要点独占禁止法103条の2は、公取委の委員会職員が犯則調査で電気通信事業者に通信履歴の保全を書面で求められる制度。期間は30日以内、延長しても通算60日までで、対象は通信の中身ではなく履歴に限られる。
Q · 公正取引委員会は、カルテル捜査で私の通信記録を勝手に凍結できるんですか?
犯則調査で公取委が通信会社に履歴の保全を書面で求められます
独占禁止法103条の2により、公正取引委員会の委員会職員は、差押え又は記録命令付差押えに必要があるとき、電気通信事業者に対し送信元・送信先・通信日時などの通信履歴の電磁的記録を消去しないよう書面で求められます。対象は通信の中身ではなく履歴(メタデータ)です。期間は30日以内、延長しても通算60日まで。3項により、その要請をしたこと自体を漏らさないよう求められる場合があり、契約者本人が知らないまま履歴が凍結されていることもあります。
公正取引委員会と聞いて、課徴金を課す役所だと思っているなら、その認識は半分しか当たっていない。カルテルや入札談合が悪質な刑事事件(犯則事件)に発展すると、委員会職員は警察に近い捜査権を持つ。この103条の2は、その捜査の一場面を切り取る。委員会職員が証拠としてメール記録などを差し押さえる前段階で、携帯会社やプロバイダに対し「この通信履歴を消すな」と書面で命じられる。対象は通信の中身ではなく、誰がいつ誰と通信したかという履歴(メタデータ)。期間は書面で定める最長30日、延長しても通算60日まで。さらに3項では、その要請をしたこと自体を漏らすなと求められる。つまりあなたの会社が捜査対象になったとき、通信会社はあなたに何も告げないまま、あなたの通信記録を凍結している可能性がある。差押え許可状が出るより前から、証拠の固定はもう始まっている。
独占禁止法103条の2は、通信履歴の保全要請を定める規定である。公正取引委員会の委員会職員が、差押え又は記録命令付差押えのため必要があるとき、電気通信事業者等に対し、通信の送信元・送信先・通信日時等の電磁的記録を特定し、30日以内(延長で通算60日以内)これを消去しないよう書面で求める権限を認める。通信の内容ではなく履歴(メタデータ)を対象とし、差押えの必要がなくなれば要請を取り消す義務を伴う。
AI 輔助整理,以條文原文為準
捜査機関等が電気通信事業者に対し、通信の送信元・送信先・日時などの記録を消去しないよう書面で求める制度です。独占禁止法103条の2は公取委の犯則調査版で、期間は最長通算60日です。
悪質なカルテル・談合などを刑事事件として扱う調査で、委員会職員が臨検・捜索・差押え(101条)を行います。行政調査(課徴金狙い)とは別の入口で、より深刻な段階です。
書面で定める30日以内が原則で、特に必要があれば30日の範囲で延長できます。ただし通算で60日を超えることはできません(103条の2第1項・第2項)。
委員会自体は逮捕しませんが、犯則調査の結果、検事総長への専属告発(74条)を行い刑事手続に移行させられます。起訴は検察官が行います。
誰といつ何回連絡したかというパターンが「合意」の存在を裏づける状況証拠になります。中身が取れなくても、会合の頻度自体が有力な証拠です。
保全(103条の2)は「消すな」と止める段階、記録命令付差押え(103条)は実際に記録を取得する処分です。保全は取得の前段階の証拠固定にあたります。
法定要件を満たす正当な要請には通常応じます。ただし対象が特定されていない、通算60日を超える等の要件を欠く要請には是正を求められます。
課徴金減免制度は行政処分に対応するものですが、刑事告発の運用上も早期の自主申告が考慮され得ます。犯則調査が動いた案件では弁護士への早期相談が重要です。
できる。カルテルや入札談合が悪質な場合、委員会職員は犯則事件として臨検・捜索・差押え(独占禁止法101条)を行い、この103条の2で通信会社に履歴の保全も求められる。最終的には委員会が検察官に告発(74条)して刑事裁判になる。業界裏話ヒント:行政調査(課徴金狙い)と犯則調査(刑事狙い)は別物で、入口が違う。犯則調査が動いている案件は、通常の立入検査より格段に深刻なサインだと業界では受け止められている
この103条の2が対象にするのは送信元・送信先・通信日時といった「履歴」(メタデータ)で、通信の中身そのものではない。中身を取得するには別途、差押え許可状などによる差押え(独占禁止法101条以下)が必要になる。業界裏話ヒント:捜査側にとっては、中身よりも履歴のほうが有用なことが多い。誰がいつ何回連絡したかというパターンが、カルテルの「合意」の存在を裏づける状況証拠になるからだ
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 処分の性質 | 103条の2:通信履歴を『消すな』と止める保全要請(取得ではない) | — |
| 対象 | 通信の送信元・送信先・日時等の履歴(メタデータ) | — |
| 期間・時間軸 | 30日以内、延長で通算60日まで。差押え不要となれば取消義務 | — |
| 本人への影響 | 3項の非開示要請により本人が知らないまま凍結され得る | — |
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