要点健康保険法26条は、健康保険組合が組合会の四分の三以上の議決、事業の継続の不能、厚生労働大臣の解散命令により解散すると定める。権利義務は協会けんぽが承継する。
Q · 会社の健康保険組合が解散したら、保険や請求はどうなるんですか?
三つの解散事由があり、後始末は協会けんぽが引き継ぎます
健康保険法26条により、健康保険組合は①組合会議員の定数の四分の三以上の議決、②事業の継続の不能、③厚生労働大臣の解散命令のいずれかで解散します。①②は厚生労働大臣の認可を受けなければ解散の効力が生じません。財産で債務を完済できないときは、設立事業所の事業主に費用負担を求めることができ、解散で消滅した組合の権利義務は全国健康保険協会(協会けんぽ)が承継します。したがって未請求の給付請求権も、未納保険料の徴収権も、組合と一緒に消えることはありません。
健康保険組合が消えるルートは三本しかない。組合会の定数の四分の三以上の議決、事業の継続の不能、そして厚生労働大臣の解散命令(29条2項)である。見落とされているのは一本目の中身だ。組合会の議員は事業主が選ぶ側と被保険者が互選する側が同数で構成される(17条)。だから会社側が全員賛成しても票は定数の半分どまりで、四分の三には届かない。被保険者側議員の半数以上が賛成しない限り、解散決議は成立しない。あなたが組合健保の加入者なら、解散は「会社が決めること」ではなく、あなたの選んだ議員が鍵を握っている事項である。そして3項。組合の財産で債務を完済できないとき、設立事業所の事業主、つまり会社に不足分の負担を求めることができる。解散は会社にとって重荷を消す出口ではなく、清算義務が確定する入口だ。4項で権利義務は全国健康保険協会(協会けんぽ)が承継するから、解散前に発生した給付請求権も、未納保険料の追及も、組合と一緒に消えることはない。
健康保険法26条は、健康保険組合の解散事由と解散後の処理を定める規定である。解散事由は組合会の四分の三以上の議決、事業の継続の不能、厚生労働大臣の解散命令の三つであり、前二者には同大臣の認可を要する。財産が債務に不足する場合は設立事業所の事業主への費用負担請求が認められ、消滅した組合の権利義務は全国健康保険協会が承継する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
企業や業界が設立した保険者である健康保険組合が消滅することです。健康保険法26条が三つの解散事由を定め、消滅後の権利義務は全国健康保険協会が承継します。
協会けんぽの都道府県支部ごとの料率が適用されます。組合の料率より高いか低いかは組合ごとに異なりますが、事業主が法定より多く負担していた組合では本人負担が増えます。
法定給付は同じですが、組合健保は付加給付や保健事業を独自に設計できます。協会けんぽは全国健康保険協会が運営し、料率は都道府県ごとで、組合独自の付加給付はありません。
組合会議員の定数の四分の三以上の議決です。組合会は事業主が選定する議員と被保険者が互選する議員が同数のため、被保険者側の賛成なしには議決が成立しません。
本条に加入者への通知期限の定めはありません。実務では厚生労働大臣への認可申請の前後に組合から案内されます。解散予定日と付加給付の終了日を書面で確認してください。
使えません。付加給付は組合規約に基づく独自給付のため、解散日以降の診療分には適用されません。高額療養費などの法定給付のみが協会けんぽで継続します。
被保険者が引き続き適用事業所に使用される限り、通常は協会けんぽで資格が継続します。ただし被扶養者の認定に必要な添付書類の運用が異なる場合があるため、切替時に確認が必要です。
後期高齢者支援金や前期高齢者納付金の拠出が重く、保険料率を引き上げても収支が保てない組合があるためです。26条1項2号の「事業の継続の不能」が現実の選択肢になっています。
解散日をもって組合の保険証は使えなくなり、4項により権利義務は全国健康保険協会(協会けんぽ)が承継する。手続は通常、事業主が届出を行い、新しい保険証が交付される。業界裏話ヒント:切替の谷間に受診して窓口で10割払ったレシートは必ず保管する。協会けんぽへ療養費支給申請を出せば保険給付分は戻るが、申請しない限り自動では返ってこない。
1項1号・2号による解散には2項で認可が必要で、認可がなければ解散の効力は生じない。加入者の医療保障に空白を作らないよう、清算と承継の手当てが確認されるまで国が止める仕組みである。3号は逆に国の側から出る解散命令(29条2項)。業界裏話ヒント:実務の本番は地方厚生局との事前協議で、積立不足の処理方針が固まらないと申請段階に進めない。公表される認可日は結論であり、勝負は数か月前に終わっている。
3項は、政令で定めるところにより債務を完済するために要する費用の全部または一部の負担を求めることができると定める。総合健保組合では設立事業所間の配分が争点になり、被保険者数や標準報酬総額を基準に按分するのが一般的(具体的な算定は政令と組合規約による)。業界裏話ヒント:この潜在負担は決算書に現れないため、M&Aの表明保証で健保組合の財政状態を独立項目にしていないと、買収後に請求が来ても売主へ返せない。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 発動主体 | 26条:組合自身(組合会の議決)または事業継続不能の事実 | — |
| 要件 | 組合会議員の定数の四分の三以上の議決、または事業の継続の不能 | — |
| 行政の関与 | 1項1号・2号は厚生労働大臣の認可が必要(2項)。認可なくして効力なし | — |
| 加入者・事業主への効果 | 権利義務は協会が承継(4項)。債務超過なら事業主に費用負担請求(3項) | — |
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