ブックマーク無料で登録

実用発電用原子炉及びその附属施設の位置、構造及び設備の基準に関する規則 第二章 設計基準対象施設

第3条〜第36条・全 34 条・e-Gov法令検索で原文を見る ›

  1. 実用発電用原子炉及びその附属施設の位置、構造及び設備の基準に関する規則第二章 設計基準対象施設は、第3条〜第36条の全 34 条で構成されています。
  2. 実用発電用原子炉及びその附属施設の位置、構造及び設備の基準に関する規則第二章 設計基準対象施設が属する実用発電用原子炉及びその附属施設の位置、構造及び設備の基準に関する規則の法令番号は平成二十五年原子力規制委員会規則第五号です。
  3. 実用発電用原子炉及びその附属施設の位置、構造及び設備の基準に関する規則の公布日は平成25年6月28日です。
  4. 実用発電用原子炉及びその附属施設の位置、構造及び設備の基準に関する規則について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。

(設計基準対象施設の地盤)

第3条

設計基準対象施設は、次条第二項の規定により算定する地震力(設計基準対象施設のうち、地震の発生によって生ずるおそれがあるその安全機能の喪失に起因する放射線による公衆への影響の程度が特に大きいもの(以下「耐震重要施設」という。)及び兼用キャスクにあっては、同条第三項に規定する基準地震動による地震力を含む。)が作用した場合においても当該設計基準対象施設を十分に支持することができる地盤に設けなければならない。ただし、兼用キャスクにあっては、地盤により十分に支持されなくてもその安全機能が損なわれない方法により設けることができるときは、この限りでない。

2耐震重要施設及び兼用キャスクは、変形した場合においてもその安全機能が損なわれるおそれがない地盤に設けなければならない。

3耐震重要施設及び兼用キャスクは、変位が生ずるおそれがない地盤に設けなければならない。ただし、兼用キャスクにあっては、地盤に変位が生じてもその安全機能が損なわれない方法により設けることができるときは、この限りでない。

(地震による損傷の防止)

第4条

設計基準対象施設は、地震力に十分に耐えることができるものでなければならない。

2前項の地震力は、地震の発生によって生ずるおそれがある設計基準対象施設の安全機能の喪失に起因する放射線による公衆への影響の程度に応じて算定しなければならない。

3耐震重要施設は、その供用中に当該耐震重要施設に大きな影響を及ぼすおそれがある地震による加速度によって作用する地震力(以下「基準地震動による地震力」という。)に対して安全機能が損なわれるおそれがないものでなければならない。

4耐震重要施設は、前項の地震の発生によって生ずるおそれがある斜面の崩壊に対して安全機能が損なわれるおそれがないものでなければならない。

5炉心内の燃料被覆材は、基準地震動による地震力に対して放射性物質の閉じ込めの機能が損なわれるおそれがないものでなければならない。

6兼用キャスクは、次のいずれかの地震力に対して安全機能が損なわれるおそれがないものでなければならない。

一兼用キャスクが地震力により安全機能を損なうかどうかをその設置される位置のいかんにかかわらず判断するために用いる合理的な地震力として原子力規制委員会が別に定めるもの

二基準地震動による地震力

7兼用キャスクは、地震の発生によって生ずるおそれがある斜面の崩壊に対して安全機能が損なわれるおそれがないものでなければならない。

(津波による損傷の防止)

第5条

設計基準対象施設(兼用キャスク及びその周辺施設を除く。)は、その供用中に当該設計基準対象施設に大きな影響を及ぼすおそれがある津波(以下「基準津波」という。)に対して安全機能が損なわれるおそれがないものでなければならない。

2兼用キャスク及びその周辺施設は、次のいずれかの津波に対して安全機能が損なわれるおそれがないものでなければならない。

一兼用キャスクが津波により安全機能を損なうかどうかをその設置される位置のいかんにかかわらず判断するために用いる合理的な津波として原子力規制委員会が別に定めるもの

二基準津波

(外部からの衝撃による損傷の防止)

第6条

安全施設(兼用キャスクを除く。)は、想定される自然現象(地震及び津波を除く。次項において同じ。)が発生した場合においても安全機能を損なわないものでなければならない。

2重要安全施設は、当該重要安全施設に大きな影響を及ぼすおそれがあると想定される自然現象により当該重要安全施設に作用する衝撃及び設計基準事故時に生ずる応力を適切に考慮したものでなければならない。

3安全施設(兼用キャスクを除く。)は、工場等内又はその周辺において想定される発電用原子炉施設の安全性を損なわせる原因となるおそれがある事象であって人為によるもの(故意によるものを除く。以下「人為による事象」という。)に対して安全機能を損なわないものでなければならない。

4兼用キャスクは、次に掲げる自然現象が発生した場合においても安全機能を損なわないものでなければならない。

一兼用キャスクが竜巻により安全機能を損なうかどうかをその設置される位置のいかんにかかわらず判断するために用いる合理的な竜巻として原子力規制委員会が別に定めるもの

二想定される森林火災

5前項の規定は、兼用キャスクについて第一項の規定の例によることを妨げない。

6兼用キャスクは、次に掲げる人為による事象に対して安全機能を損なわないものでなければならない。

一工場等内又はその周辺において想定される兼用キャスクの安全性を損なわせる原因となるおそれがある爆発

二工場等の周辺において想定される兼用キャスクの安全性を損なわせる原因となるおそれがある火災

7前項の規定は、兼用キャスクについて第三項の規定の例によることを妨げない。

(発電用原子炉施設への人の不法な侵入等の防止)

第7条

工場等には、発電用原子炉施設への人の不法な侵入、発電用原子炉施設に不正に爆発性又は易燃性を有する物件その他人に危害を与え、又は他の物件を損傷するおそれがある物件が持ち込まれること及び不正アクセス行為(不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成十一年法律第百二十八号)第二条第四項に規定する不正アクセス行為をいう。第二十四条第六号において同じ。)を防止するための設備を設けなければならない。

(火災による損傷の防止)

第8条

設計基準対象施設は、火災により発電用原子炉施設の安全性が損なわれないよう、火災の発生を防止することができ、かつ、早期に火災発生を感知する設備(以下「火災感知設備」という。)及び消火を行う設備(以下「消火設備」といい、安全施設に属するものに限る。)並びに火災の影響を軽減する機能を有するものでなければならない。

2消火設備(安全施設に属するものに限る。)は、破損、誤作動又は誤操作が起きた場合においても発電用原子炉を安全に停止させるための機能を損なわないものでなければならない。

溢

第9条

溢

2設計基準対象施設は、発電用原子炉施設内の放射性物質を含む液体を内包する容器、配管その他の設備から放射性物質を含む液体があふれ出た場合において、当該液体が管理区域外へ漏えいしないものでなければならない。

(誤操作の防止)

第10条

設計基準対象施設は、誤操作を防止するための措置を講じたものでなければならない。

2安全施設は、容易に操作することができるものでなければならない。

(安全避難通路等)

第11条

発電用原子炉施設には、次に掲げる設備を設けなければならない。

一その位置を明確かつ恒久的に表示することにより容易に識別できる安全避難通路

二照明用の電源が喪失した場合においても機能を損なわない避難用の照明

三設計基準事故が発生した場合に用いる照明(前号の避難用の照明を除く。)及びその専用の電源

(安全施設)

第12条

安全施設は、その安全機能の重要度に応じて、安全機能が確保されたものでなければならない。

2安全機能を有する系統のうち、安全機能の重要度が特に高い安全機能を有するものは、当該系統を構成する機械又は器具の単一故障(単一の原因によって一つの機械又は器具が所定の安全機能を失うこと(従属要因による多重故障を含む。)をいう。以下同じ。)が発生した場合であって、外部電源が利用できない場合においても機能できるよう、当該系統を構成する機械又は器具の機能、構造及び動作原理を考慮して、多重性又は多様性を確保し、及び独立性を確保するものでなければならない。

3安全施設は、設計基準事故時及び設計基準事故に至るまでの間に想定される全ての環境条件において、その機能を発揮することができるものでなければならない。

4安全施設は、その健全性及び能力を確認するため、その安全機能の重要度に応じ、発電用原子炉の運転中又は停止中に試験又は検査ができるものでなければならない。

5安全施設は、蒸気タービン、ポンプその他の機器又は配管の損壊に伴う飛散物により、安全性を損なわないものでなければならない。

6重要安全施設は、二以上の発電用原子炉施設において共用し、又は相互に接続するものであってはならない。ただし、二以上の発電用原子炉施設と共用し、又は相互に接続することによって当該二以上の発電用原子炉施設の安全性が向上する場合は、この限りでない。

7安全施設(重要安全施設を除く。)は、二以上の発電用原子炉施設と共用し、又は相互に接続する場合には、発電用原子炉施設の安全性を損なわないものでなければならない。

(運転時の異常な過渡変化及び設計基準事故の拡大の防止)

第13条

設計基準対象施設は、次に掲げる要件を満たすものでなければならない。

一運転時の異常な過渡変化時において次に掲げる要件を満たすものであること。

二設計基準事故時において次に掲げる要件を満たすものであること。

(全交流動力電源喪失対策設備)

第14条

発電用原子炉施設には、全交流動力電源喪失時から重大事故等に対処するために必要な電力の供給が交流動力電源設備から開始されるまでの間、発電用原子炉を安全に停止し、かつ、発電用原子炉の停止後に炉心を冷却するための設備が動作するとともに、原子炉格納容器の健全性を確保するための設備が動作することができるよう、これらの設備の動作に必要な容量を有する蓄電池その他の設計基準事故に対処するための電源設備(安全施設に属するものに限る。)を設けなければならない。

(炉心等)

第15条

設計基準対象施設は、原子炉固有の出力抑制特性を有するとともに、発電用原子炉の反応度を制御することにより核分裂の連鎖反応を制御できる能力を有するものでなければならない。

2炉心は、通常運転時又は運転時の異常な過渡変化時に発電用原子炉の運転に支障が生ずる場合において、原子炉冷却系統、原子炉停止系統、反応度制御系統、計測制御系統及び安全保護回路の機能と併せて機能することにより燃料要素の許容損傷限界を超えないものでなければならない。

3燃料体、減速材及び反射材並びに炉心支持構造物は、通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時において、発電用原子炉を安全に停止し、かつ、停止後に炉心の冷却機能を維持できるものでなければならない。

4燃料体及び反射材並びに炉心支持構造物、熱遮蔽材並びに一次冷却系統に係る容器、管、ポンプ及び弁は、一次冷却材又は二次冷却材の循環、沸騰その他の一次冷却材又は二次冷却材の挙動により生ずる流体振動又は温度差のある流体の混合その他の一次冷却材又は二次冷却材の挙動により生ずる温度変動により損傷を受けないものでなければならない。

5燃料体は、通常運転時における圧力、温度及び放射線に起因する最も厳しい条件において、必要な物理的及び化学的性質を保持するものでなければならない。

6燃料体は、次に掲げるものでなければならない。

一通常運転時及び運転時の異常な過渡変化時における発電用原子炉内の圧力、自重、附加荷重その他の燃料体に加わる負荷に耐えるものとすること。

二輸送中又は取扱中において、著しい変形を生じないものとすること。

(燃料体等の取扱施設及び貯蔵施設)

第16条

発電用原子炉施設には、次に掲げるところにより、通常運転時に使用する燃料体又は使用済燃料(以下この条において「燃料体等」という。)の取扱施設(安全施設に係るものに限る。)を設けなければならない。

一燃料体等を取り扱う能力を有するものとすること。

二燃料体等が臨界に達するおそれがないものとすること。

三崩壊熱により燃料体等が溶融しないものとすること。

四使用済燃料からの放射線に対して適切な遮蔽能力を有するものとすること。

五燃料体等の取扱中における燃料体等の落下を防止できるものとすること。

2発電用原子炉施設には、次に掲げるところにより、燃料体等の貯蔵施設(安全施設に属するものに限る。以下この項において同じ。)を設けなければならない。

一燃料体等の貯蔵施設は、次に掲げるものであること。

二使用済燃料の貯蔵施設(キャスクを除く。)にあっては、前号に掲げるもののほか、次に掲げるものであること。

3発電用原子炉施設には、次に掲げるところにより、使用済燃料貯蔵槽の水位及び水温並びに燃料取扱場所の放射線量を測定できる設備を設けなければならない。

一使用済燃料貯蔵槽の水位及び水温並びに燃料取扱場所の放射線量の異常を検知し、それを原子炉制御室に伝え、又は異常が生じた水位及び水温を自動的に制御し、並びに放射線量を自動的に抑制することができるものとすること。

二外部電源が利用できない場合においても温度、水位その他の発電用原子炉施設の状態を示す事項(以下「パラメータ」という。)を監視することができるものとすること。

4キャスクを設ける場合には、そのキャスクは、第二項第一号に定めるもののほか、次に掲げるものでなければならない。

一使用済燃料からの放射線に対して適切な遮蔽能力を有するものとすること。

二使用済燃料の崩壊熱を適切に除去することができるものとすること。

三使用済燃料が内包する放射性物質を適切に閉じ込めることができ、かつ、その機能を適切に監視することができるものとすること。

(原子炉冷却材圧力バウンダリ)

第17条

発電用原子炉施設には、次に掲げるところにより、原子炉冷却材圧力バウンダリを構成する機器(安全施設に属するものに限る。以下この条において同じ。)を設けなければならない。

一通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時に生ずる衝撃、炉心の反応度の変化による荷重の増加その他の原子炉冷却材圧力バウンダリを構成する機器に加わる負荷に耐えるものとすること。

二原子炉冷却材の流出を制限するため隔離装置を有するものとすること。

三通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時に瞬間的破壊が生じないよう、十分な破壊じん性を有するものとすること。

四原子炉冷却材圧力バウンダリからの原子炉冷却材の漏えいを検出する装置を有するものとすること。

(蒸気タービン)

第18条

蒸気タービン(安全施設に属するものに限る。以下この条において同じ。)は、当該蒸気タービンが損壊し、又は故障した場合においても、発電用原子炉施設の安全性を損なわないものでなければならない。

2蒸気タービンには、当該蒸気タービンが損壊し、又は故障した場合においても発電用原子炉施設の安全性を損なわないよう、その運転状態を監視できる設備を設けなければならない。

(非常用炉心冷却設備)

第19条

発電用原子炉施設には、次に掲げるところにより、非常用炉心冷却設備(安全施設に属するものに限る。)を設けなければならない。

一一次冷却材を喪失した場合においても、燃料被覆材の温度が燃料材の溶融又は燃料体の著しい損傷を生ずる温度を超えて上昇することを防止できるものとすること。

二一次冷却材を喪失した場合においても、燃料被覆材と冷却材との反応により著しく多量の水素を生じないものとすること。

(一次冷却材の減少分を補給する設備)

第20条

発電用原子炉施設には、通常運転時又は一次冷却材の小規模漏えい時に発生した一次冷却材の減少分を補給する設備(安全施設に属するものに限る。)を設けなければならない。

(残留熱を除去することができる設備)

第21条

発電用原子炉施設には、発電用原子炉を停止した場合において、燃料要素の許容損傷限界及び原子炉冷却材圧力バウンダリの健全性を維持するために必要なパラメータが設計値を超えないようにするため、原子炉圧力容器内において発生した残留熱を除去することができる設備(安全施設に属するものに限る。)を設けなければならない。

(最終ヒートシンクへ熱を輸送することができる設備)

第22条

発電用原子炉施設には、次に掲げるところにより、最終ヒートシンクへ熱を輸送することができる設備(安全施設に属するものに限る。)を設けなければならない。

一原子炉圧力容器内において発生した残留熱及び重要安全施設において発生した熱を除去することができるものとすること。

二溢

(計測制御系統施設)

第23条

発電用原子炉施設には、次に掲げるところにより、計測制御系統施設を設けなければならない。

一炉心、原子炉冷却材圧力バウンダリ及び原子炉格納容器バウンダリ並びにこれらに関連する系統の健全性を確保するために監視することが必要なパラメータは、通常運転時及び運転時の異常な過渡変化時においても想定される範囲内に制御できるものとすること。

二前号のパラメータは、通常運転時及び運転時の異常な過渡変化時においても想定される範囲内で監視できるものとすること。

三設計基準事故が発生した場合の状況を把握し、及び対策を講ずるために必要なパラメータは、設計基準事故時に想定される環境下において、十分な測定範囲及び期間にわたり監視できるものとすること。

四前号のパラメータのうち、発電用原子炉の停止及び炉心の冷却に係るものについては、設計基準事故時においても二種類以上監視し、又は推定することができるものとすること。

五発電用原子炉の停止及び炉心の冷却並びに放射性物質の閉じ込めの機能の状況を監視するために必要なパラメータは、設計基準事故時においても確実に記録され、及び当該記録が保存されるものとすること。

(安全保護回路)

第24条

発電用原子炉施設には、次に掲げるところにより、安全保護回路(安全施設に属するものに限る。以下この条において同じ。)を設けなければならない。

一運転時の異常な過渡変化が発生する場合において、その異常な状態を検知し、及び原子炉停止系統その他系統と併せて機能することにより、燃料要素の許容損傷限界を超えないようにできるものとすること。

二設計基準事故が発生する場合において、その異常な状態を検知し、原子炉停止系統及び工学的安全施設を自動的に作動させるものとすること。

三安全保護回路を構成する機械若しくは器具又はチャンネルは、単一故障が起きた場合又は使用状態からの単一の取り外しを行った場合において、安全保護機能を失わないよう、多重性を確保するものとすること。

四安全保護回路を構成するチャンネルは、それぞれ互いに分離し、それぞれのチャンネル間において安全保護機能を失わないように独立性を確保するものとすること。

五駆動源の喪失、系統の遮断その他の不利な状況が発生した場合においても、発電用原子炉施設をより安全な状態に移行するか、又は当該状態を維持することにより、発電用原子炉施設の安全上支障がない状態を維持できるものとすること。

六不正アクセス行為その他の電子計算機に使用目的に沿うべき動作をさせず、又は使用目的に反する動作をさせる行為による被害を防止することができるものとすること。

七計測制御系統施設の一部を安全保護回路と共用する場合には、その安全保護機能を失わないよう、計測制御系統施設から機能的に分離されたものとすること。

(反応度制御系統及び原子炉停止系統)

第25条

発電用原子炉施設には、反応度制御系統(原子炉停止系統を含み、安全施設に係るものに限る。次項において同じ。)を設けなければならない。

2反応度制御系統は、計画的な出力変化に伴う反応度変化を燃料要素の許容損傷限界を超えることなく制御できる能力を有し、かつ、次に掲げるものでなければならない。

一制御棒、液体制御材その他反応度を制御するものによる二以上の独立した系統を有するものとすること。

二通常運転時の高温状態において、二以上の独立した系統がそれぞれ発電用原子炉を未臨界に移行し、及び未臨界を維持できるものであり、かつ、運転時の異常な過渡変化時の高温状態においても反応度制御系統のうち少なくとも一つは、燃料要素の許容損傷限界を超えることなく発電用原子炉を未臨界に移行し、及び未臨界を維持できること。この場合において、非常用炉心冷却設備その他の発電用原子炉施設の安全性を損なうおそれがある場合に作動する設備の作動に伴って注入される液体制御材による反応度価値を加えることができる。

三通常運転時及び運転時の異常な過渡変化時における低温状態において、反応度制御系統のうち少なくとも一つは、発電用原子炉を未臨界に移行し、及び未臨界を維持できること。

四一次冷却材喪失その他の設計基準事故時において、反応度制御系統のうち少なくとも一つは、発電用原子炉を未臨界へ移行することができ、かつ、少なくとも一つは、発電用原子炉を未臨界に維持できること。この場合において、非常用炉心冷却設備その他の発電用原子炉施設の安全性を損なうおそれがある場合に作動する設備の作動に伴って注入される液体制御材による反応度価値を加えることができる。

五制御棒を用いる場合にあっては、反応度価値の最も大きな制御棒一本が固着した場合においても前三号の規定に適合すること。

3制御棒の最大反応度価値及び反応度添加率は、想定される反応度投入事象(発電用原子炉に反応度が異常に投入される事象をいう。)に対して原子炉冷却材圧力バウンダリを破損せず、かつ、炉心の冷却機能を損なうような炉心、炉心支持構造物及び原子炉圧力容器内部構造物の損壊を起こさないものでなければならない。

4制御棒、液体制御材その他の反応度を制御する設備は、通常運転時における圧力、温度及び放射線に起因する最も厳しい条件において、必要な物理的及び化学的性質を保持するものでなければならない。

(原子炉制御室等)

第26条

発電用原子炉施設には、次に掲げるところにより、原子炉制御室(安全施設に属するものに限る。以下この条において同じ。)を設けなければならない。

一設計基準対象施設の健全性を確保するために必要なパラメータを監視できるものとすること。

二発電用原子炉施設の外の状況を把握する設備を有するものとすること。

三発電用原子炉施設の安全性を確保するために必要な操作を手動により行うことができるものとすること。

2発電用原子炉施設には、火災その他の異常な事態により原子炉制御室が使用できない場合において、原子炉制御室以外の場所から発電用原子炉を高温停止の状態に直ちに移行させ、及び必要なパラメータを想定される範囲内に制御し、その後、発電用原子炉を安全な低温停止の状態に移行させ、及び低温停止の状態を維持させるために必要な機能を有する装置を設けなければならない。

3一次冷却系統に係る発電用原子炉施設の損壊又は故障その他の異常が発生した場合に発電用原子炉の運転の停止その他の発電用原子炉施設の安全性を確保するための措置をとるため、従事者が支障なく原子炉制御室に入り、又は一定期間とどまり、かつ、当該措置をとるための操作を行うことができるよう、次の各号に掲げる場所の区分に応じ、当該各号に定める設備を設けなければならない。

一原子炉制御室及びその近傍並びに有毒ガスの発生源の近傍1工場等内における有毒ガスの発生を検出するための装置及び当該装置が有毒ガスの発生を検出した場合に原子炉制御室において自動的に警報するための装置2

二原子炉制御室及びこれに連絡する通路並びに運転員その他の従事者が原子炉制御室に出入りするための区域1遮蔽壁その他の適切に放射線から防護するための設備、気体状の放射性物質及び原子炉制御室外の火災により発生する燃焼ガスに対し換気設備を隔離するための設備その他の適切に防護するための設備2

(放射性廃棄物の処理施設)

第27条

工場等には、次に掲げるところにより、通常運転時において放射性廃棄物(実用炉規則第二条第二項第二号に規定する放射性廃棄物をいう。以下同じ。)を処理する施設(安全施設に係るものに限る。以下この条において同じ。)を設けなければならない。

一周辺監視区域の外の空気中及び周辺監視区域の境界における水中の放射性物質の濃度を十分に低減できるよう、発電用原子炉施設において発生する放射性廃棄物を処理する能力を有するものとすること。

二液体状の放射性廃棄物の処理に係るものにあっては、放射性物質を処理する施設から液体状の放射性廃棄物が漏えいすることを防止し、及び工場等外へ液体状の放射性廃棄物が漏えいすることを防止できるものとすること。

三固体状の放射性廃棄物の処理に係るものにあっては、放射性廃棄物を処理する過程において放射性物質が散逸し難いものとすること。

(放射性廃棄物の貯蔵施設)

第28条

工場等には、次に掲げるところにより、発電用原子炉施設において発生する放射性廃棄物を貯蔵する施設(安全施設に係るものに限る。)を設けなければならない。

一放射性廃棄物が漏えいし難いものとすること。

二固体状の放射性廃棄物を貯蔵する設備を設けるものにあっては、放射性廃棄物による汚染が広がらないものとすること。

(工場等周辺における直接線等からの防護)

第29条

設計基準対象施設は、通常運転時において発電用原子炉施設からの直接線及びスカイシャイン線による工場等周辺の空間線量率が十分に低減できるものでなければならない。

(放射線からの放射線業務従事者の防護)

第30条

設計基準対象施設は、外部放射線による放射線障害を防止する必要がある場合には、次に掲げるものでなければならない。

一放射線業務従事者(実用炉規則第二条第二項第七号に規定する放射線業務従事者をいう。以下同じ。)が業務に従事する場所における放射線量を低減できるものとすること。

二放射線業務従事者が運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時において、迅速な対応をするために必要な操作ができるものとすること。

2工場等には、放射線から放射線業務従事者を防護するため、放射線管理施設を設けなければならない。

3放射線管理施設には、放射線管理に必要な情報を原子炉制御室その他当該情報を伝達する必要がある場所に表示できる設備(安全施設に属するものに限る。)を設けなければならない。

(監視設備)

第31条

発電用原子炉施設には、通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時において、当該発電用原子炉施設及びその境界付近における放射性物質の濃度及び放射線量を監視し、及び測定し、並びに設計基準事故時における迅速な対応のために必要な情報を原子炉制御室その他当該情報を伝達する必要がある場所に表示できる設備(安全施設に属するものに限る。)を設けなければならない。

(原子炉格納施設)

第32条

原子炉格納容器は、一次冷却系統に係る発電用原子炉施設が損壊し、又は故障した場合において漏えいする放射性物質が公衆に放射線障害を及ぼさないようにするため、想定される最大の圧力、最高の温度及び適切な地震力に十分に耐えることができ、かつ、適切に作動する隔離機能と併せて所定の漏えい率を超えることがないものでなければならない。

2原子炉格納容器バウンダリを構成する設備は、通常運転時、運転時の異常な過渡変化時及び設計基準事故時に瞬間的破壊が生じないよう、十分な破壊じん性を有するものでなければならない。

3原子炉格納容器を貫通する配管には、隔離弁(安全施設に属するものに限る。次項及び第五項において同じ。)を設けなければならない。ただし、計測装置又は制御棒駆動装置に関連する配管であって、当該配管を通じての漏えい量が十分許容される程度に抑制されているものについては、この限りでない。

4主要な配管(事故の収束に必要な系統の配管を除く。)に設ける隔離弁は、設計基準事故時に隔離機能の確保が必要となる場合において、自動的、かつ、確実に閉止される機能を有するものでなければならない。

5発電用原子炉施設には、次に掲げるところにより隔離弁を設けなければならない。

一原子炉格納容器に近接した箇所に設置するものとすること。

二原子炉格納容器内に開口部がある配管又は原子炉冷却材圧力バウンダリに接続している配管のうち、原子炉格納容器の外側で閉じていないものにあっては、原子炉格納容器の内側及び外側にそれぞれ一個の隔離弁を設けるものとすること。ただし、その一方の側の設置箇所における配管の隔離弁の機能が、湿気その他隔離弁の機能に影響を与える環境条件によって著しく低下するおそれがあると認められるときは、貫通箇所の外側であって近接した箇所に二個の隔離弁を設けることをもって、これに代えることができる。

三原子炉格納容器を貫通し、貫通箇所の内側又は外側において閉じている配管にあっては、原子炉格納容器の外側に一個の隔離弁を設けるものとすること。ただし、当該格納容器の外側に隔離弁を設けることが困難である場合においては、原子炉格納容器の内側に一個の隔離弁を適切に設けることをもって、これに代えることができる。

四前二号の規定にかかわらず、配管に圧力開放板を適切に設けるときは、原子炉格納容器の内側又は外側に通常時において閉止された一個の隔離弁を設けることをもって、前二号の規定による隔離弁の設置に代えることができる。

五閉止後において駆動動力源が喪失した場合においても隔離機能が失われないものとすること。

6発電用原子炉施設には、一次冷却系統に係る発電用原子炉施設が損壊し、又は故障した際に生ずる原子炉格納容器内の圧力及び温度の上昇により原子炉格納容器の健全性に支障が生ずることを防止するため、原子炉格納容器内において発生した熱を除去する設備(安全施設に属するものに限る。)を設けなければならない。

7発電用原子炉施設には、一次冷却系統に係る発電用原子炉施設が損壊し、又は故障した際に原子炉格納容器から気体状の放射性物質が漏えいすることにより公衆に放射線障害を及ぼすおそれがある場合は、放射性物質の濃度を低減させるため、原子炉格納施設内の雰囲気の浄化系(安全施設に係るものに限る。)を設けなければならない。

8発電用原子炉施設には、一次冷却系統に係る発電用原子炉施設が損壊し、又は故障した際に生ずる水素及び酸素により原子炉格納容器の健全性を損なうおそれがある場合は、水素及び酸素の濃度を抑制するため、可燃性ガス濃度制御系(安全施設に係るものに限る。)を設けなければならない。

(保安電源設備)

第33条

発電用原子炉施設は、重要安全施設がその機能を維持するために必要となる電力を当該重要安全施設に供給するため、電力系統に連系したものでなければならない。

2発電用原子炉施設には、非常用電源設備(安全施設に属するものに限る。以下この条において同じ。)を設けなければならない。

3保安電源設備(安全施設へ電力を供給するための設備をいう。)は、電線路、発電用原子炉施設において常時使用される発電機及び非常用電源設備から安全施設への電力の供給が停止することがないよう、機器の損壊、故障その他の異常を検知するとともに、その拡大を防止するものでなければならない。

4設計基準対象施設に接続する電線路のうち少なくとも二回線は、それぞれ互いに独立したものであって、当該設計基準対象施設において受電可能なものであり、かつ、それにより当該設計基準対象施設を電力系統に連系するものでなければならない。

5前項の電線路のうち少なくとも一回線は、設計基準対象施設において他の回線と物理的に分離して受電できるものでなければならない。

6設計基準対象施設に接続する電線路は、同一の工場等の二以上の発電用原子炉施設を電力系統に連系する場合には、いずれの二回線が喪失した場合においても電力系統からこれらの発電用原子炉施設への電力の供給が同時に停止しないものでなければならない。

7非常用電源設備及びその附属設備は、多重性又は多様性を確保し、及び独立性を確保し、その系統を構成する機械又は器具の単一故障が発生した場合であっても、運転時の異常な過渡変化時又は設計基準事故時において工学的安全施設及び設計基準事故に対処するための設備がその機能を確保するために十分な容量を有するものでなければならない。

8設計基準対象施設は、他の発電用原子炉施設に属する非常用電源設備及びその附属設備から受電する場合には、当該非常用電源設備から供給される電力に過度に依存しないものでなければならない。

(緊急時対策所)

第34条

工場等には、一次冷却系統に係る発電用原子炉施設の損壊その他の異常が発生した場合に適切な措置をとるため、緊急時対策所を原子炉制御室以外の場所に設けなければならない。

2緊急時対策所及びその近傍並びに有毒ガスの発生源の近傍には、有毒ガスが発生した場合に適切な措置をとるため、工場等内における有毒ガスの発生を検出するための装置及び当該装置が有毒ガスの発生を検出した場合に緊急時対策所において自動的に警報するための装置その他の適切に防護するための設備を設けなければならない。

(通信連絡設備)

第35条

工場等には、設計基準事故が発生した場合において工場等内の人に対し必要な指示ができるよう、警報装置(安全施設に属するものに限る。)及び多様性を確保した通信連絡設備(安全施設に属するものに限る。)を設けなければならない。

2工場等には、設計基準事故が発生した場合において発電用原子炉施設外の通信連絡をする必要がある場所と通信連絡ができるよう、多様性を確保した専用通信回線を設けなければならない。

(補助ボイラー)

第36条

発電用原子炉施設には、設計基準事故に至るまでの間に想定される使用条件に応じて必要な蒸気を供給する能力がある補助ボイラー(安全施設に属するものに限る。次項において同じ。)を設けなければならない。

2補助ボイラーは、発電用原子炉施設の安全性を損なわないものでなければならない。

実用発電用原子炉及びその附属施設の位置、構造及び設備の基準に関する規則 の全文へ戻る

このページの条文は各国の公式オープンデータをそのまま引用しています。出典は署名欄をご覧ください。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

次に調べる