保険業法 第79条(基金の募集後の保険契約者総会)
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- 前条第一項の場合において、組織変更をする株式会社の取締役は、同項の募集に係る基金の総額の払込みがあった後、遅滞なく、第二回の保険契約者総会又は保険契約者総代会を招集しなければならない。
- 2.組織変更後相互会社の取締役(組織変更後相互会社が監査役設置会社である場合にあっては、取締役及び監査役。次項において同じ。)となるべき者は、前条第一項の募集に係る基金の総額についてその引受け及び払込みがあったかどうかを調査し、前項の保険契約者総会又は保険契約者総代会に報告しなければならない。
- 3.会社法第九十四条(設立時取締役等が発起人である場合の特則)の規定は、組織変更後相互会社の取締役となるべき者の全部又は一部が組織変更をする株式会社の取締役又は執行役である場合における第一項の保険契約者総会又は保険契約者総代会について準用する。この場合において、同条第一項中「前条第一項各号に掲げる事項」とあるのは「保険業法第七十八条第一項の募集に係る基金の総額についてのその引受け及び払込みがあったかどうか」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
この条文の基本情報
基金の募集後の保険契約者総会とは何ですか?
定義基金の募集後の保険契約者総会とは、保険業法第79条に定められた規定で、「前条第一項の場合において、組織変更をする株式会社の取締役は、同項の募集に係る基金の総額の払込みがあった後、遅滞なく、第二回の保険契約者総会又は保険契約者総代会を…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第79条(基金の募集後の保険契約者総会)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第79条の条文原文は「前条第一項の場合において、組織変更をする株式会社の取締役は、同項の募集に係る基金の総額の払込みがあった後、遅滞なく、第二回の保険契約者総会又は保険契約者総代会を…」で始まります。
- 保険業法第79条は第一款 株式会社から相互会社への組織変更に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第79条の前の条は保険業法第78条です。
- 保険業法第79条の次の条は保険業法第80条です。
- 保険業法第79条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第79条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第79条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/79
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法79条は、組織変更で基金の総額の払込みがあった後、遅滞なく第二回保険契約者総会を招集し、取締役となるべき者が基金の引受けと払込みの有無を調査して報告することを定める。
Q · 保険会社が株式会社から相互会社に変わるとき、契約者は何を確認する会議があるの?
基金が本当に集まったかを契約者の前で報告する会議です
保険業法79条は、組織変更の手続で基金の総額の払込みが終わった後、遅滞なく第二回の保険契約者総会(または総代会)を招集することを求めます。この総会では、組織変更後相互会社の取締役となるべき者が、基金の引受けと払込みが実際にあったかを調査して報告します(2項)。調査する側が旧株式会社の取締役を兼ねる場合には、会社法94条が準用され、総会の決議で別の調査者を選任する道が開かれます(3項)。
解説
株式会社から相互会社へ。保険会社がこの変身を遂げる過程には、契約者を集めた会議が二度ある。79条が命じるのは、その二回目だ。一回目で組織変更の大枠を決めただけでは足りない。相互会社には株式がなく、代わりに「基金」という元手を外部から集める。78条の募集で目標額の払込みが本当にあったのか、そこを組織変更後相互会社の取締役となるべき者が調査し、保険契約者総会または総代会に報告する。報告が数字と食い違えば、手続はそこで止まる。あなたがその会社の保険契約者なら、この会議を境に立場が変わる。商品を買った客から、議決権を持つ「社員」へ。剰余金の分配方針も経営陣の選任も、制度上はあなたの側に一票がある。79条は、その入場ゲートで身分証を検める場面である。
法的な位置づけ
保険業法79条は、株式会社から相互会社への組織変更手続における第二回保険契約者総会に関する規定である。組織変更をする株式会社の取締役は、基金の総額の払込み後遅滞なく当該総会または総代会を招集し、組織変更後相互会社の取締役となるべき者は、基金の引受け及び払込みの有無を調査して総会に報告する義務を負う。調査者が旧会社の取締役を兼ねる場合は会社法94条が準用される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.組織変更の通知を開封し、二つの総会日程を控える 保険会社から届く「組織変更に関するお知らせ」には、一回目と二回目の会議日程、議決権行使書の締切が記載されている。二回目が基金の調査報告を受ける総会であることを確認し、締切を先にカレンダーへ記入する
- 2.基金の募集総額と払込実績の一致を確認する 第二回総会の報告事項には、78条1項の募集に係る基金の総額について引受け及び払込みがあったかどうかの調査結果が並ぶ。募集総額と実際の払込額が一致しているか、引受けと払込みが別々に確認されているかを見る
- 3.調査者と被調査者の重なりをチェックする 組織変更後相互会社の取締役となるべき者の氏名と、組織変更をする株式会社の取締役・執行役の氏名を突き合わせる。全部または一部が重なっていれば、79条3項により会社法94条が準用される場面である
- 4.必要なら別の調査者選任の動議を準備する 自己調査の構造に疑義があるなら、会社法94条1項に基づく調査者選任の決議を求める。議案が上程される前に動議として文案を用意し、賛同する契約者・総代を事前に確保しておく
- 5.疑義は書面で質問し、議事録に残させる 基金の払込状況に食い違いがあるなら、総会当日の口頭発言ではなく、調査結果が報告される前に書面で質問を提出する。議事録に残った質疑応答は、後に組織変更の効力を争う際の土台になる
- 6.効力発生後は期間制限の中で判断する 手続に重大な瑕疵があると考える場合、組織変更の効力を争う訴えには期間制限がある(会社法828条1項6号は効力発生日から6か月)。保険業法上の準用関係を弁護士と確認したうえで、早期に方針を決める
よくある質問 AI による整理
Q1保険業法79条とは何ですか?
株式会社から相互会社への組織変更で、基金の払込み後に開く第二回保険契約者総会と、その場での基金の調査報告を定めた条文です。組織変更手続の最終確認にあたります。
Q2第二回保険契約者総会はいつ招集されますか?
基金の総額の払込みがあった後、遅滞なく招集されます(79条1項)。具体的な日数の定めはないため、払込完了の時期と会社の招集通知が実務上の目安になります。
Q3基金の払込みは誰が調査しますか?
組織変更後相互会社の取締役となるべき者です。監査役設置会社となる場合は監査役となるべき者も含まれます(79条2項)。調査結果は総会への報告事項になります。
Q4保険契約者総会と保険契約者総代会の違いは何ですか?
保険契約者総会は契約者全員で構成する会議、総代会は選ばれた総代が代わって決議する会議です。契約者数が膨大な保険会社では総代会が用いられるのが通例です。
Q5会社法94条が準用されるのはどんな場合ですか?
組織変更後相互会社の取締役となるべき者の全部または一部が、組織変更をする株式会社の取締役または執行役を兼ねる場合です(79条3項)。自己調査になる構造への対応です。
Q6組織変更に反対したい場合はどうすればいいですか?
まず総会で議決権を行使し、疑義は書面質問として議事録に残します。手続に重大な瑕疵があると考える場合は、効力発生後の無効の訴えを検討します(準用関係は個別確認が必要です)。
Q7相互会社の社員になると何ができますか?
社員総会または総代会を通じて、剰余金の分配方針や役員の選任などに議決権で関与できます。保険金請求権を持つ債権者であると同時に、団体の構成員となります。
Q8組織変更の効力はいつまで争えますか?
会社法828条1項6号は組織変更無効の訴えを効力発生日から6か月以内としています。保険業法上の準用関係は個別に確認が必要ですが、期間制限がある点は共通です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1総代会って、株主総会みたいなものですか?
総代会は社員総会に代わる機関で、総代は保険契約者の中から選ばれます(保険業法42条、最新の改正状況をご確認ください)。持株数で発言力が変わる株主総会と違い、一人一票が原則です。実務のポイント:総代候補は事実上会社側の委員会が選定するため、厳しい意見が出にくいと長年指摘されています。ただし総代を公募している会社もあり、契約者本人が応募して総代になれる。募集時期はディスクロージャー誌に載る
Q2基金って、資本金と何が違うんですか?
基金は相互会社の元手ですが、返済を予定した資金である点で資本金と根本的に違います。償却する際は同額を基金償却積立金として積み立てる必要があり、会社の財産的基礎が痩せない設計です。79条2項が引受けと払込みを別々に調査させるのも同じ理由です。実務のポイント:基金拠出者は社員ではないため総会の議決権を持たない。金を出しても経営に口を出せない、株式会社とは逆の構造になっている
間違えやすい点 AI による整理
- 「相互会社になったら誰が持ち主なのか」という問いを立てた時点で、少しずれている。相互会社に持ち主はいない。保険契約者が社員として集まった団体そのものが会社であり、基金の拠出者は出資者ではなく、返済されるべき元手を差し入れた立場に近い。持ち主を探すのではなく、議決権が誰の手にあるかを見る
- 二回目の総会が要ることは知っていても、調べる人と調べられる人が重なる点までは見ていない。基金を募集したのは組織変更をする株式会社の取締役、その払込みを調査するのは組織変更後相互会社の取締役となるべき者。両者が同一人物であることは実務上ありふれている。79条3項が別の調査者を選任する道を用意しているのは、その構造を立法者が正面から認識していたからだ
- 契約者から見れば単なる社名変更の通知だが、法律から見れば、あなたの地位が「保険金を請求できる債権者」から「社員かつ債権者」へ移る瞬間である。この落差に気付かないまま議決権行使の書面を捨てると、剰余金の分配方針を決める場から自分を外すことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続段階 | 保険業法79条:払込み後の第二回総会と調査報告 | 保険業法78条:基金の募集(第二回総会の前提) 会社法94条:設立時取締役が発起人である場合の特則 |
| 誰が動くか | 招集は組織変更をする株式会社の取締役、調査・報告は組織変更後相互会社の取締役となるべき者 | 基金の募集を実行するのは組織変更をする株式会社の側 総会の決議により選任された調査者 |
| 契約者の立場 | 報告を受け、議決権を行使する側。ここを境に社員としての地位へ移る | 募集段階では基本的に関与しない 決議によって調査者を立てる側に回れる |
| 自己調査への備え | 3項が会社法94条を準用し、別の調査者選任の道を残す | 募集自体には独立検証の仕組みはない 兼任がある場合に総会側から検証者を立てる仕組みそのもの |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の保険業は株式有限公司または合作社に限られ、日本型の相互会社制度が存在しない。したがって「契約者総会で基金の払込みを調査報告する」という段階も対応物を持たない
韓国も株式会社から相互会社への組織変更と基金の枠組みを持ち、日本法と近い構造をとる。個別の条番号と要件は原典での確認を要する
ドイツは Versicherungsverein auf Gegenseitigkeit を監督法で定め、組織形態の変更は組織再編法の枠組みで処理される。契約者総会での基金調査報告という日本型の一段階とは手続構成が異なる
米国では州ごとに手続が定められ、実務上は相互会社から株式会社への demutualization の方が事例として多い。監督当局の認可と契約者投票が中心で、基金の払込調査に相当する独立の会議体は必ずしも置かれない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 加入している保険会社から「組織変更に関するお知らせ」が届いたとき、あなたは何を先に見るべきか? 一回目の通知だけ確認して捨てると、基金の払込状況が報告される二回目の会議を丸ごと見逃す。相互会社の社員としての権利は、そこから始まる。
- あなたが組織変更後相互会社の取締役となるべき者に指名された。基金の引受契約書と払込取扱金融機関の残高証明を突き合わせ、引受けと払込みを別々の事実として確認する作業が待っている。総会まであと10日。ここで「たぶん大丈夫」と報告すれば、後に虚偽の報告として責任が個人に向かう。
- 基金を拠出したあなたのもとに、払込完了の連絡が届く。ところが総会の報告事項には別の総額が並んでいる。この食い違いは、組織変更そのものの効力を争う出発点になる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 組織変更の通知が届いたら、一回目と二回目の会議日程、議決権行使の締切を先に控える2. 二回目の総会では基金の引受けと払込みの調査結果が報告事項になる。募集総額と実際の払込額が一致しているかを見る3. 疑義があれば書面で質問し、回答を議事録に残させる4. 手続に重大な瑕疵があると考えるなら、組織変更の効力発生日から6か月以内に無効の訴えを検討する。この期間を過ぎると争う道は閉じる
訴えられた側:1. 取締役となるべき者に指名された段階で、基金の引受契約書と払込取扱金融機関の残高証明を個別に突合する。引受けと払込みは別の事実として確認する2. 監査役設置会社なら監査役となるべき者も同じ調査義務を負う。分担で終わらせず、双方が結論に署名できる状態にする3. 調査の過程と報告内容を議事録に正確に残す4. 取締役となるべき者の全部または一部が旧株式会社の取締役や執行役を兼ねる場合、79条3項が会社法94条を準用するため、総会側から調査者選任の決議が出る前提で資料を整える
時効(請求できる期限):第二回総会の招集自体に日数の定めはなく「遅滞なく」とのみ規定される。組織変更の効力を争う場合は、効力発生日から6か月以内の無効の訴え(会社法828条1項6号。保険業法上の準用関係は個別に確認を要する)。取締役となるべき者の調査懈怠を理由とする損害賠償請求は、特別の定めがなければ一般の消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年または権利を行使できる時から10年)による
学説
条文構造から導かれる一般的理解:79条2項は、基金の募集を実行した側に最も近い者に調査させることで手続の迅速性を確保する一方、3項が会社法94条を準用することで、調査者と被調査者が人的に重なる場合にのみ独立検証へ切り替えられる可変式の設計を採っている
改正沿革 AI による整理
- 平成7年(1995年)保険業法全部改正 現行保険業法の制定により、株式会社から相互会社への組織変更手続が体系的に整備された。第二回保険契約者総会における基金の引受け・払込みの調査報告もこの枠組みの中に置かれた
- 平成17年(2005年)会社法制定に伴う整備 3項が引用する規範が商法から会社法第94条へと置き換わった。条文の現在の文言は会社法制定後のものであり、改正回数と各改正の詳細は原典での確認を要する
改正の年表
- 1.平成7年(1995年) 新設:現行保険業法の制定により、株式会社から相互会社への組織変更手続が体系的に整備され、第二回保険契約者総会における基金の引受け・払込みの調査報告がその枠組みに位置づけられた
- 2.平成17年(2005年) 改正:会社法の制定に伴う整備により、3項が準用する規範が商法から会社法第94条へと置き換えられた。改正回数と各改正の詳細は e-Gov 原典での確認を要する
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