要点手形法 3 条は、為替手形を振出人の自己指図・自己宛・第三者の計算で振り出すことを認める規定。銀行の送金為替や荷為替がこの特則に基づく。
Q · 振出人欄と支払人欄が同じ名義の為替手形をもらったけど、これって有効なの?
有効。手形法 3 条が認める自己宛手形で、銀行送金為替に多い形式。
有効です。手形法 3 条 2 項が認める「自己宛為替手形(己宛手形)」で、振出人が自分自身を支払人に指定する正規の形式です。銀行が送金に用いる為替手形がこの典型で、受取人が頼る信用は振出人=支払人である銀行に一本化されます。1 項は自己指図(振出人=受取人)、3 項は第三者の計算による振出も認めており、三者分離という建前は実務の都合で柔軟に組み替えられます。記載欄の名義を確認すれば、その手形が誰の信用に支えられているかを読み解けます。
手形には振出人・支払人・受取人の三者がいる、と習った人ほどこの条文に足を止める。為替手形は本来「Aが振り出し、Bに支払いを指図し、Cが受け取る」三者構造だ。ところが3条は、この三役を一人が兼ねてよいと正面から認める。1項は振出人が自分を受取人にする自己指図手形、2項は振出人が自分を支払人にする自己宛手形(別名、己宛手形)、3項は他人の計算で振り出すことを認める。なぜこんな崩しが要るのか。あなたが不動産決済や輸出入の現場に立てば腑に落ちる。銀行が送金のために振り出す為替手形は、まさに振出人であり支払人でもある自己宛の形をとる。受け取る側が手にしているのは、個人の信用ではなく銀行の信用そのものだ。三者分離という建前の裏で、実務は役割を畳んで信用を一点に凝縮している。受け取った一枚の紙が誰の信用に支えられているか、それを読み解く鍵がこの三項に隠れている。
手形法 3 条は為替手形の振出形式に関する特則であり、本来別人であるべき振出人・支払人・受取人の三者を一人が兼ねることを許容する規定である。1 項は自己指図(振出人が受取人を兼ねる)、2 項は自己宛(振出人が支払人を兼ねる)、3 項は第三者の計算による振出を認める。
AI 輔助整理,以條文原文為準
振出人が自分自身を支払人に指定して振り出す為替手形です。手形法 3 条 2 項が認め、銀行の送金為替が典型例。信用主体が振出人=支払人に一本化されます。
振出人が自分自身を受取人として振り出す為替手形です。手形法 3 条 1 項が認め、輸出の荷為替で代金を満期前に回収する場面で使われます。
輸出者が自己指図で為替手形を振り出し、船積書類を添えて銀行に持ち込み、割引で代金を先取りする仕組みです。信用状(L/C)付きと取立(D/P・D/A)の二種があります。
どちらも銀行が信用主体になる点は同じですが、預金小切手は小切手法 6 条、自己宛為替手形は手形法 3 条が根拠です。預手は即時支払、為替手形は満期がある点が異なります。
他人(委託者)の経済的計算で手形を振り出すことです。手形法 3 条 3 項が認め、問屋が委託者のために振り出す場面が典型。代金は委託者に帰属します。
為替手形は振出人が第三者(支払人)に支払を委託する形式、約束手形は振出人自身が支払を約束する形式です。約束手形は手形法 75 条以下が規律します。
全国銀行協会は紙の手形・小切手を 2026 年度末を目処に廃止し、電子記録債権へ移行する方針です。最新の移行状況をご確認ください。
所持人は所定期間内に裏書人等へ遡求権を行使できます(手形法 43 条以下)。振出人は二度の不渡りで銀行取引停止処分となり、事実上の倒産に至ります。
有効だ。手形法3条2項が認める「自己宛為替手形(己宛手形)」で、振出人が自分自身を支払人に指定する正規の形式である。銀行が送金に使う典型でもある。業界裏話ヒント:自己宛は支払人=振出人なので、見るべき信用主体が一つに絞れる。振出人が銀行なら極めて安全、個人や中小企業なら逆に「なぜ通常の振出形式を使わないのか」を一度疑った方がいい。形式の選択そのものが相手の事情を語ることがある
できる。自己指図為替手形(3条1項)を使う荷為替が定番だ。輸出者が自分を受取人として振り出し、船積書類を添えて銀行へ持ち込み、割引で代金を先取りする。業界裏話ヒント:荷為替には信用状(L/C)付きと取立(D/P・D/A)の二種類があり、L/C付きなら銀行が支払を保証するので回収確実性が段違いだ。同じ自己指図手形でも、L/Cの有無で輸出者の負うリスクは天と地。交渉でL/Cを取れるかが勝負どころになる
意味はある。全国銀行協会は紙の手形・小切手を2026年度末を目処に廃止し、電子記録債権(でんさい)へ移行する方針だ。ただし機能は消えず、自己宛・第三者計算といった仕組みは電子債権でも形を変えて残る。業界裏話ヒント:移行期は紙とでんさいが併存し、取引先ごとに対応が割れる。手形の構造を理解している人ほど新方式への切替が速い。原理を知らず形式だけ覚えた人が、移行で一番つまずく(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 振出構造 | 為替手形 3 条:三者の兼任を許容(自己指図・自己宛・第三者計算) | — |
| 支払約束の性質 | 支払の委託(第三者または自己への指図) | — |
| 主たる用途 | 銀行の送金為替・輸出入の荷為替 | — |
| 信用主体 | 自己宛なら振出人=支払人に集約(銀行なら高信用) | — |
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