介護保険法 第63条(保険給付の制限)
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刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁された者については、その期間に係る介護給付等は、行わない。
この条文の基本情報
保険給付の制限とは何ですか?
定義保険給付の制限とは、介護保険法第63条に定められた規定で、「刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁された者については、その期間に係る介護給付等は、行わない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第63条(保険給付の制限)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第63条の条文原文は「刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁された者については、その期間に係る介護給付等は、行わない。」で始まります。
- 介護保険法第63条は第六節 保険給付の制限等に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第63条の前の条は介護保険法第62条です。
- 介護保険法第63条の次の条は介護保険法第64条です。
- 介護保険法第63条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第63条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第63条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/63
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法63条は、刑事施設や労役場等に拘禁された者について、その期間の介護給付等を行わないと定める。給付は止まるが、被保険者資格と保険料の負担は続く。
Q · 家族が逮捕・勾留されたら、介護保険のサービスは使えなくなるの?
拘禁期間中の介護給付は止まるが、保険料負担は続く
介護保険法63条により、刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁された者には、その期間に係る介護給付等は行われません。「行わないことができる」ではなく「行わない」なので、市町村の裁量はありません。ただし被保険者の資格は失われず、保険料の請求も続きます。条例による保険料の減免・徴収猶予(142条)を早めに申請しないと、滞納が2年の時効(200条)を越えたとき、出所後の給付が減額される(69条)おそれがあります。
解説
要介護3の認定を受け、週3回のデイサービスと訪問介護を組んでいた人が勾留された瞬間、そのケアプランは紙の上で止まる。介護保険法63条は、刑事施設・労役場・これらに準ずる施設(少年院、監置場など)に拘禁された者について、その期間に係る介護給付等を「行わない」と定める。「行わないことができる」ではなく「行わない」、市町村に裁量はない。理由は、拘禁中の処遇を国が公費で担う(刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律56条)ため、同じ費用を保険からも出すと二重給付になるという設計だ。だがここに落とし穴がある。止まるのは給付だけで、被保険者の資格と保険料の請求は止まらない。あなたが知っておくべきは、給付が止まっている期間に積み上がった保険料の滞納が2年の時効(200条)を越えた瞬間、将来の自己負担を1割から3割へ押し上げる(69条)という連鎖である。
法的な位置づけ
介護保険法63条は、刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁された被保険者について、拘禁期間に係る介護給付等を行わないと定める給付制限規定である。市町村の裁量を認めない必要的制限で、被保険者資格と保険料の負担義務には影響しない。国が拘禁中の保健衛生・医療上の措置を担うことから、二重給付を避ける趣旨とされる。
よくある質問 AI による整理
Q1刑務所に入ると介護保険はどうなる?
介護保険法63条により、拘禁期間中の介護給付等は行われません。被保険者資格は残り、保険料の請求も続きます。
Q2逮捕・勾留中でも介護保険は止まる?
条文は「拘禁された者」と定めるだけで、有罪判決を要件にしていません。判決前の勾留期間も給付制限の対象として扱われています。
Q3拘禁中も介護保険料は払う必要がある?
あります。63条が止めるのは給付だけで、被保険者資格と保険料の負担は続きます。年金からの特別徴収もそのまま続きます。
Q4労役場留置でも介護保険は止まる?
止まります。罰金を払えずに労役場に留置された場合(刑法18条)も、63条の「労役場」に当たり、その日数分の給付は行われません。
Q5介護保険の給付制限はいつからいつまで?
拘禁が始まった日から釈放された日までの期間です。63条自体に別の期間の定めはなく、拘禁の事実に連動します。
Q6拘禁中の介護保険料は減免できる?
市町村の条例で定めるところにより、特別の理由がある者の保険料は減免・徴収猶予できます(142条)。対象や期限は自治体ごとに違います。
Q7介護保険料の滞納が2年を超えるとどうなる?
保険料を徴収する権利は2年で時効消滅します(200条)。その後は納められず、未納期間に応じて将来の給付が減額されます(69条)。
Q8拘禁中に介護サービスを請求したら違法?
拘禁期間に係る介護給付は行われないため、事業者がその期間の分を請求しても認められません。支払済みなら返還を求められることがあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1親が逮捕されて、入所していた特養の費用は誰が払うんですか?
拘禁された期間に係る介護給付は行われない(63条)ので、その期間の施設サービス費に保険は使えません。入所契約は別個に生きているため、居室を確保し続ける限り家族が自費を負担する構造になりがちです。実務のポイント:長期の拘禁が見込まれる段階で契約を解除し、釈放後に再入所を狙う方が総額は安い。施設側はベッドを空けたくないので、この選択肢を自分からは提案しない
Q2刑務所の中では介護って受けられないんですか?
介護保険からは出ませんが、刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律56条により、国が社会一般の水準に照らした保健衛生上・医療上の措置を負います。高齢の被収容者に養護的な処遇を行う施設もあります。実務のポイント:処遇が足りないと感じたときの窓口は市町村ではなく、同法が定める審査の申請や施設の長への苦情の申出です。介護保険課に電話しても管轄外で止まり、記録も残らない
Q3出所したらすぐデイサービス使えますか?
給付制限は釈放で終わるので制度上は翌日から使えますが、実際の壁は要介護認定の有効期間です。切れていれば申請が必要で、認定の効力は申請日に遡るため暫定のケアプランでその日から利用できます。決定は原則30日以内(27条)。実務のポイント:釈放日が読める段階なら家族や地域包括支援センターが代行申請できる(27条)。拘禁中の申請を受け付けるかは自治体で扱いが分かれるので、確認した担当者名まで記録しておく
間違えやすい点 AI による整理
- 「有罪が確定したら給付が止まるのか」と問う人が多いが、問いの立て方が誤っている。条文は「拘禁された者」と書くだけで有罪判決を要件にしておらず、判決前の勾留も対象として扱う運用がなされている。後に不起訴や無罪になった期間の給付を遡って行うかについては、実務上の扱いが分かれている点であり、釈放されれば当然に埋め合わせられると期待しない方がよい
- 給付が止まること自体は知っている人でも、その先を見ていない。資格は残り、保険料の請求も続く。払えないまま2年(200条)が過ぎると納めたくても納められず、その期間の長さに応じて出所後の自己負担が1割から3割に上がる(69条)。刑期が終わっても、この効果だけは残り続ける
- 本人や家族から見れば「刑務所では介護を受けられず放置される」という話に見えるが、法律から見れば「国が刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律56条で保健衛生・医療上の措置を負うから、保険は退く」という役割分担である。この視点の落差が、処遇が足りないと感じたときに苦情を言う先を市町村だと勘違いさせ、誰にも届かないまま時間が過ぎる原因になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制限の事由 | 63条:刑事施設・労役場等への拘禁 | 64条:故意の犯罪行為や重大な過失などで要介護状態等を生じさせた場合 69条:保険料を徴収する権利の時効消滅 |
| 市町村の裁量 | 「行わない」(必要的制限) | 「全部又は一部を行わないことができる」(任意的制限) 未納期間に応じて給付額を減額 |
| 制限が及ぶ範囲 | 拘禁期間に係る介護給付等 | 当該要介護状態等を支給事由とする介護給付等 未納期間に応じた一定期間の保険給付 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には社会保険方式の介護保険がなく、長期照顧は税財源の長照制度で賄う。受刑者は2013年から全民健保の対象となり、日本と逆に「拘禁中も医療保険が使える」設計である
韓国は矯正施設に収容されている間の健康保険給付を停止する。노인장기요양보험(老人長期療養保険)での扱いは個別の確認が必要
ドイツは行刑法上の保健給付請求権がある間、公的医療保険の給付請求権が停止(Ruhen)する。国が処遇を担うことを前提に保険が退く点で日本と同じ構造
米国は公的施設の収容者に対するMedicaid給付を原則として除外する。釈放前後の給付再開の空白が政策課題になっている点も日本と共通
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、要介護3の父が詐欺の疑いで逮捕されたとしたら? 逮捕から勾留、延長まで最大23日、その全期間の介護給付が止まる。訪問介護事業者は請求できず、月末の返戻で初めて事態を知ることもある。ケアマネへの連絡が一日遅れるだけで、誰かが自費で立て替える構図が固定される
- 罰金を払えなかった。労役場に留置された(刑法18条)。その日数分、介護給付は止まる
- あなた自身が高齢になってから実刑判決を受け、収容された。要介護認定は生きているのに使えず、一方で年金からの保険料の特別徴収は続く。出所後に窓口で「この期間の分を返してほしい」と言っても、63条は返還の条文ではなく給付そのものを行わない条文なので、返す原資が最初から存在しない
- 特別養護老人ホームの施設長として、入所者が逮捕されたと警察から連絡を受けた。居室をどうするか、費用を誰に請求するか、身元引受人の家族とどう話すか。63条を知らないまま保険請求を続けると、後から全額の返還を求められる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 拘禁の開始日を弁護人に確認して確定させる、給付が止まる起算点そのものになる2. ケアマネと事業者に即日共有し保険請求を止める。放置すると返戻が事業者に届き、最終的に家族へ請求が回る3. 市町村の介護保険課へ届出、同時に条例による保険料の減免・徴収猶予(142条)を申請4. 施設入所中なら契約を継続する場合と解除する場合の費用を試算して選ぶ5. 釈放予定日を聞き出し、認定の有効期間を逆算する
訴えられた側:1. 身柄拘束が長引く見込みなら、弁護人経由で家族に介護保険課への届出と減免申請を頼む。あなた自身は窓口へ行けない2. 年金からの特別徴収は自動で続くので、通帳と年金額を家族に把握させる3. 施設内での介護的な処遇は刑事収容施設の医療・養護の枠で求め、不足を感じたら施設の長への苦情の申出など同法の不服申立て制度を使う4. 釈放前に認定申請の段取りを家族に依頼し、出所当日の空白を消す
時効(請求できる期限):本条自体に期間の定めはなく、給付制限は拘禁の開始日から釈放日までに連動する。関連する時間圧は二つ、保険料等を徴収し又は還付を受ける権利の2年の消滅時効(200条)と、要介護認定の有効期間(新規は原則6か月、更新は原則12か月で延長あり。最新の改正状況をご確認ください)。減免申請の期限は市町村の条例で定まるため、在監中に確認しておく
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:介護保険法の制定(平成9年法律第123号)で、健康保険法などと同じ趣旨の拘禁者に対する給付制限規定として設けられた。施行は2000年4月
- 介護保険法 第18条保険給付の種類、制限対象の範囲を画する
- 介護保険法 第64条他の給付制限事由を定める並列規定
- 介護保険法 第69条保険料未納期間に応じた給付額減額
- 介護保険法 第142条条例による保険料の減免・徴収猶予
- 介護保険法 第200条保険料等の徴収権・還付請求権の2年時効
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律 第56条国が担う保健衛生上・医療上の措置、制限の前提
- 健康保険法 第118条医療保険における同趣旨の給付制限
- 国民健康保険法 第59条国保における同趣旨の給付制限
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