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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 8 分8 分8 分

介護保険法 第62条

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市町村は、要介護被保険者又は居宅要支援被保険者(以下「要介護被保険者等」という。)に対し、前二節の保険給付のほか、条例で定めるところにより、市町村特別給付を行うことができる。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 介護保険法第62条は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
  2. 介護保険法第62条の条文原文は「市町村は、要介護被保険者又は居宅要支援被保険者(以下「要介護被保険者等」という。」で始まります。
  3. 介護保険法第62条は第五節 市町村特別給付に置かれています。
  4. 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
  5. 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 介護保険法第62条の前の条は介護保険法第61条の4です。
  7. 介護保険法第62条の次の条は介護保険法第63条です。
  8. 介護保険法第62条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第62条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123
  • 本サイト収録介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第62条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/62

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点介護保険法62条は、市町村が条例で定めれば、介護給付・予防給付とは別に独自の市町村特別給付を行えると定める。財源は65歳以上の第1号保険料で、限度額の枠外となる。

Q · 介護保険の限度額を使い切ったら、もう市の独自サービスも使えないの?

市が条例で定めていれば、限度額とは別枠で使えます

介護保険法62条により、市町村は条例で定めるところにより、介護給付・予防給付とは別に市町村特別給付(配食、移送、紙おむつ支給など)を行うことができます。これは区分支給限度基準額(43条)の管理対象外のため、限度額を使い切った月でも別枠で利用できます。ただし実施するかどうか、何を給付するかは市町村ごとに異なり、費用は国庫・都道府県負担なしで第1号被保険者の保険料から賄われます。

解説

介護保険で使えるサービスは全国共通だと説明される。半分は正しく、半分は違う。介護保険法62条は、市町村が条例さえ作れば、法定の介護給付・予防給付とは別に独自の給付を行えると定める。配食、移送、紙おむつの支給、住宅改修の上乗せ。実際に条例化している自治体がある。押さえるべきは二点だ。第一に、市町村特別給付は区分支給限度基準額(43条)の枠の外にある。限度額を使い切った月でも別枠で使える。第二に、その財源には国庫負担も都道府県負担も入らず、あなたの市の第1号被保険者(65歳以上)の保険料だけで賄われる。だから隣の市にあって、あなたの市にないことが起きる。そして窓口やケアマネジャーが、聞かれる前に自分から説明してくれるとは限らない。

法的な位置づけ

市町村特別給付とは、介護保険法第62条に基づき、市町村が条例で定めるところにより、要介護被保険者及び居宅要支援被保険者に対して行う、介護給付・予防給付以外の独自の保険給付をいう。配食、移送、紙おむつ支給などが典型例とされ、区分支給限度基準額の管理対象外であり、費用は当該市町村の第1号被保険者の保険料で賄われる。

よくある質問 AI による整理

Q1市町村特別給付とは何ですか?

介護保険法62条に基づき、市町村が条例で定めて行う独自の保険給付です。国の定める介護給付・予防給付に加えて、配食や移送などを給付できます。

Q2横出しサービスの具体例は?

配食サービス、移送サービス、紙おむつの支給、寝具乾燥、訪問理美容などが挙げられます。何を給付するかは市町村の条例次第で、全国共通のメニューはありません。

Q3市町村特別給付の自己負担はいくら?

法律上の全国一律の負担割合はなく、各市町村の条例や規則で定められます。利用前に、市の介護保険条例や施行規則、担当窓口で確認してください。

Q4要支援でも市町村特別給付は使える?

62条の対象は要介護被保険者と居宅要支援被保険者なので、要支援者も対象になり得ます。ただし条例で対象者を要介護者に限定している市町村もあります。

Q540代・50代でも市町村特別給付は使える?

特定疾病で要介護・要支援認定を受けた第2号被保険者(40〜64歳)も、要介護被保険者等に含まれます。条例で対象から除外されていなければ利用できます。

Q6市町村特別給付を実施している自治体は多い?

実施は一部の市町村にとどまるとされます。同じ機能のサービスは地域支援事業や一般会計の単独事業で行う例が多く、制度名だけで調べると見落とします。

Q7市町村特別給付の申請方法は?

手続は市町村の条例・規則で定められます。一般的には市の介護保険担当課への申請が入口です。ケアプランに組み込む場合はケアマネジャーにも同時に伝えます。

Q8条例なしで要綱だけの独自給付は違法?

62条は「条例で定めるところにより」と定めているため、保険給付として行うなら条例の根拠が必要です。要綱だけで行うのは一般会計の単独事業として行う場合です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1配食サービスって、介護保険で使えるんですか?

市が条例で市町村特別給付として定めていれば使える(62条)。ただし実際には、地域支援事業や市の単独事業として実施している自治体の方が多い。いずれにせよ利用できる点は同じだ。実務のポイント:窓口で「市町村特別給付はありますか」と制度名で聞くと「ありません」と返ってくる。「市がやっている高齢者向けの配食や移送はありますか」と機能名で聞き直すと、別の答えが出てくることがある

Q2引っ越したら、今使っているサービスはそのまま続きますか?

要介護認定は受給資格証明書で引き継げるが、市町村特別給付は引き継げない。62条の給付は転出元の市の条例に基づくもので、転出した時点で被保険者資格が移り、根拠が消える。実務のポイント:認定は引き継げるがメニューは引き継げない、この非対称を知らずに転居して初めて気付く家庭が多い。転居先の候補が二つあるなら、両市の介護保険条例を並べて読む。数十分で、その後数年分の差が見える

Q3うちの市にも特別給付を作ってほしい。どこに言えばいいんですか?

条例事項なので、最終的には市議会である。実務上の入口は市町村介護保険事業計画(117条)のパブリックコメントと、議会への請願・陳情の二つ。計画は3年一期で改定される。実務のポイント:パブリックコメント期間は1か月前後しかなく、しかも告知は市の広報とサイトの隅に載るだけのことが多い。計画改定の年度を自分でカレンダーに入れておかないと、気付いたときには次の3年が固まっている

Q4隣の市より保険料が高いのは、特別給付があるせいですか?

一因ではあるが主因とは限らない。市町村特別給付の費用は国庫負担・調整交付金・都道府県負担の対象外で、第1号被保険者の保険料のみで賄う設計だ(121条以下の負担対象は介護給付と予防給付)。ただし保険料差の主因は高齢化率と施設整備状況であることが多い。実務のポイント:保険料の段階表と特別給付の内容は、同じ介護保険条例の中に並んで載っている。条例を一本通して読めば、何にいくら払っているかが一度に分かる

間違えやすい点 AI による整理

  • あなたから見れば「介護保険のサービス」だが、財源から見れば「あなたの市の65歳以上だけが支える独自事業」である。国庫負担も都道府県負担も入らない(121条以下の負担対象は介護給付と予防給付に限られる)。この視点の落差が、隣の市にあってあなたの市にない理由であり、同時に「なぜうちの市だけ保険料が高いのか」という疑問の答えの一部でもある
  • 市町村ごとにサービスが違うことは、多くの人がなんとなく知っている。知られていないのは、その差が区分支給限度基準額の外側で効くという点だ。限度額を使い切って「もう何も使えない」と諦めた家庭と、別枠の存在を知っていた家庭では、同じ要介護度でも月々の介護の中身が変わってくる
  • 「うちの市は市町村特別給付をやっていないのか」という問いの立て方自体が的を外している。配食、移送、見守り、おむつ支給といったサービスは、62条の市町村特別給付としてではなく、地域支援事業(115条の45)や市の一般会計による単独事業として実施されていることの方がむしろ多い。窓口で制度名を出して尋ねると「ありません」と返ってくるが、機能の名前で尋ねると出てくる
比較の観点この条文ほかの条文
制度の位置づけ62条:市町村特別給付(横出し)。条例で法定外のサービス種類を追加する保険給付43条:区分支給限度基準額。条例で限度額自体を引き上げる「上乗せ」も可能(同条3項)
115条の45:地域支援事業。保険給付ではなく市町村が行う事業
区分支給限度基準額との関係限度額の管理対象外。限度額を使い切っても別枠で利用できる居宅サービス等の給付は限度額の範囲内で支給される
保険給付ではないため限度額の管理対象外
財源国庫・都道府県負担の対象外。第1号被保険者の保険料で賄う条例による上乗せ部分は第1号被保険者の保険料で賄う
公費(国・都道府県・市町村)と保険料で賄う
根拠形式条例が必須上乗せには条例が必須
法令と市町村の実施要綱等に基づき実施

他国ではどう定めているか 5 か国

台湾
長期照顧服務法

台湾の長期照顧は社会保険ではなく租税財源で運営される。地方政府が独自の上乗せ施策を行う場合、財源は地方予算となり、日本のように特定の年齢層の保険料だけに転嫁される構造ではない。

韓国
노인장기요양보험법

韓国は国民健康保険公団が保険者として全国一元的に運営しており、日本のように市町村が保険者として条例で独自の保険給付を追加する仕組みは基本構造に含まれていない。

ドイツ
SGB XI

ドイツの介護保険は介護金庫が運営し、給付は全国一律。保険でカバーされない部分は、自治体の社会扶助(SGB XII Hilfe zur Pflege)が資力調査付きで補完する。

フランス
Code de l'action sociale et des familles art. L232-1, L121-4

フランスの APA は県(département)が支給主体であり、県は法定より有利な条件の給付を独自に定めることができる。地方による上乗せという点で本条と発想が近い。

アメリカ
Older Americans Act Title III

米国では連邦補助を受けた州・地域の高齢者機関が配食や移送を提供する。サービス内容は地域ごとに異なり、社会保険の給付ではなく補助金事業として行われる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 母の要介護3、区分支給限度基準額を月末前に使い切った。ケアマネジャーは「ここから先は全額自己負担です」と言う。だがあなたの市が配食や移送を市町村特別給付として条例化していれば、それは限度額の外側にある。同じ月に、別枠で使える。誰も言い出さなければ、その枠は使われないまま消えていく
  • もし、要介護認定を受けた父を呼び寄せて、隣の市のあなたの家で同居を始めたら? 認定そのものは受給資格証明書によって引き継げるが、前の市の条例で受けていたおむつ支給は、転出した瞬間に消える。引っ越し業者の見積もりを取る前に、転居先の市の条例を一本読んでおく価値がある
  • 市の広報に載っていた高齢者向けの配食サービス。介護保険とは別物だと思って申し込まなかった。それが市町村特別給付なら、ケアプランに組み込めた
  • あなたが市の介護保険担当だとする。住民から「隣の市には移送サービスがある」と要望が届く。条例を作れば実現できるが、その費用は国も県も一円も出さず、市内の65歳以上全員の保険料に跳ね返る。給付を増やす判断は、同時に保険料を上げる判断である。この二つを切り離して説明した瞬間、後で必ず紛糾する
  • 市町村介護保険事業計画は3年に一度改定される(117条)。計画案のパブリックコメント期間は通常1か月前後しかない。この窓を逃せば、住民の声が制度設計に届くのは次の改定期、つまり3年後になる。第9期(2024年度から2026年度)の次の期の策定作業が進む時期に何も言わなければ、その先3年は現状のままだ(最新の改定状況をご確認ください)

取るべき行動

被害を受けた側:1. 自分の市の例規集をサイトで開き、介護保険条例に「市町村特別給付」の規定があるか確認する2. なければ高齢者福祉サービス一覧を見る、制度名ではなく配食・移送・おむつ・見守りという機能名で探す3. ケアマネジャーに「区分支給限度基準額の外で使える市の独自メニューはありますか」と明示的に聞く4. 該当がなければ、市介護保険事業計画(117条)のパブリックコメントと、議会への請願・陳情が制度を動かす正規ルートになる

訴えられた側:1. 62条の要件は「条例で定めるところにより」である。要綱だけで給付を運用すると法的根拠を欠く、条例化の可否を先に詰める2. 費用は国庫負担・調整交付金・都道府県負担の対象外となり、全額が第1号被保険者の保険料に乗る。保険料率(129条)への影響を同時に試算して住民に示す3. 同種サービスを地域支援事業(115条の45)や一般会計の単独事業で行う案と、対象者の範囲と財源の両面で比較する4. 市町村介護保険事業計画への記載と整合を取る

時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。ただし保険給付を受ける権利は2年で時効消滅する(介護保険法200条1項、償還払いの場合の起算点は費用を支払った日の翌日と解されている)。また転入時に従前の要介護認定を引き継ぐには、転入日から14日以内に受給資格証明書を添えて申請する必要があり、これを過ぎると認定申請からやり直しになる

学説

一般的理解:市町村特別給付は、保険者である市町村の自主的判断に委ねられた任意的給付であり、実施には条例の根拠を要する。受益者は要介護被保険者等に限られる一方、費用は第1号被保険者全体の保険料に転嫁されるため、給付水準と保険料水準の選択は住民自治に委ねられていると解されている。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成9年(1997年) 新設:介護保険法(平成9年法律第123号)の制定により、介護給付・予防給付と並ぶ第三の保険給付として市町村特別給付が創設された(平成12年(2000年)4月施行)。

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介護保険法の全文を見る所属する編章節を開く:第五節 市町村特別給付

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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