この節に定めるもののほか、複数業務要因災害に関する保険給付について必要な事項は、厚生労働省令で定める。
要点労働者災害補償保険法20条の10は、複数業務要因災害の保険給付について必要な事項を厚生労働省令に委任する規定。給付額の算定や請求手続の細目は施行規則で定まる。
Q · 副業の過労で倒れたとき、複数業務要因災害の細かいルールはどこに書いてあるの?
法律本体ではなく、委任先の厚生労働省令で具体的に定まります。
労働者災害補償保険法20条の10は委任規定であり、本体には大枠しか書かれていません。給付基礎日額の合算方法、請求手続、必要書類といった具体的な運用は、本条が「必要な事項は厚生労働省令で定める」として労働者災害補償保険法施行規則に委ねています。さらに過労死ラインの判断は厚生労働省の認定基準(通達)に落とし込まれており、本当の保護内容は法律→施行規則→通達まで読まなければ見えてきません。
平日は会社員、夜と週末はデリバリーの配達。どちらも限界まで働いて、ある朝、胸の激痛で動けなくなった。かつてのあなたは、ここで詰んでいた。労災は職場ごとに残業時間を判断するため、一つの会社で過労死ラインに届かなければ、二つ合わせて月150時間働いていても労災は下りなかった。2020年9月、この壁が崩れる。複数業務要因災害という新しい枠組みが生まれ、複数の勤務先の負荷を合算して脳・心臓疾患や精神障害を判断できるようになった。20条の10は、その制度の細かいルール、給付額の計算や請求手続を厚生労働省令に委ねる条文だ。一見地味な委任規定だが、その先にある省令こそが、副業時代のあなたの命綱を具体化している。条文本体ではなく、委任先の省令まで読まなければ、本当の保護内容は見えてこない。
労働者災害補償保険法第20条の10は、複数業務要因災害に関する保険給付について、同節の規定以外の必要事項を厚生労働省令に委任する規定である。給付基礎日額の算定や請求手続といった具体的な運用は、本条を根拠とする労働者災害補償保険法施行規則および厚生労働省の認定基準により定められる。
複数の勤務先の業務上の負荷を合算して、脳・心臓疾患や精神障害を労災認定する枠組みです。2020年9月施行で、一つの職場だけでは過労死ラインに届かなくても合算で認定されうるようになりました。
二つ以上の事業場で同時に労災保険の対象として働く人を指します。正社員+副業、ダブルワーク、掛け持ちパートなどが該当し、給付基礎日額の算定でも全勤務先の賃金が合算されます。
本条自体は実体的な給付内容を定めず、複数業務要因災害の給付に必要な細目を厚生労働省令に委任する規定です。実際の計算方法や手続は労働者災害補償保険法施行規則に書かれています。
認定の分水嶺になります。合算審査では各勤務先のシフト表やタイムカードが必要で、副業先が倒産・廃業すると記録が散逸するため、本人が健康なうちに月単位で手元に揃えておくのが安全です。
原則対象外です。守られるのは各勤務先で労災保険の適用を受ける「労働者」で、業務委託(フリーランス)扱いの副業は合算の対象から外れることがあります。実態が雇用か否かで判断されます。
本人主導が基本です。複数の勤務先の情報を束ねる必要があり、どの会社も消極的になりがちなため、被災者本人または遺族が労働基準監督署に請求するケースが多くなります。
業務災害は一つの職場の負荷だけで判断します。複数業務要因災害は複数の勤務先の負荷を合算して判断する点が違い、対象は過労による脳・心臓疾患や精神障害などに限られます。
2020年9月1日施行です。同年の労災保険法改正で20条の2から20条の10までの節が新設され、副業・兼業の広がりに対応する三つ目の労災の入口として制度化されました。
2020年9月の改正で、その「無理」が変わった。複数業務要因災害(労働者災害補償保険法7条1項2号)として、すべての勤務先の労働時間や負荷を合算し、脳・心臓疾患や精神障害を判断する。一つの職場だけでは過労死ラインに届かなくても、合算で届けば認定されうる。業界裏話ヒント:まず本業の業務災害として申請し不支給になっても、複数業務要因災害として改めて判断される運用がある。最初から「複数事業労働者です」と申し出ておくと、二度手間を避けられる
労災保険法本体(20条の2から20条の10)には大枠しか書かれていない。20条の10が「必要な事項は厚生労働省令で定める」として、具体的な給付額の計算や請求手続を労働者災害補償保険法施行規則に委ねている。本当の中身は省令側にある。業界裏話ヒント:法律だけ読んで「よくわからない」となるのは、肝心の運用ルールが省令や通達に落とし込まれているから。労災は特に通達行政の色が濃く、厚生労働省の認定基準(通達)まで読んで初めて実務が見える
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 判断の単位 | 複数業務要因災害(20条の10/20条の2):複数の勤務先の負荷を合算 | — |
| 対象となる傷病 | 過労による脳・心臓疾患、精神障害など特定の負荷 | — |
| 給付基礎日額 | 全勤務先の賃金を合算(複数事業労働者) | — |
| 細目の根拠 | 20条の10が厚生労働省令に委任 | — |
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