正当な理由がなくて第百九十四条の三第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による当該職員の質問に対して、正当な理由がなくて答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、若しくは正当な理由がなくて同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したときは、その違反行為をした者は、三十万円以下の罰金に処する。
要点健康保険法213条の3は、正当な理由なく報告・答弁を拒み、又は検査を妨げた者に30万円以下の罰金を科す罰則である。令状は不要だが、正当な理由があれば処罰されない。
Q · 協会けんぽや年金事務所の調査って、断ったらどうなるんですか?
断ること自体が罰金30万円の対象になる。ただし正当な理由があれば処罰されない
健康保険法213条の3は、正当な理由なく194条の3第1項に基づく報告をしない、虚偽の報告をする、職員の質問に答弁しない、虚偽の答弁をする、検査を拒み・妨げ・忌避した者を30万円以下の罰金に処すると定めます。裁判所の令状は不要で、行政調査の実効性を刑罰で担保する間接強制調査の典型例です。もっとも構成要件には「正当な理由がなくて」が繰り返し置かれており、疾病・災害・帳簿の滅失・担当者の退職といった事情があれば処罰されません。処罰されるのは、その理由を記録に残さなかった者です。
役所の職員が名刺を出して「健康保険法に基づく調査です」と告げたとき、断れるのか。答えは、断った瞬間にそれ自体が犯罪になりうる、である。213条の3 は、194条の3第1項に基づく報告を出さない、嘘を書く、職員の質問に答えない、嘘を答える、検査を拒む、妨げる、逃げ回る、この一連の行為に 30万円以下の罰金を科す。裁判所の令状は不要だ。ここが核心である。行政調査は玄関をこじ開ける物理的な力を持たないかわりに、拒めば刑罰という形で人を従わせる。これを間接強制調査と呼ぶ。ただし条文は「正当な理由がなくて」と繰り返し書いている。入院していた、要求された帳簿が焼失していた、担当者が退職して引継ぎ資料がなかった。そうした事情があれば処罰されない。裏返せば、その理由を記録に残していない者だけが処罰される。
健康保険法213条の3は、同法194条の3第1項に基づく報告徴収および質問検査に対する不応答・虚偽・拒否・妨害・忌避を処罰する罰則規定であり、法定刑は30万円以下の罰金である。構成要件には「正当な理由がなくて」が付されており、正当な理由が存在する場合には可罰性が阻却される。行政調査の実効性を刑罰で担保する間接強制調査の一類型である。
事実上断れません。健康保険法213条の3が、正当な理由のない報告拒否・答弁拒否・検査妨害に30万円以下の罰金を定めているためです。断る前に正当な理由の有無を確認してください。
行政庁が事業主等に文書や帳簿の提出・報告を求める権限です。健康保険法では194条の3第1項が根拠で、これに応じない場合の担保が213条の3の罰金です。
実務は督促・指導が先で、なお応じない場合に告発へ進みます。有罪となれば30万円以下の罰金です。逮捕・勾留が想定される類型ではありません。
入院等の疾病、災害による帳簿の滅失、担当者の退職で引継ぎ資料がない等、客観的に応じられなかった事情です。診断書や罹災証明など資料で裏付ける必要があります。
30万円以下の罰金です。罰金刑のみで懲役刑の定めはありません。ただし両罰規定により法人にも罰金が及ぶ可能性があります。
不要です。行政調査は物理的な実力行使を伴わない代わりに、拒否に罰則を科す形で実効性を確保しています。これを間接強制調査と呼びます。
罰金のみの罪であるため公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項)。起算点は報告期限の経過時、または拒否・妨害・忌避の行為時とされます。
健康保険法の罰則章には両罰規定が置かれており、行為者個人に加えて法人にも罰金が科される可能性があります。個人と法人で防御方針を分ける必要があります。
されない。213 条の 3 は罰金刑のみであり、身柄拘束に進む事案はまず想定されていない。実務は報告の督促、指導、なお応じない場合に告発、という順で動く。業界裏話ヒント:この罰則が実際に発動される件数は極めて少ない。だからこそ発動されたケースは、書類以外の理由で既に目を付けられているサインであることが多い。単発の事務問題として処理せず、なぜ今この事業所なのかを先に考えたほうがよい
原則としてならない。虚偽報告は事実と異なることを認識したうえで報告する故意犯であり、単純な誤記や集計ミスは構成要件を満たさない。ただし誤りに気付いた後も訂正しないと、その時点から故意が推認されやすくなる。業界裏話ヒント:訂正報告を出すタイミングは、指摘される前か後かで意味が正反対になる。自ら先に出した訂正は故意否定の material になるが、指摘後の訂正は隠していた証拠として読まれることがある
条文は「その違反行為をした者」を処罰すると定めており、文言上は実行行為者が対象になる。ただし報告をしないという不作為については、誰に義務と決定権があったかで行為者が定まるため、指示に従って動いただけの担当者が単独で問われる場面は限られる。業界裏話ヒント:健康保険法の罰則章には法人も処罰する両罰規定が置かれており、個人と法人で利害が対立する局面がある。同じ代理人に両方を任せてよいかは最初に確認したほうがよい(現行の条番号は要確認)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 処罰される行為 | 213条の3:報告拒否・虚偽報告・答弁拒否・虚偽答弁・検査の拒否妨害忌避 | — |
| 免責の余地 | 「正当な理由」があれば構成要件を欠き不可罰 | — |
| 法定刑 | 30万円以下の罰金(罰金刑のみ) | — |
| 公訴時効 | 3年(刑事訴訟法250条2項、罰金のみの罪) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。