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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 8 分8 分8 分

介護保険法 第64条

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市町村は、自己の故意の犯罪行為若しくは重大な過失により、又は正当な理由なしに介護給付等対象サービスの利用若しくは居宅介護住宅改修費若しくは介護予防住宅改修費に係る住宅改修の実施に関する指示に従わないことにより、要介護状態等若しくはその原因となった事故を生じさせ、又は要介護状態等の程度を増進させた被保険者の当該要介護状態等については、これを支給事由とする介護給付等は、その全部又は一部を行わないことができる。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 介護保険法第64条は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
  2. 介護保険法第64条の条文原文は「市町村は、自己の故意の犯罪行為若しくは重大な過失により、又は正当な理由なしに介護給付等対象サービスの利用若しくは居宅介護住宅改修費若しくは介護予防住宅改修費に係…」で始まります。
  3. 介護保険法第64条は第六節 保険給付の制限等に置かれています。
  4. 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
  5. 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 介護保険法第64条の前の条は介護保険法第63条です。
  7. 介護保険法第64条の次の条は介護保険法第65条です。
  8. 介護保険法第64条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第64条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123
  • 本サイト収録介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第64条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/64

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点介護保険法64条は、故意の犯罪行為・重大な過失・正当な理由のない指示不服従で要介護状態等を招いた場合、市町村が当該状態に係る給付の全部または一部を制限できると定める。

Q · 自分で招いた事故で要介護になったら、介護保険の給付は止められるの?

止められうるが、自動停止ではなく範囲も限定される

介護保険法64条により、故意の犯罪行為、重大な過失、または正当な理由のない指示不服従で要介護状態等を生じさせたり悪化させたりした場合、市町村は当該要介護状態等に係る介護給付等の全部または一部を行わないことができます。「できる」規定なので自動的に止まるわけではなく、市町村の処分として発動されます。対象は原因行為と結びつく要介護状態等に限られ、処分には理由の提示が必要で、介護保険審査会への審査請求で争えます。

解説

介護保険料を40歳から払い続けていれば、要介護になったときの給付は当然に出る。ほとんどの人はそう理解している。介護保険法64条は、その理解に穴を空ける条文である。自己の故意の犯罪行為または重大な過失で要介護状態やその原因となった事故を生じさせた場合、さらに正当な理由なしにサービス利用や住宅改修の指示に従わずに状態を悪化させた場合、市町村はその要介護状態に対応する介護給付等の全部または一部を行わないことができる。押さえるべきは三点。第一に「できる」=裁量規定であり、自動的に停止するのではなく市町村の処分として発動される。処分である以上、理由を示させ、争うことができる。第二に「全部又は一部」=部分制限もありうる。第三に対象は「当該要介護状態等」に限られ、別の原因で生じた要介護状態まで巻き添えにはしない。保険という安全網に、あらかじめ開けられた条件付きの穴だ。

法的な位置づけ

介護保険法64条は、介護保険の給付制限を定める規定であり、被保険者が自己の故意の犯罪行為、重大な過失、または正当な理由のない介護給付等対象サービス利用・住宅改修に関する指示への不服従によって要介護状態等を生じさせ、またはその程度を増進させた場合に、市町村が当該要介護状態等を支給事由とする介護給付等の全部または一部を行わないことができる旨を定める裁量規定である。

よくある質問 AI による整理

Q1介護保険の給付制限とは何ですか?

一定の事由がある被保険者について、市町村が介護給付等の全部または一部を行わない措置です。介護保険法63条から69条に類型ごとの規定があり、64条は自ら招いた要介護状態を対象とします。

Q2介護保険の給付制限は何種類ありますか?

主に、拘禁中の制限(63条)、故意の犯罪行為等による制限(64条)、調査への不応による制限(65条)、保険料滞納に伴う支払方法の変更や給付額減額など(66条以下)に分かれます。

Q3無免許運転の事故で要介護になったら給付制限の対象?

無免許運転は道路交通法違反の故意犯なので、64条の「故意の犯罪行為」に入りえます。ただし犯罪行為と要介護状態との因果関係が必要で、制限するかどうかも市町村の裁量です。

Q4自殺未遂で要介護になった場合も給付制限の対象ですか?

64条は「故意の犯罪行為」または「重大な過失」を要件としており、自殺未遂そのものは犯罪ではありません。文言上は直ちにこの類型に当たるとは読みにくく、個別の判断は市町村に確認が必要です。

Q5給付制限された部分の介護費用は誰が払うのですか?

制限された給付に対応するサービス費用は、原則として本人の負担になります。支払が困難な場合は、生活保護の介護扶助など他制度が使えないかを福祉事務所に相談する余地があります。

Q6住宅改修の指示に従わないとどうなりますか?

正当な理由なく住宅改修の実施に関する指示に従わず、その結果として要介護状態等を生じさせたり悪化させたりすると、64条により当該状態に係る給付が制限されうる類型に入ります。

Q7給付制限は家族の介護負担にも影響しますか?

影響します。制限されたサービスの穴は同居家族の介護や費用負担で埋めることになりがちです。全部制限か一部制限かの選択が、実質的に家族の負担を左右します。

Q8給付制限の処分はいつ効力が生じますか?

64条の制限は自動では発生せず、市町村が処分として決定し通知することで効力を持ちます。どの給付をいつから制限するかは処分の内容で決まるため、通知書の記載を必ず確認してください。

この条文についての質問 AI による整理

Q1飲酒運転で事故って要介護になったら、介護保険はもう一切使えないんですか?

一切使えなくなるわけではない。64条は「全部又は一部を行わないことができる」と書いており、必要的停止ではなく市町村の裁量処分である。対象も当該要介護状態等に係る給付に限られる。実務のポイント:制限の可否より範囲の切り分けのほうが実益が大きい。全部か無かの議論に乗らず、どの給付種類のどの部分が原因行為と結びつくのかを項目別に争うほうが、結果的に残る給付が多い

Q2リハビリをサボっただけで給付を止められるって本当ですか?

条文は「正当な理由なしに介護給付等対象サービスの利用……に関する指示に従わないことにより」状態を増進させた場合を射程に含む。ただしこの「指示」の主体や法的性質については実務上、解釈が分かれている。痛みや体調、経済的事情は正当な理由になりうる。実務のポイント:ケアプランやサービス担当者会議の記録に「本人拒否」とだけ書かれ続けると、それが不服従の証拠になる。拒否したときは理由まで記録に残してもらう

Q3認知症の人が起こした事故でも「重大な過失」になりますか?

重大な過失とは、わずかな注意を払えば結果を避けられたのに著しく注意を欠いた場合を指すとされる。判断能力が著しく低下していれば過失を問う前提が揺らぐため、認知症の程度が中心的な争点になる。実務上、解釈が分かれる領域である。実務のポイント:主治医意見書と認定調査票には判断能力に関する記載があり、市町村が持っている。処分前に開示請求で自分の手元に置いておく

Q4給付制限の通知に納得できません。どこに文句を言えばいいんですか?

都道府県に置かれる介護保険審査会への審査請求である(介護保険法183条)。期限は処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条1項)。実務のポイント:審査請求の前に、市町村へ理由の具体化を求める一手がある。不利益処分には理由の提示が必要で(行政手続法14条)、理由が抽象的なまま出された処分は、中身の当否とは別に手続の瑕疵として取り消される余地がある

間違えやすい点 AI による整理

  • 給付制限があること自体を知っている人でも、その範囲までは知らないことが多い。64条が止められるのは「当該要介護状態等」に係る給付であり、原因行為と結びついた部分に限られる。飲酒運転で失った下肢機能に対応する給付が止まりうるとしても、その後に別途発症した認知症に対応する給付まで一律に消えるわけではない。制限の深刻度は範囲の切り分けで決まる
  • 「自分は犯罪なんてしないから関係ない」という問いの立て方自体が的を外している。本条の射程は故意の犯罪行為にとどまらず、「重大な過失」、さらに「正当な理由なしに指示に従わない」行為にまで伸びている。リハビリや住宅改修の指示を無視して状態が悪化した場合も、条文上は射程内にある
  • 本人から見れば「病気が自然に進んだだけ」でも、保険者から見れば「指示不服従による要介護状態の増進」に見えうる。この見え方の落差が処分の分かれ目になる。痛み、体調、経済的事情といった従えなかった事情が記録に残っていないと、落差を埋める材料が一つもないまま判断される
比較の観点この条文ほかの条文
発動の要件介護保険法64条:故意の犯罪行為・重大な過失・正当な理由のない指示不服従により要介護状態等を生じさせ、または増進させたこと介護保険法63条:刑事施設等に拘禁されていること
介護保険法65条:市町村からの文書提出等の求めに応じない、または答弁を拒んだこと
効果の性質「行わないことができる」=市町村の裁量拘禁期間に係る給付は「行わない」=必要的
「行わないことができる」=市町村の裁量
制限の範囲当該要介護状態等を支給事由とする給付の全部または一部拘禁されている期間に係る給付
介護給付等の全部または一部
争点になりやすい点原因行為との因果関係、「重大な過失」「正当な理由」の有無、制限範囲の切り分け拘禁の事実と期間
求めに応じなかったことについての正当な理由の有無

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
長期照顧服務法/勞工保險條例第26條

台湾は介護を社会保険ではなく税財源の長期照顧制度で運営しており、本条と同型の給付制限規定は見当たらない。社会保険の犯罪行為等による不支給は勞工保險條例に類例がある

韓国
노인장기요양보험법 제29조

韓国は老人長期療養保険として介護保険を運営しており、長期療養給付の制限規定を置く。制限事由の範囲は日本と同一ではない点に注意

ドイツ
SGB V § 52

ドイツの公的医療保険には、自己帰責による疾病について給付を制限しうる規定があり、保険集団のモラルハザード防止という発想で共通する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、飲酒運転で自損事故を起こし頸髄を損傷して要介護5になったとしたら、その後の介護給付はどうなるか。酒気帯び運転は道路交通法違反の故意犯であり、条文上は「自己の故意の犯罪行為」の射程に入りうる。市町村が給付制限を検討する典型場面だが、自動停止ではなく、あくまで処分として発動される
  • あなたが家族の代理で要介護認定の申請をしたところ、市町村から「事故の経緯について確認したい」という照会文書が届いた。刑事手続はまだ捜査中。ここで書いた一文が、後の給付制限処分の理由書にそのまま引用される。回答期限まであと10日
  • 脳梗塞後のリハビリを本人が拒み続け、歩行能力が落ちて区分変更。ケアプランの記録には「本人拒否」の一行だけが並ぶ。拒否の理由は記録されていない
  • 親の家に手すりを付ける住宅改修で、市町村から示された施工内容に従わず自己流に変更。その後の転倒で骨折し、状態が悪化した。住宅改修に関する指示への不服従は本条が明示的に挙げる類型である
  • 友人のケアマネジャーから相談を受けた。担当利用者が無免許運転の事故で要介護になり、市町村から給付制限の可否を問われているという。現場の専門職が処分の適否を判断する立場にないことと、記録がそのまま証拠になることを、あなたは説明できる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 処分通知が届いたら、理由の記載を確認する。抽象的なら行政手続法14条を根拠に具体的な理由の提示を求める2. 制限の範囲が「当該要介護状態等」に限定されているか検証し、無関係な疾患分まで止められていないか切り分ける3. 主治医意見書・認定調査票・実況見分調書・不起訴処分告知書を個人情報開示請求等で入手する4. 介護保険審査会への審査請求(法183条)を期限内に行う。並行して市町村と一部制限への変更を交渉する

訴えられた側:保険者・現場専門職の側では、1. 故意の犯罪行為・重大な過失・指示不服従のどの類型かを条文の文言に沿って特定する2. 「できる」規定である以上、全部制限か一部制限かの比較衡量を記録に残す3. 不利益処分として理由を具体的に提示し、教示を付す4. 指示不服従型では、指示の内容・伝達方法・拒否理由の聴取記録を揃える。拒否理由が未聴取のまま処分すると、審査請求で崩れる

時効(請求できる期限):給付制限は行政処分であり、介護保険審査会への審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条1項)。取消訴訟は原則として審査請求の裁決を経た後、裁決を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条1項)。審査請求前置の有無を含め、最新の改正状況をご確認ください

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成9年(1997年) 新設:介護保険法(平成9年法律第123号)の制定により、故意の犯罪行為・重大な過失・指示不服従による給付制限規定として新設。制度の施行は平成12年(2000年)4月

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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