保険医療機関において健康保険の診療に従事する医師若しくは歯科医師又は保険薬局において健康保険の調剤に従事する薬剤師は、厚生労働大臣の登録を受けた医師若しくは歯科医師(以下「保険医」と総称する。)又は薬剤師(以下「保険薬剤師」という。)でなければならない。
要点健康保険法 64 条は、保険医療機関で保険診療に従事する医師・歯科医師、保険薬局で調剤に従事する薬剤師は、厚生労働大臣の登録を受けた保険医・保険薬剤師でなければならないと定める。
Q · 医師免許を持っていれば、保険証を使った診療はできるんですか?
できません。免許とは別に保険医の登録が必要です
健康保険法 64 条により、保険医療機関で健康保険の診療に従事する医師・歯科医師、保険薬局で調剤に従事する薬剤師は、厚生労働大臣の登録を受けた保険医・保険薬剤師でなければなりません。医師免許(医師法 17 条)は「医業を行える」資格にとどまり、保険診療を行う資格は別途の登録によって与えられます。医療機関の指定(65 条)と医師個人の登録が分かれているため、不正請求があった場合、機関の指定取消(80 条)と医師個人の登録取消(81 条)が別々に行われます。
病院の入口に「保険医療機関」の標示があれば、そこの医師は全員が保険で診てくれる。多くの人はそう理解している。だが法律の作りは二階建てだ。建物(医療機関)は厚生労働大臣の指定を受け(63 条 3 項、65 条)、そこで保険診療を行う医師・歯科医師・薬剤師は、それとは別に個人として登録を受けなければならない。これが本条の定める二重指定制である。効き目が現れるのは処分の場面だ。不正請求が発覚したとき、厚生労働大臣は医療機関の指定を取り消すこともできるし(80 条)、医師個人の登録だけを取り消すこともできる(81 条)。登録を失った医師は、医師免許を持ったまま、全国どこの保険医療機関でも保険診療ができない。勤務先を変えても逃げられない。あなたが勤務医なら、雇われている立場であっても、行政処分はあなた個人の名前に直接刺さる。
健康保険法 64 条は保険医および保険薬剤師の登録義務を定める規定であり、保険医療機関で健康保険の診療に従事する医師・歯科医師、保険薬局で調剤に従事する薬剤師は、厚生労働大臣の登録を受けた者でなければならないとする。医療機関に対する指定と、医療従事者個人に対する登録とを分離する二重指定制の中核をなす条文である。
AI 輔助整理,以條文原文為準
健康保険法 64 条に基づき厚生労働大臣の登録を受け、保険医療機関で健康保険の診療に従事できる医師・歯科医師のことです。医師免許とは別個の資格です。
勤務先を管轄する地方厚生局(都道府県事務所)に登録申請書を提出します。医療機関側の指定申請とは別の手続で、医師個人が申請者になります。
保険医療機関の指定に有効期間の定めがあるのに対し、保険医の登録は原則として期限がなく、抹消または取消しがあるまで効力を持つとされています。最新の条文をご確認ください。
必要です。健康保険法 64 条後段は、保険薬局で健康保険の調剤に従事する薬剤師も厚生労働大臣の登録を受けた保険薬剤師でなければならないと定めています。
所定の手続により登録の抹消を申し出ることができるとされています。自由診療専門に転じる場合などが典型ですが、現行の条文と地方厚生局の運用をご確認ください。
取消しの日から 5 年を経過するまで登録を拒否されうるとされています(71 条 2 項)。保険診療に依存する診療科では実質的に 5 年間稼働が止まります。
その診療は健康保険の給付対象として扱われず、原則として患者の全額自己負担になります。医療機関側の体制不備が原因なら療養費(87 条)の余地があります。
指定は医療機関という「場」に与えられ(65 条)、登録は医師個人に与えられます(64 条)。処分も別個で、機関の指定取消は 80 条、個人の登録取消は 81 条です。
必要である。本条の基準は雇用形態ではなく「保険医療機関において健康保険の診療に従事する」という事実だ。週 1 回の外来でも当直バイトでも、保険診療をするなら登録が要る。登録は個人に紐づき全国で有効なので、勤務先ごとに取り直す必要はない。業界裏話ヒント:登録は続くが勤務先の異動は届出事項で、届出の空白期間の診療はレセプト上の帰属が曖昧になり、個別指導で真っ先に突かれる
医師免許は残るので、自由診療、産業医、企業の医務、治験、執筆など保険外の道は残る。だが保険診療を前提とする一般外来や入院医療は、5 年を経過するまで事実上閉ざされる(71 条 2 項)。業界裏話ヒント:取消は行政側で公表され、氏名が検索結果に残り続ける。処分の効力は 5 年で切れても経歴の記載は切れない。だから弁護士費用は、処分を争う段階よりも「取消に至らせない」段階に集中させるのが定石だ
保険診療として扱われないため、原則は全額自己負担になる。ただし医療機関側の体制不備が原因であれば、保険者の判断で療養費(87 条)として給付相当額が支払われる余地がある。業界裏話ヒント:保険医療機関の指定一覧は地方厚生局が公表しているが、医師個人の登録は一般には調べにくい。自由診療と保険診療が混在する美容・皮膚科領域では、受診前に「保険は使えますか」と一言確認するのがいちばん速い
指導は制度の理解を促す行政指導(法的な強制力を持たない役所の働きかけ)で、処分性がなく取消訴訟の対象にならない。監査は不正・不当が疑われる場合の事実調査で、その結果が指定取消(80 条)や登録取消(81 条)に直結する。業界裏話ヒント:指導は処分ではないと聞いて安心する医師が多いが、指導で作られた記録がそのまま監査の入口になる。法的に争えない段階でこそ、発言と提出資料が後の勝敗を決めている
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 誰に対する制度か | 健保法 64 条:医師・歯科医師・薬剤師の個人(保険医・保険薬剤師の登録) | — |
| 効力を失う場面 | 81 条:保険医・保険薬剤師の登録取消(個人が全国で保険診療不可) | — |
| 再取得までの制約 | 71 条 2 項:取消しの日から 5 年を経過するまで登録拒否されうる | — |
| 行為規範の所在 | 72 条 → 保険医療機関及び保険医療養担当規則(保険医の診療方針) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。