感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第56条の39(感染症及び病原体等に関する調査及び研究並びに医薬品の研究開発の推進)
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- 国は、第十五条の規定に基づく調査の結果その他のこの法律に基づく調査、届出その他の行為により保有することとなった情報を活用しつつ、感染症の患者の治療によって得られた情報及び検体の提供等の協力を求めることその他の関係医療機関との緊密な連携を確保することにより、感染症の患者に対する良質かつ適切な医療の確保を図るための基盤となる感染症の発病の機構及び感染性、感染症にかかった場合の病状並びに感染症の診断及び治療の方法並びに病原体等に関する調査及び研究を推進するとともに、医薬品の臨床試験の実施等の協力を求めることその他の関係医療機関との緊密な連携を確保することにより、当該基盤となる医薬品の研究開発を推進するものとする。
- 2.厚生労働大臣は、前項に規定する調査及び研究の成果を適切な方法により感染症の発病の機構及び感染性、感染症にかかった場合の病状並びに感染症の診断及び治療の方法並びに病原体等に関する調査及び研究を行う者、医師その他の関係者に対して積極的に提供するものとする。
- 3.厚生労働大臣は、第一項に規定する調査及び研究並びに医薬品の研究開発並びに前項の規定による当該調査及び研究の成果の提供に係る事務を国立健康危機管理研究機構その他の機関に委託することができる。
- 4.厚生労働大臣は、第二項の規定により第一項に規定する調査及び研究の成果を提供するに当たっては、個人情報の保護に留意しなければならない。
この条文の基本情報
感染症及び病原体等に関する調査及び研究並びに医薬品の研究開発の推進とは何ですか?
定義感染症及び病原体等に関する調査及び研究並びに医薬品の研究開発の推進とは、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の39に定められた規定で、「国は、第十五条の規定に基づく調査の結果その他のこの法律に基づく調査、届出その他の行為により保有することとなった情報を活用しつつ、感染症の患者の治療によって得られ…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の39(感染症及び病原体等に関する調査及び研究並びに医薬品の研究開発の推進)は、日本の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に含まれる条文です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の39の条文原文は「国は、第十五条の規定に基づく調査の結果その他のこの法律に基づく調査、届出その他の行為により保有することとなった情報を活用しつつ、感染症の患者の治療によって得られ…」で始まります。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の39は第十二章 感染症及び病原体等に関する調査及び研究並びに医薬品の研究開発に置かれています。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の公布日は平成10年10月2日です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の39の前の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の38です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の39の次の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の40です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の39には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第56条の39 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000114 - 本サイト収録
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第56条の39(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/410AC0000000114/56_39
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点感染症法56条の39は、国が届出や疫学調査で得た情報を活用し、医療機関の協力を得て感染症の調査研究と医薬品開発を推進し、成果を医師等に提供すると定める。
Q · 感染症の届出や検査で集められた情報は、国の研究に使われるの?
使われうるが、成果提供時は個人情報保護への留意が必要
感染症法56条の39第1項により、国は15条の積極的疫学調査や届出などで保有した情報を活用し、感染症の発病の仕組み、感染性、病状、診断・治療方法、病原体等の調査研究を推進します。医療機関には検体提供や臨床試験への「協力を求める」形をとります。厚生労働大臣は成果を医師等へ積極的に提供し(2項)、提供時には個人情報の保護に留意しなければなりません(4項)。
解説
発生届一枚、積極的疫学調査での聞き取り、治療中に採取された血液。感染症法の手続で国が手にした情報は、その場の対策に使われて終わるのではない。本条は、その情報を国が研究に活かすことを国自身の責務として定めている。対象は、発病の仕組み、感染力、病状の経過、診断・治療の方法、病原体の解析にまで及ぶ。さらに医療機関に検体の提供や臨床試験への協力を求め、ワクチンや治療薬の研究開発も進めるとしている。ここで押さえておくべき点が二つある。第一に、条文が医療機関に向けて使っている言葉は「協力を求める」であり、本条そのものが医療機関に罰則付きの提供義務を課しているわけではない。第二に、成果を外部へ提供するとき、厚生労働大臣は個人情報の保護に留意しなければならない(4項)。あなたのデータが研究に使われうること、その使われ方には歯止めがあること。両方を知っていれば、「勝手に使われた」と怒る前に、どの手続の、どの段階を確認すればよいかが分かる。
法的な位置づけ
感染症法56条の39は、感染症に関する国の調査研究および医薬品研究開発の推進責務を定める規定である。国は法に基づく調査・届出で保有した情報を活用し、関係医療機関に検体提供や臨床試験等の協力を求めて研究を進め、厚生労働大臣は成果を関係者へ積極的に提供し、事務を国立健康危機管理研究機構等に委託でき、提供時には個人情報の保護に留意する義務を負う。
よくある質問 AI による整理
Q1感染症法56条の39とは何ですか?
国が感染症の届出や調査で得た情報を活用し、医療機関の協力を得て調査研究と医薬品開発を推進し、成果を関係者に提供する責務を定めた条文です。
Q2発生届のデータは研究に使われますか?
本条1項は法に基づく届出等で国が保有した情報の活用を明記しており、研究素材になりえます。行政機関の個人情報の扱いは個人情報保護法の規律も受けます。
Q3医療機関は検体提供を拒否できる?
本条は国が医療機関に「協力を求める」と定めるにとどまり、本条自体に罰則付きの提供義務はありません。ただし届出など別条文の義務は別途存在します。
Q4国立健康危機管理研究機構は何をする機関?
本条3項により、厚生労働大臣は感染症の調査研究、医薬品研究開発、成果提供の事務を同機構その他の機関に委託できます。研究の実働部隊の一つです。
Q5感染症研究の成果は誰に提供される?
本条2項により、厚生労働大臣は調査研究を行う者、医師その他の関係者に対し、適切な方法で成果を積極的に提供するものとされています。
Q6研究成果の提供で個人情報は守られる?
本条4項は、厚生労働大臣が成果を提供する際に個人情報の保護に留意しなければならないと明記しています。具体的な加工の水準は個人情報保護法の規律と併せて判断されます。
Q7感染症の臨床試験への協力は義務?
本条1項は医薬品の臨床試験の実施等について医療機関に「協力を求める」と定める形であり、本条のみを根拠とする強制ではありません。
Q8感染症法で国が研究するのは何条?
総則的な国の責務は3条に、研究推進の具体的な内容は56条の39に定められています。56条の39は情報活用・成果提供・委託・個人情報保護まで規定します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1コロナで入院したときの検査データ、勝手に研究に使われてるんですか?
感染症法56条の39は、法律上の調査や届出で国が保有する情報を研究に活用することを国の責務としている。ただし成果の提供では個人情報の保護に留意しなければならず(4項)、行政機関の個人情報の扱いは個人情報保護法の規律も受ける。実務のポイント:研究に使われるデータの多くは集計・匿名化された形であり、問い合わせるなら「どの研究で、どの加工をしたか」を具体的に尋ねると回答を得やすい
Q2病院として国から検体提供を頼まれたら、断れないんですか?
本条は国が医療機関に「協力を求める」と定めており、本条そのものが罰則付きの提供義務を課しているわけではない。ただし届出(12条)や疫学調査(15条)など別の条文にもとづく義務は別に存在するため、依頼の根拠条文を必ず確認する。実務のポイント:依頼文に根拠条文が明記されていないときは照会してよい。協力要請なのか法的義務なのかで、院内で必要な手続も、患者への説明内容も変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「研究に使うなら本人の同意が必ず要るはずだ」と考えがちだが、問いの立て方がずれている。感染症法上の届出や調査で集められた情報の二次利用は、本条と個人情報保護法の公的部門の規律(利用目的の範囲、匿名化など)の組合せで判断される。論点は「同意があるか」だけではなく、「どの法的根拠で、どこまで加工して使うか」である
- 国が研究を進めることは知られているが、その成果を医師や研究者に「積極的に提供する」ことまで国の責務とされている(2項)点はあまり知られていない。研究成果を囲い込まず、医療現場へ還元するところまでが国の仕事として条文化されている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 感染症法56条の39:調査研究・医薬品研究開発の推進と成果提供 | 感染症法12条:医師による発生の届出 感染症法15条:積極的疫学調査 |
| 医療機関・関係者への作用 | 検体提供・臨床試験等の「協力を求める」 | 医師に届出を義務づける 関係者に質問・調査を行う権限の根拠 |
| 情報の流れにおける位置 | 集めた情報を研究に回し、成果を現場へ還元する出口 | 情報が国・自治体に入る入口 個別事案の詳細情報を集める入口 |
他国ではどう定めているか 3 か国
国と地方自治体の責務の中に感染症の調査・研究を含める構造で、日本の3条と56条の39を一つにまとめた形に近い
ドイツはロベルト・コッホ研究所の任務として研究・情報分析を法定する。日本が委託先機関を条文で名指しする3項と発想が近い
米国は保健福祉長官に研究・調査の広範な権限を与える一般授権型で、感染症に限定した条文構造ではない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 入院中に主治医から、余った検体を国の研究機関に提供してよいかと尋ねられたら、どう答える? 本条にもとづく協力要請の一環である可能性が高い。提供先、利用目的、匿名化の有無を確認してから判断すればよい
- あなたはクリニックの事務長で、国立健康危機管理研究機構から新興感染症の臨床情報の提供依頼が届いた。回答期限まであと一週間しかない。本条にもとづく依頼は協力要請であり、本条だけを根拠に強制されるものではない。ただし、院内の個人情報取扱規程と倫理審査の手順をすぐに確認しないと、協力するにしても断るにしても説明がつかなくなる
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第3条国の研究推進責務の総則
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第12条研究素材となる医師の届出
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第15条本条1項が明示する調査の根拠
- 個人情報の保護に関する法律 第69条行政機関の保有情報の利用提供制限
- 国立健康危機管理研究機構法 第1条3項の委託先機関の設置根拠(現行効力を要確認)
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