要点手形法77条は、約束手形に為替手形の規定(裏書・満期・支払・遡求・時効・保証等)を性質に反しない限り準用すると定める。引受の規定は準用されず、振出人が主債務者となる。
Q · 受け取った約束手形、いつまでに請求すればいい?放っておくと無効になるの?
振出人への手形金請求権は満期から3年で時効消滅します
手形法77条は、約束手形に為替手形の規定を準用すると定めます。準用される70条により、振出人への手形金請求権は満期の日から3年で時効消滅します。普通の借金より短いので注意が必要です。また裏書人への遡求権を残すには、満期日とそれに次ぐ2取引日内の支払呈示が必要です。引受の規定は準用されないため、振出人は呈示の有無に関わらず主債務者として責任を負い続けます。
取引先から受け取った一枚の約束手形。あるいは資金繰りのために自分が振り出した手形。その紙きれを支配するルールは、実はこの第77条が指し示している。約束手形には、裏書も、支払呈示も、遡求も、保証も、白地手形の扱いも、固有の条文がほとんど書かれていない。代わりに77条が「為替手形のこの規定とこの規定を、性質に反しない限り借りてくる」と宣言する。つまり約束手形のルールブックは、77条のリストを通して為替手形の章へ飛ばされている。決定的なのは、何が借りられて、何が借りられないかだ。引受(第21条乃至第29条)は借りられていない。約束手形には支払う第三者が存在せず、振出人自身が払う者だからだ。そして時効の規定(第70条)が借りられている結果、あなたの手形債権は満期から3年で消える。普通の借金より短い。この一条を読めるかどうかで、手形を紙くずにするか額面を回収するかが分かれる。
手形法77条は、約束手形に準用される為替手形の規定を列挙する転送規定である。裏書・満期・支払・遡求・参加支払・謄本・変造・時効・保証・白地手形などを性質に反しない限り準用する一方、引受および複本に関する規定は準用しない。約束手形の振出人が主債務者となる性質を前提とした準用構造をとる。
振出人への手形金請求権は満期の日から3年です(手形法70条、77条準用)。商事債権より短く、放置すると額面を回収できなくなります。
約束手形に固有の条文が少ないため、77条が為替手形の裏書・満期・支払・遡求・時効などの規定を借りてくる仕組みです。性質に反しない範囲で適用されます。
約束手形には支払を委託される第三者が存在せず、振出人自身が払う者だからです。引受の余地がなく、振出人は引受人と同じ主債務者の責任を負います。
白地手形(10条、77条2項準用)になります。約束と違う金額を補充され善意の第三者に渡ると、その金額を払わされる可能性があります。
振出人への手形金請求権は満期から3年残ります。裏書で取得した場合は裏書人への遡求も検討しますが、支払呈示期間を過ぎると遡求権が消えるので即動きます。
満期日とそれに次ぐ2取引日内です(38条、77条準用)。これを過ぎると裏書人への遡求権を失います。振出人への請求権は呈示なしでも3年残ります。
78条により為替手形の引受人と同一の責任を負う主債務者です。署名した瞬間に逃げ場はなく、呈示の有無に関係なく支払義務があります。
でんさい(電子記録債権)は電子記録で発生・譲渡する債権で、紙の手形に代わるものです。ただし譲渡・保証・支払の発想は77条の準用構造をなぞって設計されています。
約束手形は振出人自身が「私が払う」と約束する手形、為替手形は振出人が第三者(支払人)に「この人に払え」と委託する手形です。だから為替手形には引受という手続があり、約束手形にはありません。第77条はこの違いを前提に、引受関係を除く規定だけを約束手形に準用しています。業界裏話ヒント:約束手形の振出人は、為替手形の引受人と同じ最も重い責任(第78条)を負う。「振り出しただけ」という言い訳は通らず、署名した瞬間に主債務者だ。
それは白地手形(第77条2項が準用する第10条)です。後で相手が金額を補充して完成させますが、約束と違う金額を書き込まれ、その手形が善意の第三者に渡ると、あなたはその金額を払わされる可能性があります。業界裏話ヒント:白地で渡すなら、補充の上限や条件を覚書として書面に残し、相手の控えと突き合わせておく。これが無いと、後で補充権の濫用を主張しても、手形を取得した善意の第三者には原則対抗できない。
満期に取立てへ出すのが基本ですが、支払呈示は満期日とそれに次ぐ2取引日以内(第77条1項が準用する第38条)。これを過ぎると、振出人以外の裏書人への遡求権を失います。業界裏話ヒント:振出人本人への請求権は呈示しなくても3年残るが、裏書人への遡求は呈示期間の徒過で即消える。複数の裏書を経た手形ほど、呈示の遅れが回収先を一つずつ削っていく。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 支払う者 | 約束手形(77条準用):振出人自身が主債務者として支払う | — |
| 引受の有無 | 引受の規定は準用されない(第21条乃至第29条を借りない) | — |
| 条文の所在 | 固有条文が少なく、77条が為替手形の章へ準用で飛ばす | — |
| 時効 | 70条準用により振出人への請求権は満期から3年 | — |
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