要点健康保険法25条は、健康保険組合が設立事業所を増減する際、対象事業所の事業主全員と被保険者の2分の1以上の同意を要すると定める。減少後の組合員数は政令の下限を下回ってはならない。
Q · 会社が健康保険組合を抜けるとき、従業員は反対できるの?
その事業所の被保険者の2分の1以上が同意しなければ認可されません
健康保険法25条1項により、健康保険組合が設立事業所を減少させるには、その事業所の事業主の全部の同意と、そこで使用される被保険者の2分の1以上の同意が必要です。過半数の反対があれば規約変更の認可申請は要件を欠きます。さらに3項により、減少後の組合員数が第11条の政令で定める数を下回る場合は、同意が揃っても認められません。ただし組合そのものの解散(26条)は別ルートであり、個々の事業所の同意は要件になっていません。
健康保険組合に新しく会社が入るとき、あるいは会社が組合から抜けるとき、法律が要求する同意は二段構えである。その事業所の事業主は全員、そして、そこで働く被保険者の2分の1以上。この二つが揃わなければ、厚生労働大臣への認可申請はそもそも成立しない。ここで効いてくるのが組合健保と協会けんぽの差だ。多くの健保組合には付加給付(自己負担が一定額を超えた分の払い戻し、健康保険法53条)や人間ドック補助があり、保険料率も協会けんぽより低いことが多い。抜ければ、あなたの手取りと医療費負担は静かに変わる。つまり2分の1という数字は、あなたが握っている唯一の正式な拒否権である。さらに減少の場合、抜けた後も組合員数が政令の下限(単独設立700人、共同設立3000人が基準。最新の改正状況をご確認ください)を割ってはならない。人数の大きい事業所ほど、抜けるという選択そのものが交渉カードになる。
健康保険法25条は、健康保険組合における設立事業所の増減の要件を定める規定である。増減に係る適用事業所の事業主の全部および当該事業所に使用される被保険者の二分の一以上の同意を要求し、規約変更の認可申請の前提要件とする。減少の場合には、減少後の組合員数が第11条の政令で定める数以上であることも要件となる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
健康保険組合の規約に掲げられ、その組合が保険者となる適用事業所のことです。増減には25条の同意要件を満たしたうえで、規約変更について厚生労働大臣の認可が必要になります。
保険者が協会けんぽ等に切り替わり、規約で定められていた付加給付や人間ドック補助が消えます。保険料率も保険者ごとに決まるため、手取りと医療費の自己負担が変わります。
本条に期限の定めはありませんが、規約変更の認可申請の時点で同意が有効に揃っている必要があります。実務では年度替わりの適用に合わせ、数か月前から逆算して着手します。
第11条の政令で定める数によります。単独設立700人、共同設立3000人が基準とされてきましたが、最新の政令の内容は必ず確認してください。25条3項は減少後もこの数を要求します。
厚生労働大臣の認可が下りる前であれば撤回を申し出る余地があります。認可後は増減の効力が生じるため覆せません。撤回の可否は組合と事業主の運用にも左右されます。
増減に係る適用事業所に使用される被保険者が母数です。組合全体の被保険者数ではなく、25条4項が準用する12条2項により事業所ごとに計算して同意を得ます。
必要です。増減に係る適用事業所の事業主は「全部」の同意が求められ、被保険者側の2分の1以上とは基準が異なります。1社でも欠ければ要件を満たしません。
同意要件を欠く場合と、減少後の組合員数が第11条の政令で定める数を下回る場合です。3項の人数要件は同意の数では代替できず、独立した認可の壁になります。
その事業所の被保険者の2分の1以上が同意しなければ25条1項の要件を欠き、認可申請は成立しない。つまり過半数の反対で止められる。業界裏話ヒント:ただし組合側には迂回路がある。組合ごと解散すれば(26条)加入事業所は全て協会けんぽへ移り、解散は組合会議員の定数の4分の3以上の議決と厚生労働大臣の認可で決まる。個々の事業所の同意は要件ではない。反対運動を始める前に、狙いが脱退か解散かを見極める
事業主が希望するだけでは足りない。25条1項で従業員の2分の1以上の同意が必要で、さらに組合側の規約変更と厚生労働大臣の認可が要る。組合に受け入れる義務はない。業界裏話ヒント:実務上、総合健保組合は加入審査で被保険者の平均年齢や扶養率など財政への影響を見る運用が一般的で、同じ業種でも従業員の年齢構成が高い会社ほど断られやすい
できる。31条1項の任意適用の認可を申請した事業所については、25条2項が「被保険者」を「被保険者となるべき者」と読み替える。まだ被保険者でない従業員から同意を取ればよい、という趣旨だ。業界裏話ヒント:この読替えがあるおかげで、任意適用の認可と組合加入の規約変更を同時並行で進められる。順番に処理すると数か月遅れるため、実務では最初から二本同時に走らせる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用場面 | 既存の健保組合に事業所が加わる/抜ける(規約変更) | — |
| 必要な同意・議決 | 対象事業所の事業主の全部+被保険者の2分の1以上(25条1項) | — |
| 人数の下限 | 減少後も組合員数が11条の政令で定める数以上(25条3項) | — |
| 被保険者側の拒否権 | 自分の事業所の増減は半数の反対で止められる | — |
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