要点健康保険法 17 条は、健康保険組合が設立された事業所の事業主と被保険者を当然に組合員とする規定。退職後も任意継続被保険者である間は組合員資格が続く。
Q · 保険証に「○○健康保険組合」と書いてある会社に入ったら、自動的に組合員になるんですか?
はい。手続不要で当然に組合員となり、拒否できません
健康保険法 17 条 1 項により、健康保険組合が設立された適用事業所の事業主と、その事業所に使用される被保険者は、当然に当該組合の組合員となります。加入申込みや承諾は不要で、拒否することもできません。その代わり、組合会を通じた運営参加権を持ち、組合が規約で定める付加給付(同法 53 条)を受けられます。さらに 2 項により、その事業所に使用されなくなった後も、任意継続被保険者である間は組合員資格が続きます。ただし任意継続の申出は資格喪失日から 20 日以内です(同法 37 条)。
会社の健康保険証をよく見てほしい。「全国健康保険協会」と書いてあるか、それとも「○○健康保険組合」と書いてあるか。後者なら、あなたは単なる被保険者ではなく「組合員」である。健康保険法 17 条は、健康保険組合が設立された事業所の事業主と、そこで働く被保険者を、自動的にその組合の構成員にすると定める。加入手続きは要らないし、拒否もできない。だが同時に、あなたは組合運営に関与する立場を得る。組合会議員の選挙権(同法 18 条以下)、規約変更への意見、付加給付の設計。これは保険料率が協会けんぽと違う理由でもあり、人間ドック補助や高額療養費の上乗せ給付が受けられる理由でもある。さらに 2 項が効いてくる。退職して事業所を離れても、任意継続被保険者を選べば組合員のままでいられる。つまり付加給付も原則として続く。転職の谷間で「協会けんぽに移るか、任意継続か」と迷ったとき、この一項の存在を知っているかどうかで、選択の質が変わる。
健康保険法 17 条は健康保険組合の組合員資格を定める規定であり、設立事業所の事業主および当該事業所に使用される被保険者は、当然に当該組合の組合員となる。組合員は組合会の選挙権など組合運営への関与権を有する。2 項は、使用関係の終了後も任意継続被保険者である間は組合員資格が存続する旨を定める。
健康保険組合が設立された適用事業所の事業主と、その事業所に使用される被保険者を指します(健康保険法 17 条 1 項)。単なる保険料の納付者ではなく、組合会を通じて組合運営に関与する構成員という位置づけです。
できません。17 条 1 項は当然加入を定めており、申込みも承諾も不要な代わりに、個人が加入・不加入を選ぶ余地はありません。保険集団の財政基盤を保つための仕組みです。
なります。17 条 1 項は「設立事業所の事業主及びその設立事業所に使用される被保険者」と定めており、経営者自身も組合員として組合会の議決に関与する立場に立ちます。
設立事業所に使用されるようになった日、または勤務先の事業所で健康保険組合が設立された日に当然に発生します。別途の加入申請日を待つ必要はありません。
17 条は「設立事業所に使用される被保険者」を組合員とするため、どの事業所に使用されているかで所属組合が決まります。出向元に籍が残る形なら出向元の組合のままとなるのが通常です。
関われます。組合会は事業主側と被保険者側の議員が同数で構成され(健康保険法 18 条以下)、保険料率や規約による付加給付の設計に組合員側の意思が反映されます。
被保険者資格や保険給付に関する処分に納得できない場合、社会保険審査官への審査請求という不服申立ての道があります(健康保険法 189 条)。まず組合へ根拠条項の説明を求めるのが実務的です。
なりません。17 条が組合員とするのは事業主と被保険者であり、被扶養者は保険給付の対象にはなっても組合員ではありません。組合会の選挙権も被保険者に属します。
法定給付(療養の給付 7 割、傷病手当金、出産手当金など)は同じである。違うのは保険料率と付加給付で、組合は規約で独自に設計できる(健康保険法 53 条)。業界裏話ヒント:組合の付加給付で最も効くのは高額療養費の上乗せである。法定の自己負担限度額よりさらに低い額(一部組合では月 2 万円台)に抑える組合があり、大病をしたときの実負担が桁違いになる。自分の組合の規約でこの一行を確認している人は驚くほど少ない
17 条 2 項により組合員資格は続くが、付加給付や保健事業を任意継続被保険者にどこまで適用するかは各組合の規約次第である。継続する組合もあれば、在職者限定とする組合もある。業界裏話ヒント:任意継続の選択期限は資格喪失日から 20 日(同法 37 条)と極端に短く、しかも国民健康保険との有利不利は前年所得と扶養家族数で逆転する。退職を決めた時点で、市区町村に国保保険料の試算を依頼し、組合の任意継続保険料と並べる。この試算は退職前でも受け付けてもらえる
組合が解散すると組合員資格は消滅し、被保険者は全国健康保険協会(協会けんぽ)に移行する。法定給付は継続するが、組合独自の付加給付と保健事業は終了する。業界裏話ヒント:解散は組合会の議決や厚生労働大臣の認可を経る手続であり、突然消えるのではなく事前に通知される。通知が来たら、解散日までに人間ドックや予防接種補助など期限付きの保健事業を使い切る。数万円分の権利をそのまま捨てている人が毎年出ている
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|---|---|---|
| 規律の対象 | 17 条:誰が健康保険組合の組合員となるか(構成員資格) | — |
| 成立の要件 | 設立事業所の事業主であること、または当該事業所に使用される被保険者であること(当然加入・申請不要) | — |
| 本人の選択余地 | なし。加入も脱退も選べない | — |
| 退職後の帰結 | 2 項により、任意継続被保険者である間は組合員資格が継続 | — |
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