要点健康保険法153条は、協会けんぽの給付費等に国庫が千分の百三十から千分の二百の範囲で補助すると定める。附則により当分の間16.4%で、組合健保に定率補助はない。
Q · 健康保険料の一部は税金で賄われているって本当?どれくらい国が出しているの?
協会けんぽの給付費等に国庫補助が入り、率は現在16.4%です
健康保険法153条により、国庫は協会けんぽ(全国健康保険協会)の給付費等に対し、千分の百三十から千分の二百(13%〜20%)の範囲内で政令の定める割合を補助します。対象は療養の給付、傷病手当金、出産手当金、高額療養費などの支給に要する費用に、前期高齢者納付金と流行初期医療確保拠出金の納付に要する費用を加えた額です。療養の給付については窓口の一部負担金に相当する額が控除されます。附則により当分の間16.4%とされており、健康保険組合にはこの定率補助はなく、152条の任意補助にとどまります。
給与明細の「健康保険」の欄にある数字は、あなたと会社が折半して払っている。だが、その保険から支払われる医療費のうち一定割合は保険料ではなく税金、つまり国庫から出ている。それを命じているのが本条だ。ただし対象は協会けんぽ(全国健康保険協会)だけ。中小企業で働く被保険者とその家族が入る保険である。大企業の健康保険組合には、この定率の給付費補助はない(152条の予算の範囲内の任意補助があるのみ)。同じ「健康保険」という名前でも、国の金が定率で入る側と入らない側に分かれている。さらに条文は補助率を「千分の百三十から千分の二百」つまり13%から20%の幅で政令に委ねているが、附則により当分の間16.4%に固定されている。協会けんぽが毎年「20%まで上げてほしい」と要望し続けているのは、この上限がまだ空いたままだからだ。国庫補助率が動けば、あなたの保険料率も動く。
健康保険法153条は、協会けんぽの給付費等に対する国庫補助を定める規定である。補助対象は療養の給付、入院時食事療養費、傷病手当金、出産手当金、高額療養費等の支給に要する費用(療養の給付は一部負担金相当額を控除)に、前期高齢者納付金および流行初期医療確保拠出金の納付費用を加えた合算額であり、補助率は千分の百三十から千分の二百の範囲内で政令に委ねられる。
全国健康保険協会が管掌する健康保険で、主に中小企業の従業員とその被扶養者が加入します。健康保険法153条の定率国庫補助が入るのはこの協会けんぽです。
療養の給付、入院時食事療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、傷病手当金、出産手当金、家族療養費、高額療養費、高額介護合算療養費などです。
対象外です。条文の括弧書きにより、療養の給付については一部負担金に相当する額を控除して補助額を算定します。自己負担分に国の金は乗りません。
65歳から74歳の加入者数の偏りを保険者間で調整する仕組みへの拠出金です。153条はその納付費用にも一定割合を掛けて補助額の計算に含めています。
本則が千分の百三十から千分の二百の幅を定め、具体的な割合は政令に委ねられます。ただし附則により当分の間16.4%と読み替えられ、変更には法改正が必要です。
協会けんぽの都道府県単位保険料率は例年3月頃に決定され、4月分(5月納付)から適用されます。事業主は3月中にキャッシュフローへ織り込む必要があります。
別枠です。151条が協会の事務執行費用の国庫負担を定め、153条はそれとは別に給付費等への補助を定めます。条文も「第百五十一条に規定する費用のほか」と明示します。
健康保険法193条により、保険給付を受ける権利および保険料の徴収・還付の権利は2年で時効消滅します。高額療養費や傷病手当金は起算日に注意が必要です。
本条により、協会けんぽの給付費には国庫補助が入っている。率は本則で千分の百三十から千分の二百、つまり13%から20%の幅とされ、附則により当分の間16.4%で固定されている。業界裏話ヒント:協会けんぽ側は毎年、本則上限の20%への引上げを国に要望し続けている。法律上まだ3.6ポイント分の余地が残っているという事実を知っているだけで、料率の議論の土俵が変わる
逆である。本条の定率補助は協会けんぽだけで、健康保険組合には152条の予算の範囲内の任意補助しかない。それでも組合の率が低いのは、加入者が相対的に若く報酬が高いからだ。業界裏話ヒント:その組合が高齢者医療への拠出金に耐えられなくなると解散し、加入者は協会けんぽへ移る。解散のニュースが出た時点で、翌年度のあなたの手取りは動く可能性がある
本則は幅だけを定めて具体的な割合を政令に委ねる構造だが、附則により当分の間16.4%と読み替えられている。したがって率を動かすには政令だけでなく附則の改正、つまり国会での法律改正が要る。業界裏話ヒント:「当分の間」と書かれた規定ほど長寿である。予算編成期に補助率の話が出たら、政令で済むのか法改正が要るのかを見分けると、その案が今年度中に実現するかどうかが読める
感染症の流行初期に病床を確保して減収した医療機関を補填する仕組みの財源で、保険者が拠出する。本条はその納付費用も補助の計算に含めている(2024年度から。最新の改正状況をご確認ください)。業界裏話ヒント:コロナ禍の緊急対応が、補正予算頼みではなく恒久的な保険財政の項目として組み込まれたということだ。あなたの保険料の使い道が一項目増えたことを、給与明細は教えてくれない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 国庫が出す対象 | 153条:協会けんぽの給付費等+前期高齢者納付金・流行初期医療確保拠出金の納付費用 | — |
| 補助の性質 | 定率補助(千分の百三十〜千分の二百、政令で決定) | — |
| 適用される保険者 | 全国健康保険協会(協会けんぽ)のみ | — |
| 保険料率への波及 | 補助率が動けば160条の一般保険料率に直接転嫁される | — |
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