要点消費者契約法 35 条は、適格消費者団体の認定が失効・取消しとなった場合、内閣総理大臣が差止請求権の承継先となる他の団体を指定し、その指定は失効時にさかのぼって効力を持つと定める。
Q · 差止命令を勝ち取った消費者団体がなくなったら、その命令はどうなるの?
消えません。国が別の団体を承継先に指定します
消費者契約法 35 条 1 項により、適格消費者団体の認定が失効し又は取り消された場合、内閣総理大臣は、その団体が有していた差止請求権を承継すべき他の適格消費者団体を指定します。同条 2 項により、この指定の効力は認定の失効・取消しの時点にさかのぼるため、権利が宙に浮く空白期間は生じません。さらに、承継した団体が差止請求をする際には 12 条の 2 第 1 項 2 号本文の制限が適用されず(同条 3 項)、承継後の権利行使が実効的に確保されています。
悪徳商法を続ける業者に対し、『適格消費者団体』という国のお墨付きを持つ団体が『その勧誘をやめろ』『その不当条項を使うな』と裁判で差止命令を勝ち取ることがある。問題はその後だ。もしその団体が認定を失効させたり取り消されたりして消滅したら、せっかく勝ち取った命令の効力はどうなるのか。答えがこの条文にある。内閣総理大臣が、別の適格消費者団体を承継先として指定する。しかもその指定は認定失効の時点にさかのぼって効力を持つ。つまり、あなたが恩恵を受けている差止命令は、それを勝ち取った団体の寿命に縛られない。担い手が倒れても権利が宙に浮かないよう設計された引き継ぎ配線が、この一条に組み込まれている。あなたが泣き寝入りせずに済む背景には、この見えない裏方が働いている。
消費者契約法 35 条は、適格消費者団体が有する確定判決等に基づく差止請求権について、その団体の認定が失効し又は取り消された場合の承継を定める規定である。内閣総理大臣が承継先となる他の適格消費者団体を指定し、指定の効力は認定の失効又は取消しの時にさかのぼる。指定の取消しと新たな指定の手続も併せて規律する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
適格消費者団体の認定が失効・取消しになったとき、内閣総理大臣がその団体の差止請求権を引き継ぐ別の適格消費者団体を選ぶ行政上の指定です(消費者契約法 35 条 1 項)。
内閣総理大臣に指定された他の適格消費者団体です。私人間の合意で自由に移転できるものではなく、公的な指定によってのみ権利者が交代します。
指定の時からですが、認定の失効・取消しの後に指定された場合は、失効・取消しの時にさかのぼって効力が生じます(同条 2 項)。空白期間は生じません。
消費者契約法 22 条各号の事由(解散、認定の有効期間の満了と更新拒否など)に該当したときです。34 条 1 項各号の事由があれば取り消されます。
承継により差止請求権を取得するため、確定判決等に基づく手続を引き継げます。承継後の差止請求には 12 条の 2 第 1 項 2 号本文の制限が適用されません(同条 3 項)。
あります。指定を受けた団体自身の認定が失効・取消しになった場合は必ず取り消され(4 項)、強制執行の手続を著しく怠った場合は取り消すことができます(5 項)。
取消判決等が確定した場合、内閣総理大臣は現在の指定を取り消し、従前の適格消費者団体を改めて承継先として指定します(4 項 2 号、7 項)。
内閣総理大臣が内閣府令の定めにより指定の旨と指定日を公示し、指定を受けた団体には書面で通知されます(10 項)。取消しの場合も同様です。
はい、違います。適格消費者団体は内閣総理大臣の認定(消費者契約法13条)を受けた団体で、個々の消費者に代わり事業者の不当勧誘や不当条項の使用を止める『差止請求』を裁判で行える特別資格を持ちます。全国に十数団体のみです。業界裏話ヒント:あなた個人は差止請求ができません。不当条項に泣かされても止められるのは資格を持つ団体だけ。被害を見つけたら自分で戦うより団体に情報提供する方が、社会全体への効果は大きい。
無効になりません。認定失効や取消しで団体が差止請求権を失っても、内閣総理大臣が別の適格消費者団体を承継先に指定します(消費者契約法35条1項)。指定は失効時にさかのぼって効力を持つため、空白期間も生じません。業界裏話ヒント:事業者側が『原告団体の認定取消しを狙えば命令から逃れられる』と期待しても無駄。制度は担い手の交代を前提に、権利が途切れない配線をあらかじめ用意している。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 差止請求権の承継先の指定(消費者契約法 35 条) | — |
| 発動の引き金 | 認定の失効(22 条)または取消し(34 条・特例法 92 条 2 項) | — |
| 判断主体 | 内閣総理大臣(指定・指定の取消し・新たな指定) | — |
| 遡及効の有無 | あり。認定失効・取消しの時にさかのぼって承継(2 項・8 項) | — |
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