緊急調整の決定をなした旨の公表があつたときは、関係当事者は、公表の日から五十日間は、争議行為をなすことができない。
要点労働関係調整法 38 条は、緊急調整の決定の公表があったとき、関係当事者は公表の日から 50 日間、争議行為をしてはならないと定める。違反には罰則がある。
Q · 緊急調整が出ると、ストライキはいつまでできなくなるの?
公表の日から 50 日間、争議行為が全面禁止されます
労働関係調整法 38 条により、緊急調整の決定が公表されると、関係当事者は公表の日から 50 日間、ストライキ(同盟罷業)やロックアウト(作業所閉鎖)を含む一切の争議行為ができなくなります。これは内閣総理大臣の決定で発動され、裁判所の命令ではありません。50 日間は中央労働委員会が斡旋・調停・仲裁で解決を図り、違反して争議行為を続けると罰金の対象になります(同 39 条、最新の改正状況をご確認ください)。
ストライキは憲法28条が保障する労働者の権利だ。会社との交渉が決裂すれば、ストを打って業務を止める、それ自体は違法ではない。ところが、電車・電気・ガス・水道・病院といった「公益事業」で大規模な争議が起き、それが止まれば国民生活が深刻に脅かされると内閣総理大臣が判断したとき、伝家の宝刀が抜かれる。それが緊急調整だ。総理が緊急調整を決定し公表すると、その日から50日間、労使双方は一切の争議行為を凍結される。ストもロックアウトも禁止。裁判所の命令ではなく、行政のトップの判断で発動される。この50日間に中央労働委員会が斡旋・調停・仲裁を総動員して事件の解決を図る。クーリングオフ期間と言えば聞こえはいいが、実態は憲法上の権利の一時停止であり、違反すれば罰金まで科される(最新の改正状況をご確認ください)。あなたが公益事業の現場で働いているなら、この50日は決して他人事ではない。
労働関係調整法 38 条は、緊急調整の効果を定める規定である。内閣総理大臣による緊急調整の決定が公表されると、関係当事者は公表の日から 50 日間、同盟罷業・怠業・作業所閉鎖その他一切の争議行為を行うことができない。争議権の時限的停止を内容とする。
AI 輔助整理,以條文原文為準
国民生活を著しく脅かすおそれのある大規模な争議について、内閣総理大臣の決定で 50 日間、争議行為を凍結し中央労働委員会が解決を図る制度です(労調法 35 条の 2、38 条)。
内閣総理大臣が決定します。ただし、あらかじめ中央労働委員会の意見を聞かなければならず(同 35 条の 2 第 2 項)、総理の完全な独断ではありません。
公表日から 50 日間は争議行為が禁止されており、これに違反して同盟罷業や怠業を続けると、罰金の対象になります(同 39 条、最新の改正状況をご確認ください)。
緊急調整の決定が公表された日を起算点として 50 日間です。公表日を正確に押さえることが、解禁日を逆算するうえで重要になります。
運輸、郵便・通信、水道・電気・ガスの供給、医療・公衆衛生などが労調法 8 条に列挙されており、争議が国民生活に直結する事業を指します。
できません。38 条の禁止は労働者側のストだけでなく、経営側のロックアウト(作業所閉鎖)にも等しくかかります。止めるのは対立そのものです。
通常の調停は当事者の自主性を残しますが、緊急調整は争議行為そのものを 50 日間法的に禁止する点が決定的に異なります。違反には罰則も伴います。
斡旋・調停・仲裁を総動員して事件の解決を図ります(同 35 条の 4)。仲裁裁定は労働協約と同じ効力を持つため(同 34 条)、ここで決着すれば 50 日後のスト再開自体が不要になります。
止められます。憲法28条の争議権も無制限ではなく、公益事業の大争議で国民生活が深刻に脅かされる場合、内閣総理大臣の緊急調整決定で公表日から50日間凍結されます(労働関係調整法38条)。業界裏話ヒント:緊急調整は中央労働委員会の意見聴取(同35条の2第2項)が必須で、総理の独断ではありません。決定前の中労委段階で実質が固まることが多く、この水面下の動きを押さえている当事者ほど有利に立てます。
原則できます。50日の禁止は時限的で、経過すれば争議権は復活します。ただし公益事業の場合、再開には少なくとも10日前の予告義務(労働関係調整法37条)が別途かかる点に注意。業界裏話ヒント:緊急調整中に中労委が出す仲裁裁定は労働協約と同じ効力を持ち(同34条)、これを受け入れる形で決着すれば50日後のスト再開自体が不要になります。50日を『待つ期間』と見るか『決着させる期間』と見るかで、結末がまったく変わる。
発動例は極めて限られ、制度としては『伝家の宝刀』と呼ばれます。要件が厳格で、公益事業または規模が大きい・特別の性質の事業で、業務停止が国民経済の運行を著しく阻害し、または国民の日常生活を著しく危うくする虞が現実に存することが必要だからです(労働関係調整法35条の2)。業界裏話ヒント:めったに抜かれないからこそ、その存在自体が労使双方への抑止力として効いています。実際に発動されるかより、発動できるという事実が交渉のテーブルで圧力になる、それがこの制度の本当の使われ方です。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律の中身 | 38 条:緊急調整の公表後 50 日間、争議行為を全面禁止 | — |
| 発動・適用の前提 | 内閣総理大臣による緊急調整の決定とその公表(同 35 条の 2) | — |
| 効果の性質 | 争議権の時限的『停止』(50 日で自動解除) | — |
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