介護保険法 第215条
クイックジャンプ
連合会は、規約の定めるところにより、その施設(介護保険事業関係業務に限る。)の使用に関し十万円以下の過怠金を徴収することができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第215条は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第215条の条文原文は「連合会は、規約の定めるところにより、その施設(介護保険事業関係業務に限る。」で始まります。
- 介護保険法第215条は第十四章 罰則に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第215条の前の条は介護保険法第214条です。
- 介護保険法第215条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第215条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第215条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/215
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法第215条は、国民健康保険団体連合会が規約の定めにより、介護保険事業関係業務に係る施設の使用に関し十万円以下の過怠金を徴収できると定める。
Q · 国保連の施設を規約違反で使ったら、お金を取られるの?
取られうる。ただし規約に定めがあり、上限は十万円
介護保険法215条により、国民健康保険団体連合会は規約の定めるところにより、介護保険事業関係業務に係る施設の使用に関して十万円以下の過怠金を徴収できます。過怠金は刑罰ではないため前科は付きません。規約に過怠金の定めがなければ徴収できず、十万円を超える損害は民法709条などで別に請求する必要があります。
解説
介護保険法は全215条で終わる。その最後の一条が定めているのは、刑罰でも過料でもない「過怠金」という第三カテゴリの金銭制裁である。徴収するのは国でも市町村でもなく、国民健康保険団体連合会(国保連。市町村が共同で設立した公法人で、介護報酬の審査支払を担う)。しかも根拠は法律の条文そのものではなく、連合会が自分で作った「規約」だ。規約に過怠金の定めが置かれていなければ、215条があっても一円も取れない。介護事業者として国保連の設備や会議室を使い、規約違反の使い方をしたと言われたとき、あなたが最初に確かめるべきは請求金額ではない。規約の該当条項が実在するか、そしてその使用が「介護保険事業関係業務」に係るものか、この二点である。どちらかが崩れれば、請求の土台そのものが消える。
法的な位置づけ
介護保険法215条は、国民健康保険団体連合会が規約に基づき、介護保険事業関係業務に係る施設の使用に関して十万円以下の過怠金を徴収できる旨を定める規定である。過怠金は刑罰および行政上の秩序罰である過料とは区別される、団体の規約を根拠とする自治的な金銭制裁と位置付けられる。
よくある質問 AI による整理
Q1過怠金とは何ですか?
団体が規約などに基づいて課す金銭制裁です。介護保険法215条の過怠金は、国保連が施設使用に関して十万円以下で徴収できるもので、刑罰や過料とは別物です。
Q2介護保険法215条の過怠金の上限はいくらですか?
十万円以下です。上限は法律自体が定めており、規約でこれを超える額を定めても215条を根拠に徴収することはできません。
Q3国保連の過怠金を払わないとどうなりますか?
刑罰ではないため処罰はされません。連合会が回収するには民事で請求するのが基本となりますが、施設の利用制限など事実上の不利益が生じる可能性はあります。
Q4過怠金の対象になる施設はどれですか?
連合会の施設のうち、介護保険事業関係業務に係るものに限られます。国保事業など他の業務に係る施設の使用は、215条の対象外です。
Q5国保連の過怠金に時効はありますか?
本条に固有の期間制限はありません。債権として民法166条の一般消滅時効(知った時から5年、行使できる時から10年)に服すると解されています。
Q6過怠金の請求に不服があるときはどうすればいいですか?
まず根拠となる規約条項と算定根拠の開示を書面で求めます。処分性については解釈が分かれるため、民事で争う可能性も含めて弁護士に相談するのが安全です。
Q7国保連の過怠金は介護事業者の指定に影響しますか?
過怠金そのものは指定取消しなどの行政処分ではありません。ただし連合会は介護報酬の審査支払も担うため、関係悪化という事実上の影響には注意が必要です。
Q8過怠金は経費として処理できますか?
税務上の扱いは個別判断となり、本条からは直接答えが出ません。罰金や過料とは性質が異なるため、処理方法は税理士に確認することをおすすめします。
この条文についての質問 AI による整理
Q1過怠金って、要するに罰金ですよね?
違う。罰金は刑罰で前科が残り、過料は行政上の秩序罰として裁判所や自治体が科す。215条の過怠金はどちらでもなく、連合会の規約に基づく自治的な制裁金である。実務のポイント:名前が似ているだけで徴収の強さが全く違う。刑罰や過料は国家の強制力で取り立てられるが、過怠金は原則として民事で請求するしかない。だから実務上、発動される例はごく少ない
Q2規約なんて見たことがないのに、いきなり払えと言われても納得できません
その感覚は法的にも正しい。215条は「規約の定めるところにより」と条件を付けており、規約に過怠金の定めがなければ徴収権限は発生しない。まず該当条項の開示を求めるのが筋である。実務のポイント:規約は連合会の設立認可に関わる基本文書で、会員である市町村を通じて内容を確認できる場合がある。請求元に直接聞いて回答が濁るなら、会員市町村の介護保険担当に照会するという裏口がある
Q3十万円を超える損害を出したら、いくら請求されますか?
215条で徴収できるのは十万円が上限で、それを超える分はこの条文からは出てこない。超過部分を取るなら、民法709条の不法行為や施設利用契約上の債務不履行として別に請求を組む必要がある。実務のポイント:請求書が一枚で来ていても、根拠が過怠金と損害賠償の二本立てになっていることがある。この場合、争える論点も時効も二系統に分かれる。まず請求の内訳を分解させることが交渉の第一歩になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「過怠金を払わないと前科がつくのでは」という心配は、問いの立て方そのものが誤っている。過怠金は刑罰ではないので前科も前歴も生じない。本当に問うべきは、この請求に規約上の根拠条項があるか、そして払わなかったとき連合会が民事訴訟を起こす手間とコストをかけるか、である
- 十万円以下だから大したことはないと軽く見る人は、金額しか見ていない。実際に効くのは額面ではなく、施設の利用停止や以後の利用制限とセットで運用されうる点だ。国保連は介護報酬の請求先でもある。請求書の十万円より、その後の関係の方がはるかに高くつく
- 利用者から見れば国保連は「お役所」だが、法律上は保険者が共同設立した公法人であって行政庁そのものではない。過怠金の徴収に処分性があるかは実務上、解釈が分かれているが、行政不服審査だと決め打ちして審査請求の準備をしていると、争うべき民事の土俵に立てないまま時間だけが減る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制裁の性質 | 介護保険法215条:連合会の規約に基づく自治的制裁金(過怠金) | 介護保険法214条:過料規定(行政上の秩序罰、現行内容は要確認) 民法709条:不法行為に基づく損害賠償 |
| 課す主体 | 国民健康保険団体連合会 | 市町村等の公的主体 損害を受けた者(裁判上の請求) |
| 金額の上限 | 十万円以下 | 条文所定の上限額 上限なし(実損害額) |
| 回収の方法 | 強制徴収の権限なし。民事での請求が基本 | 過料の手続による 民事訴訟・強制執行 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾は介護保険制度を導入しておらず、直接対応する規定はない。団体規約上の金銭制裁は契約上の違約金として民事で処理されるのが基本
ドイツでは社団の定款に基づく団体罰(Vereinsstrafe)が認められ、国家の刑罰権とは別系統の自治的制裁として扱われる点で性質が近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 国保連の会議室を借りて、自社の有料老人ホームの入居者向け説明会を開いてしまったら、どうなる? 規約が使用目的を介護保険事業関係業務に係るものに限っていれば、目的外使用として過怠金の対象になりうる。ただし天井は十万円、それを超える額は215条では取れない
- 過怠金の納付通知に「2週間以内」と書かれていて、残りは5日。ここで慌てて払うと、後から規約条項の不存在に気付いても、今度はあなたが返還を求める側に回る。まず書面で期限の延長を求め、同時に根拠規約の写しを請求する。順番を逆にした瞬間、手元の武器が消える
- 同業の知人から「国保連から過怠金の請求が来た、これ前科つくの?」と相談された。刑罰ではないので前科は付かない。ただし施設の利用停止が併せて通告されていないかを先に確認させる
- 連合会の事務局側として、設備を壊した事業者に請求書を出そうとしている。損害額は30万円。215条で取れるのは十万円までで、残り20万円は民法709条の損害賠償か利用契約上の責任で別に構成しなければならない。条文一本で全額回収しようとすると、超過分が丸ごと落ちる
取るべき行動
被害を受けた側:施設を管理する連合会側の立場なら、1. 規約に過怠金の定めと算定基準、弁明の機会や通知方法の手続が書かれているかを確認する。定めがなければ規約改正が先2. 対象が介護保険事業関係業務に係る施設使用かを切り分ける。国保事業側の使用なら本条では取れない3. 上限は十万円。損害がそれを超えるなら超過分は民法709条や利用契約上の責任で別構成する4. 支払われない場合は滞納処分ではなく民事請求によるほかないため、回収コストを先に試算する
訴えられた側:1. 支払う前に、根拠となる規約条項の写しと算定根拠の開示を書面で求める2. 使用目的が介護保険事業関係業務の範囲内だったと主張できないか検討する3. 規約上の弁明の機会が与えられていなければ、手続違反を争点に立てる4. 過怠金は刑罰でも過料でもないため前科や行政処分の記録は残らない。ただし施設の利用停止など事実上の不利益は別に生じうるので、そちらを先に確認する5. 争う土俵は民事であり、行政不服審査法の審査請求ではない点に注意
時効(請求できる期限):本条に固有の期間制限はない。過怠金請求権は債権として民法166条の一般消滅時効(権利を行使できることを知った時から5年、権利を行使できる時から10年)に服すると解される。他方、弁明期間や納付期限は規約で定められるため、実務上は通知書記載の期限が最優先の時間圧になる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:介護保険法の制定に伴い新設。国民健康保険団体連合会が規約に基づき、介護保険事業関係業務に係る施設の使用について過怠金を徴収できる旨を定めた
- 介護保険法 第176条連合会の介護保険事業関係業務の範囲画定
- 介護保険法 第179条介護給付費等審査委員会の設置、連合会組織の中核
- 介護保険法 第184条審査請求の受け皿、過怠金はその対象外
- 介護保険法 第214条同じ罰則章の過料規定との対比(現行効力を要確認)
- 国民健康保険法 第83条連合会の設立根拠、規約自治の母法
- 民法 第709条十万円を超える損害の受け皿となる一般則
- 行政不服審査法 第2条処分への審査請求、過怠金の処分性が争点
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める