要点健康保険法159条は、事業主の申出により育児休業等期間中の健康保険料を徴収しないと定める。同一月内で完結する育休は、その月の育休日数が14日以上であることが必要となる。
Q · 育休中の健康保険料って、どうすれば免除されるんですか?
事業主が保険者等へ申出をすれば徴収されません
健康保険法159条により、育児休業等をしている被保険者が使用される事業所の事業主が保険者等に申出をしたときは、対象月の保険料は徴収されません。免除される月は二本立てで、育休の開始月と終了日の翌日が属する月が異なる場合は開始月から終了日翌日の月の前月まで、同一月内で完結する場合はその月の育休日数が14日以上のときにその月が対象になります。ただし育休期間が1ヶ月以下の者は、標準報酬月額に係る保険料しか免除されず、賞与に係る保険料は免除されません。
育休に入る前、多くの人が真っ先に調べるのは給付金の額だろう。だが手取りを実際に決めているのは、給付金より手前にあるこの保険料免除の仕組みである。育児休業等の期間中、健康保険料は本人負担分も事業主負担分も徴収されない。しかも猶予でも立替でもなく徴収そのものが行われず、保険証はそのまま使え、出産手当金や傷病手当金の資格も消えない。ただし条件が二つある。第一に、免除は自動では始まらない。事業主が保険者等に申出をして初めて発動する。第二に、免除される月の数え方が二本立てになっている。育休の開始月と終了日の翌日が属する月が違うなら、開始月から終了日翌日の月の前月まで。同じ月の中で始めて終える育休なら、その月の育休日数が14日以上あることが必要だ。さらに賞与にかかる保険料は、育休期間が1ヶ月以下なら免除されない。あなたが開始日と終了日をカレンダーのどこに置くかで、消える金額が変わる。
健康保険法159条は、育児休業等期間中の保険料免除を定める規定である。事業主が保険者等に申出をした場合、育児休業等を開始した日の属する月から終了日の翌日が属する月の前月まで、または同一月内で完結し当該月の育休日数が14日以上のときは当該月の保険料が徴収されない。育児休業等の期間が1ヶ月以下の者については、標準報酬月額に係る保険料に限られる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
育休期間中の健康保険料と厚生年金保険料を、本人負担分も事業主負担分も徴収しない制度です。健康保険は159条、厚生年金は厚生年金保険法81条の2が根拠となります。
育休を開始した日の属する月から、終了日の翌日が属する月の前月までです。開始月と終了日翌日の月が同一なら、その月の育休日数が14日以上のときに限りその月が対象になります。
カレンダー上の期間ではなく、厚生労働省令の定めにより計算した日数です。労使協定に基づく就業日の扱いによっては14日を割り込む可能性があるため、最新の取扱いを確認してください。
使えます。159条は徴収しないだけで被保険者資格は継続するため、保険証はそのまま利用でき、出産手当金や傷病手当金の対象からも外れません。
厚生年金保険法81条の2の免除期間は保険料を納付したものとして扱われるため、年金額の計算上不利になりません。健康保険側も給付要件に影響しません。
同時には受けません。159条は159条の3(産前産後休業)の適用を受けている被保険者を除いており、産休期間は159条の3、育休期間は159条と、時期で切り替わります。
終了日が早まると免除対象月も変わります。事業主は期間変更の届出を提出する必要があり、賞与保険料を狙って1ヶ月超で組んでいた場合は要件を割り込むおそれがあります。
健康保険の被保険者であり、育児休業等を取得していれば雇用形態を問わず対象です。ただし被保険者資格がない働き方では、そもそも保険料が発生しないため免除の問題も生じません。
請求されない。159条は徴収そのものをしないという規定で、猶予でも立替でもない。免除中も被保険者資格は続き、保険証は使え、出産手当金や傷病手当金の対象からも外れない。厚生年金にも同じ仕組みがあり(厚生年金保険法81条の2)、免除期間は納付済期間として扱われる。業界裏話ヒント:免除されるのは本人負担分だけでなく事業主負担分も。会社の負担も同額消えるため、申出を頼むのは会社にコストをかける話ではない
条件が変わっている。159条1項の括弧書きにより、育児休業等の期間が1ヶ月以下の場合は標準報酬月額に係る保険料しか免除されない。賞与保険料まで免除するには、賞与支給月の末日を含む連続1ヶ月超の育休が必要になる。業界裏話ヒント:かつては月末1日の育休で賞与保険料が丸ごと消えたため、その一点狙いの取得が広がった。2022年10月の改正はそれを封じたが、1ヶ月超なら今も正面から免除される。禁じ手になったのではなく、要件が上がっただけである
できない。159条1項は申出の主体を事業主と定めており、被保険者本人が直接提出することは予定されていない。もっとも事業主負担分も免除される以上、会社側に申出をしない経済的動機は通常ない。まず育児休業等取得者申出書の書式を示して依頼する。業界裏話ヒント:それでも動かない場合、加入先の健康保険組合または年金事務所に事情を伝えると、事業主へ提出を促してもらえることが多い。本人が申出できないという構造を、問い合わせで迂回する
159条2項は、連続する2以上の育児休業等の全部を1つの育児休業等とみなすと定める。産後パパ育休から続けて育児休業に入るような、切れ目なくつながる取得は通算して判定される。逆に、間に通常勤務を挟んで離れた2回は、それぞれ別に14日や1ヶ月超を判定することになる。業界裏話ヒント:分割取得を計画するなら、日を空けるかつなげるかで免除される月数が変わる。取得回数ではなく、つながり方が金額を決めている
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 免除の対象となる休業 | 健保法159条:育児休業等(159条の3の適用を受ける者を除く) | — |
| 発動の条件 | 事業主が厚生労働省令の定めにより保険者等へ申出をすること | — |
| 対象月の数え方 | 月をまたぐ場合は開始月から終了日翌日の月の前月まで、同一月内なら育休日数14日以上の月 | — |
| 賞与に係る保険料 | 育休期間が1ヶ月以下なら免除されず、1ヶ月超で免除 | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。