感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第28条(ねずみ族、昆虫等の駆除)
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- 都道府県知事は、一類感染症、二類感染症、三類感染症又は四類感染症の発生を予防し、又はそのまん延を防止するため必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該感染症の病原体に汚染され、又は汚染された疑いがあるねずみ族、昆虫等が存在する区域を指定し、当該区域の管理をする者又はその代理をする者に対し、当該ねずみ族、昆虫等を駆除すべきことを命ずることができる。
- 2.都道府県知事は、前項に規定する命令によっては一類感染症、二類感染症、三類感染症又は四類感染症の発生を予防し、又はそのまん延を防止することが困難であると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該感染症の病原体に汚染され、又は汚染された疑いがあるねずみ族、昆虫等が存在する区域を指定し、当該区域を管轄する市町村に当該ねずみ族、昆虫等を駆除するよう指示し、又は当該都道府県の職員に当該ねずみ族、昆虫等を駆除させることができる。
この条文の基本情報
ねずみ族、昆虫等の駆除とは何ですか?
定義ねずみ族、昆虫等の駆除とは、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第28条に定められた規定で、「都道府県知事は、一類感染症、二類感染症、三類感染症又は四類感染症の発生を予防し、又はそのまん延を防止するため必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところ…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第28条(ねずみ族、昆虫等の駆除)は、日本の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に含まれる条文です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第28条の条文原文は「都道府県知事は、一類感染症、二類感染症、三類感染症又は四類感染症の発生を予防し、又はそのまん延を防止するため必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところ…」で始まります。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第28条は第五章 消毒その他の措置に置かれています。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の公布日は平成10年10月2日です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第28条の前の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第27条です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第28条の次の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第29条です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第28条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第28条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000114 - 本サイト収録
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第28条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/410AC0000000114/28
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点感染症法28条は、一類から四類感染症の予防・まん延防止のため、都道府県知事が汚染区域を指定し、管理者にねずみ族・昆虫等の駆除を命じられると定める。
Q · 保健所から「ねずみや蚊を駆除しなさい」と命令されたら、従わないといけないの?
従う義務がある。命令は行政処分だからだ
感染症法28条1項に基づく駆除命令は、都道府県知事が一類から四類感染症の予防・まん延防止のために出す行政処分です。名宛人は所有者に限らず、区域を実際に管理する者やその代理人です。命令は自主的な衛生管理とは違い法的義務を生じさせますが、不服があれば審査請求や取消訴訟で争えます。また、命令では防ぎきれないと知事が判断すれば、同条2項により市町村や都道府県職員が直接駆除に入ることもあります。
解説
ねずみや蚊の退治が、近所迷惑への配慮ではなく、知事からの「命令」として届くことがある。都道府県知事は、一類から四類までの感染症の発生予防やまん延防止に必要だと認めると、病原体に汚染された(またはその疑いがある)ねずみ族・昆虫等がいる区域を指定し、その区域の管理者や代理人に駆除を命じることができる。ここでいう管理者は所有者に限られない。ビルの管理会社、店舗の経営者、マンションの管理組合、公園の管理者も対象になりうる。命令だけでは防ぎきれないと判断されれば、知事は市町村に駆除を指示するか、都道府県の職員に自ら駆除させることもできる。押さえておくべき点は二つ。まず、対象は一類から四類までで、季節性インフルエンザなどの五類は入らない。次に、この命令は行政処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)にあたるため、不服があれば審査請求や取消訴訟で争える。ただし、争っている間も蚊は待ってくれない。
法的な位置づけ
感染症法28条のねずみ族・昆虫等の駆除命令とは、一類から四類感染症の発生予防またはまん延防止のため、都道府県知事が病原体に汚染され、または汚染の疑いがあるねずみ族・昆虫等の存在する区域を指定し、その区域の管理者またはその代理人に駆除を義務づける行政処分をいう。命令で目的を達しがたいときは、市町村への指示または都道府県職員による直接駆除という補充的措置が用意されている。
手順
- 1.命令書の記載事項を確認する 受け取った当日に、根拠条文、指定区域の範囲、対象のねずみ族・昆虫等、駆除方法と期限、教示欄(不服申立ての方法と期限)を確認する
- 2.駆除業者を手配し期限内に実施する 指定区域と対象生物に対応できる駆除業者から見積りを取り、命令書の期限内に駆除を実施する。審査請求をしても命令の効力は原則として止まらないため、実施を先行させる
- 3.履行の証拠を残し保健所へ報告する 作業報告書、施工前後の写真、使用薬剤の記録をまとめ、保健所に履行状況を報告できる形で保管する
- 4.不服と費用負担を並行して整理する 区域の線引きや名宛人に不服があれば、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求を検討する。テナントとオーナーの間では、賃貸借契約や管理委託契約の衛生管理条項に基づき費用負担を協議する
よくある質問 AI による整理
Q1感染症法28条とは何ですか?
感染症を媒介するおそれのあるねずみや蚊などについて、都道府県知事が区域を指定し、その管理者に駆除を命じられると定めた条文です。
Q2駆除命令の「区域指定」とは?
病原体に汚染された、またはその疑いがあるねずみ族・昆虫等がいる範囲を、知事が命令の対象として線引きすることです。命令書の区域図で確認します。
Q3保健所の指導と駆除命令の違いは?
指導は行政指導であり法的拘束力も処分性もありません。駆除命令は行政処分で、法的義務が生じ、審査請求や取消訴訟の対象になります。
Q4駆除命令に不服があるときの期限はいつまで?
審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内、取消訴訟は知った日から6か月以内が原則です。期限は命令書の教示欄でも確認できます。
Q5駆除命令を無視するとどうなる?
命令で防ぎきれないと知事が判断すれば、2項により行政が直接駆除に入る道があります。罰則の有無と内容は感染症法の罰則規定で確認が必要です。
Q6管理者が不在の空き家でも駆除される?
管理者に命令しても実効性がない場合、28条2項に基づき、市町村への指示や都道府県職員による直接駆除が行われる可能性があります。
Q7デング熱の蚊が見つかったら公園は閉鎖される?
閉鎖自体は施設管理者の判断ですが、2014年の代々木公園周辺の事例のように、駆除と一部閉鎖が組み合わされることがあります。
Q8駆除の方法は自由に選べる?
28条は「厚生労働省令で定めるところにより」としており、駆除の方法や基準は施行規則で定められます。命令書の指定内容に沿って実施します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保健所に蚊の駆除を命じられたら、費用はうちが払うんですか?
28条1項の命令で管理者自身が駆除する場合、費用は原則として管理者が負担するものと解されている。一方、2項で市町村や都道府県が駆除する場合については、同法の費用負担規定で公費による負担の仕組みが置かれている(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:命令が出る前に保健所と協議し、自主駆除の記録を出しておくと、そもそも命令に至らないことがある。
Q2うちはテナントで、ビルのオーナーは別です。命令が来るのはどっち?
28条1項の名宛人は「区域の管理をする者又はその代理をする者」であり、所有者とは限らない。誰が実際にその区域を管理しているかで決まる。実務のポイント:店舗内の厨房はテナント、共用部や外構はオーナーや管理会社というように、区域ごとに名宛人が分かれることがありうる。命令書の区域図を契約書の衛生管理条項と突き合わせると、費用の付け替えを交渉する材料になる。
Q3インフルエンザやコロナでも、この条文で駆除を命じられるの?
28条の対象は一類から四類感染症に限られる。季節性インフルエンザや、2023年5月に五類へ移行した新型コロナは対象外である。中心となるのは、ペスト(一類)や、デング熱、日本脳炎、マラリアなど媒介動物が関わる四類感染症だ。実務のポイント:場所の消毒は27条、汚染された物件の扱いは29条が受け持つ。ニュースで「保健所が命令」と聞いたら、どの条文に基づくかで中身がまったく違う。
間違えやすい点 AI による整理
- 害虫やねずみの駆除は所有者が気が向いたときにやる任意の衛生管理だと思われがちだが、一類から四類の感染症が絡むと、知事が駆除を法的に「命じる」ことができる。命令になった時点で、それは自主的な努力ではなく行政処分にもとづく義務になる
- 保健所の「指導」は知っていても、指導と命令の間にある段差の大きさは知られていない。指導(行政指導)はお願いにすぎず処分性もないが、命令は処分であり、法的な義務と不服申立ての対象をともなう。指導を放置すると、記録上は「命令が必要だった」事案として扱われ、その後の交渉で立場が弱くなる
- 管理者から見れば、ねずみや蚊は自分の敷地の衛生問題にすぎない。しかし法律から見れば、敷地は感染症が地域に広がる経路の一点である。この視点の差のせいで、「うちの問題だから自分のペースで」という感覚が通用しなくなる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象 | 28条:病原体に汚染された(疑い含む)ねずみ族・昆虫等 | 27条:病原体に汚染された(疑い含む)場所 29条:病原体に汚染された(疑い含む)飲食物・衣類・寝具等の物件 |
| 措置の内容 | 区域を指定して駆除を命令 | 場所の消毒を命令 移動の制限・禁止、消毒、廃棄等を命令 |
| 命令で足りない場合 | 市町村への指示または都道府県職員による直接駆除(2項) | 市町村への指示または都道府県職員による直接消毒 都道府県職員による措置 |
| 現場で起きる典型例 | デング熱を媒介する蚊が見つかった公園・商業施設 | 患者が出た施設の消毒 汚染の疑いがある食品や寝具の処分 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は地方主管機関による病媒撲滅の監督と、公私の場所の所有者・管理者等による発生源除去義務を定める。個別の区域指定命令より平時の継続義務の色彩が強い
ドイツは衛生害虫の駆除を所管当局が命じうる仕組みを持ち、対物措置として日本と構造が近い
米国は連邦レベルで感染症の州間伝播防止のための規則制定権限に害虫駆除を含めるが、現場の執行は州・地方の保健当局が中心となる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが管理する商業施設の屋外広場で、週末に大型イベントを控えている。近くで採集された蚊からデングウイルスが検出され、保健所から区域指定と駆除の話が来た。開催まであと3日。駆除業者の手配、イベントの中止か延期かの判断、出店者への説明を、72時間以内にすべて済ませなければならない
- マンションのゴミ置き場の周りで捕まったねずみから病原体が見つかったら、命令は誰に届くのか? 区分所有者一人ひとりではなく、共用部分を管理する管理組合や管理会社が名宛人(命令を受ける当事者)になりうる。駆除費用を管理費から出すのか、臨時に徴収するのか、総会がもめる火種になる
- 飲食店を経営するあなたは、保健所からの再三の衛生指導を「忙しい」と後回しにしていた。次に届いたのは、指導ではなく命令書だった
- 港湾倉庫を管理している友人から相談を受けた。輸入コンテナの周辺で、感染症を媒介する種類の蚊が見つかったという。友人が知りたいのは「うちの敷地のどこまでが対象になるのか」だ。答えは命令書に書かれた「区域」の線引きにあり、まずそこを読むよう伝えることになる
- 管理者が海外に住んでいて連絡がつかない空き家の床下で、ねずみが大量に発生している。命令を出しても実効性がないと知事が判断すれば、2項に基づいて市町村や都道府県の職員が直接駆除に入る道がある
取るべき行動
被害を受けた側:近隣の空き家や店舗でねずみや蚊が大量に発生し、自分の健康が脅かされていると感じる場合の手順。1. 発生状況を日時入りで撮影し、記録を残す2. 管轄の保健所に相談し、感染症の病原体が関わる疑いがあれば、その旨をはっきり伝える3. 管理者が対応しない、または連絡がつかないときは、28条2項に基づき市町村や都道府県による駆除がありうるかを保健所に確認する4. 健康被害が生じた場合は、民法709条や717条による損害賠償を別の手続として検討する
訴えられた側:命令を受けた管理者の手順。1. 命令書で、根拠条文、対象区域、対象の生き物、駆除方法と期限を確認する2. 期限内に業者による駆除を実施し、作業報告書と写真で履行を証明できるようにしておく3. 区域の線引きや自分が名宛人とされたことに不服があれば、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求をする(審査請求をしても命令の効力は原則として止まらない) 4. テナントとオーナーの間では、賃貸借契約や管理委託契約の衛生管理条項をもとに費用の負担を協議する
時効(請求できる期限):命令に対する審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内(行政不服審査法18条)。取消訴訟は、処分または裁決があったことを知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。駆除の期限そのものは命令書で個別に定められるので、まず書面で確認すること
学説
一般的理解:本条は対物措置として、まず区域の管理者に駆除義務を課し、それで足りない場合に限り行政が自ら駆除する補充性の構造をとる。財産権への制約は公衆衛生上の必要性により正当化されるが、区域指定の範囲は必要性に見合うものであることが求められる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成10年(1998年) 新設:伝染病予防法等を廃止・統合して感染症法を制定し、感染症類型に応じた対物措置の一つとしてねずみ族・昆虫等の駆除に関する本条を設けた
- 2.平成15年(2003年) 改正:感染症類型の見直しにより、動物等を介して感染する感染症を中心に四類感染症が再編され、本条の主な適用対象となる感染症の範囲が整理された
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第6条一類から四類感染症の定義
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第27条汚染場所の消毒命令、並列する対物措置
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第29条汚染物件の移動制限・廃棄等の措置
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第35条措置のための立入調査権限
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第64条保健所設置市長等への権限読替え(現行効力を要確認)
- 行政不服審査法 第2条駆除命令に対する審査請求の根拠
- 建築物における衛生的環境の確保に関する法律 第4条特定建築物の平時のねずみ等防除基準
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