子ども・子育て支援法 第33条(特定教育・保育施設の設置者の責務)
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- 特定教育・保育施設の設置者は、教育・保育給付認定保護者から利用の申込みを受けたときは、正当な理由がなければ、これを拒んではならない。
- 2.特定教育・保育施設の設置者は、第十九条各号に掲げる小学校就学前子どもの区分ごとの当該特定教育・保育施設における前項の申込みに係る教育・保育給付認定子ども及び当該特定教育・保育施設を現に利用している教育・保育給付認定子どもの総数が、当該区分に応ずる当該特定教育・保育施設の利用定員の総数を超える場合においては、内閣府令で定めるところにより、同項の申込みに係る教育・保育給付認定子どもを公正な方法で選考しなければならない。
- 3.内閣総理大臣は、前項の内閣府令を定め、又は変更しようとするときは、文部科学大臣に協議しなければならない。
- 4.特定教育・保育施設の設置者は、教育・保育給付認定子どもに対し適切な特定教育・保育を提供するとともに、市町村、児童相談所、児童福祉法第七条第一項に規定する児童福祉施設(第四十五条第三項及び第五十八条の三第一項において「児童福祉施設」という。)、教育機関その他の関係機関との緊密な連携を図りつつ、良質な特定教育・保育を小学校就学前子どもの置かれている状況その他の事情に応じ、効果的に行うように努めなければならない。
- 5.特定教育・保育施設の設置者は、その提供する特定教育・保育の質の評価を行うことその他の措置を講ずることにより、特定教育・保育の質の向上に努めなければならない。
- 6.特定教育・保育施設の設置者は、小学校就学前子どもの人格を尊重するとともに、この法律及びこの法律に基づく命令を遵守し、誠実にその職務を遂行しなければならない。
この条文の基本情報
特定教育・保育施設の設置者の責務とは何ですか?
定義特定教育・保育施設の設置者の責務とは、子ども・子育て支援法第33条に定められた規定で、「特定教育・保育施設の設置者は、教育・保育給付認定保護者から利用の申込みを受けたときは、正当な理由がなければ、これを拒んではならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 子ども・子育て支援法第33条(特定教育・保育施設の設置者の責務)は、日本の子ども・子育て支援法に含まれる条文です。
- 子ども・子育て支援法第33条の条文原文は「特定教育・保育施設の設置者は、教育・保育給付認定保護者から利用の申込みを受けたときは、正当な理由がなければ、これを拒んではならない。」で始まります。
- 子ども・子育て支援法第33条は第一款 特定教育・保育施設に置かれています。
- 子ども・子育て支援法の公布日は平成24年8月22日です。
- 子ども・子育て支援法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 子ども・子育て支援法第33条の前の条は子ども・子育て支援法第32条です。
- 子ども・子育て支援法第33条の次の条は子ども・子育て支援法第34条です。
- 子ども・子育て支援法第33条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
子ども・子育て支援法(平成二十四年法律第六十五号)第33条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/424AC0000000065 - 本サイト収録
子ども・子育て支援法(平成二十四年法律第六十五号)第33条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/424AC0000000065/33
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点子ども・子育て支援法33条は、特定教育・保育施設の設置者に、認定保護者からの利用申込みを正当な理由なく拒むことを禁じ、定員超過時は内閣府令に従い公正な方法での選考を義務づける。
Q · 保育園や幼稚園は「定員がいっぱい」と言えば自由に入園を断れるの?
正当な理由がなければ断れず、定員超過時も公正な選考が必要
子ども・子育て支援法33条1項により、特定教育・保育施設の設置者は、教育・保育給付認定を受けた保護者からの利用申込みを正当な理由なく拒めません。定員超過は正当な理由になりえますが、その場合も2項と内閣府令(運営基準)に従い、抽選・先着順・理念に基づく選考など公正な方法で選考し、その方法を事前に明示する必要があります。認可保育所の振り分けは、市町村の利用調整で決まります。
解説
「うちは定員がいっぱいなので」。保活の現場で最もよく聞く断り文句だが、33条はまず施設の設置者に応諾義務を課している。認定を受けた保護者から申込みがあれば、正当な理由がない限り断ってはならない。定員超過は正当な理由になりうる。それでも、園の好みで子どもを選んでよいことにはならない。内閣府令(運営基準)は、幼稚園的な利用(1号認定)には抽選・先着順・園の教育理念に基づく選考など公正な方法を求める。施設が保育の利用(2号・3号認定)を選考する場面では、保育の必要性が高い子どもを優先させる。そのうえで、選考方法をあらかじめ明示する義務まで課している。だから保護者が聞くべきは「空いていますか」ではなく「どの基準で選んだのですか」である。さらに本条は、子どもの人格を尊重する義務と、児童相談所などの関係機関と連携する義務も設置者に負わせている。不適切保育を見たとき、それは担任個人の問題ではない。設置者の法的義務違反として市町村に持ち込める。その根拠がこの条文にある。
法的な位置づけ
子ども・子育て支援法33条は、特定教育・保育施設の設置者の責務を定める規定である。教育・保育給付認定保護者からの利用申込みに対する応諾義務、利用定員超過時における内閣府令に基づく公正な選考義務、関係機関との連携による良質な教育・保育の提供努力義務、質の評価等による向上努力義務、ならびに子どもの人格尊重と法令遵守の義務を規定する。
手順
- 1.説明会で選考方法を書面で受け取る 願書を出す前の説明会や見学の段階で、選考方法(抽選・先着順・理念に基づく選考の別と優先順位)を書面でもらっておく。結果が出た後では、基準が後付けだったことを立証するのは難しい
- 2.断られたら理由を具体的に求める 「定員」「体制」の一言で終わらせず、拒否の理由をできれば書面で求める。障害や医療的ケアが理由なら、合理的配慮や加配制度の活用を検討したかも確認する
- 3.不承諾通知を受けたら指数と順位の開示を求める 2号・3号認定で保育所に入れなかった場合、市町村に利用調整の指数と順位の開示を求める。不服申立ての根拠になり、次年度に狙う加点要素も分かる。通知は育休延長に必要なので必ず保管する
- 4.3か月以内に審査請求か市町村の相談を使う 処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求を検討する。並行して、市町村のあっせん・要請(42条)で他の園を紹介してもらう。不適切保育は記録をつけて指導監督担当に届ける
よくある質問 AI による整理
Q1子ども・子育て支援法33条とは?
特定教育・保育施設の設置者の責務を定めた条文です。入園申込みの応諾義務、定員超過時の公正な選考、関係機関との連携、子どもの人格尊重などを義務づけています。
Q2応諾義務とは何ですか?
教育・保育給付認定を受けた保護者から利用申込みがあったとき、正当な理由がない限り施設が断ってはならない義務です(33条1項)。
Q3保育園 入園拒否 違法?
正当な理由のない拒否は33条1項違反になりえます。定員超過や、具体的に示された体制上の事情は正当な理由になりうるため、まず理由を書面で確認することが重要です。
Q4幼稚園 選考方法 公開しないのは違法?
運営基準は、1号認定の選考について抽選・先着順・理念に基づく選考などの公正な方法と、その方法の事前明示を求めています。明示しない選考は基準違反を問われえます。
Q5障害児 保育園 断られた どうする?
断られた理由の具体的な説明を求めます。2024年4月から民間事業者の合理的配慮は義務化されています。加配制度の活用を検討したかを確認し、市町村にも相談します。
Q6不適切保育 通報先はどこ?
市町村の保育担当課(指導監督担当)が窓口です。日時・状況・発言内容を記録して相談すると、報告徴収や立入検査(38条)、勧告(39条)につながりえます。
Q7保育園 不承諾 審査請求 いつまで?
市町村の不承諾処分を知った日の翌日から3か月以内です(行政不服審査法18条)。取消訴訟は処分を知った日から6か月以内に提起します(行政事件訴訟法14条)。
Q8園が33条に違反したらどうなる?
市町村による報告徴収(38条)、勧告・命令・公表(39条)を経て、重大な場合は特定教育・保育施設としての確認の取消し(40条)に至ることがあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1幼稚園の願書って、徹夜で並ばないと入れないのは本当に合法なんですか?
合法になりうる。1号認定の子どもについて、運営基準は先着順を抽選や理念に基づく選考と並ぶ「公正な方法」の一つとして認めている(33条2項)。ただし、その方法をあらかじめ明示していることが前提である。実務のポイント:行列が社会問題化したことで、抽選やWeb受付に切り替える園が増えている。同じ地域で徹夜が常態化しているなら、市町村の担当課に相談すると、園への助言につながることがある
Q2保育園に落ちました。園長に直談判すれば何とかなりますか?
認可保育所の入所は、原則として市町村の利用調整(児童福祉法24条)で決まる。私立園でも園長の一存では動かない。施設側には、市町村による調整への協力が求められる構造だ(33条、42条)。実務のポイント:同点になった場合の優先順位(ひとり親、きょうだい在園、認可外での利用実績など)は自治体ごとに公表されている。直談判に時間を使うより、その表を読み込んで加点要素を一つ積むほうが確実に効く
Q3子どもに障害があると伝えたら「うちでは難しい」と言われました。諦めるしかない?
諦める前に理由を確認したい。33条1項は正当な理由のない拒否を禁じている。体制上、本当に適切な保育ができない事情は正当な理由になりうるが、具体的に示されることが必要だ。民間事業者の合理的配慮は、2024年4月から障害者差別解消法8条で法的義務になった。実務のポイント:多くの自治体には加配保育士の補助制度がある。「その補助の活用は検討しましたか」と一言聞くだけで、園の説明が変わることがある
Q4保育士が子どもを怒鳴っているのを見ました。どこに言えばいいの?
子どもの人格尊重は設置者の義務である(33条6項)。市町村の保育担当課に、日時・状況・発言内容を記録して相談すると、報告徴収や立入検査(38条)、勧告(39条)につながりうる。実務のポイント:社会福祉法人が運営する園には、社会福祉法82条に基づく苦情解決の仕組みがあり、外部の第三者委員が置かれていることが多い。園内の窓口で握りつぶされそうなら、その第三者委員の連絡先を重要事項説明書で探す
間違えやすい点 AI による整理
- 「どうすれば園に気に入られるか」を考える保護者は多いが、問いの立て方が逆である。施設には、公正な方法で、しかも事前に明示した基準で選ぶ義務がある(33条2項、運営基準)。問うべきは自分の印象ではなく「選考基準を見せてください」だ
- 保護者から見れば、不適切保育は担任個人の資質の問題に映る。法律から見れば、人格尊重義務(33条6項)に違反しているのは設置者そのものだ。この落差を知らないと、担任への苦情で終わってしまう。市町村による報告徴収(38条)や勧告(39条)という本当のレバーに手が届かない
- 定員超過なら断れることは知っていても、認可保育所の場合、実際の振り分けは市町村の利用調整(児童福祉法24条)で決まり、園長一人では決められないという構造までは知られていない。不満をぶつける先は園ではなく市町村の決定であり、そこには審査請求という正式な道が開いている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 33条:施設設置者自身の応諾・選考・人格尊重の義務 | 39条:義務違反に対する市町村の勧告・命令・公表 42条:市町村による利用のあっせん・要請 |
| 主語 | 特定教育・保育施設の設置者 | 市町村長 市町村 |
| 保護者の使い方 | 拒否理由・選考基準の説明を求める根拠 | 違反を市町村に申し出て是正を促すレバー 入れなかったとき他園の紹介を求める窓口 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も教保服務機構の設立・運営と幼児の権益保障を法律で定める。公共化・準公共化の施策で利用の公平性が課題になる点が日本と共通する
韓国も保育施設の利用と入所の優先順位を法律で定め、共働き・ひとり親などの優先入所を制度化している
ドイツは1歳以上の子どもに保育施設利用の請求権を認める。施設側の応諾義務ではなく、公的主体に対する権利として構成している点が日本と異なる
米国には保育利用の包括的な応諾義務はない。ただし民間保育施設にも障害を理由とする受入れ拒否の禁止が及ぶ
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 入園説明会で「発達がゆっくりなお子さんは、うちではちょっと…」と遠回しに断られたら、それは正当な理由になるのか? 体制上本当に適切な保育ができないことを具体的に示せない限り、障害だけを理由とした拒否は正当な理由として通りにくい。まずは断った理由を書面でもらうところから始める
- あなたは認定こども園の園長で、1号認定の願書受付ではきょうだい在園児と卒園児の弟妹を優先したい。この優先順位を募集要項であらかじめ明示していれば、理念に基づく選考として許される余地がある。だが明示せずに結果だけ出すと「公正な方法」違反を問われる。市町村からの勧告・命令(39条)を経て、最悪の場合は確認の取消し(40条)まで進む
- 育休の残りは二か月。届いたのは保育園の不承諾通知だった。育休を延長するにはこの通知が要るので、絶対に捨ててはいけない
- 友人が「保育士が息子を『言うことを聞かない子は外』と言って部屋の外に立たせていたらしい」と相談してきた。担任に文句を言って終わらせる話ではない。子どもの人格尊重は設置者自身の義務(33条6項)であり、市町村の指導監督担当に、日時と内容を記録したメモを持って相談できる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 断られたら理由を具体的に、できれば書面で求める。「定員」「体制」の一言で済ませない2. 1号認定なら、事前に示された選考方法と実際の選考が一致しているか確認する3. 2号・3号で不承諾になったら、市町村に利用調整の指数と順位の開示を求め、3か月以内の審査請求を検討する4. 市町村のあっせん・要請(42条)を使って他園の紹介を受ける5. 不適切保育は日時と内容を記録し、市町村の指導監督担当へ届ける
訴えられた側:1. 選考方法(抽選・先着順・理念に基づく選考の別と優先順位)を募集要項に明記し、受付前に公表する2. 断る場合は正当な理由を記録に残す。障害や医療的ケアが理由なら、合理的配慮を検討した経過も残す3. 市町村の報告徴収(38条)には誠実に応じる。勧告・命令に従わなければ公表や確認の取消し(39条・40条)に進む4. 不適切保育の兆候を内部でもみ消さず、研修と自己評価・第三者評価で可視化する
時効(請求できる期限):本条に特定の時効はなく、損害賠償などの債権には一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。なお、市町村による保育利用の不承諾(処分)に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から起算して3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)に行う必要がある
改正沿革 AI による整理
- 平成24年(2012年)制定、平成27年(2015年)施行 子ども・子育て支援新制度の創設とともに、特定教育・保育施設の設置者の責務として新設された
- 令和元年(2019年)前後(要確認) 幼児教育・保育の無償化に伴う改正で「支給認定」の用語が「教育・保育給付認定」に改められたとみられる。改正の時期と範囲は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成24年(2012年) 新設:子ども・子育て支援法の制定により、特定教育・保育施設の設置者の責務として新設。子ども・子育て支援新制度とともに平成27年(2015年)から施行
- 子ども・子育て支援法 第19条1号から3号の認定区分、選考区分の前提
- 子ども・子育て支援法 第27条特定教育・保育施設の確認と施設型給付
- 子ども・子育て支援法 第39条責務違反に対する勧告・命令・公表
- 子ども・子育て支援法 第40条重大な違反時の確認の取消し
- 子ども・子育て支援法 第42条市町村によるあっせん・要請と協力
- 児童福祉法 第24条保育所利用の市町村利用調整
- 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律 第8条事業者の合理的配慮義務、拒否の正当性判断
- 児童虐待の防止等に関する法律 第5条保育関係者の虐待早期発見努力義務
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