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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

仲裁法 第17条(仲裁人の選任)

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  1. 仲裁人の選任手続は、当事者が合意により定めるところによる。ただし、第五項又は第六項に規定するものについては、この限りでない。
  2. 2.当事者の数が二人であり、仲裁人の数が三人である場合において、前項の合意がないときは、当事者がそれぞれ一人の仲裁人を、当事者により選任された二人の仲裁人がその余の仲裁人を、選任する。この場合において、一方の当事者が仲裁人を選任した他方の当事者から仲裁人を選任すべき旨の催告を受けた日から三十日以内にその選任をしないときは当該当事者の申立てにより、当事者により選任された二人の仲裁人がその選任後三十日以内にその余の仲裁人を選任しないときは一方の当事者の申立てにより、裁判所が仲裁人を選任する。
  3. 3.当事者の数が二人であり、仲裁人の数が一人である場合において、第一項の合意がなく、かつ、当事者間に仲裁人の選任についての合意が成立しないときは、一方の当事者の申立てにより、裁判所が仲裁人を選任する。
  4. 4.当事者の数が三人以上である場合において、第一項の合意がないときは、当事者の申立てにより、裁判所が仲裁人を選任する。
  5. 5.第一項の合意により仲裁人の選任手続が定められた場合であっても、当該選任手続において定められた行為がされないことその他の理由によって当該選任手続による仲裁人の選任ができなくなったときは、一方の当事者は、裁判所に対し、仲裁人の選任の申立てをすることができる。
  6. 6.裁判所は、第二項から前項までの規定による仲裁人の選任に当たっては、次に掲げる事項に配慮しなければならない。
  7. 一当事者の合意により定められた仲裁人の要件
  8. 二選任される者の公正性及び独立性
  9. 三仲裁人の数を一人とする場合又は当事者により選任された二人の仲裁人が選任すべき仲裁人を選任すべき場合にあっては、当事者双方の国籍と異なる国籍を有する者を選任することが適当かどうか。

この条文の基本情報

仲裁人の選任とは何ですか?

定義仲裁人の選任とは、仲裁法第17条に定められた規定で、「仲裁人の選任手続は、当事者が合意により定めるところによる。ただし、第五項又は第六項に規定するものについては、この限りでない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 仲裁法第17条(仲裁人の選任)は、日本の仲裁法に含まれる条文です。
  2. 仲裁法第17条の条文原文は「仲裁人の選任手続は、当事者が合意により定めるところによる。ただし、第五項又は第六項に規定するものについては、この限りでない。」で始まります。
  3. 仲裁法第17条は第三章 仲裁人に置かれています。
  4. 仲裁法の公布日は平成15年8月1日です。
  5. 仲裁法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 仲裁法第17条の前の条は仲裁法第16条です。
  7. 仲裁法第17条の次の条は仲裁法第18条です。
  8. 仲裁法第17条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式仲裁法(平成十五年法律第百三十八号)第17条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000138
  • 本サイト収録仲裁法(平成十五年法律第百三十八号)第17条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/415AC0000000138/17

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点仲裁法17条は、仲裁人の選任手続を当事者の合意に委ね、合意がない場合の選任方法を定める。相手方が催告から30日以内に選任しなければ、申立てにより裁判所が選任する。

Q · 相手が仲裁人を選んでくれないとき、仲裁は止まってしまうの?

止まらない。30日経てば裁判所が代わりに選任する

仲裁法17条2項により、当事者二人・仲裁人三人で選任方法の合意がない場合、相手方が仲裁人選任の催告を受けた日から30日以内に選任しなければ、催告した当事者の申立てで裁判所が仲裁人を選任します。当事者が選んだ二人の仲裁人が30日以内に三人目を選ばない場合も同様です。裁判所は選任にあたり、合意された仲裁人の要件、公正性・独立性、国籍に配慮しなければなりません(同条6項)。

解説

契約書の仲裁条項に「仲裁人は三名とする」とだけ書いて安心している会社は多い。だが紛争が起きた瞬間、相手が自分側の仲裁人を選ばずに黙り込んだらどうなるか。仲裁法17条は、その「黙り込み」に答えを用意している。誰をどう選ぶかは、まず当事者の合意で決まる。合意がなく、当事者二人・仲裁人三人の場合は、各自が一人ずつ選び、その二人が三人目を選ぶ。相手が催告(「選んでください」という正式な求め)を受けてから30日以内に選ばなければ、あなたの申立てで裁判所が代わりに選ぶ。仲裁人一人の場合や当事者が三者以上の場合も、合意がまとまらなければ裁判所に申し立てられる。つまり、相手が引き延ばしても仲裁そのものは止まらない。ただし裁判所に選任を任せた瞬間、あなたは「自分の目で選んだ人」を一人失う。30日の時計を誰が先に動かすか、その一手で仲裁廷(仲裁を行う判断者の集まり)の顔ぶれが変わる

法的な位置づけ

仲裁法17条は仲裁人の選任手続を定め、選任手続は当事者の合意によることを原則とする。合意がない場合、当事者二人・仲裁人三人では各当事者が一人ずつ、選任された二人が残る一人を選任し、期限内に選任されないとき、仲裁人一人で合意が成立しないとき、当事者三人以上のとき、または合意した手続で選任できなくなったときは、申立てにより裁判所が選任する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.選任方法の合意を特定する 契約書の仲裁条項と、指定された仲裁機関の規則を確認し、仲裁人の人数・選任方法・仲裁人の要件について合意があるかを特定する。機関規則の指定も選任手続の合意として働く
  2. 2.自社側の仲裁人を選任する 合意がない場合、自社側の仲裁人候補に利害関係の有無を確認したうえで選任する。候補者には就任前の開示義務(18条3項)があるため、忌避されにくい人選を行う
  3. 3.相手方へ選任の催告を送る 自社の仲裁人を選任した旨と、相手方も仲裁人を選任すべき旨を書面で催告する。到達日が30日の起算点となるため、送付記録と到達記録を必ず保存する
  4. 4.30日経過後に裁判所へ選任を申し立てる 催告到達日から30日以内に相手方が選任しないとき、または選任された二人が30日以内に三人目を選ばないときは、仲裁法5条の管轄裁判所に仲裁人選任を申し立てる
  5. 5.望ましい仲裁人像を具体的に示す 申立書には合意された仲裁人の要件、必要な専門分野、当事者と異なる国籍が適当かどうかの意見を記載し、裁判所の配慮事項(17条6項)に沿う材料を提出する

よくある質問 AI による整理

Q1仲裁人の選任とは何ですか?

仲裁で判断を下す仲裁人を決める手続です。仲裁法17条により、まず当事者の合意で選任方法を決め、合意がなければ法定の方法と裁判所選任で補います。

Q2仲裁人の選任 期限はいつまで?

合意がない当事者二人・仲裁人三人の場合、催告を受けた日から30日以内です。選ばれた二人の仲裁人による三人目の選任も、その選任後30日以内とされています。

Q3裁判所に仲裁人選任を申し立てる方法は?

仲裁法5条の管轄裁判所に、仲裁合意の存在、選任の催告とその到達日、期限経過の事実を示して申し立てます。望ましい仲裁人の要件も具体的に記載します。

Q4単独仲裁人で相手と合意できない場合は?

当事者二人・仲裁人一人で、選任方法の合意も個別の人選の合意も成立しないときは、一方の当事者の申立てにより裁判所が仲裁人を選任します(17条3項)。

Q5仲裁人選任の催告は口頭でもできる?

条文は催告の方式を限定していませんが、30日の起算点を立証するため、書面や記録の残る方法で送り、到達日を証拠化しておくのが実務上の基本です。

Q6当事者が三社以上の仲裁は誰が仲裁人を選ぶ?

選任方法の合意がなければ、当事者の申立てにより裁判所が仲裁人を選任します(17条4項)。各社が一人ずつ選ぶ権利は条文上当然には認められていません。

Q7裁判所が選ぶ仲裁人の国籍は考慮される?

考慮されます。仲裁人一人の場合や三人目を選ぶ場合、当事者双方と異なる国籍の者を選ぶのが適当かどうかに配慮しなければなりません(17条6項3号)。

Q8仲裁人の選任ミスで仲裁判断は取り消される?

仲裁廷の構成や手続が合意または法令に違反していれば、仲裁判断の取消事由になり得ます(44条1項6号)。選任段階の不備は勝訴判断にも影響します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1相手が仲裁人を選んでくれないんですけど、どこの裁判所に頼めばいいんですか?

仲裁法5条の管轄裁判所です。仲裁地を管轄する地方裁判所や、当事者が合意した地方裁判所などが対象になります。令和5年(2023年)改正で、仲裁地が日本国内の事件は東京地裁と大阪地裁にも申し立てられるようになりました(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:仲裁事件の扱いに慣れた東京地裁・大阪地裁を選ぶと、手続の見通しが立てやすいと実務ではいわれます

Q2裁判所が選んだ仲裁人が気に入らないとき、不服申立てはできますか?

仲裁法上の裁判所の決定に対する即時抗告は、法律に特別の定めがある場合に限られます(仲裁法7条)。選任に不満があるからといって、簡単に覆せる道は用意されていません。公正性に疑いがあれば、忌避(18条、19条)で争うのが筋です。実務のポイント:裁判所選任を避けたいなら、申立ての前に、相手方と複数の候補者リストを交換してまとめる交渉を一度挟むと、選任後の後悔を減らせます

Q3自分が選んだ仲裁人なら、こっちの言い分を有利に扱ってくれるんでしょう?

期待しないほうがよいです。当事者が選んだ仲裁人も公正性・独立性を求められ、疑いを生じさせる事実を開示する義務を負います(18条3項、4項)。実務のポイント:実務上価値があるのは「味方」ではなく、自社の業界慣行や技術を理解して他の仲裁人に説明できる人です。評議の場で専門知識を言語化してくれる一人が、結論を動かします

間違えやすい点 AI による整理

  • 相手が仲裁人を選ばなければ仲裁は進まず、時間稼ぎができると考える人がいる。実際は逆で、催告から30日経てば申立てにより裁判所が選任する(17条2項)。引き延ばした側は、自分で仲裁人を選ぶ機会だけを失う
  • 自分が選んだ仲裁人は自分の味方をしてくれる、という期待は多くの会社が抱いている。だが仲裁人は当事者が選んでも公正性と独立性を求められ、就任前に疑いを生じさせる事実を開示する義務を負う(18条3項)。「自社寄りの代理人」を期待して選ぶと、忌避(不公正のおそれを理由とした排除)を申し立てられて終わる
  • 「仲裁人の選び方は仲裁機関が決めてくれるので、契約書に書かなくてよい」と思っていないか。機関を指定せず、選任方法も書かないアドホック仲裁(機関を使わない仲裁)では、条文のデフォルトが働き、当事者三者以上なら裁判所が全員を選ぶ。問題は書かなかったことではなく、どの機関の規則に乗るかを決めなかったことにある
比較の観点この条文ほかの条文
規律対象仲裁法17条:仲裁人を誰がどう選ぶか(選任手続)仲裁法16条:仲裁人を何人にするか(合意がなければ三人)
仲裁法18条:選ばれた仲裁人を排除できる原因と開示義務
機能する時点仲裁廷の構成段階選任の前提となる人数の確定段階
選任前の開示から構成後の忌避まで
期限催告から30日、二人の選任後30日期限の定めなし
忌避の手続期間は19条(合意がなければ知った日から15日)
裁判所の関与合意がない・停滞した場合に申立てで選任関与なし(合意またはデフォルトで決まる)
19条の手続を経て忌避の判断に関与

他国ではどう定めているか 6 か国

台湾
仲裁法第9条

台湾も各当事者が一人ずつ選び、選ばれた二人が主任仲裁人を共推する構造をとり、共推できない場合は法院に選定を申し立てられる。細かな期間は条文で要確認

韓国
중재법 제12조

韓国もモデル法に準拠し、合意がなければ各当事者が一人、選ばれた二人が残る一人を選び、期限内に選任されなければ法院が選任する。日本とほぼ同じ構造

中国
中华人民共和国仲裁法 第31条・第32条

中国は機関仲裁が前提で、当事者が期限内に選定しないときは裁判所ではなく仲裁委員会主任が指定する点で日本と大きく異なる

ドイツ
ZPO § 1035

ドイツもモデル法準拠。期間は1か月とされ、期限内に選任されなければ裁判所が選任する。国籍への配慮規定も置かれている

フランス
Code de procédure civile art. 1452

フランスは仲裁機関または支援裁判官(juge d'appui)が選任の膠着を解消する仕組みをとり、モデル法非採用国として独自の体系を持つ

アメリカ
Federal Arbitration Act, 9 U.S.C. § 5

米国連邦仲裁法は、合意した選任方法がない場合や機能しない場合、当事者の申立てで裁判所が仲裁人を指名すると定める

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 相手方が仲裁申立てを受けたのに、自分側の仲裁人を一向に選ばない。時間稼ぎで交渉材料にするつもりらしい。こちらが書面で催告を送った日から30日が過ぎれば、裁判所に選任を申し立てられる。催告の日付を証拠に残しておかないと、30日の起算点そのものが争いになる
  • もし三社合弁の株主間契約で紛争になり、仲裁条項に選任方法が書いていなかったら、誰が誰を選ぶのか? 当事者が三人以上で合意がない場合、17条4項により裁判所が選任する。各社が一人ずつ選ぶ仕組みは、条文上の当然の権利ではない
  • あなたの会社が選んだ仲裁人と、相手方が選んだ仲裁人が、三人目の候補で対立して譲らない。二人が選任されてから30日が経過した。どちらか一方の当事者が申し立てれば、裁判所が三人目を決める。議長役を誰が握るかが、ここで決まる
  • 契約書に「仲裁人は○○協会の会長が指名する」と書いたのに、その協会が解散していた。指名者がいない。17条5項により、合意した手続で選任できなくなったときは裁判所に申し立てられる
  • 被申立人の立場で、とりあえず仲裁人選びを後回しにしていたら、相手の申立てで裁判所が仲裁人を決めてしまった。こちらの業界事情を知る専門家を送り込む機会は、自分の沈黙で手放したことになる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 契約書の仲裁条項と、指定された仲裁機関の規則を確認し、選任方法と人数の合意があるかを特定する2. 合意がなければ自社側の仲裁人を選び、相手方へ書面で選任の催告を送り、送付と到達の記録を残す3. 30日経過しても選任がなければ、仲裁法5条の管轄裁判所へ選任を申し立てる4. 申立書には、合意された仲裁人の要件や、望ましい専門分野・国籍を具体的に書き、裁判所の配慮事項(17条6項)に沿う材料を出す

訴えられた側:1. 仲裁を申し立てられたら、催告を受けた日を確認し、30日以内に自社側の仲裁人を必ず選任する。黙れば裁判所に選ばれる2. 候補者には就任前の開示義務(18条3項)があるので、利害関係の有無を事前に確認し、忌避されにくい人を選ぶ3. 相手方の仲裁人に公正性の疑いがあれば、合意がない限り構成を知った時等から15日以内に忌避を申し立てる(19条) 4. 選任手続に違反があれば記録に残し、仲裁判断の取消申立ての余地を確保する

時効(請求できる期限):合意がない場合、相手方は選任の催告を受けた日から30日以内に仲裁人を選任しなければならない。当事者が選んだ二人の仲裁人は、その選任後30日以内に三人目を選任しなければならない(仲裁法17条2項)。裁判所への選任申立てそのものに期限の定めはない。関連して、忌避の申立ては、合意がない場合、仲裁廷の構成または忌避事由を知った日から15日以内(19条3項)。仲裁判断の取消申立ては判断書の写しの通知を受けた日から3か月以内(44条2項)

学説

通説:17条1項は当事者自治を最優先とするが、ただし書により5項(合意手続の機能不全時の裁判所選任)と6項(裁判所の配慮事項)は合意で排除できない強行的な安全弁と解される。仲裁合意が手続停止の道具になることを防ぐ趣旨である。

改正沿革 AI による整理

  • 平成15年(2003年)制定 公示催告手続及ビ仲裁手続ニ関スル法律の仲裁部分に代わり、UNCITRAL 国際商事仲裁モデル法に準拠した仲裁法の一部として新設された。施行は平成16年(2004年)3月1日
  • 令和5年(2023年)改正 仲裁法改正(暫定保全措置の執行、管轄の拡充等)。本条の文言が変更されたかは人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成15年(2003年) 新設:UNCITRAL 国際商事仲裁モデル法に準拠した仲裁法の制定に伴い新設。旧「公示催告手続及ビ仲裁手続ニ関スル法律」の仲裁部分に代わる。平成16年(2004年)3月1日施行

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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