が丸ごと外れます。個別の規定内容は条文本文をご確認ください。

この条文についての質問 AI による整理

Q11億円未満だと絶対ダメなんですか? 9,999万円でも?

ダメである。1項1号は「各社債の金額が一億円を下回らないこと」と定めており、1円でも下回れば要件を満たさない。四つの要件は「すべてに該当する」ことが条件なので、一つ欠ければ社債原簿の作成義務も61条の6から61条の8までの適用も丸ごと復活する。実務のポイント:この1億円は投資家保護の代わりに置かれた壁で、市場では「プロしか買えない設計」として理解されている。個人が直接買う想定は最初から入っていない

Q2社債原簿がないと、自分が持っているという証明はどうするんですか?

短期社債は振替制度に載せて発行されるのが実務の前提で、権利の所在は振替機関・口座管理機関が管理する振替口座簿の記載で決まる。社債、株式等の振替に関する法律66条も、ほぼ同じ四要件で短期社債を定義している。実務のポイント:原簿を省略できたのは、紙の名簿より確実な電子記録が先に整備されたからだ。制度の成立順序が逆であれば、この特例は生まれていない

Q3利息の支払日を償還日と同じにしろ、というのは何のためですか?

途中で利払いが発生すると、その都度「今この社債を持っているのは誰か」を確定する作業が必要になり、名簿なしでは回らなくなるからだ。1項3号が利息支払期限を元本償還期限と同日に固定し、1項2号が分割払を禁じることで、権利者を確定すべき瞬間が満期の一点だけに絞られる。実務のポイント:短期社債が割引方式(額面より安く買って満期に額面で受け取る)で発行されることが多いのは、この構造の裏返しである

間違えやすい点 AI による整理

  • 「社債原簿がないなら、誰が持っているか分からなくなるのでは」という問いの立て方そのものが、制度の作りを取り違えている。短期社債は振替制度に載って発行され、権利の所在は振替機関・口座管理機関の振替口座簿で確定する。原簿を省略できるのは記録が消えるからではなく、紙の名簿より確実な電子記録が別の場所に先に整備されたからだ
  • 四つの条件が「すべて満たす」型であることは、条文を読めば分かる。分かっていないのはその厳しさの方だ。1日でも期間が長い、1円でも金額が足りない、利息の支払日が償還日とずれている、そのどれか一つで特例は全部落ちる。「三つ満たしたから三つ分だけ軽くなる」という中間状態が制度上存在しない
  • 「特例なのだから短期社債は単に手続が緩いだけ」と受け取られがちだが、緩いのは事後の管理であって入口ではない。1口1億円という最低額は、中小の投資家を制度的に締め出す壁として機能している。手続の軽さと参加者の限定は、同じコインの裏表である
比較の観点この条文ほかの条文
規律の対象保険業法61条の12:四要件をすべて満たす相互会社の社債(短期社債)保険業法61条の6〜61条の8:短期社債以外の相互会社の社債
社債、株式等の振替に関する法律66条:振替制度上の短期社債の定義
社債原簿作成不要(1項)社債原簿に関連する手続が適用される
権利の所在は振替口座簿の記載で確定
金額・期間の制限各社債1億円以上、払込日から1年未満の確定期限・一括償還金額・期間の制限なし
ほぼ同一の四要件で短期社債を定義
要件を欠いた場合特例が全部失われ、61条の6〜61条の8も復活原則規定であり、そもそも適用される側
振替制度上の短期社債に該当しない

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
票券金融管理法(商業本票)

台湾では短期資金調達は社債ではなく商業本票(CP)として票券金融管理法の枠組みで行われ、公司法上の公司債存根簿の議論とは切り離されている

韓国
주식·사채 등의 전자등록에 관한 법률(단기사채)

韓国も1억원以上・満期1年未満などの要件で단기사채を定義し、電子登録により権利を確定させる点で日本の制度と構造が近い

ドイツ
§§ 793 ff. BGB(Inhaberschuldverschreibung)

ドイツのCPは無記名債券として発行されるため、そもそも保有者名簿という発想が前提になく、日本のような明文の免除規定を必要としない

アメリカ
Securities Act of 1933 § 3(a)(3)

米国は満期270日以内の商業手形を登録免除とし、期間の短さを理由に開示規制を外す発想が共通する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし発行予定日の2日前に、償還日を「払込日からちょうど1年」と設定していたことに気付いたら? 1項2号の「1年未満」を1日外しただけで、この社債は短期社債ではなくなる。社債原簿の作成義務が復活し、61条の6から61条の8までの手続も全部かかってくる。発行スキームを組み直すのに残された時間は48時間、しかも調達予定日そのものが後ろに飛ぶ可能性がある
  • 機関投資家として短期社債を買った。保有者の状況を確かめようと発行体に社債原簿の閲覧を求めたが、そもそも原簿が存在しない。権利の所在を決めているのは、振替機関と証券会社が管理する振替口座簿の記載である
  • 経理部で資金繰り表を作っているあなたに、CFOが「CPで1週間つなぐ」と指示を出す。買い手を増やそうと1口の金額を9,000万円に刻んだ瞬間、1項1号を割り込んで特例が丸ごと消える。金額を細かく刻む自由が最初から与えられていないこと、それがこの制度の設計思想そのものだ

取るべき行動

被害を受けた側:短期社債を保有していて発行体の状況が気になっても、社債原簿の閲覧を求める意味はない。存在しないからだ。動くべきは二方向。第一に、自分の口座管理機関(取引証券会社)に振替口座簿の記載内容を確認し、保有の記録を押さえる。第二に、発行条件書で「1口1億円以上」「払込日から1年未満の確定期限・一括償還」を再確認する。ここがずれていればそもそも短期社債ではなく、社債原簿の閲覧を含む通常の手続が使える

訴えられた側:発行体側で組成するなら、四条件を発行条件書のドラフト段階でチェックリスト化する。1口の金額(1億円を下回らない)、償還期限(払込日から1年未満の確定期限、分割払なし)、利息支払期限(元本償還期限と同日)、担保付社債信託法による担保がないこと。一つでも外れれば社債原簿の作成義務と61条の6から61条の8までの適用が復活するため、事務体制と発行スケジュールを前提から引き直す必要がある

時効(請求できる期限):本条自体に手続期限はない。制度上の唯一の時間軸は、元本償還が「社債の総額の払込みのあった日から1年未満の確定期限」であること(1項2号)で、1日でも超えれば短期社債から外れる。償還請求権の消滅時効については、株式会社の社債では権利行使できる時から10年と定められており(会社法701条)、相互会社の社債への適用関係は個別に確認を要する(最新の改正状況をご確認ください)

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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