調停委員会の、使用者を代表する調停委員と労働者を代表する調停委員とは、同数でなければならない。
要点労働関係調整法 20 条は、調停委員会の使用者代表委員と労働者代表委員を同数と定める。労使は対等に置かれ、調停案を方向づけるのは枠外の公益委員である。
Q · 調停委員会って、労使どちらかが委員を多く送り込んで有利にできるの?
できません。労使の調停委員は法律で必ず同数です
労働関係調整法 20 条により、調停委員会の使用者代表委員と労働者代表委員は同数でなければなりません。どちらかが頭数で相手を圧倒することはできず、労使は手続上対等に置かれます。労使の票が拮抗するため、実際に調停案を方向づけるのは同数原則の枠外にいる公益委員です(委員長は公益委員から選任、同法 21 条)。力を注ぐべきは相手方の人数ではなく、中立の公益委員への筋の通った説得です。
団体交渉が決裂し、ストライキ目前という局面で、労働委員会が乗り出す「調停」という仕組みがある。それを担うのが調停委員会だ。本条が定めるのは一見地味な一行、使用者を代表する調停委員と労働者を代表する調停委員は同数でなければならない、というルールである。だがこの「同数」という二文字に、労働紛争解決の設計思想が凝縮されている。労使が同数なら、両者の票は理屈の上で打ち消し合う。つまり調停の帰趨を実際に握るのは、同数原則の外側にいる第三のプレイヤー、公益を代表する委員だ。あなたが労使どちらの側で交渉のテーブルにつくにせよ、頭数を数えるべき相手は向かいの相手方ではなく、中立の顔をした公益委員の側にある。
労働関係調整法 20 条は調停委員会の構成に関する規定であり、使用者を代表する調停委員と労働者を代表する調停委員を同数としなければならない旨を定める。労使対等の原則を委員構成の段階で具現化し、いずれの当事者も人数で他方を圧倒できない仕組みを保障する規定である。
労働争議の調停を行うために労働委員会内に組まれる委員会です。使用者代表・労働者代表・公益代表の委員で構成され、労使委員は同数とされます(労働関係調整法 20 条)。
労働委員会は公労使の三者で常設される行政委員会、調停委員会は個別の争議ごとにその委員の中から組まれる臨時の合議体です。母体が労働委員会、出先が調停委員会という関係です。
労働委員会の公益委員は、使用者委員と労働者委員の同意を得て任命される中立の委員です。調停委員会の委員長は、この公益委員の中から選ばれます(労働関係調整法 21 条)。
調停は調停案を示して受諾を勧めるもので拘束力はありません。仲裁は仲裁裁定が労働協約と同一の効力を持ち、当事者を法的に拘束します。決着の強さが大きく異なります。
拒否できます。調停案の受諾は強制されません(労働関係調整法 26 条)。ただし公益委員が練った案を蹴ると、世論や次の交渉での立場が悪くなる現実的な圧力はあります。
労使双方や一方の申請、労働協約の定め、労働委員会の職権など一定の事由で開始されます(労働関係調整法 18 条)。団体交渉が決裂しストライキが迫る局面が典型です。
鉄道・電気・医療など公益事業の争議は社会的影響が大きいため、争議行為の予告義務など特別な扱いがあります(労働関係調整法 8 条)。調停の社会的な重みも増します。
公益を代表する委員の中から選ばれます(労働関係調整法 21 条)。労使が同数で拮抗する構造のなかで、委員長となる公益委員が実質的に調停案を主導します。
引き分けにはなりません。委員会には労使の代表に加えて公益を代表する委員がいて、同数ルールの対象は労使だけです(本条)。労使の票が拮抗するからこそ、中立の公益委員が実質的に調停案を方向づけます(労働関係調整法 §21、委員長は公益委員から選ばれる)。業界裏話ヒント:調停の現場を知る実務家は、労使委員への根回しより公益委員への筋論の組み立てに力を注ぐ。両サイドが相殺される設計だと分かっているからだ
自由には選べません。調停委員は、労働委員会を構成する使用者・労働者・公益の各委員の中から選ばれる仕組みで(労働関係調整法 §21)、当事者が好きな人物を直接送り込めるわけではありません。労使同数の枠も本条で固定されています。業界裏話ヒント:労働委員会の使用者委員は経営者団体の推薦を経て任命される。日頃からその選任プロセスに関与しておくことが、長い目で見た『場づくり』になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する事項 | 20 条:労使の調停委員は同数 | — |
| 制度上の狙い | 労使対等の確保(人数による圧倒を封じる) | — |
| 決着への影響 | 労使の票を構造的に拮抗させる | — |
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