行政庁は、保険給付に関して必要があると認めるときは、保険給付を受け、又は受けようとする者(遺族補償年金、複数事業労働者遺族年金又は遺族年金の額の算定の基礎となる者を含む。)に対し、その指定する医師の診断を受けるべきことを命ずることができる。
要点労働者災害補償保険法 47 条の 2 は、行政庁が保険給付に必要があるとき、受給者に指定医の診断を命じられると定める。正当な理由なく従わないと給付が一時差し止められる。
Q · 労災の休業補償を受けている最中に『指定医の診断を受けよ』と命令が来た。従わないと給付は止まるの?
正当な理由なく従わないと給付が一時差し止められます
労働者災害補償保険法 47 条の 2 により、行政庁(実務では労働基準監督署長)は保険給付に必要があると認めれば、受給者に対し指定医の診断を命じることができます。これは任意のお願いではなく命令であり、正当な理由なく従わないと 47 条の 3 により給付の支払が一時差し止められます。指定医診断は症状固定や障害等級の判断に使われ、結果が休業補償の打ち切りや等級の引き下げにつながることがあります。ただし病状悪化で移動困難など正当な理由があれば、直ちに不利益にはなりません。
労災で休業補償給付を受けて療養を続けている最中、労働基準監督署から「当庁の指定する医師の診断を受けるべし」という命令書が届く。主治医がいるのになぜ別の医師に、と戸惑うかもしれない。これが労働者災害補償保険法 47 条の 2 だ。行政庁(実務では労働基準監督署長)は、保険給付に必要があると認めれば、給付を受けている人、これから受けようとする人、さらに遺族年金の算定基礎となる人に対しても、指定医の診断を命じることができる。知っておくべきは二つ。第一に、これは任意のお願いではなく「命令」であり、正当な理由なく従わないと給付の支払を一時差し止められる(47 条の 3)。第二に、指定医はあなたの味方ではなく、行政庁が障害等級や症状固定(治癒)を見極めるための目だ。つまりこの一通は、あなたの給付額が下がるか打ち切られるかの分岐点に立っている合図でもある。
労働者災害補償保険法 47 条の 2 は、行政庁の指定医診断命令を定める規定である。行政庁は保険給付に必要があると認めるとき、給付を受けまたは受けようとする者、および遺族補償年金等の算定基礎となる者に対し、その指定する医師の診断を受けるべきことを命じることができる。症状固定や障害等級を客観的に判断するための調査権限として機能する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
行政庁が保険給付に必要があると認めるとき、受給者に指定する医師の診断を命じる制度です。労働者災害補償保険法 47 条の 2 が根拠で、治療ではなく給付の要否や障害程度の判断に使われます。
正当な理由なく従わないと、47 条の 3 により給付の支払が一時差し止められます。無視ではなく、書面で監督署に事情を伝えて日程変更を求めるのが安全です。
原則として受診のための旅費は支給対象となりえます。指定医の診断は行政庁の命令によるものなので、移動費用について事前に労働基準監督署に確認しておくとよいでしょう。
あります。遺族補償年金・複数事業労働者遺族年金・遺族年金の額の算定基礎となる者も対象に含まれるため、受給者本人でなくても診断命令が及ぶ場合があります。
症状固定と判断されると休業補償給付は止まり、障害補償給付へ切り替わります。固定の時期は争点になりやすく、まだ治療効果があると主張するには主治医の意見書が決定的です。
争えます。診断結果に基づく不支給や減額の決定に不服があれば、決定を知った日の翌日から 3 か月以内に労働者災害補償保険審査官への審査請求ができます(38 条)。
主治医に詳細な診断書・画像データ・症状経過記録を整えてもらい、診断当日に持参するのが鉄則です。短時間の診察では症状が過小評価されやすいためです。
病状悪化で移動困難など正当な理由があれば、従えなくても直ちに不利益にはなりません。47 条の 3 が差し止めるのは『正当な理由なく』従わない場合に限られます。
はい。47 条の 2 の命令は任意のお願いではなく、正当な理由なく拒むと 47 条の 3 で給付を一時差し止められます。主治医の治療と、行政庁が給付の要否や障害等級を判断するための指定医診断は、目的がまったく別物です。業界裏話ヒント:指定医診断の前に、主治医からできるだけ詳細な診断書と画像を取り寄せて当日に持参するのが鉄則。短時間の診察では症状が過小評価されやすく、持参資料の有無で障害等級が一段変わることがある。
その可能性はあります。指定医診断は症状固定(治癒)の判断や障害等級の見直しに使われ、結果が休業補償の打ち切りや等級の引き下げにつながることがあります。ただし結果に不服なら審査請求で争えます(労働者災害補償保険法 38 条)。業界裏話ヒント:症状固定と判断されると休業補償給付は止まり、障害補償給付へ切り替わる。この『固定』のタイミングは争点になりやすく、まだ治療効果があると主張するには主治医の意見書が決定的。指定医の判断は絶対ではない。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 権限の内容 | 47 条の 2:指定医の診断を受けるよう命じる | — |
| 対象者 | 給付を受け/受けようとする者、遺族年金算定基礎者 | — |
| 従わない場合の効果 | 47 条の 3 を介して支払の一時差止につながる | — |
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