要点健康保険法20条は、健康保険組合の組合会に、事務書類の検査、理事・監事への報告請求、出納検査の権限を与える。権限の主体は議員個人ではなく組合会である。
Q · 自分の会社の健康保険組合の帳簿って、中身を検査させることはできるんですか?
組合会の議決を経れば検査できる。議員個人では請求できない
健康保険法20条1項により、組合会は組合の事務に関する書類を検査し、理事または監事に報告を請求し、事務の管理・議決の執行・出納を検査することができます。ただし権限の主体は組合会という会議体であり、議員個人や一般の被保険者に単独の請求権を認めた規定ではありません。実際に検査を動かすには、議場で議題として取り上げて議決し、第2項により組合会議員のうちから検査を行わせる者を選任するという二段階が必要です。組合会議員の半数は被保険者である組合員の互選によって選ばれます(同法17条)。
給与明細の健康保険料、その行き先を検査できる人間が、あなたの会社の中に何人も座っている。健康保険組合を持つ企業では、意思決定機関は組合会であり、その議員の半数は被保険者である組合員が互選した人間だ(第17条)。第20条が組合会に与えているのは、事務に関する書類の検査、理事および監事への報告請求、そして事務の管理・議決の執行・出納の検査。要するに、帳簿を開かせ、執行部を証言台に立たせる権限である。ただし読み違えてはいけない点が一つある。これは議員個人の権限ではなく、組合会という会議体の権限だ。第2項は、その権限を議員の中から選んだ者に行わせることを認めている。検査を実際に動かすには、議場で議題に載せ、担当者を指名するという二段階が要る。この二段階を知らない議員が、事務局の説明を毎年追認するだけで任期を終えていく。
健康保険法第20条は、健康保険組合の議決機関である組合会の検査権および報告請求権を定める規定である。組合会は、組合の事務に関する書類を検査し、理事または監事に報告を求め、事務の管理、議決の執行、出納を検査することができ、これらの権限に属する事項は組合会議員のうちから選任した者に行わせることもできる。
健康保険組合の議決機関です。事業主が選定した議員と、被保険者である組合員が互選した議員が同数で構成され(健康保険法17条)、予算・決算の議決のほか、20条の検査権を持ちます。
健康保険法20条1項の主語は組合会です。組合会の議決により、事務に関する書類の検査や出納の検査ができます。被保険者個人や議員一人に単独の閲覧請求権を認めた規定ではありません。
健康保険法17条により、半数は事業主が選定し、半数は被保険者である組合員が互選します。労働組合の役員が被保険者側議員を兼ねている組合も多く、名簿は組合の規約や組合会資料で確認できます。
議場で検査を議題として取り上げ議決することが出発点です。そのうえで20条2項により、組合会議員のうちから検査を実際に行わせる者を選任します。この二段階を経ないと権限は動きません。
理事が執行します。20条は、その議決の執行そのものを組合会が検査できると定めており、執行部が自らの執行を検査対象として説明する立場に置かれる構造になっています。
被保険者は全国健康保険協会(協会けんぽ)の被保険者に移り、組合独自の付加給付や保健事業の補助は失われます。解散の議決も、その前提となる財政の数字も組合会を通ります。
事務に関する書類には診療報酬明細書に由来する情報が含まれ得ます。20条が権限主体を会議体に限り、実行者を選任制にしているのはこの点への配慮で、個人情報保護法の利用制限も及びます。
強弱ではなく系統が異なります。20条は理事だけでなく監事にも報告を請求できると明記しており、監査する側も組合会の検査を受ける側に回る二重構造になっています。
被保険者個人に閲覧を請求する権利を第20条は与えていない。この検査権の主語は組合会という会議体である。動かせるのは議員、それも被保険者である組合員が互選した議員だ(第17条)。あなたの手はその議員に議題として出させるところまで届く。業界裏話ヒント:被保険者側の議員を労働組合の役員が兼ねている組合は多い。名簿を探すより労組の窓口に当たった方が早い
第20条は、理事だけでなく監事にも報告を請求できると明記している。監査する側も検査される側に回る構造だ。監事も理事も組合会議員の中から選ばれるため、日常的に執行部と距離が近い。二重にしてあるのはその弱さを補うためである。業界裏話ヒント:監査報告に異論が出ない年が続いている組合ほど、第2項の検査担当議員の選任が効く
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| 規律の対象 | 20条:組合会が持つ検査権・報告請求権の内容 | — |
| 権限の主体 | 組合会という会議体。議員個人には単独の請求権なし | — |
| 実務で動かす手順 | 議場で議題化して議決し、2項で担当議員を選任する二段階 | — |
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