要点労働者災害補償保険法 16 条の 7 は、遺族補償年金を受ける遺族がいない場合等に、給付基礎日額 1000 日分の遺族補償一時金を支給する規定。請求権は死亡日の翌日から 5 年で時効消滅する。
Q · 労災で家族が亡くなったけど遺族年金は出ないと言われた。もう何ももらえないの?
遺族補償一時金が出る可能性が高い
労働者災害補償保険法 16 条の 7 により、遺族補償年金を受ける遺族がいない場合等には、別表第二に基づく遺族補償一時金が支給されます。金額は給付基礎日額の 1000 日分で、平均賃金が日額 1 万円なら約 1000 万円です。受給できる遺族には兄弟姉妹も含まれます(16 条の 8)。請求権は死亡日の翌日から 5 年で時効消滅するため、年金不該当と言われても窓口で一時金の請求書を求めてください。
労災で家族を亡くしたとき、多くの人はまず「遺族年金がもらえる」と考える。だが年金には条件がある。配偶者か、あるいは死亡当時その収入で生計を立てていた子・父母・孫・祖父母、これに当てはまる遺族が一人もいなければ、遺族補償年金はゼロだ。ここで効いてくるのが第16条の7。年金の対象から漏れた遺族にも、別表第二に基づく一時金が支払われる。金額は給付基礎日額の1000日分。亡くなった人の平均賃金がおおよそ日額1万円なら、約1000万円になる。さらに、いったん年金が支給され始めたが受給者全員が早くに失権し、支払総額が1000日分に届かなかった場合は、その差額が一時金として遺族に渡る。つまりこの条文は「年金にならなかった補償」を取りこぼさないための受け皿だ。あなたが存在を知らなければ、請求しないまま5年の時効で消える金である。
遺族補償一時金は、労働者の業務上の死亡について遺族補償年金を受ける資格のある遺族がいない場合等に、別表第二の定める額(給付基礎日額の 1000 日分)を一括で支給する労災保険給付である。労働者災害補償保険法 16 条の 7 が定め、受給権者の範囲と順位は同法 16 条の 8 による。相続財産ではなく受給権者固有の権利である。
AI 輔助整理,以條文原文為準
労災による業務上死亡で遺族補償年金の受給遺族がいない場合等に、給付基礎日額 1000 日分を一括支給する労災保険給付です。労働者災害補償保険法 16 条の 7 が根拠です。
別表第二により給付基礎日額の 1000 日分です。平均賃金が日額 1 万円なら約 1000 万円、賃金が高い人なら 2000 万円近くになる場合もあります。
配偶者を最先順位とし、生計維持の子・父母・孫・祖父母、その他の子・父母・孫・祖父母、兄弟姉妹の順です(16 条の 8)。最先順位の遺族が請求します。
年金は生計維持の遺族に継続支給、一時金は年金の受給遺族がいないとき等に一括支給です。両者は排他ではなく、年金総額が 1000 日分に満たない場合は差額が一時金で補われます。
死亡日の翌日から 5 年で時効消滅します(同法 42 条)。差額型は年金受給権消滅日の翌日が起算点になりうるため、早めに労働基準監督署へ確認してください。
遺族補償給付支給請求書、死亡診断書、戸籍謄本(続柄・生計関係の確認用)などです。労働基準監督署の窓口で様式と必要書類を確認できます。
かかりません。労災保険給付は非課税で、所得税も相続税も課されません(所得税法 9 条)。受け取った全額が手元に残ります。
労働者が勤務していた事業場を管轄する労働基準監督署に申請します。申請主義のため、こちらから請求しなければ手続は始まりません。
出る可能性が高いです。年金の受給遺族がいないケースこそ、第16条の7の遺族補償一時金(給付基礎日額1000日分、別表第二)の出番です。受給できる遺族には兄弟姉妹まで含まれます(第16条の8)。業界裏話ヒント:労基署は年金不該当の説明で会話を終えがちで、一時金は申請主義のため、こちらから『一時金の請求書を』と言わないと手続が始まらないことがある。年金の話だけで席を立たない。
労災を先に受けても会社への民事請求はできます。ただし受け取った一時金は損害額から差し引かれます(損益相殺的な調整)。一方で慰謝料は労災で填補されないため、別途請求できます(民法709条、715条)。業界裏話ヒント:労災は過失を問わず確実に出るので、先に労災で確定額を確保し、不足分だけ会社に請求するのが定石。順番を逆にすると、時効と立証負担で取りこぼしやすい。
受け取れます。遺族補償一時金は相続財産ではなく、法が定める受給権者固有の権利だからです(第16条の7、第16条の8)。相続放棄をしても一時金の受給権は失われません。業界裏話ヒント:これを知らずに『借金がこわいから何も受け取らない』と判断する遺族がいる。労災の遺族給付と相続はまったく別の制度。借金は放棄しつつ一時金は受け取る、という両取りが可能。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 支給形態 | 16 条の 7:一時金(給付基礎日額 1000 日分を一括) | — |
| 受給できる遺族 | 配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹(16 条の 8) | — |
| 金額の根拠 | 別表第二(16 条の 3 第 2 項を準用して按分) | — |
| 時効 | 死亡日の翌日から 5 年(42 条) | — |
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