要点消費者契約法 12 条の 2 は、適格消費者団体の差止請求が不正な利益目的・加害目的による場合、及び他団体が同一内容・同一相手方で確定判決等を得ている場合にはできないと定める規定である。
Q · 消費者団体は、いつでも自由に差止請求を起こせるんですか?
いいえ。不正目的か他団体の確定判決があれば請求できません
消費者契約法 12 条の 2 は、適格消費者団体の差止請求が制限される二つの場面を定めています。第一に、団体または第三者の不正な利益を図る目的、あるいは相手方に損害を加える目的による差止請求はできません(1 項 1 号)。第二に、他の適格消費者団体を当事者とする訴訟等で既に確定判決等が存在し、請求の内容および相手方が同一である場合も請求できません(1 項 2 号)。ただし前訴の口頭弁論終結後に生じた事由に基づく場合は、第 2 項により改めて差止請求が可能です。
あなたが毎日使うサブスクや通販サイトの利用規約から、炎上もしていないのにある日こっそり不利な一文が消えることがある。多くの人は気付きもしない。だがその裏では、国が認定した「適格消費者団体」という民間団体が、事業者を相手に差止請求という団体訴訟を起こし、あるいは起こすと通告していた可能性がある。消費者一人ひとりが泣き寝入りする代わりに、団体が全消費者のために不当条項の使用差し止めを求める仕組みだ。強力すぎるこの武器に、12条の2は二つのブレーキをかける。第一に、団体や第三者が不正な利益を図る目的、または相手方に損害を加える目的の差止請求は禁止。第二に、他の適格消費者団体が同じ内容・同じ相手方で既に確定判決を得ている場合、蒸し返しはできない。事業者を狙い撃ちする嫌がらせ訴訟を防ぎ、同じ争いを何度も繰り返させない。あなたが事業者側なら、この二つは差止請求を撃退する盾になる。
消費者契約法 12 条の 2 は、同法 12 条、景品表示法 34 条 1 項、特定商取引法 58 条の 18 から 58 条の 24 まで、食品表示法 11 条に基づく差止請求の行使制限を定める規定である。不正な利益を図る目的または相手方への加害目的による請求、および他の適格消費者団体が同一内容・同一相手方について確定判決等を得ている場合の重複請求を禁じる。
内閣総理大臣の認定を受けた消費者団体で、消費者契約法 13 条が認定要件を定めます。認定を受けた団体だけが同法 12 条の差止請求を裁判で行えます。
事業者の不当な勧誘・不当条項の使用・不当表示などを、将来に向けてやめさせるよう求める請求です。個々の消費者の返金ではなく、行為そのものを止める仕組みです。
できません。差止請求権は消費者契約法 12 条により適格消費者団体だけに認められています。個人や任意の消費者グループがいくら集まっても行使できません。
消費者契約法 12 条のほか、景品表示法 34 条 1 項、特定商取引法 58 条の 18 から 58 条の 24 まで、食品表示法 11 条です。12 条の 2 の制限はこれら全部に及びます。
取り戻せません。金銭の回復は消費者裁判手続特例法に基づく被害回復裁判手続が担い、差止請求とは制度が別です。両者を混同すると使う手続を誤ります。
消費者庁が認定団体と差止請求の事案概要を公表しています。事業者側が 12 条の 2 第 1 項 2 号の確定判決等の存否を調べる際の出発点になります。
申入れ書は提訴前の任意の協議要請で、訴状は裁判の開始文書です。実務上は申入れ段階で条項を是正し、訴訟と判決公表を回避する例が多くあります。
認められません。12 条の 2 第 1 項 1 号が、団体や第三者の不正な利益を図る目的、相手方に損害を加える目的の差止請求を正面から禁じています。
無視は禁物だ。適格消費者団体は内閣総理大臣が認定した団体で、消費者契約法12条に基づき事業者の不当な行為の差し止めを裁判で求められる。ただし12条の2で、団体側に不正な利益目的や加害目的があれば請求は封じられる。業界裏話ヒント:多くの差止請求は、いきなり提訴ではなく事前の「申入れ書」から始まる。ここで誠実に協議して条項を是正すれば、訴訟も判決の公表も避けられることが多い。最初の通知への対応速度が、その後の炎上リスクを決める
原則としてない。他の適格消費者団体が同じ内容・同じ相手方で既に確定判決を得ている場合、12条の2第1項2号で重複した差止請求はできない。ただし例外があり、前訴の口頭弁論終結後に新たな不当条項を追加するなど新事由が生じれば、同条第2項で改めて差止請求が可能になる。業界裏話ヒント:これを逆手に取り、判決後にこっそり文言を変えて実質同じ不当条項を復活させる事業者もいる。団体側は「口頭弁論終結後の新事由」として堂々と再提訴できるので、小手先の修正は通用しない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 消費者契約法 12 条の 2:差止請求ができない場合を定める制限規定 | — |
| 着目する対象 | 請求の目的の正当性と、他団体の確定判決等の存否 | — |
| 事業者側の使いどころ | 本案に入る前の入口で請求そのものを封じる | — |
| 例外・抜け道 | 前訴の口頭弁論終結後の新事由なら 2 項で再度請求可能 | — |
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