要点健康保険法 11 条は、常時政令で定める数以上の被保険者を使用する事業主が健康保険組合を設立できると定める。複数事業主の共同設立も可能だが、設立には厚生労働大臣の認可を要する。
Q · うちの会社でも健康保険組合ってつくれるんですか?
常時 700 人以上の被保険者がいれば設立できます
健康保険法 11 条 1 項により、一又は二以上の適用事業所について常時政令で定める数(健康保険法施行令 1 条の 3 で 700 人)以上の被保険者を使用する事業主は、健康保険組合を設立することができます。2 項では複数の事業主が共同して設立でき、この場合の被保険者数は合算して常時 3,000 人以上であることが必要です。設立は義務ではなく任意であり、規約を作成し、被保険者の 2 分の 1 以上の同意を得たうえで厚生労働大臣の認可を受ける必要があります(12 条)。
財布の中の保険証、その発行者名を確かめたことがあるだろうか。「全国健康保険協会」と書いてあるか、「〇〇健康保険組合」と書いてあるか。この一行を分けているのが本条である。常時 700 人以上(健康保険法施行令 1 条の 3)の被保険者を使用する事業主は、自前の健康保険組合を設立できる。単独で足りなくても、複数の事業主が共同して合計 3,000 人以上を集めれば設立できる(2 項、いわゆる総合組合)。組合を持つ会社の社員は、保険料率を 1000 分の 30 から 130 の範囲で自分たちの組合が決め(160 条)、事業主が折半を超えて負担することもでき(162 条)、法定給付に上乗せする附加給付(53 条)や人間ドック補助を受けられる。あなたの毎月の天引き額と医療費の自己負担は、勤め先が 700 人の線を越えたか、越えた上で設立を選んだかで、すでに変わっている。
健康保険法 11 条は、健康保険組合の設立主体と規模要件を定める組織規定である。1 項は単独の事業主による設立、2 項は複数の事業主による共同設立(総合組合)を認め、いずれも被保険者数が政令(健康保険法施行令 1 条の 3)の定める基準以上であることを要する。設立は任意であり、効力の発生には厚生労働大臣の認可を要する。
保険者が違います。組合健保は各企業・業界がつくった健康保険組合が保険者で、保険料率を自分たちで決められ附加給付も設計できます。協会けんぽは全国健康保険協会が保険者で、都道府県単位の料率に従います。
健康保険法 11 条 1 項の「政令で定める数」は、健康保険法施行令 1 条の 3 により常時 700 人です。複数の事業主が共同で設立する場合(2 項)は、合算して常時 3,000 人以上が必要になります。
必要です。11 条は設立できる主体を定めるだけで、実際の設立には規約を作成し、被保険者の 2 分の 1 以上の同意を得て厚生労働大臣の認可を受ける手続(12 条)を踏む必要があります。
作れます。11 条 2 項が適用事業所の事業主による共同設立を認めており、業界団体単位でつくられるものが総合組合と呼ばれます。被保険者数は合算して常時 3,000 人以上が要件です。
各組合が規約で決めます。一般保険料率は 1000 分の 30 から 1000 分の 130 の範囲内で組合が決定し(160 条)、事業主が折半を超えて負担することも規約で選べます(162 条)。
権利義務は全国健康保険協会が承継し、加入者は翌日から協会けんぽの被保険者になります(26 条)。組合独自の附加給付や人間ドック補助はその時点で受けられなくなります。
法定給付に組合が独自に上乗せする給付です(53 条)。高額療養費の自己負担をさらに引き下げる一部負担還元金などが典型で、内容と水準は組合ごとの規約で異なります。
健康保険証の保険者名称欄を見れば分かります。「全国健康保険協会」なら協会けんぽ、「〇〇健康保険組合」なら組合健保です。組合名で検索すれば保険料率や決算も公表されています。
保険料率を自分たちで決められる点が最大の違いである。組合は一般保険料率を 1000 分の 30 から 130 の範囲で決定でき(160 条)、事業主が折半を超えて負担することも規約で選べる(162 条)。さらに法定給付に上乗せする附加給付(53 条)も設計できる。業界裏話ヒント:組合の保険料率と決算は毎年公表されており、組合名で検索すれば入社前に確認できる。人事に聞かずとも調べられることを、ほとんどの応募者は知らない
700 人は設立の要件であって、そのまま存続要件と直結するわけではない。ただし人員減や財政悪化で事業の継続が不能になれば解散事由となり、厚生労働大臣による解散命令もありうる(26 条)。解散すると権利義務は全国健康保険協会が承継する。業界裏話ヒント:解散は組合会議員の定数の 4 分の 3 以上の議決が要り、事業主の一存では決まらない。組合会には被保険者側の互選議員が半数入るため、加入者側にも一票がある
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 11 条:設立できる主体と規模要件(単独 / 共同) | — |
| 強制力 | 任意(「設立することができる」) | — |
| 人数要件 | 単独は常時 700 人以上、共同は合算 3,000 人以上(施行令 1 条の 3) | — |
| 出口(消滅) | 11 条は入口のみを規律 | — |
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