要点消費者契約法34条は、内閣総理大臣が適格消費者団体の認定を取り消せる事由を定める。相手方と通謀した請求放棄や不利益な和解も取消事由となり、認定が失効した後でも事後認定ができる。
Q · 消費者団体が企業と裏で手を組んだら、その団体の資格は取り消されるの?
通謀した和解や請求放棄があれば認定を取り消せます
消費者契約法34条1項4号は、適格消費者団体が差止請求の相手方と通謀して請求の放棄や不特定多数の消費者の利益を害する和解をしたときを認定取消事由としています。内閣総理大臣(実務窓口は消費者庁)は13条1項の認定を取り消すことができます。さらに34条3項により、その団体の認定が既に失効し又は取り消された後でも通謀があったと事後認定でき、12条の2により差止請求を制限されていた他の適格消費者団体が再び訴えを起こせるようになります。取消しや事後認定は公示され、当該法人へ書面で通知されます(34条5項)。
悪質な契約条項と戦ってくれる団体が、日本には存在する。適格消費者団体と呼ばれる、国が認定した消費者の代理戦闘部隊だ。彼らは事業者の不当な約款に対し、あなた個人が一円も払わず、法廷に立たなくても、差止請求という訴訟を起こせる。だが、ここに恐ろしい抜け穴がありうる。その団体が事業者に買収され、わざと負けたり、消費者に不利な和解をしたら? 一度出た確定判決は、他の団体の同じ訴訟まで縛る(12条の2)。つまり、たった一つの裏切りが、全消費者の防御網に穴を開ける。消費者契約法34条は、この裏切りを摘発するための装置だ。内閣総理大臣は通謀した団体の認定を取り消せるだけでなく、認定が既に消えた後でも『あの団体は通謀していた』と事後認定できる(3項)。それにより、縛られていた他の団体が再び戦えるようになる。あなたの知らないところで作動している、消費者運動の自浄弁である。
消費者契約法34条は、適格消費者団体の認定取消しを定める規定である。内閣総理大臣は、不正手段による認定の取得、13条3項の要件不適合、確定判決等に係る訴訟で相手方と通謀した請求の放棄や和解、役職員の守秘義務違反などの事由があるときに、13条1項の認定を取り消すことができる。取消し又は3項の事後認定は公示され、当該法人に書面で通知される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
内閣総理大臣の認定を受け、不特定多数の消費者のために事業者の不当な勧誘や契約条項の差止めを請求できる法人です。認定の根拠は13条1項、その取消しを定めるのが34条です。
不正手段による認定取得、13条3項の要件不適合、相手方と通謀した請求放棄や和解、強制執行手続の懈怠、法令違反、役職員の守秘義務違反など、34条1項が7つの事由を列挙しています。
内閣総理大臣です。実務は消費者庁が担い、報告徴収(23条)などの監督を通じて事由を把握します。取消しは不利益処分にあたるため、行政手続法13条の聴聞を経る必要があります。
できます。34条3項は、認定が22条により失効し又は既に取り消された後でも通謀の事後認定を認め、4項はその適用について清算結了後もなお法人が存続するものとみなします。
取消しは不利益処分なので、審査請求(行政不服審査法)や行政事件訴訟法に基づく取消訴訟・執行停止で争えます。処分前の聴聞で提出した弁明と証拠が、その後の帰趨を左右します。
23条4項の通知・報告をせずに差止請求に関する同項10号の行為をした場合、内閣総理大臣は通謀(1項4号)の事由があるとみなすことができる規定です。手続の懈怠が重い取消事由に直結します。
34条5項により、取消しや3項の事後認定は内閣府令の定めに従って公示され、当該団体にも書面で通知されます。公示は消費者庁の公表を通じて確認できます。
いいえ。被害回復裁判手続を担う特定適格消費者団体の認定取消しは消費者裁判手続特例法92条が定めます。34条3項は同条2項各号の事由も事後認定の前提として参照しています。
監督権者は内閣総理大臣で、実務は消費者庁が担います。定期的な報告徴収(23条)に加え、要件を満たさなくなったり法令違反があれば認定を取り消せます(34条1項)。業界裏話ヒント:不正を疑ったら消費者庁に情報提供できます。取消手続は多くが外部からの通報で動き出すため、内部関係者の一報が制度を守る最初のスイッチになる
通謀して請求放棄や消費者に不利な和解をすれば、34条1項4号で認定取消しの対象です。さらに認定が既に失効した後でも、34条3項で『通謀があった』と事後認定でき、12条の2で縛られていた他団体が再び差止請求を起こせます。業界裏話ヒント:この事後認定制度の存在自体が、事業者に『買収しても無駄だ』と思わせる抑止力になっている
差止請求の主体たる資格を失いますが、取消処分は行政処分なので、行政事件訴訟法の取消訴訟で争えます。取消し前には必ず聴聞(行政手続法13条)で弁明の機会が与えられ、取消しは公示され団体にも書面で通知されます(34条5項)。業界裏話ヒント:聴聞での弁明記録が、その後の取消訴訟の勝敗を大きく左右する。最初の聴聞を軽視して後から覆すのは至難
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 根拠条文と性質 | 34条:認定の取消し(内閣総理大臣による不利益処分) | — |
| 発動の契機 | 不正取得・要件不適合・通謀・執行懈怠・法令違反・守秘義務違反 | — |
| 手続保障 | 不利益処分のため行政手続法13条の聴聞が必要、取消しは公示・書面通知(5項) | — |
| 他団体への波及 | 3項の事後認定により12条の2の差止請求制限が解ける | — |
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