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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

仲裁法 第14条(仲裁合意と本案訴訟)

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  1. 仲裁合意の対象となる民事上の紛争について訴えが提起されたときは、受訴裁判所は、被告の申立てにより、訴えを却下しなければならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
  2. 一仲裁合意が無効、取消しその他の事由により効力を有しないとき。
  3. 二仲裁合意に基づく仲裁手続を行うことができないとき。
  4. 三当該申立てが、本案について、被告が弁論をし、又は弁論準備手続において申述をした後にされたものであるとき。
  5. 2.仲裁廷は、前項の訴えに係る訴訟が裁判所に係属する間においても、仲裁手続を開始し、又は続行し、かつ、仲裁判断をすることができる。

この条文の基本情報

仲裁合意と本案訴訟とは何ですか?

定義仲裁合意と本案訴訟とは、仲裁法第14条に定められた規定で、「仲裁合意の対象となる民事上の紛争について訴えが提起されたときは、受訴裁判所は、被告の申立てにより、訴えを却下しなければならない。ただし、次に掲げる場合は、この限…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 仲裁法第14条(仲裁合意と本案訴訟)は、日本の仲裁法に含まれる条文です。
  2. 仲裁法第14条の条文原文は「仲裁合意の対象となる民事上の紛争について訴えが提起されたときは、受訴裁判所は、被告の申立てにより、訴えを却下しなければならない。ただし、次に掲げる場合は、この限…」で始まります。
  3. 仲裁法第14条は第二章 仲裁合意に置かれています。
  4. 仲裁法の公布日は平成15年8月1日です。
  5. 仲裁法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 仲裁法第14条の前の条は仲裁法第13条です。
  7. 仲裁法第14条の次の条は仲裁法第15条です。
  8. 仲裁法第14条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式仲裁法(平成十五年法律第百三十八号)第14条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000138
  • 本サイト収録仲裁法(平成十五年法律第百三十八号)第14条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/415AC0000000138/14

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点仲裁法14条は、仲裁合意の対象となる紛争で訴えが起こされた場合、被告の申立てにより裁判所が訴えを却下すると定める。本案弁論後の申立ては認められない。

Q · 仲裁条項がある契約なのに相手が裁判を起こしたら、その裁判はどうなるの?

被告が申し立てれば却下。ただし本案弁論前に限る

仲裁法14条1項により、仲裁合意の対象となる紛争について訴えが提起された場合、被告が申し立てれば裁判所は訴えを却下しなければなりません。裁判所が職権で却下することはなく、被告が本案について弁論し、または弁論準備手続で申述した後の申立ては認められません(同項3号)。また仲裁合意が無効な場合(1号)や仲裁手続を行えない場合(2号)は却下されません。2項により、訴訟係属中でも仲裁廷は仲裁手続を進め、仲裁判断を出すことができます。

解説

訴状を受け取った側が「この件は仲裁で決めると契約書に書いてある」と申し立てれば、裁判は門前払いになる。仲裁法14条1項は、仲裁合意の対象となる紛争について訴えが起こされた場合、被告の申立てがあれば、裁判所は訴えを却下(中身を審理せずに打ち切ること)しなければならないと定める。要は「被告の申立てにより」の一句にある。契約書に仲裁条項があっても、裁判所は自分からそれを取り上げない。被告が本案(紛争の中身)について弁論した後に言い出しても、もう遅い(同項3号)。この抗弁は、最初の段階で出さなければ失われる。原告の側から見れば、仲裁合意が無効な場合(1号)や、仲裁を実際に行えない場合(2号)には、裁判の門は開いたままである。さらに2項により、裁判所に訴訟が係属している間でも、仲裁廷は手続を進めて仲裁判断まで出せる。あなたが裁判所で争っている間に、相手はすでに仲裁判断を手にしているかもしれない。

法的な位置づけ

仲裁法14条は、仲裁合意と訴訟の関係を定める規定であり、仲裁合意の対象となる民事紛争について訴えが提起された場合に、被告の申立てを要件として受訴裁判所に訴えの却下を義務づける。申立ては本案弁論前に限られ、合意が効力を有しない場合や仲裁手続を行えない場合は除外される。訴訟係属中の仲裁手続の続行も認める。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.訴状到着後に紛争解決条項を確認する 訴状を受け取ったら、反論を書く前に契約書・約款・添付書類の紛争解決条項を確認し、仲裁合意の有無と、請求が合意の対象範囲に入るかを確かめる
  2. 2.仲裁合意の有効性を点検する 書面性(仲裁法13条)、消費者仲裁合意の解除(附則3条)、個別労働関係紛争の無効(附則4条)、仲裁機関・仲裁地の特定の有無を点検し、1号・2号の例外に当たる余地がないかを洗い出す
  3. 3.答弁書の冒頭で却下を申し立てる 最初の答弁書の第1項で仲裁合意の存在を主張し、訴えの却下を求める。請求原因の認否や本案の反論は予備的主張と明記して後段に回す
  4. 4.社内関係者に本案発言の禁止を周知する 弁論準備手続や電話会議で担当者が本案について述べると3号の失権が問題になるため、営業・法務の関係者全員に事前に周知する
  5. 5.必要に応じて仲裁を並行申立てする 14条2項を踏まえ、裁判所の判断を待たずに仲裁を申し立てて主導権を確保する。相手方が仲裁を申し立てている場合は、仲裁期日を欠席しない体制を整える

よくある質問 AI による整理

Q1仲裁条項があると裁判できないのですか?

原則として、被告が申し立てれば訴えは却下されます(仲裁法14条1項)。ただし合意が無効な場合や仲裁を行えない場合は、裁判を続けられます。

Q2妨訴抗弁とは何ですか?

仲裁合意の存在を理由に、裁判所に訴えの却下を求める被告側の主張です。仲裁法14条1項が根拠で、本案について弁論する前に出す必要があります。

Q3仲裁の抗弁はいつまでに出せばいいですか?

被告が本案について弁論し、または弁論準備手続で申述する前までです(同項3号)。実務上は最初に提出する答弁書に書くべきとされます。

Q4裁判所は仲裁条項に気づいたら自分で却下しますか?

しません。却下は「被告の申立てにより」行われるため、被告が主張しなければ、仲裁条項があっても通常の訴訟として判決まで進みます。

Q5海外仲裁の合意でも日本の裁判は却下されますか?

されます。仲裁法3条2項により、仲裁地が国外または未定の場合にも14条1項が適用されます。合意が有効なら日本の訴えは却下されます。

Q6消費者が結んだ仲裁合意は解除できますか?

消費者と事業者の間の仲裁合意は、仲裁法附則3条により消費者が原則として解除できます。解除すれば合意が効力を失い、裁判の道が開きます。

Q7裁判と仲裁が同時に進むことはありますか?

あります。仲裁法14条2項により、訴訟が裁判所に係属している間も、仲裁廷は仲裁手続を開始・続行し、仲裁判断まで出すことができます。

Q8訴えが却下されたら印紙代は戻りますか?

却下判決で訴訟は終了し、納めた印紙代は原則として戻りません。仲裁は別途申立て費用がかかるため、提訴前に仲裁条項の確認が重要です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1仲裁条項があるのに相手が裁判を起こしてきました。放っておけば裁判所が止めてくれますか?

止めてくれない。仲裁法14条1項による却下は「被告の申立てにより」行われるため、あなたが主張しなければ裁判はそのまま進む。放置すれば欠席判決のリスクもある。実務のポイント:答弁書で認否から書き始めると失権を争われる余地が生まれる。冒頭で仲裁の抗弁を出し、本案の主張は予備的と明記するのが安全である

Q2家を建てたときに仲裁合意書にサインしていました。もう裁判はできないんですか?

施主が個人で、相手が事業者であれば、消費者仲裁合意として仲裁法附則3条により原則として解除できる。解除すれば、14条1項1号の「効力を有しないとき」に当たり、裁判の道が開く。実務のポイント:建設工事紛争審査会の仲裁は、専門家委員がいて審理が速いという利点もある。解除するかどうかは、費用と専門性を比べてから決める価値がある(最新の改正状況をご確認ください)

Q3裁判所が却下するかどうか決めるまで、仲裁は止まるんですか?

止まらない。仲裁法14条2項により、仲裁廷は訴訟が係属していても仲裁手続を開始、続行し、仲裁判断まで出すことができる。仲裁廷は自らの権限の有無も判断できる(同法23条)。実務のポイント:裁判所での却下争いに全力を注いでいる間に、仲裁期日を欠席して不利な仲裁判断を出される例がある。二つの手続を並行して管理する体制が必要である

間違えやすい点 AI による整理

  • 「仲裁条項があれば裁判所が自動的に追い返してくれる」と考えられがちだが、そうではない。却下は被告の申立てがあって初めて行われ、裁判所が職権で取り上げることはない。被告が何も言わずに本案で争えば、そのまま通常の判決まで進む
  • 仲裁合意の抗弁を出すタイミングは理解していても、「本案について弁論」の範囲が広いことまでは知られていない。答弁書で請求の認否や反論を展開し、それが陳述されれば、仲裁の主張を後回しにしたというだけで失権を争われうる。どこからが本案の弁論に当たるかは事案により判断が分かれるので、仲裁の抗弁を最優先で書くのが実務の定石である
  • 「仲裁と裁判のどちらが有利か」と悩む人は多いが、その前に確かめるべき問いがある。目の前の仲裁合意は、そもそも有効なのか。将来生じる個別労働関係紛争を対象とする仲裁合意は無効であり(仲裁法附則4条)、消費者は消費者仲裁合意を原則として解除できる(同附則3条)。従業員や消費者の立場であれば、選択の問題になる以前に合意自体が崩れていることがある
  • 原告から見れば「裁判で白黒つけたいだけ」でも、法律から見れば「合意した紛争解決の方法を一方的に破っている」ことになる。この見方の違いを自覚しないまま訴えを起こすと、却下判決で印紙代と数か月を失い、仲裁の準備はゼロから始めることになる
比較の観点この条文ほかの条文
規律対象仲裁法14条:仲裁合意がある紛争の訴えの却下仲裁法15条:仲裁合意があっても裁判所の保全処分は可能
仲裁法23条:仲裁廷が自らの仲裁権限の有無を判断
判断する機関受訴裁判所保全命令を出す裁判所
仲裁廷
発動の要件被告の申立て(本案弁論前に限る)当事者の保全命令申立て
当事者の異議または仲裁廷の判断
実務上の意味裁判の入口で仲裁に振り分ける仲裁中でも財産の仮差押え等ができる
権限争いを仲裁廷自身が先に判断できる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
台湾 仲裁法第4条

台湾は被告の申立てにより訴訟手続を停止し、原告に一定期間内の仲裁付託を命ずる。期間内に付託しなければ訴えを却下する二段構えで、即時却下の日本と異なる。

韓国
韓国 중재법 제9조

韓国もモデル法型で、被告の抗弁により訴えを却下する。抗弁は本案に関する最初の弁論までに提出する必要があり、日本とほぼ同じ構造である。

ドイツ
ZPO § 1032

ドイツは被告が本案の口頭弁論開始前に異議を述べれば訴えを不適法として却下する。訴訟係属中も仲裁手続を続行できる点も日本14条2項と同じである。

アメリカ
Federal Arbitration Act, 9 U.S.C. § 3

米国連邦仲裁法は当事者の申立てにより訴訟を停止(stay)する方式を採る。却下ではなく停止である点、および連邦法と州法が並存する点が日本と異なる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 取引先から代金請求の訴状が届いた。契約書の末尾には「一切の紛争は日本商事仲裁協会の仲裁により解決する」とある。第1回口頭弁論までに答弁書を出す必要があり、そこで請求原因の認否から書き始めると、本案について弁論したと扱われ、仲裁の抗弁を失うおそれがある。最初の主張は仲裁合意の存在にする
  • もし海外の SaaS 企業を東京地裁で訴えたのに、相手が「シンガポール仲裁で合意している」と申し立ててきたら、どうなる? 仲裁地が海外であっても14条1項は適用される(仲裁法3条2項)。仲裁合意が有効であれば、日本の裁判所は訴えを却下する
  • 注文住宅の工事トラブルで工務店を訴えようとしたところ、契約時に署名した書類の中に「仲裁合意書」が入っていた。施主が個人であれば消費者仲裁合意に当たり、仲裁法附則3条によって解除できる余地がある。却下される前に、合意を解除して裁判の道を確保できるかを検討する
  • あなたは被告側の法務担当者である。仲裁で戦いたいのに、営業部長が先に相手方と裁判所の弁論準備手続に出席し、損害額の反論を述べてしまった。この時点で3号の失権が問題になる
  • 相手方は裁判を起こし、同時に仲裁も申し立てた。二つが並行して進む。2項があるため、裁判所の判断を待たずに仲裁廷が仲裁判断を出すことがある。どちらの手続に資源を集中させるか、今週中に決めなければならない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 訴える前に、契約書、約款、添付書類の中に仲裁条項がないかを確認する2. 仲裁条項があれば、その有効性を検討する。書面性(仲裁法13条)、消費者仲裁合意の解除(附則3条)、個別労働関係紛争の無効(附則4条)がチェックポイントになる3. 仲裁機関が実在しない、条項が不明確で手続を始められないなど、2号の事情があるかを洗い出す4. 却下のリスクが高い場合は、最初から仲裁を申し立てるほうが時間と費用を節約できる

訴えられた側:1. 訴状を受け取ったら、まず仲裁条項の有無と、紛争が合意の対象範囲に入るかを確認する2. 答弁書の冒頭で仲裁合意の存在を主張し、訴えの却下を求める。本案の認否は予備的な扱いにとどめる3. 弁論準備手続や電話会議でも本案について述べない。担当者全員に周知する4. 2項を踏まえ、必要であれば並行して仲裁を申し立て、主導権を確保する

時効(請求できる期限):特定の消滅時効はない。ただし、仲裁合意の抗弁は被告が本案について弁論をし、または弁論準備手続で申述をする前に申し立てなければならない(仲裁法14条1項3号)。実務上は、最初に提出する答弁書が期限だと考えておく。紛争の中身となる債権自体には、一般の消滅時効(民法166条、知った時から5年、権利を行使できる時から10年)が別に進行する

学説

通説:仲裁合意の存在は職権調査事項ではなく妨訴抗弁であり、被告の適時の申立てがなければ考慮されない。本案弁論後の申立てを認めない3号は、民事訴訟法12条の応訴管轄と同様に、被告の訴訟上の態度から仲裁利益の放棄を認めるものと理解される。

改正沿革 AI による整理

  • 平成15年(2003年)制定、平成16年(2004年)3月1日施行 旧「公示催告手続及ビ仲裁手続ニ関スル法律」に代わり、UNCITRAL モデル法に準拠した仲裁法が制定され、本条が置かれた。令和5年(2023年)の仲裁法改正が本条の文言に及んだかどうかは人的検証が必要である

改正の年表

  1. 1.平成15年(2003年) 新設:UNCITRAL 国際商事仲裁モデル法に準拠した仲裁法の制定により新設され、平成16年(2004年)3月1日に施行された。旧法下では明文がなく、解釈上の妨訴抗弁として扱われていた。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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