要点健康保険法3条は被保険者・適用事業所・報酬・被扶養者を定義する。適用事業所に使用される者は原則被保険者となり、短時間労働者も週20時間以上等の要件を満たせば対象となる。
Q · パートで働いているのですが、健康保険に入るかどうかは自分で選べるのでしょうか?
要件を満たせば自動的に被保険者になり、断ることはできません
健康保険法3条1項は、適用事業所に使用される者を被保険者と定義します。通常の労働者の4分の3以上働く場合はもちろん、4分の3未満でも週の所定労働時間20時間以上・報酬月額8.8万円以上・学生でない等の要件に該当すれば被保険者となります。資格は要件充足の時点で法律上当然に発生し、本人の同意書があっても、事業主が届出(法48条)を怠っていても、発生自体は妨げられません。逆に後期高齢者医療の被保険者等は3条1項7号により適用除外となります。
健康保険法の条文の中で、3条だけは性格が違う。権利も義務も書いていない。書いてあるのは「誰を名簿に載せるか」だけだ。ところが病院の窓口で3割負担で済むか、傷病手当金を受け取れるか、家族を扶養に入れられるかは、すべてこの名簿に載っているかどうかで決まる。押さえるべきは三点。第一に、被保険者になるかは正社員かどうかではない。通常の労働者の4分の3以上働くか、4分の3未満でも1項9号のイからハ(週の所定労働時間20時間未満、報酬月額8.8万円未満、学生)のどれにも当たらなければ、パートでも被保険者になる。会社と相談して決めるものではなく、要件を満たせば自動的に発生する。第二に、5項の「報酬」は3月を超える期間ごとに受けるものを除く。毎月の手当は保険料に響き、年2回の賞与は6項で別枠に回る。第三に、7項の被扶養者は続柄によって同居要件が変わる。親・子・孫・兄弟姉妹は別居でもよいが、おじ・おばや事実婚配偶者の父母は同一世帯であることが条件だ。
健康保険法第3条は、健康保険制度における基本概念の定義規定である。被保険者は適用事業所に使用される者および任意継続被保険者をいい、1項各号に掲げる適用除外者を除く。短時間労働者については、通常の労働者の4分の3未満であっても、週20時間以上・報酬月額8.8万円以上等の要件を満たせば被保険者となる。報酬・賞与・被扶養者の範囲も同条が定める。
適用事業所に使用される者と任意継続被保険者を指します(健康保険法3条1項)。船員保険の被保険者や後期高齢者医療の被保険者等は適用除外となります。
法定業種で常時5人以上の従業員を使用する事業所と、国・地方公共団体・法人の事業所で常時従業員を使用するものです(3条3項)。法人なら従業員1人でも該当します。
通常の労働者の4分の3以上働くとき、または4分の3未満でも週の所定労働時間20時間以上・報酬月額8.8万円以上・学生でない等の要件を満たすときに被保険者となります。
3月を超える期間ごとに受けるものが賞与(3条6項)、それ以外の労働の対償が報酬(3条5項)です。臨時に受けるものは報酬から除かれます。
直系尊属・配偶者・子・孫・兄弟姉妹は同一世帯でなくても、主として被保険者により生計を維持していれば被扶養者になれます(3条7項1号)。
適用事業所に使用される日雇労働者をいいます(3条2項)。引き続く2月間に通算26日以上使用される見込みがない場合等は、厚生労働大臣の承認により除外されます。
被扶養者は日本国内に住所を有することが原則要件です(3条7項)。外国で留学する学生など、厚生労働省令で定める場合には例外が認められます。
後期高齢者医療の被保険者等は健康保険の被保険者になれません(3条1項7号)。75歳到達で後期高齢者医療制度へ移り、被扶養者も別制度へ移行します。
断れない。3条1項9号の要件を満たせば資格は法律上当然に発生し、事業主には届出義務がある(法48条)。本人の同意書を取っても効力はない。業界裏話ヒント:所定労働時間を19時間に設定して調整すること自体は違法ではないが、実際の勤務が恒常的に20時間を超えていれば、年金事務所の調査では契約書の数字ではなく勤務実態で判断される。ごまかしが効くのは書面までである
4項の任意継続は喪失前日まで継続2月以上の被保険者期間が条件で、保険料は労使折半がなくなり全額自己負担、かつ標準報酬月額に上限がある。国保は前年所得で決まる。業界裏話ヒント:退職1年目は前年所得が高いため国保が割高になり任意継続が有利、2年目は逆転することが多い。令和4年(2022年)1月から任意継続は申出による任意脱退が可能になったので、1年目は任意継続、2年目に国保へ切り替えるという組み方が正面から使えるようになった
実務では年収130万円未満(60歳以上または障害者は180万円未満)かつ被保険者の年収の2分の1未満が基準で、これは条文ではなく行政通達で運用されている。ただし妻自身が3条1項9号の要件に当たれば、130万円未満でも自分が被保険者になり扶養から外れる。業界裏話ヒント:この130万円は税法上の配偶者控除の基準とも、会社の家族手当の支給基準とも完全に別物である。三つの壁がそれぞれ別の高さで動いているので、一つだけ見て働き方を決めると必ずどこかで踏む(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 誰が被保険者・被扶養者・適用事業所に当たるかの定義(3条) | — |
| 発生の仕組み | 要件充足により法律上当然に発生(本人の意思・事業主の届出は要件でない) | — |
| 期限 | 期限の定めなし(要件が続く限り資格は継続) | — |
| 争いになる場面 | パート・アルバイトの加入要件該当性、被扶養者認定の可否 | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。