介護保険法 第121条(国の負担)
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- 国は、政令で定めるところにより、市町村に対し、介護給付及び予防給付に要する費用の額について、次の各号に掲げる費用の区分に応じ、当該各号に定める割合に相当する額を負担する。
- 一介護給付(次号に掲げるものを除く。)及び予防給付(同号に掲げるものを除く。)に要する費用百分の二十
- 二介護給付(介護保険施設及び特定施設入居者生活介護に係るものに限る。)及び予防給付(介護予防特定施設入居者生活介護に係るものに限る。)に要する費用百分の十五
- 2.第四十三条第三項、第四十四条第六項、第四十五条第六項、第五十五条第三項、第五十六条第六項又は第五十七条第六項の規定に基づき条例を定めている市町村に対する前項の規定の適用については、同項に規定する介護給付及び予防給付に要する費用の額は、当該条例による措置が講ぜられないものとして、政令で定めるところにより算定した当該介護給付及び予防給付に要する費用の額に相当する額とする。
この条文の基本情報
国の負担とは何ですか?
定義国の負担とは、介護保険法第121条に定められた規定で、「国は、政令で定めるところにより、市町村に対し、介護給付及び予防給付に要する費用の額について、次の各号に掲げる費用の区分に応じ、当該各号に定める割合に相当する額を…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第121条(国の負担)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第121条の条文原文は「国は、政令で定めるところにより、市町村に対し、介護給付及び予防給付に要する費用の額について、次の各号に掲げる費用の区分に応じ、当該各号に定める割合に相当する額を…」で始まります。
- 介護保険法第121条は第一節 費用の負担に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第121条の前の条は介護保険法第120条の2です。
- 介護保険法第121条の次の条は介護保険法第122条です。
- 介護保険法第121条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第121条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第121条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/121
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法121条は、国が市町村の介護給付・予防給付費用の20%(施設・特定施設分は15%)を負担すると定める。条例による上乗せ分は対象外。
Q · 介護保険のサービス費用、国はどれくらい負担しているの?
原則20%、施設系は15%。条例の上乗せ分は対象外
介護保険法121条により、国は市町村に対し、介護給付・予防給付に要する費用の百分の二十を定率で負担します。ただし介護保険施設と特定施設入居者生活介護(介護予防を含む)に係る費用は百分の十五です。さらに市町村が条例で区分支給限度基準額などを上乗せしている場合、上乗せがなかったものとして費用額を算定するため、上乗せ分に国費は付きません。定率負担とは別に、調整交付金(同法122条)も国から交付されます。
解説
介護保険の保険料を払っているあなたは、その保険料が介護サービス費用のすべてを賄っていると考えているかもしれない。実際は違う。介護給付・予防給付に要する費用のうち、国が定率で負担する部分がある。それが本条だ。原則は費用の百分の二十、ただし介護保険施設と特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム等での介護サービス)に係る分は百分の十五に下がる。この五ポイントの差が意味するのは、施設系サービスへ国費が相対的に薄く配分され、その分が都道府県負担(法121条以下の配分構造)に移されているという設計思想である。つまり、あなたが親を施設に入れるか在宅でみるかという選択の裏側で、費用を誰が背負うかの配分図までが変わっている。市町村の財政圧迫、保険料の地域差、施設整備の進み方の地域間格差、これらはすべてこの数字から派生している。さらに第2項は、市町村が独自の条例で給付を上乗せした場合、その上乗せ分には国費を付けないと定める。独自施策のコストは、その市町村の住民が自分の保険料で払う。
法的な位置づけ
介護保険法第121条は、介護給付及び予防給付に要する費用について、国が市町村に対して負う定率負担を定める規定である。負担割合は原則百分の二十、介護保険施設及び特定施設入居者生活介護等に係る費用は百分の十五とされる。市町村が条例により行う支給限度額の上乗せ等に係る費用は、算定の基礎に含まれない。
よくある質問 AI による整理
Q1介護保険の国庫負担とは?
国が市町村の介護給付・予防給付費用の一定割合を負担する仕組みです。介護保険法121条が定め、原則20%、施設系サービスは15%です。
Q2介護保険の公費は何割?
給付費のおおむね半分が公費、残り半分が保険料です。公費の内訳は国・都道府県・市町村で、国の分には定率負担と調整交付金が含まれます。
Q3施設サービスの国庫負担が15%なのはなぜ?
施設系の給付費は国の負担率を下げ、その分を都道府県の負担(同法123条)で厚くする配分になっているためです。在宅系より都道府県の関与が大きい設計です。
Q4特定施設入居者生活介護とは?
有料老人ホーム等の指定を受けた施設で、入居者に提供される介護サービスです。本条では介護保険施設と同じく国庫負担率15%の区分に入ります。
Q5介護保険料が市町村で違うのはなぜ?
市町村ごとに高齢化率、サービス利用量、施設整備状況、独自の上乗せ給付の有無が異なるためです。国の定率負担は全国一律なので、差は保険料側に表れます。
Q6市町村特別給付(横出しサービス)の財源は?
市町村が独自に行う特別給付は、原則として第1号被保険者の保険料で賄われ、本条の国庫負担の対象になりません。
Q7介護保険の国庫負担率はいつから15%?
施設等給付費に係る国庫負担は、平成18年度(2006年度)から20%から15%に引き下げられ、その分都道府県の負担が引き上げられました。
Q8介護保険の調整交付金とは?
国が定率負担とは別に交付するお金で、後期高齢者の割合や所得水準の差による市町村間の財政格差を調整します(介護保険法122条)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1介護保険って、結局どこからお金が出てるんですか?
大きく公費と保険料の二本立てです。公費部分のうち国の定率負担を定めるのが本条で、原則二十パーセント、介護保険施設と特定施設入居者生活介護に係る分は十五パーセントです。残りは都道府県・市町村の負担と、第1号・第2号被保険者の保険料で構成されます(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:国庫負担にはこの定率分とは別に調整交付金の枠があり、高齢化率や所得水準の高低で自治体ごとに配分が変わります。「うちの市は国からいくら来ているのか」を知りたければ、定率分だけ見ても実態は分かりません
Q2うちの市は独自に介護サービスを上乗せしてるらしいんですが、その分も国が出してくれるんですか?
出ません。本条第2項が、市町村が法43条3項などの規定に基づく条例で措置を講じている場合、その措置が講ぜられなかったものとして費用額を算定すると定めています。つまり上乗せ分は国庫負担の計算から外れます。実務のポイント:この構造があるため、自治体が独自施策を打つ際は必ず「国費が付かない範囲がどこまでか」を先に詰めます。住民説明会で『市が手厚くします』という話を聞いたら、その財源が保険料か一般財源かを質問すると、担当者の答えの精度が一気に上がります
間違えやすい点 AI による整理
- 「介護保険は保険料で運営されている」と理解している人は多い。そこまでは正しいが、深刻度の認識が足りない。介護保険財源の約半分は公費(国・都道府県・市町村)であり、保険料だけでは成り立たない。つまり高齢化で給付が膨らむとき、圧迫されるのは保険料だけでなく国と自治体の税財源でもある。介護保険料の議論と増税の議論は、同じ財布の裏表である
- 「国の負担割合は介護保険全体で二十パーセント」と単純化して覚えている人が多いが、本条はサービス類型で率を分けている。施設系(介護保険施設・特定施設入居者生活介護)は十五パーセント。在宅と施設で国の関与度が違うという事実は、施設整備の地域差を理解する鍵になる
- 「市町村が独自にサービスを手厚くしてくれたら得だ」と住民側から見れば思える。だが法律の側から見ると、第2項によりその上乗せ分は国庫負担の計算から除外される。手厚い自治体ほど、その原資を自前で用意しなければならない。この落差が、独自施策を打ち出せる自治体とそうでない自治体の格差を生む
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 負担主体 | 介護保険法121条:国(定率負担) | 介護保険法122条:国(調整交付金) 介護保険法123条:都道府県 |
| 負担割合 | 原則100分の20、施設・特定施設分は100分の15 | 給付費総額の100分の5相当を市町村ごとに傾斜配分 原則100分の12.5、施設・特定施設分は100分の17.5 |
| 市町村ごとの差 | 全国一律の率 | 高齢化の度合い・所得水準で配分額が変わる 全国一律の率 |
| 条例による上乗せ分 | 算定基礎から除外(第2項) | 調整交付金の算定方法は政令に委ねられる 都道府県負担でも同様の除外規定あり |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は長期介護保険を導入しておらず、遺産贈与税・たばこ税等を財源とする基金による税財源方式を採る。国庫負担率の設計という概念自体が日本と異なる
韓国の老人長期療養保険は、国が保険料予想収入の一定割合を負担する方式で、給付費に対する定率負担の日本とは算定基準が異なる
ドイツの介護保険は保険料中心の財源構成で、給付費の半分を公費で賄う日本の構造とは対照的
米国の長期介護は Medicaid が主な公的財源で、連邦が州支出の一定割合(FMAP)を負担する。国と地方の率による分担という点で本条と比較可能
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 親の介護保険料の通知書を見たら、隣の市に住む叔母より月額が数千円高い。同じ制度なのになぜ違うのか。答えの一部は本条にある。国の定率負担は全国一律だが、市町村が独自に給付を上乗せすればその分は国費が付かず、保険料に跳ね返る(第2項)
- もし、あなたの住む市が「要介護認定を受けた高齢者の福祉用具購入費の上限を条例で引き上げる」と決めたら、その追加費用は誰が払うのか? 国は払わない。第2項は、条例による措置が講ぜられなかったものとして費用額を算定し直すと定める。上乗せ分は市町村と第1号被保険者の保険料で賄う
- 市議会の傍聴席にいるあなたは、議員が「介護給付費が伸びて市の財政が厳しい」と発言するのを聞く。この「市の負担」は本条の裏返しだ。国が二十パーセント(施設分は十五パーセント)、残りを都道府県・市町村・保険料が分担する。市の一般会計から出る分が増えれば、他の行政サービスが削られる
- 自治体職員として来年度の介護保険事業計画を作っている。施設整備を進めれば国庫負担率は十五パーセントに下がり、在宅サービスを伸ばせば二十パーセントのままだ。予算が逼迫する中、あと三週間で計画案を固める必要がある。この五ポイントは計画の骨格を左右する
学説
通説:本条の定率負担は国の義務的経費であり、裁量的な補助金とは異なる。第2項は市町村の独自施策を許容しつつ、その財政責任を当該市町村に帰属させる財政規律の規定と解されている
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:介護保険法制定(平成9年法律第123号)により新設。平成12年(2000年)4月施行
- 2.平成18年度(2006年度) 改正:三位一体改革に伴い、施設等給付費に係る国庫負担を100分の20から100分の15に引下げ、都道府県負担を引上げ
- 介護保険法 第122条調整交付金、定率負担とは別枠の国庫交付
- 介護保険法 第123条都道府県の費用負担割合の定め
- 介護保険法 第124条市町村の一般会計からの繰入れ
- 介護保険法 第125条第2号被保険者に係る介護給付費交付金
- 介護保険法 第43条区分支給限度基準額、第2項が参照する条例上乗せの根拠
- 地方財政法 第10条国が経費を負担する事務の一般的枠組み
- 高齢者の医療の確保に関する法律 第1条高齢者医療との公費負担構造の対比(通称 高齢者医療確保法)
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