要点独占禁止法第103条の3は、犯則調査で電磁的記録媒体を差し押さえる際、媒体自体でなく記録を他媒体へ複写・印刷・移転して差し押さえることを認める規定である。
Q · 公取委の強制調査が入ったら、会社のサーバーやパソコンは全部持っていかれるの?
原本は残り、中のデータを複写して差し押さえます
独占禁止法103条の3により、差押え対象が電磁的記録の入った記録媒体(サーバー・PC・USB・スマホ等)であるとき、委員会職員は媒体そのものを持ち去る代わりに、中のデータを別媒体に複写・印刷・移転してコピーだけを差し押さえられます。原本は手元に残り業務は継続できます。ただし第2号では『差押えを受ける者に複写させる』処分も認められており、自社担当者に自らデータを抽出させられる場面があります。強制処分である以上拒否はできませんが、複写範囲・完全性・立会いを記録に残すことが後の防御線になります。
早朝、あなたの会社の受付に公正取引委員会の職員が令状を手に立つ。カルテルや入札談合の犯則調査だ。多くの人は、サーバーもパソコンも全部トラックで運び出されて業務が止まる光景を思い浮かべる。だが103条の3はそうさせない。差し押さえる対象が電磁的記録の入った記録媒体、つまりサーバー、PC、USB、スマホであるとき、職員はその媒体そのものを持ち去る代わりに、中のデータを別の媒体に複写・印刷・移転し、そのコピーだけを差し押さえることができる。原本はあなたの手元に残り、事業は止まらない。ただし、ここに見落とされがちな第二の選択肢がある。職員は『差押えを受ける者に複写させる』こともできる。つまり、あなた自身に自社データを抽出させ、それを証拠として差し押さえる。自分の手で、自分に不利な証拠を作らされる場面が、この条文の中に用意されている。
独占禁止法第103条の3は、犯則調査における電磁的記録に係る記録媒体の差押えに代わる処分を定める規定である。委員会職員は、記録媒体を差し押さえる代わりに、記録された電磁的記録を他の媒体へ複写・印刷・移転して当該媒体を差し押さえるか、又は差押えを受ける者にその複写等をさせて差し押さえることができる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
サーバーやPC等のデータ入り媒体を差し押さえる処分です。独占禁止法103条の3では、媒体そのものでなく中のデータを別媒体に複写して差し押さえる方式が認められています。
カルテルや入札談合の証拠となる契約書・メール・チャット履歴・会計データ等です。電磁的記録は媒体ごとでなく複写により取得されるのが原則です。
実務ではハッシュ値の記録や立会人の確認で担保されます。現場でハッシュ値・複製範囲・日時を書面化させておくと、後に改変や範囲逸脱を争う土俵になります。
物理媒体が社内になくても、アクセス可能な電磁的記録は複写等の手法で取得され得ます。クラウドは差押えの死角にはなりません。
犯則調査における処分には、刑事訴訟法の準抗告(429条・430条の準用)で争う余地があります。範囲逸脱や違法な複写は事後に証拠能力を争う材料になります。
犯則調査は刑事告発を視野に令状(許可状)に基づく強制処分、行政調査は報告命令等の行政処分です。103条の3は犯則調査の差押えに関する規定です。
実務上、弁護士の立会いを求めることが可能です。特に第2号で自ら複写を命じられる場合、立会いを求めることで手続の慎重さを高められます。
許可状の対象範囲に含まれれば対象になり得ます。業務用と私的領域が混在する場合、切り分けを主張し範囲を記録に残すことが重要です。
原則そうはなりません。103条の3は記録媒体そのものを持ち去る代わりに、中のデータを別媒体に複写してコピーだけを差し押さえる仕組みです。原本のサーバーやPCは手元に残り、業務は継続できます。業界裏話ヒント:それでも『複製に時間がかかるので一時的に預かる』と原本を持ち去ろうとする運用はあり得ます。その場合、業務継続に不可欠なシステムであることを具体的に説明し、複写での対応を求める交渉余地があります。動かなければ原本ごと持っていかれます
103条の3第2号に基づく強制処分なので、拒否はできません。ただし複製の対象範囲・媒体・手続を記録に残すことは求められます。業界裏話ヒント:自ら複製する行為が後に『任意に協力した』と位置づけられ、防御上不利になる懸念があります。複製はあくまで強制処分への対応であると現場で明確にし、できれば弁護士立会いのもとで行うことで、その後に証拠能力を争う余地を残せます。多くの担当者はこれを知らず、言われるまま全データを渡してしまいます
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 処分の内容 | 第103条の3:記録媒体の差押えに代え、データを他媒体へ複写・印刷・移転して差し押さえる | — |
| 誰が複製するか | 第1号は委員会職員、第2号は差押えを受ける者自身 | — |
| 対象媒体の帰趨 | 原本媒体は原則手元に残り、コピー媒体を差し押さえる | — |
| 一般法との関係 | 刑事訴訟法110条の2(差押えに代わる処分)を範とした特則 | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。
以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。