感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第53条の15(医師の指示)
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医師は、結核患者を診療したときは、本人又はその保護者若しくは現にその患者を看護する者に対して、処方した薬剤を確実に服用することその他厚生労働省令で定める患者の治療に必要な事項及び消毒その他厚生労働省令で定める感染の防止に必要な事項を指示しなければならない。
この条文の基本情報
医師の指示とは何ですか?
定義医師の指示とは、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の15に定められた規定で、「医師は、結核患者を診療したときは、本人又はその保護者若しくは現にその患者を看護する者に対して、処方した薬剤を確実に服用することその他厚生労働省令で定める患者の治…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の15(医師の指示)は、日本の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に含まれる条文です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の15の条文原文は「医師は、結核患者を診療したときは、本人又はその保護者若しくは現にその患者を看護する者に対して、処方した薬剤を確実に服用することその他厚生労働省令で定める患者の治…」で始まります。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の15は第九章 結核に置かれています。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の公布日は平成10年10月2日です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の15の前の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の14です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の15の次の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の16です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の15には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第53条の15 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000114 - 本サイト収録
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第53条の15(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/410AC0000000114/53_15
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点感染症法53条の15は、結核患者を診療した医師に、本人・保護者・看護者へ確実な服薬と消毒など感染防止の事項を指示する義務を課す。患者への罰則規定ではない。
Q · 親が結核になったら、看病している家族も医師から説明を受けられるの?
受けられる。本条は看護する家族も指示の相手と定めている
感染症法53条の15は、結核患者を診療した医師に、本人だけでなく保護者や「現にその患者を看護する者」に対しても、処方薬を確実に服用することなど治療に必要な事項と、消毒など感染防止に必要な事項を指示するよう義務付けています。家で看病している家族や介護施設の職員も指示の相手に含まれうるため、説明が足りなければ診察の場で改めて求めることができます。
解説
結核の治療で本当に危ないのは、薬が効いて咳が止まった後の時期である。症状が消えても菌は体内に残っていて、標準的な治療でも服薬は6か月以上続く。途中で薬をやめると再発しやすくなるうえ、菌が薬に耐性を持つ「多剤耐性結核」に変わることがある。そうなると治療は長く、苦しくなる。本条は、結核患者を診療した医師に指示を出す義務を課している。内容は、処方した薬を確実に飲むことなど治療に必要な事項と、消毒など感染を防ぐために必要な事項である。指示を受ける相手は本人に限られない。保護者や「現にその患者を看護する者」も条文に書かれている。家で親を看病しているあなたも、法律上は指示を受ける当事者に入る。説明が足りないと感じたら、遠慮せずに聞き返してよい。それは医師が法律上果たすべき義務の範囲に入っている。
法的な位置づけ
感染症法第53条の15は、結核患者を診療した医師に課される指示義務の規定である。指示の相手方は患者本人、保護者または現に患者を看護する者であり、内容は処方薬剤の確実な服用その他厚生労働省令で定める治療上必要な事項と、消毒その他厚生労働省令で定める感染防止上必要な事項である。医師法23条の療養指導義務の結核特則にあたる。
手順
- 1.診察室で指示内容を書面化してもらう 結核と診断されたら、診察室を出る前に服薬期間、飲み方、副作用時の連絡先、換気や消毒など感染防止の方法を確認し、メモか説明文書で受け取る
- 2.看護する家族・職員が説明に同席する 本人の理解力や服薬管理に不安があれば、看護している家族や介護施設職員が同席し、本条の「現にその患者を看護する者」として同じ指示を受ける
- 3.保健所の服薬支援(DOTS)につなぐ 担当保健師に連絡し、来所・訪問・電話・ビデオ通話など、生活に合った服薬確認の方法を決める。53条の14の家庭訪問指導と組み合わせて運用される
- 4.退院前・公費負担の手続を確認する 退院前に外来での服薬を誰が見守るかを医師・保健所と決める。あわせて37条の2(入院勧告による入院は37条)の公費負担を保健所経由で申請する
よくある質問 AI による整理
Q1感染症法53条の15とは?
結核患者を診療した医師に、本人・保護者・看護者への服薬と感染防止の指示を義務付ける規定です。旧結核予防法の規定を2007年に感染症法へ引き継ぎました。
Q2結核のDOTSとは何ですか?
直接服薬確認療法のことで、保健師などが患者の服薬を確認しながら治療完了まで支える仕組みです。来所・訪問・電話・ビデオ通話など方法は自治体により異なります。
Q3結核の薬を飲み忘れたらどうすればいい?
自己判断で2回分をまとめて飲まず、主治医や担当保健師に連絡して指示を受けます。飲み忘れが続く場合は服薬支援の方法を見直してもらいましょう。
Q4結核患者の家族は検査を受けるべき?
保健所から接触者健診の案内が来たら受けるべきです。結核は空気感染するため、同居家族は感染の有無を確認する必要があります。
Q5結核の治療は拒否できる?
本条は患者に服薬を強制する規定ではありません。ただし感染性がある場合は入院勧告(26条で準用する19条)など別の手続に進みうるため、拒否は慎重に考えるべきです。
Q6多剤耐性結核とは何ですか?
主要な結核治療薬が複数効かなくなった結核です。服薬の中断などが原因で生じることがあり、治療期間が長く副作用も重くなりやすいとされます。
Q7結核患者の部屋の消毒はどうする?
結核は主に空気感染するため、換気が重要とされます。具体的な消毒・感染防止の方法は、本条に基づき医師が指示する事項なので、診察時に確認しましょう。
Q8医師が結核の服薬指示をしなかったら違法?
本条は医師の法的義務なので、指示の不足は義務違反となりえます。損害が生じた場合は、民事上の説明義務違反として損害賠償が問題になる可能性があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1結核の薬って、咳が止まったらやめちゃダメなんですか?
やめてはいけない。症状が消えても菌は残っていて、標準的な治療は6か月以上続く。途中でやめると、再発や耐性菌の原因になる。本条が医師に「確実に服用すること」の指示を義務付け、53条の14が保健所の服薬指導を定めているのはそのためだ。実務のポイント:自治体によっては、来所、電話、ビデオ通話などで服薬を確認する支援を用意している。自分から頼めば、飲み忘れ対策を一緒に考えてくれる
Q2看病してる家族にも、お医者さんが説明する義務ってあるんですか?
ある。本条は、指示の相手として本人のほかに「保護者」と「現にその患者を看護する者」を挙げている。医師法23条にも療養指導の義務があるが、結核の場合は服薬と感染防止という具体的な内容まで条文に書かれている。実務のポイント:外来は時間が限られているので、付き添いがいないと本人への説明だけで終わりがちだ。家族は診察に同席するか、次回受診前に説明の時間を取ってほしいと伝えておく
Q3結核の治療費って、半年も通うとかなり高くなりますか?
公費負担の制度がある。結核の適正医療は、医療保険を使った後の自己負担分に公費が入るため、患者の負担は原則として医療費の5%程度で済む(37条の2)。入院勧告による入院は37条で公費負担の対象になる(所得に応じた自己負担がある場合あり)。実務のポイント:申請は保健所を通して行い、主治医の書類が必要になる。申請前の期間は対象外になりうるので、診断後すぐに確認する(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「咳も熱もなくなったから、もう治った」と考えがちだが、それは違う。症状が消えた時点では、菌はまだ体内に残っている。標準的な治療は6か月以上かかり、自己判断でやめることが再発と耐性化の最大の原因になる
- 「指示を守らなかったら患者が罰金を取られるのか」という問いは、そもそも的外れである。本条が定めているのは医師の義務であり、患者が薬を飲まなかったことを直接罰する条文ではない。本当に注意すべきなのは罰ではない。耐性菌になって治療が長引くこと、そして感染性がある場合には入院勧告(26条で準用する19条)という別の手続に進みうることである
- 患者から見れば、薬を飲むかどうかは自分の体の問題である。しかし法律は、それを地域の公衆衛生の問題として扱う。そのため、医師の指示に加えて、保健所が家庭を訪問して服薬を指導する仕組み(53条の14)まで用意されている。「放っておいてほしい」という気持ちと法律の考え方には差がある。その差を知らないと、支援を監視と受け取って拒み、自分で治療を難しくしてしまう
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務を負う者 | 53条の15:診療した医師 | 53条の14:保健所長(保健師等による家庭訪問指導) 12条:診断した医師 |
| 相手方 | 患者本人・保護者・現に看護する者 | 結核患者とその家族など 最寄りの保健所長(行政への届出) |
| 内容 | 確実な服薬など治療事項と消毒など感染防止事項の指示 | 家庭訪問による服薬確認・指導 感染症患者の診断事実の届出 |
| タイミング | 結核患者を診療したとき(診療のたび) | 保健所が必要と認めるとき(治療期間中) 診断後直ちに |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾も結核対策としてDOTS(都治)を国家的に運用し、公衆衛生と患者の服薬継続支援を組み合わせる点で日本と共通する
米国は州法で結核対策を規律し、服薬拒否が続く場合の強制措置を認める州もあり、日本より強制色が強い傾向がある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 同居する80代の父が結核と診断された。医師は父本人にだけ説明して診察を終えた。物忘れが増えた父が、半年分の薬を自分で管理できるのか? 毎日父の世話をしているあなたこそ、本条が指示の相手として挙げる「現にその患者を看護する者」にあたる。診察室で説明を求めてよい立場にある
- 咳が止まって二か月。仕事が忙しくなり、薬を飲み忘れる日が増えた。そのころ保健所から電話がかかってくるのは偶然ではない。主治医の服薬指示と、保健所による家庭訪問などの服薬指導(53条の14)は、組み合わせて運用されている
- あなたは開業医である。外来で結核と診断し、保健所への届出(12条)を済ませて専門病院に紹介した。ところが、服薬と感染防止についてどんな指示を誰に出したかを、カルテに残していなかった。数か月後に患者の家族への感染が分かったとき、争点になるのはカルテに何が書いてあるかである
- 介護施設の入居者が結核と判明した。日々ケアをしている職員も、医師の指示を受ける相手に含まれうる。
- 退院まであと3日しかない。外来通院に切り替わった後の服薬を誰が見守るのか、退院前に医師や保健所と決めておく必要がある。決めないまま退院すると、家に戻った直後に服薬が途切れる空白ができる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 診察の場で、服薬期間、飲み方、副作用が出たときの連絡先、消毒や換気など感染防止の具体的な方法を確認し、メモか書面で受け取る2. 説明が足りなければ、本条を根拠に改めて説明を求める。本人が理解しにくい場合は、看護している家族が同席する3. 保健所の担当保健師に連絡し、服薬支援(DOTS)を利用する4. 公費負担(37条の2、入院勧告による入院は37条)を申請できるか主治医と保健所に確認する5. 同居家族に接触者健診の案内が来たら、必ず受ける
訴えられた側:1. 結核と診断したら、直ちに保健所長へ届け出る(12条)。指示の日時、相手、内容をカルテに記録する2. 本人の理解力や服薬管理に不安があれば、保護者や看護者にも同じ指示を伝えて記録する3. 専門医療機関に紹介する場合も、紹介までの間の感染防止策と服薬開始の扱いを書面で明確にする4. 指示が不十分だったと責任を問われたら、カルテ、説明文書、保健所とのやり取りの記録を整理し、事実の経過を示す
時効(請求できる期限):本条の指示義務そのものに特定の時効はない。診療のたびに果たすべき義務である。関連する期限として、医師の届出(12条)は診断後直ちに、病院管理者の入退院届(53条の11)は7日以内とされている。指示の不備による損害賠償には一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。生命・身体の侵害では、権利を行使できる時から20年(民法167条)、不法行為については損害と加害者を知った時から5年(民法724条の2)となる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成18年(2006年)改正、平成19年(2007年)4月施行 結核予防法の廃止と感染症法への統合に伴い、旧結核予防法にあった医師の指示に関する規定を引き継いで、第9章の結核の章に新設された
改正の年表
- 1.平成18年(2006年) 新設:結核予防法の廃止と感染症法への統合(平成19年4月施行)に伴い、旧結核予防法の医師の指示に関する規定を引き継いで第9章(結核)に新設
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