要点健康保険法 118 条は、少年院への収容または刑事施設・労役場への拘禁の期間に係る保険給付を行わないと定める。ただし 2 項により被扶養者への給付は止まらない。
Q · 逮捕されて勾留されたら、健康保険はどうなるんですか?
本人の給付は止まるが、家族(被扶養者)の給付は止まらない
健康保険法 118 条は、少年院その他これに準ずる施設に収容されたとき、または刑事施設・労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されたときは、その期間に係る保険給付を行わないと定めます。収容中の医療が国の費用で提供されるため、給付の重複を調整する趣旨です。ただし同条 2 項により、被扶養者に係る保険給付は妨げられません。また被保険者資格は失われないため保険料は毎月発生し続け、傷病手当金と出産手当金については厚生労働省令が定める場合に限って停止されます。
塀の中に入った瞬間、健康保険は本人に対して止まる。健康保険法 118 条は、少年院その他これに準ずる施設に収容されたとき、刑事施設・労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されたときは、その期間に係る保険給付を行わないと定める。懲罰ではなく重複の排除が理由で、収容中の医療は刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律に基づき国の費用で提供されるからだ。あなたが押さえるべき点は三つある。第一に、給付は止まるが被保険者資格と保険料は止まらない。給与がゼロでも保険料は毎月発生し続ける。第二に、2 項が明示するとおり被扶養者への給付は止まらない。妻子の保険証はそのまま使える。第三に、傷病手当金と出産手当金だけは括弧書きで扱いが違い、厚生労働省令が定める場合に限って停止される。現金給付と現物給付では、線の引かれ方そのものが違う。
健康保険法 118 条は保険給付の制限を定める規定であり、被保険者または被保険者であった者が少年院その他これに準ずる施設に収容され、もしくは刑事施設・労役場その他これらに準ずる施設に拘禁された期間について、疾病・負傷・出産に係る保険給付を行わない旨を規定する。収容中の医療が国の責任で実施されることに伴う給付の重複を調整する趣旨であり、その効果は被扶養者に係る給付には及ばない。
被保険者が少年院に収容され、または刑事施設・労役場に拘禁された期間の保険給付を行わないと定める給付制限の規定です。懲罰ではなく、国の費用で行われる収容中医療との重複を調整する趣旨です。
刑事施設等に拘禁された期間は本人の保険給付が行われません。実務上は起訴前の勾留も含むと解されています。収容中の医療は施設側が国の費用で提供するため、無医療になるわけではありません。
止まります。118 条 1 項 2 号が「刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設」と労役場を名指ししているためです。罰金を払えずに留置された日数分が給付制限の対象になります。
刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律に基づき、国の費用で施設が保健衛生・医療を実施します。健康保険から重ねて給付しないというのが 118 条の設計思想です。
拘禁が解かれた時点で制限事由が消えるため、以後の療養は通常どおり保険給付の対象になります。保険者への届出が遅れると窓口で 10 割負担になる場合があるため、釈放日の届出が重要です。
対象です。118 条 1 項 1 号が「少年院その他これに準ずる施設に収容されたとき」を明示しています。刑事処分か保護処分かを問わず、収容という事実が要件です。
国民健康保険法 59 条に同旨の給付制限があり、制度横断で平仄が取られています。加入している制度によって窓口が異なるため、届出先は市区町村か保険者かを確認してください。
条文の要件は有罪判決ではなく収容・拘禁という事実です。事後的に不起訴・無罪となった場合の遡及的取扱いは解釈が分かれるため、保険者への個別確認が必要です。
使える。118 条 2 項が、本人が収容・拘禁されていても被扶養者に係る保険給付を行うことを妨げないと明記している。止まるのは本人分だけである。業界裏話ヒント:実務では、会社が善意で資格喪失届を出してしまう事故が起きる。給付制限の届出と資格喪失はまったく別の手続で、後者を出されると家族全員が無保険になる
逆である。給付は止まるが被保険者資格は続くので、標準報酬月額に応じた保険料は毎月発生する。会社が本人負担分を立て替え、復職後にまとめて請求されるのが通例である。業界裏話ヒント:賃金からの一括控除には労使協定や本人の同意が要る。立替分の分割返済を先に書面で合意しておくと、復職初月の手取りが消える事態を避けられる
条文の書き方が違う。療養の給付などは期間中一律に止まるが、傷病手当金(99 条)と出産手当金(102 条)は括弧書きで「厚生労働省令で定める場合に限る」とされ、省令が定める場面だけ停止される。保険者への確認が必須である(最新の改正状況をご確認ください)。業界裏話ヒント:不支給決定に納得できなければ社会保険審査官へ審査請求でき、期限は処分を知った日の翌日から 3 か月である
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|---|---|---|
| 制限の原因 | 118 条:少年院への収容・刑事施設・労役場への拘禁という客観的事実 | — |
| 制限の性質 | 期間に係る給付を一律に行わない(重複調整型・裁量なし) | — |
| 被扶養者への影響 | 2 項で明示的に及ばない。家族の給付は継続する | — |
| 現金給付の扱い | 傷病手当金・出産手当金は厚生労働省令で定める場合に限り停止 | — |
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