健康保険(日雇特例被保険者の保険を除く。)の保険者は、全国健康保険協会及び健康保険組合とする。
要点健康保険法4条は、健康保険の保険者を全国健康保険協会と健康保険組合の二者と定める。保険者は勤務先が組合を持つかで決まり、被保険者は選択できない。
Q · 健康保険の保険者って、協会けんぽと健保組合のどちらになるか自分で選べるんですか?
選べません。勤務先が組合を持つかで決まります
健康保険法4条は、健康保険の保険者を全国健康保険協会(協会けんぽ)と健康保険組合の二者と定めています。どちらに属するかは勤務先が健康保険組合を設立しているかで自動的に決まり、被保険者が選ぶことはできません。組合健保では規約により法定給付に上乗せする付加給付が可能で(法53条)、保険料率も一定範囲で自主決定できます(法160条)。選択の余地があるのは転職先を決める前と、退職後20日以内の任意継続の判断時です(法37条)。
健康保険証の発行者欄を読んだことがあるだろうか。そこに「全国健康保険協会」とあるか「◯◯健康保険組合」とあるかで、同じ給料、同じ病気、同じ手術でも、あなたの財布から出る金額は変わる。健康保険法4条は、健康保険を運営する主体を協会けんぽと健康保険組合の二本立てと定める。ただの組織規定に見えるが、ここが分岐点だ。健康保険組合は規約で法定給付に上乗せする付加給付を行える(法53条)。高額療養費でいったん止まった自己負担が、組合によってはさらにその下、月2万円台で頭打ちになる。保険料率も、協会けんぽが都道府県単位で決まるのに対し、組合は千分の三十から千分の百三十の範囲で自ら決め、事業主負担を折半より厚くすることもできる(法160条、161条)。そして保険者は自分で選べない。勤務先が決める。あなたが動かせるのは、転職を決める前と、退職して20日以内の窓だけである。
健康保険法4条は、健康保険の保険者を全国健康保険協会及び健康保険組合の二者と定める規定である。日雇特例被保険者の保険は本条の適用外とされる。協会は組合を持たない事業所の被保険者を管掌し(法5条)、組合は設立事業所の被保険者を管掌する(法6条)。
保険料を集め保険給付を行う運営主体のことです。健康保険法4条は、これを全国健康保険協会と健康保険組合の二者と定めています。日雇特例被保険者の保険は除かれます。
全国健康保険協会が管掌する健康保険の一般保険料率は、都道府県単位で設定されます(法160条)。同じ給与でも勤務地の都道府県が違えば控除額が変わります。
単一事業所での設立には常時700人以上の被保険者が必要で、共同設立の場合は合算3,000人以上とされています(法11条、健康保険法施行令1条の3)。
健康保険組合が規約により法定給付に上乗せして行う給付です(法53条)。一部負担還元金などにより、高額療養費の上限よりさらに低い自己負担で頭打ちになる場合があります。
資格喪失日から20日以内に申し出る必要があります(法37条)。この期間を過ぎると、退職前の保険者に残る道は原則として閉じます。
本条の括弧書きにより、日雇特例被保険者の保険は4条の適用外です。この保険は全国健康保険協会が管掌すると別途定められています(法123条)。
被保険者は協会けんぽへ引き継がれ、資格の空白は生じません(法26条)。消えるのは付加給付、独自の保健事業、組合が設定していた保険料率です。
被保険者資格、標準報酬、保険給付に関する保険者の処分には、社会保険審査官への審査請求ができます(法189条)。請求期間には制限があるため早めの確認が必要です。
違う。保険料率は協会けんぽが都道府県単位で決まるのに対し、健康保険組合は千分の三十から千分の百三十の範囲で自主決定でき(法160条)、事業主負担を折半より厚くもできる(法161条2項)。さらに組合は付加給付を行える(法53条)。業界裏話ヒント:各組合の決算、料率、付加給付は健康保険組合の事業年報や組合サイトで公開されている。転職先の組合名で検索すれば、入社前に条件を読める。
被保険者は協会けんぽに引き継がれ、無保険の空白は生じない(法26条)。消えるのは付加給付、独自の保健事業、そして組合が設定していた保険料率である。業界裏話ヒント:解散時、組合の責任準備金は協会へ引き継がれる仕組みになっている。近年の解散増加の主因は高齢者医療への拠出金負担なので、組合の財政状況は毎年の事業報告で兆候が読める。
厚生労働大臣の認可を受けた特定健康保険組合であれば、老齢年金受給者が75歳到達まで特例退職被保険者として残れる(健康保険法附則3条)。全組合ではなく、認可を受けた組合に限られる。業界裏話ヒント:申請できる期間は退職後のごく短い窓に限られ、規約で定められている。国民健康保険より保険料が安く扶養家族も入れる場合があるので、退職を決める前に自分の組合が特定健康保険組合かを確認しておく。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 法4条:保険者を協会と組合の二者と定める枠組み規定 | — |
| 保険料率の決まり方 | 本条は率を定めない。どちらの保険者かが率の決まり方を分ける | — |
| 付加給付の可否 | 保険者の別により上乗せ給付の可否が分かれる | — |
| 設立と消滅の局面 | 二本立ての枠組み自体は維持される | — |
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