要点健康保険法 71 条は、保険医・保険薬剤師の登録は申請により行われ、厚生労働大臣は四つの拒否事由に該当すれば登録をしないことができると定める。拒否時は協議会の議が必要。
Q · 医師免許があれば、そのまま保険診療を始められるの?
申請制。四つの拒否事由に当たると登録されない場合がある
健康保険法 71 条 1 項により、保険医・保険薬剤師の登録は医師・歯科医師・薬剤師本人の申請で行われます。2 項は四つの拒否事由を定め、①登録取消しから五年未経過、②保健医療関係法令による罰金刑の執行中、③拘禁刑以上の刑の執行中、④保険医として著しく不適当と認められる場合に、厚生労働大臣は登録をしないことができます。ただし 3 項により、拒否するときは地方社会保険医療協議会の議を経なければならず、手続面の歯止めが置かれています。
医師免許を持っているだけでは、あなたは保険診療をする資格がない。この事実に医学生の大半は気付いていない。健康保険法 64 条の登録、いわゆる保険医登録は、申請しなければ受けられず、しかも厚生労働大臣は四つの理由で拒否できる。過去に保険医登録を取り消されて五年経っていない、保健医療関係法令違反で罰金刑を受けて執行が終わっていない、拘禁刑以上の刑に処せられて執行が終わっていない、そして四号「保険医として著しく不適当」という包括条項。この四号が曲者だ。刑事罰も行政処分もない状態でも、厚生労働大臣の判断ひとつで登録拒否できる余地が条文上残されている。ただし歯止めもある。拒否するときは地方社会保険医療協議会の議を経なければならない(3 項)。医療者代表・保険者代表・公益代表が入る場で審議されるという手続的保障が、あなたの側の防御線になる。
健康保険法 71 条は、保険医及び保険薬剤師の登録手続と登録拒否事由を定める規定である。登録は本人の申請により行われ、厚生労働大臣は、登録取消しから五年未経過、保健医療関係法令による罰金刑、拘禁刑以上の刑、著しく不適当と認められる場合に登録をしないことができる。拒否に際しては地方社会保険医療協議会の議を経ることを要する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
公的医療保険で診療し診療報酬を請求するために必要な登録です。健康保険法 64 条が登録を義務付け、71 条 1 項が本人の申請により行うと定めます。医師免許とは別の制度です。
法律上は厚生労働大臣に対する申請で、実務上は勤務地・開設地を管轄する地方厚生局(都道府県事務所)に申請書を提出します。手続の細目は健康保険法施行規則が定めます。
71 条 2 項の四事由です。①登録取消しから五年未経過、②保健医療関係法令による罰金刑の執行中、③拘禁刑以上の刑の執行中、④保険医として著しく不適当と認められる場合です。
できます。拒否は行政処分なので、審査請求(行政不服審査法 18 条・三か月)または取消訴訟(行政事件訴訟法 14 条・六か月)で争えます。通知書の教示欄を必ず確認してください。
保険医の登録自体に更新期限はなく、取消しや抹消がなければ効力が続きます。これに対し保険医療機関の指定は期間があり更新が必要で、登録と指定は別々に管理されます。
健康保険法 81 条が登録の取消しを定め、82 条が取消しに際する地方社会保険医療協議会の議を定めます。取消しを受けると 71 条 2 項 1 号により五年間は再登録できません。
同じです。71 条は保険医と保険薬剤師を並べて規定しており、申請主体に薬剤師が含まれ、拒否事由も協議会の議も共通です。薬局開設の前提として実務上の確認が必要です。
保険診療を担当できるのは保険医に限られるため、登録がなければ療養の給付を担当できず、診療は全額自費になります。医業自体は医師免許があれば可能です。
二号は「この法律その他国民の保健医療に関する法律で政令で定めるもの」による罰金刑に限定しており、道路交通法違反の罰金は原則ここに入らない。ただし拘禁刑以上なら三号で正面から該当する。業界裏話ヒント:問題は二号より四号の包括条項です。報道され社会的関心を集めた事案は、刑種にかかわらず「著しく不適当」の入口に乗りうる。刑の重さだけで安心しない
自動ではない。五年経過で一号の欠格が外れるだけで、登録自体は 1 項どおり改めて申請が必要であり、四号の判断も別途行われる。業界裏話ヒント:再登録申請では、取消原因となった事実についての改善の経緯を自ら示す資料が実質的に重視される。何もせず五年待った人と、間の勤務実績や研修歴を積み上げた人とでは、協議会に出る資料の厚みが違う
医師免許は別なので医業自体はできる。ただし保険医でなければ保険診療を担当できず(健康保険法 64 条)、保険医療機関での診療業務は事実上難しくなる。自由診療、産業医、研究、行政などの道は残る。業界裏話ヒント:保険医療機関の指定(同法 65 条)と保険医の登録は別制度で、開設者と診療担当者のどちらが欠格かで打てる手が変わる。法人側の指定が生きているなら、担当医の差し替えで事業自体は継続しうる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 健康保険法 71 条:保険医・保険薬剤師という「人」の登録 | — |
| 発動の契機 | 本人の申請(1 項)に対する拒否の可否 | — |
| 判断の枠組み | 2 項一号〜三号の客観的欠格+四号の評価的判断 | — |
| 手続的歯止め | 3 項:地方社会保険医療協議会の議を経ることが必須 | — |
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