仲裁法 第42条(仲裁廷による仲裁判断の解釈)
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- 当事者は、仲裁廷に対し、仲裁判断の特定の部分の解釈を求める申立てをすることができる。
- 2.前項の申立ては、当事者間にかかる申立てをすることができる旨の合意がある場合に限り、することができる。
- 3.前条第二項及び第三項の規定は第一項の申立てについて、第三十九条並びに前条第四項及び第五項の規定は第一項の申立てについての決定について、それぞれ準用する。
この条文の基本情報
仲裁廷による仲裁判断の解釈とは何ですか?
定義仲裁廷による仲裁判断の解釈とは、仲裁法第42条に定められた規定で、「当事者は、仲裁廷に対し、仲裁判断の特定の部分の解釈を求める申立てをすることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 仲裁法第42条(仲裁廷による仲裁判断の解釈)は、日本の仲裁法に含まれる条文です。
- 仲裁法第42条の条文原文は「当事者は、仲裁廷に対し、仲裁判断の特定の部分の解釈を求める申立てをすることができる。」で始まります。
- 仲裁法第42条は第六章 仲裁判断及び仲裁手続の終了に置かれています。
- 仲裁法の公布日は平成15年8月1日です。
- 仲裁法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 仲裁法第42条の前の条は仲裁法第41条です。
- 仲裁法第42条の次の条は仲裁法第43条です。
- 仲裁法第42条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
仲裁法(平成十五年法律第百三十八号)第42条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000138 - 本サイト収録
仲裁法(平成十五年法律第百三十八号)第42条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/415AC0000000138/42
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点仲裁法42条は、当事者が仲裁廷に仲裁判断の特定部分の解釈を申し立てられると定める。ただし当事者間に解釈申立ての合意がある場合に限られ、原則として通知から30日以内に申し立てる。
Q · 仲裁判断書の意味が二通りに読めるとき、仲裁人に解釈してもらえる?
当事者間に解釈申立ての合意がなければ求められない
仲裁法42条1項により、当事者は仲裁廷に仲裁判断の特定の部分の解釈を求められます。ただし同条2項により、当事者間に解釈申立てを認める合意がある場合に限られます。期間と相手方への通知は41条2項・3項を準用し、別段の合意がなければ仲裁判断の通知を受けた日から30日以内に申し立てます。解釈は意味を明らかにする手続であり、結論を変えることはできません。結論に不服がある場合は44条の取消申立てを検討します。
解説
仲裁判断は一回で終わり、控訴もない。だから判断書の一文が二通りに読めても、その曖昧さを直してくれる人はいない。多くの人はそう考える。仲裁法42条には、そこから抜ける小さな出口がある。当事者は仲裁廷(事件を担当した仲裁人の合議体)に対して、「この部分はどういう意味か」と解釈を求めることができる。ただし条件が一つある。当事者のあいだに「解釈を求めてよい」という合意があることだ。合意がなければ、判断書がどれほど曖昧でも申立てそのものが認められない。期限も短い。別段の合意がない限り、仲裁判断の通知を受けた日から30日以内に申し立てる必要があり、事前に相手方へ通知しなければならない。契約書の仲裁条項を読むとき、仲裁地や仲裁機関だけを確認して終わりにしてはいけない。紛争が終わったあとに「判断の意味」をめぐってもう一度争わずに済むかどうかは、その条項の中にこの合意が入っているかどうかで決まる。
法的な位置づけ
仲裁法42条は仲裁判断の解釈について定める規定である。当事者が仲裁廷に対し、仲裁判断の特定の部分の意味を明らかにするよう申し立てることを認める。申立ては当事者間にその旨の合意がある場合に限られる。申立ての期間と相手方への通知は41条(訂正)の規定を準用し、解釈の決定の方式には39条(仲裁判断書の方式)を準用する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.解釈申立ての合意があるか確認する 仲裁条項の文言と、指定した仲裁機関規則(適用される版を含む)を読み、解釈申立てを認める合意があるかを特定する。合意がなければ、紛争後に相手方と書面で合意できるかを検討する
- 2.期限を計算して管理表に入れる 仲裁判断の通知を受けた日を確定し、別段の合意がなければ30日の解釈申立期限を計算する。取消申立ての3か月期限(44条2項)も同じ管理表に記録する
- 3.解釈を求める特定の部分を絞り込む 主文と理由を読み込み、執行や履行で争点になる曖昧な箇所(起算日、計算方法、対象物の範囲など)を特定する。結論の変更を求める主張は申立てに混ぜない
- 4.相手方に通知し、申立書を提出する 41条3項の準用に従い、申立ての内容を記載した通知を相手方に発したうえで、仲裁廷に申立書を提出する。通知の日付と内容を証明できるよう記録を残す
- 5.決定を受けて執行戦略を見直す 仲裁廷は原則として申立てから30日以内に決定する。決定の内容を踏まえ、執行決定の申立てや任意履行の交渉に進む
よくある質問 AI による整理
Q1仲裁判断の解釈とは何ですか?
仲裁判断の中で意味が明確でない特定の部分について、仲裁廷にその意味を明らかにしてもらう手続です。仲裁法42条が根拠で、結論を変える手続ではありません。
Q2仲裁判断の解釈申立て いつまで?
別段の合意がない限り、仲裁判断の通知を受けた日から30日以内です(42条3項による41条2項の準用)。期間を過ぎると申立ては認められません。
Q3仲裁判断の解釈を求めるのに合意は必要?
必要です。42条2項は、当事者間に解釈申立てができる旨の合意がある場合に限って申立てを認めています。合意がなければ申立て自体が認められません。
Q4仲裁廷はいつまでに解釈の決定を出しますか?
41条4項の準用により、申立ての日から30日以内に決定します。必要があると認めるときは、41条5項の準用により仲裁廷がこの期間を延長できます。
Q5解釈申立てで仲裁判断の結論は変わりますか?
変わりません。解釈は既存の判断の意味を明らかにするだけです。結論に不服がある場合は取消申立て(44条)を検討しますが、取消事由は限定されています。
Q6解釈の決定はどんな形式で出ますか?
42条3項により39条(仲裁判断書の方式)が準用されます。そのため解釈の決定も、仲裁判断書と同様に書面で作成されると理解されています。
Q7解釈申立てをすると取消申立ての期限は止まる?
42条には期限の停止を定める規定がありません。取消申立ての3か月の期限(44条2項)は別に進むと考え、二つの期限を並行して管理するのが安全です。
Q8解釈申立てができる合意はどう書けばいい?
仲裁条項に「当事者は仲裁廷に対し仲裁判断の解釈を求めることができる」と明記するか、解釈請求の定めがある仲裁機関規則を指定する方法があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1仲裁条項に解釈のことなんて書いてないんですが、もう無理ですか?
仲裁条項に明文がなくても、指定した仲裁機関の規則に解釈請求の定めがあれば、その規則を選んだこと自体が42条2項の合意と評価されうる。ただし、どの版の規則が適用されるかなどで結論が変わり、実務上の解釈も一様ではない。実務のポイント:規則を指定していないアドホック仲裁でも、紛争後に相手方と解釈申立ての合意を書面で交わせば道は開ける。相手にも曖昧さで損をするリスクがあれば、意外と応じてくる
Q2訂正と解釈って何が違うんですか?計算ミスも解釈で直せますか?
計算違いや誤記などの明白な誤りは41条の訂正で直す。訂正は合意がなくても申し立てられ、仲裁廷が職権で行うこともできる。42条の解釈は、誤りではなく二通りに読める部分の意味を明らかにする手続で、当事者間の合意が要件になる。実務のポイント:判断が示されなかった申立てがある場合は、43条の追加仲裁判断という別のルートがある。三つのどれを選ぶかを誤ると、申立てが退けられ、30日の期限だけが過ぎてしまう
間違えやすい点 AI による整理
- 判断書が曖昧なら仲裁人に聞けばいい、と考えがちだが、日本の仲裁法では当事者間の合意がない限り解釈申立てはそもそも認められない。計算違いや誤記の訂正(41条)は合意がなくても申し立てられるが、解釈は別扱いである
- 「解釈を求めれば自分に有利な方向へ読み直してもらえる」という発想自体がずれている。解釈は判断の意味を明らかにする手続であり、結論を変える場ではない。結論に不服がある場合の道は取消しの申立て(44条)だが、取消事由は限定列挙されており、事実認定や法の適用の誤りそのものは原則として取消事由にならない
- 当事者から見ると、曖昧さは相手との言い分の違いにすぎないように見える。しかし執行の段階では、支払うべき内容が判断書から特定できなければ強制執行が難航しうる。曖昧さを放置して一番困るのは、回収しようとする勝った側である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象 | 42条 解釈:二通りに読める特定の部分の意味 | 41条 訂正:計算違い・誤記などの明白な誤り 43条 追加仲裁判断:判断が示されなかった申立て |
| 当事者間の合意 | 必要(42条2項) | 不要。仲裁廷が職権で訂正することもできる 不要(当事者間の別段の合意がある場合を除く) |
| 申立期間 | 原則として通知から30日以内(41条2項準用) | 原則として通知から30日以内 原則として通知から30日以内 |
| 結論への影響 | 結論は変えず、意味を明らかにするだけ | 誤りを直すだけで、判断の中身は変えない 判断が示されていなかった部分について新たに判断する |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の仲裁法は誤記・誤算など明白な誤りの更正を定めるが、日本の42条に当たる解釈手続の明文規定はない
韓国もモデル法を受け継ぎ、訂正・解釈・追加判定を一つの条文にまとめる。解釈は当事者間の合意を前提とする構造が日本と近い
ドイツは訂正・解釈・補充を一つの条文で定める。解釈の申立てに当事者間の合意を要件としない点で日本と異なる
米国では州法により、仲裁人が判断を明確化(clarify)できる場合がある。連邦仲裁法(FAA)には明文規定がなく、裁判所による差戻しで対応する例がある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 勝った仲裁判断書に「被申立人は遅延損害金を支払え」とある。ところが起算日が契約解除日なのか請求日なのか書かれていない。どちらで計算するかで差額は数百万円になる。執行の前にこの一行の意味を確定させたくても、42条を使えるかどうかは数年前に結んだ仲裁条項の文言で決まる
- 相手方から「解釈申立てをする」という通知が届いたら、どうなるか。勝った側のあなたにとって油断できないのは、相手が解釈という名目で実質的な蒸し返しを狙っていることがある点だ。解釈は判断内容の変更ではないと、意見書ではっきり線を引く必要がある
- 判断書の通知から今日で26日目。解釈を求めるなら、残り4日で相手方への通知と申立書を両方そろえなければならない。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 仲裁条項と、指定した仲裁機関規則を確認し、解釈申立てを認める合意があるかを特定する2. 合意があれば、仲裁判断の通知を受けた日から30日以内(別段の合意があればそれに従う)に申し立て、事前に相手方へ通知する(42条3項による41条2項・3項の準用) 3. 申立書では解釈を求める「特定の部分」を明示し、結論の変更を求める主張と混ぜない4. 取消申立ての期限(44条2項)も並行して管理する
訴えられた側:1. まず合意の有無を確認し、合意がなければ申立て自体が不適法だと主張する2. 期限を過ぎていないか、相手方への事前通知があったかを確かめ、欠けていれば指摘する3. 申立てが実質的に判断内容の変更や蒸し返しを狙うものであれば、解釈の範囲を超えていると意見を述べる4. 自分に有利な読み方の根拠を、判断書の理由部分から引用して提出する
時効(請求できる期限):解釈申立ては、別段の合意がない限り、仲裁判断の通知を受けた日から30日以内(42条3項による41条2項の準用)。仲裁廷は申立ての日から30日以内に決定し、必要があれば期間を延長できる(41条4項・5項の準用)。取消しの申立ては、仲裁判断書の写しの送付による通知を受けた日から3か月以内(44条2項)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
一般的理解(UNCITRALモデル法由来):解釈は既存の仲裁判断の意味を明らかにするにとどまり、判断内容の変更や再審理を目的とする申立ては解釈の範囲を超える。合意を要件とするのは、仲裁判断の終局性と蒸し返し防止を守るためと説明される
改正沿革 AI による整理
- 平成15年(2003年)制定 UNCITRAL国際商事仲裁モデル法33条にならい、合意を要件とする仲裁判断の解釈手続を新設した(平成16年3月1日施行)。その後の改正による文言変更の有無は要確認
改正の年表
- 1.平成15年(2003年) 新設:仲裁法制定に伴い新設(平成16年3月1日施行)。UNCITRAL国際商事仲裁モデル法33条にならい、合意を要件とする仲裁判断の解釈手続を設けた
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