要点労働者災害補償保険法 38 条は、労災給付の不支給など保険給付の決定に不服がある者が、審査官への審査請求と審査会への再審査請求という無料の二段階で争えると定める。三か月の沈黙はみなし棄却できる。
Q · 労災が「業務上と認められない」と不支給になったら、もう裁判するしかないの?
違う。先に無料の審査請求と再審査請求がある
労働者災害補償保険法 38 条により、不支給などの保険給付決定に不服があるときは、まず労働者災害補償保険審査官に審査請求でき、その決定にも不服なら労働保険審査会に再審査請求できます。いずれも手数料無料で弁護士なしでも申し立てられます。審査請求から三か月たっても決定が出なければ「棄却されたものとみなす」と宣言して次へ進めます(2 項)。さらに審査請求は裁判上の請求とみなされ、給付請求権の時効が止まります(3 項)。
労災の申請を労働基準監督署に出したのに「業務上とは認められない」と不支給の通知が届いた。多くの人はここで諦めるか、いきなり弁護士費用に怯えて動けなくなる。だが労働者災害補償保険法 38 条は、その通知に納得できないあなたに、費用ゼロの二段ロケットを用意している。第一段が労働者災害補償保険審査官への審査請求、第二段が労働保険審査会への再審査請求だ。しかも 2 項には隠し扉がある。審査官が三か月たっても結論を出さないとき、あなたは「棄却されたものとみなす」と宣言して、自分の側から役所の塩漬けをこじ開け、次の段階へ進める。さらに 3 項。この審査請求は時効との関係で裁判上の請求とみなされる。つまり申し立てた瞬間、二年や五年で消える給付請求権の時効時計が止まる。動くか動かないかで、あなたの権利そのものが生き残るか、静かに消えるかが分かれる。
労働者災害補償保険法 38 条は労災給付決定に対する不服申立て制度を定める規定であり、保険給付の決定に不服のある者は労働者災害補償保険審査官に審査請求を、その決定に不服のある者は労働保険審査会に再審査請求をできる旨を規定する。あわせて三か月経過によるみなし棄却(2 項)と、審査請求・再審査請求を裁判上の請求とみなす時効の完成猶予・更新(3 項)を組み込む。
AI 輔助整理,以條文原文為準
労災給付の不支給など保険給付決定に不服がある人が、労働者災害補償保険審査官に再検討を求める無料の不服申立て手続です。労災法 38 条 1 項が根拠で、弁護士なしでも申し立てられます。
処分があったことを知った日の翌日から三か月以内です(労働保険審査官及び労働保険審査会法 8 条)。一日でも過ぎると原則として無料の救済ルートは閉じます。
審査官の決定に不服があるとき、労働保険審査会に対してさらに争う二段目の手続です。決定書の謄本送達の翌日から二か月以内に申し立てます。
審査請求も再審査請求も手数料は無料です。書式は労働局の窓口やサイトで入手でき、本人だけでも申し立てられます。
審査請求から三か月たっても決定がなければ、38 条 2 項により「棄却されたものとみなす」と宣言して再審査請求や取消訴訟に進めます。役所の沈黙をこちらから打ち切れます。
止まります。38 条 3 項により審査請求・再審査請求は裁判上の請求とみなされ、給付請求権の時効の完成猶予・更新の効果が生じます。
原則できません。審査請求前置主義により、まず審査官への審査請求を経る必要があります(行政事件訴訟法 8 条)。ただし三か月決定がなければ提訴できます。
いいえ。2014 年の行政不服審査法改正以降、審査請求の決定を経れば再審査請求を経ずに取消訴訟を起こせます。古い二重前置の解説は現行と異なります。
原則として、まず労働者災害補償保険審査官への審査請求を経る必要があります(審査請求前置主義、行政事件訴訟法 8 条)。ただし審査請求から三か月たっても決定がなければ、決定を待たず訴訟を起こせます(38 条 2 項)。業界裏話ヒント:2014 年改正前は審査請求と再審査請求の両方を終えないと提訴できなかったが、今は審査請求の決定だけで足りる。古い情報のまま再審査請求まで待つと、何か月も無駄にする
審査請求も再審査請求も手数料は無料で、本人だけでも申し立てられます。書式は労働局の窓口やサイトで入手できます。業界裏話ヒント:過労死・過労自殺やメンタル不調の業務上認定は、医学的・専門的な争いになりやすく、ここは労災に強い弁護士や社会保険労務士を入れると結論が変わることがある。無料だからと一人で抱え込むと、立証の組み立てで負けやすい
給付請求権の時効は給付の種類により二年または五年です(労働者災害補償保険法 42 条)。重要なのは、審査請求を出せばそれが裁判上の請求とみなされ、時効の完成猶予・更新の効果が生じる点です(38 条 3 項)。業界裏話ヒント:時効が迫っているなら、完璧な書類を整える前にまず審査請求を出して時計を止める。中身は後から補充できるが、止まった時計は戻らない(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 申立て先 | 労災法 38 条:審査官(一段)→ 審査会(二段) | — |
| 費用 | 審査請求・再審査請求とも無料 | — |
| 期限 | 審査請求は処分を知った翌日から三か月 | — |
| 沈黙への対抗 | 三か月で決定がなければみなし棄却(2 項) | — |
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