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金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第162条(第三者の財産の没収手続等)

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  1. 第百四十四条第一項の規定により没収すべき財産である債権等(不動産及び動産以外の財産をいう。次条及び第百六十四条において同じ。)が被告人以外の者(以下この条において「第三者」という。)に帰属する場合において、当該第三者が被告事件の手続への参加を許されていないときは、没収の裁判をすることができない。
  2. 2.第百四十四条第一項の規定により、地上権、抵当権その他の第三者の権利がその上に存在する財産を没収しようとする場合において、当該第三者が被告事件の手続への参加を許されていないときも、前項と同様とする。
  3. 3.金融商品取引法第二百九条の四第三項から第五項までの規定は、地上権、抵当権その他の第三者の権利がその上に存在する財産を没収する場合において、第百四十四条第二項において準用する同法第二百九条の三第二項の規定により当該権利を存続させるべきときについて準用する。この場合において、同法第二百九条の四第三項及び第四項中「前条第二項」とあるのは、「金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第百四十四条第二項において準用する前条第二項」と読み替えるものとする。
  4. 4.第一項及び第二項に規定する財産の没収に関する手続については、この法律に特別の定めがあるもののほか、刑事事件における第三者所有物の没収手続に関する応急措置法(昭和三十八年法律第百三十八号)の規定を準用する。

この条文の基本情報

第三者の財産の没収手続等とは何ですか?

定義第三者の財産の没収手続等とは、金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第162条に定められた規定で、「第百四十四条第一項の規定により没収すべき財産である債権等(不動産及び動産以外の財産をいう。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第162条(第三者の財産の没収手続等)は、日本の金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律に含まれる条文です。
  2. 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第162条の条文原文は「第百四十四条第一項の規定により没収すべき財産である債権等(不動産及び動産以外の財産をいう。」で始まります。
  3. 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第162条は第八章 没収に関する手続等の特例に置かれています。
  4. 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律の公布日は平成12年5月31日です。
  5. 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第162条の前の条は金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第161条です。
  7. 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第162条の次の条は金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第163条です。
  8. 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第162条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律(平成十二年法律第百一号)第162条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000101
  • 本サイト収録金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律(平成十二年法律第百一号)第162条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/412AC0000000101/162

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点金融サービス提供法162条は、没収対象の債権等が第三者に帰属する場合、その第三者が被告事件の手続に参加を許されていなければ没収の裁判ができないと定める。

Q · 家族が金融サービス関連の罪で起訴されたら、自分名義の預金もそのまま没収されてしまうの?

参加を許されない限り、第三者の債権等は没収できない

金融サービス提供法162条1項により、144条1項で没収すべき預金などの債権等が被告人以外の第三者に帰属する場合、その第三者が被告事件の手続への参加を許されていなければ、裁判所は没収の裁判ができません。抵当権など第三者の権利が付いた財産も同様です(2項)。参加の申立ての方式や期限は、4項により刑事事件における第三者所有物の没収手続に関する応急措置法が準用されます。ただし参加は没収判断の前提にすぎず、参加したうえで没収されることもあります。

解説

昭和37年、最高裁大法廷は、被告人の密輸船と一緒に第三者の貨物を没収した判決を違憲とした(最大判昭和37.11.28)。持ち主に弁明の機会を一度も与えずに財産を奪うのは、適正手続(憲法31条)と財産権(同29条)に反するという理屈である。本条は、この判例の教訓を金融サービス法の罰則に組み込んだ条文だ。本法144条1項で没収の対象になる預金や売掛金などの「債権等」(土地建物や現物の品以外の財産)が、被告人ではなくあなたのものである場合、あなたが被告事件の手続への参加(他人の刑事裁判に、利害関係者として加わること)を許されていなければ、裁判所は没収の判決を出せない。被告人の不動産にあなたの会社が抵当権を付けている場合も同じである。つまり、他人の刑事裁判であっても、あなたの財産が対象に含まれていれば、あなたには法廷で自分の言い分を述べる正式な立場がある。通知の具体的な流れや申立ての方式は、応急措置法が補っている。

法的な位置づけ

金融サービス提供法162条は、同法144条1項に基づく没収について、没収対象の債権等が被告人以外の第三者に帰属する場合、または第三者の地上権・抵当権等が付着した財産を没収する場合に、当該第三者が被告事件の手続への参加を許されていることを没収の裁判の要件とする規定である。権利存続の宣告は金融商品取引法209条の4を準用し、手続一般は応急措置法を準用する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.通知書面・公告で対象財産と事件を特定 検察官からの通知書面や官報の公告を確認し、没収の対象とされている財産(預金、売掛金、担保権付き不動産など)と被告事件の事件番号、係属裁判所を特定する
  2. 2.被告人とは別の代理人弁護士を立てる 被告人の弁護人とは利害が衝突しうるため、第三者自身の代理人として別の弁護士に相談・委任する。利益相反の有無を最初に確認する
  3. 3.第一審判決前に書面で参加を申し立てる 本条4項が準用する応急措置法3条に従い、係属裁判所に参加申立書を提出する。期限を過ぎないよう、通知を受けた日に判決期日を確認し逆算する
  4. 4.権利の帰属と善意を示す客観資料を提出 預金の原資を示す給与明細・入金履歴・贈与契約書、権利取得の時期、犯罪事実を知らなかったことを示す資料を提出し、144条の没収要件に当たらないことを主張する
  5. 5.抵当権者は権利存続の宣告を求める 地上権・抵当権等の権利者は、犯罪より前に権利を取得したことなど権利を存続させるべき事情を立証し、判決に存続の宣告を入れるよう求める。判決文の記載を必ず確認する

よくある質問 AI による整理

Q1第三者没収とは何ですか?

被告人以外の人が持つ財産や権利を、刑事裁判の付加刑として没収することです。憲法31条の適正手続から、所有者に弁明の機会を与えることが必要とされています。

Q2家族名義の口座は没収される?

没収の対象になりうるが、金融サービス提供法162条1項により、家族が被告事件の手続への参加を許されていなければ没収の裁判はできません。

Q3被告事件への参加申立ての方法は?

応急措置法の規定に従い、書面で裁判所に申し立てます。本条4項がこの手続を準用しており、原則として第一審の判決前に行う必要があります。

Q4第三者の参加申立て いつまで?

原則として第一審の判決があるまでです(応急措置法3条)。通知や公告がされた場合の期間制限もあるため、条文と最新の改正状況を確認してください。

Q5抵当権が付いた不動産は没収で消える?

必ず消えるわけではありません。抵当権者の参加が没収の前提となり(本条2項)、一定の場合は判決で権利存続の宣告がされます(本条3項)。

Q6没収の判決後に取り消しを求められる?

自分の責めに帰さない事由で参加できず没収が確定した場合、応急措置法13条により没収の裁判の取消しを請求できる余地があります。期間制限に注意が必要です。

Q7第三者に帰属する財産を没収できないと追徴になる?

没収できない場合、被告人に対しその価額の追徴が問題になることがあります。被告人側は弁護人と追徴リスクを事前に確認しておくべきです。

Q8第三者没収に参加しないとどうなる?

参加が許されていなければ没収の裁判自体ができません。ただし通知を受けながら放置すると、自分の主張を届ける機会を失う不利益があります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1夫が起訴されて、私名義の口座まで没収されるかもって言われた。黙って見てるしかないの?

黙っている必要はない。本条1項により、あなたが手続への参加を許されなければ、あなたに帰属する債権等は没収できない。応急措置法3条に従って書面で参加を申し立て、原資を示す資料を出せばよい。実務のポイント:夫の弁護人に任せきりにしない。夫の利益とあなたの財産の主張は食い違うことがあるので、別の弁護士を立てるのが実務の定石である

Q2うちが抵当権を付けている不動産が没収対象になったけど、担保は消えちゃうんですか?

必ず消えるわけではない。本条2項により、抵当権者が参加しなければ没収できず、144条2項が準用する金商法の規定によって、一定の場合は権利が存続する。存続させる場合の宣告の手続は、本条3項が金商法209条の4を準用して定めている。実務のポイント:判決文に存続の宣告が明記されているかを必ず確認する。書かれていないと、後の登記処理で余計な争いを抱えることになる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「被告人の弁護人が自分の財産も守ってくれる」と思いがちだが、被告人の弁護人の仕事は被告人の利益を守ることである。「その口座は被告人の実質的な財産ではない」という主張は、被告人の刑を重くする事情と衝突することもある。第三者は、利害の衝突しない自分の代理人を別に立てるのが筋である
  • 参加すれば財産は守られると考えるのは早い。参加はあくまで「裁判所が没収を判断するための前提条件」にすぎない。財産を取得した経緯や事情を知っていたかどうかなど、144条の要件に当たると判断されれば、参加したうえで没収される。参加は入場券であって、勝訴の保証ではない
  • あなたの感覚では「起訴されたのは家族で、自分は関係者にすぎない」。だが没収の手続から見れば、あなたは財産の帰属先として当事者に近い立場にいる。傍観者のつもりで書面を放置すれば、自分の財産をめぐる議論が、あなた抜きで進んでいく
比較の観点この条文ほかの条文
規定の役割本法162条:第三者の参加を没収の手続的前提とする本法144条:没収対象財産と第三者権利の存続を定める実体規定
組織的犯罪処罰法18条:同型の第三者財産没収手続の先行立法例
対象第三者に帰属する債権等、第三者の権利が付いた財産没収すべき財産全般(不動産・動産・債権等)
犯罪収益等に関する第三者財産
手続の根拠応急措置法を準用(4項)、存続宣告は金商法209条の4を準用(3項)金商法209条の3第2項を準用(2項)
応急措置法等による第三者参加手続

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
刑法第38条之1・刑事訴訟法第455條之12以下

台湾は2016年の没収制度改革で第三者の犯罪所得没収と第三人參與沒收程序を整備し、第三者に手続参加の機会を保障する点で本条と同じ発想に立つ

ドイツ
StPO §§ 424 ff.

ドイツは没収(Einziehung)の対象財産の帰属者を手続参加者(Einziehungsbeteiligte)として刑事手続に関与させる制度を持つ

アメリカ
21 U.S.C. § 853(n)

米国の刑事没収では、有罪判決後の付随手続(ancillary proceeding)で第三者が自己の権利を主張する構造をとる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 配偶者が金融サービス仲介の関係で起訴され、検察官から「あなた名義の預金が没収の対象になりうる」と書面が届いた。そのお金が自分の給与を貯めたものなら、参加を申し立てて出所の資料を出す。あなたの給与明細と入金履歴が、法廷でいちばん強い証拠になる
  • あなたの会社が被告人の所有不動産に一番抵当権を付けて融資している。その不動産が没収対象になったら、担保はどうなる? 参加の申立てをして、権利を存続させる旨の宣告を判決に入れてもらえるかが勝負になる
  • 被告人として起訴されたあなた。取引先から受け取った代金の一部は、すでに親族の口座に移してある。親族が参加していない限り、その債権は没収できない。それで終わりではなく、別の形で価額の追徴を受けるかどうかを弁護人と詰めておく必要がある
  • 第一審の判決期日まであと3週間。友人から「父の事件で、自分の口座の名前が起訴状に出てくる」と相談された。参加の申立ては原則として第一審の判決までに書面で行う。今週中に弁護士へつなぐかどうかが分かれ目になる

取るべき行動

被害を受けた側:(没収の対象になった財産を持つ第三者の場合)1. 検察官からの通知書面または官報の公告で、対象の財産と事件番号を確認する2. 被告人の弁護人とは別に、自分の代理人として弁護士に相談する3. 応急措置法3条に従い、第一審の判決前に書面で参加を申し立てる4. 預金の原資、取得の時期、犯罪事実を知らなかったことを示す客観資料を出す5. 抵当権者なら、権利を存続させる旨の宣告を求める主張を組み立てる

訴えられた側:(被告人の場合)1. 没収対象とされた財産のうち、第三者に帰属するものを弁護人と一緒に洗い出す2. 第三者が参加しない、または没収が認められない場合の追徴(財産そのものの代わりに、相当額を支払わせること)のリスクを確認する3. 親族の財産を守るための主張が自分の量刑にどう響くか、利益相反の有無を弁護人と整理する4. 第三者への資産移転を事件後に行うと別の嫌疑を招きうるため、独断で動かさない

時効(請求できる期限):参加の申立ては原則として第一審の判決までに書面で行う(応急措置法3条。通知や公告がされた場合の期間制限は条文で要確認)。自分の責任でない事情で参加できないまま没収が確定した場合、確定を知った日から14日以内、かつ確定から5年以内に限り、没収の裁判の取消しを請求できる余地がある(同法13条、最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説・判例:第三者没収は第三者の財産権を直接奪う処分であるから、適正手続の要請として告知と聴聞の機会が不可欠であり、各特別法の参加要件はこれを具体化したものと理解される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成12年(2000年) 新設:法律全体の制定(金融商品の販売等に関する法律、平成12年法律第101号)。本条の現行位置・内容となった改正時期は要確認
  2. 2.令和5年(2023年) 改正:法律全体の題名が「金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律」に改められた

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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