要点独占禁止法 37 条は、公正取引委員会の委員長・委員らが在任中に議員就任・積極的政治運動・無許可の有報酬兼職・営利事業を行うことを禁止し、機関の中立性を担保する。
Q · 公正取引委員会の委員は、在任中に会社経営をしたり選挙に出たりできないんですか?
できません。在任中は議員就任・政治運動・兼業が禁止されます
独占禁止法 37 条により、公正取引委員会の委員長・委員及び政令で定める職員は、在任中、国会や地方議会の議員となることや積極的な政治運動をすることができません。また内閣総理大臣の許可がある場合を除き報酬のある他の職務に従事できず、商業その他営利を目的とする業務も一切行えません。カルテルや企業結合を審査する機関の中立性を、委員個人と業界・政治の利害を切り離すことで担保する趣旨です。
スーパーの値札、携帯料金、コンビニ各社の足並み。その裏で「これは価格カルテルではないか」と睨んでいるのが公正取引委員会だ。日本中の企業の競争を裁くこの組織の委員長と委員に、独占禁止法 37 条は厳しい縛りをかける。在任中は国会議員にも地方議員にもなれず、積極的な政治運動も禁止。内閣総理大臣の許可がなければ報酬のある仕事もできず、商売や金儲けの事業も一切できない。なぜここまで縛るのか。審判が同時にプレーヤーを兼ねれば、試合そのものが成立しないからだ。カルテルを摘発する人物が裏でビジネスを持っていたら、その判断を誰が信じられる。あなたが払う商品の価格が公正な競争の結果だと信頼できるのは、この一行が委員と業界の利害を根こそぎ切り離しているからだ。
独占禁止法 37 条は公正取引委員会の委員長・委員及び政令で定める職員に対する服務規律を定める規定である。在任中、国会・地方議会の議員となることや積極的な政治運動、内閣総理大臣の許可のない有報酬の兼職、及び商業その他営利を目的とする業務を禁止し、市場の競争を審査する独立行政委員会の政治的・経済的中立性を制度的に担保する。
独占禁止法を運用し、カルテルや企業結合を審査する独立行政委員会の構成員です。委員長 1 名と委員 4 名で合議体を構成し、37 条により在任中の兼業や政治運動が禁じられます。
委員長・委員及び政令で定める職員の在任中の行為を禁じます。議員就任と積極的政治運動、内閣総理大臣の許可なき有報酬兼職、営利事業の 3 類型です。
競争を裁く審判が業界と金銭的につながると、摘発判断の中立性が疑われるためです。個人の営業の自由を制約してでも機関の中立性を優先する設計です。
内閣から一定の独立性をもって職権を行使する合議制の行政機関です。公正取引委員会や人事院が代表例で、政治的中立が制度的に求められます。
できません。37 条が在任中の積極的な政治運動と議員就任を禁じています。個人の政治的自由を制約してでも、審査の政治的中立性を守る趣旨です。
報酬のある他の職務については、内閣総理大臣の許可があれば従事できます。ただし営利を目的とする業務は許可の有無にかかわらず一律禁止です。
委員長・委員は両議院の同意を得て内閣総理大臣が任命します(独占禁止法 29 条)。国会の関与により人選の中立性が担保されます。
委員長・委員の任期は 5 年で、再任も可能です(独占禁止法 30 条)。任期中は 37 条の服務規律と身分保障が独立性を支えます。
37 条が縛るのは「在任中」の兼業・政治運動・営利事業です。退任後の再就職は本条の射程外ですが、委員は通常 5 年任期で、在任中は業界との金銭的つながりを完全に断つことが求められます。業界裏話ヒント:在任中の独立性を支えるのは 37 条だけでなく、委員の独立した職権行使を定めた関連規定(独占禁止法 28 条)と、特定事由がなければ罷免されない身分保障の組み合わせです。三つが揃って初めて「政治にも業界にも左右されない審判」が成り立つ
公務の中立性確保という重要な目的のため、職務の性質に応じた合理的な制約として許容されると解されています。独立行政委員会である公正取引委員会の中立性は、憲法 65 条が定める行政権の内閣帰属との関係でも議論される論点です。業界裏話ヒント:人事院や公正取引委員会のような独立行政委員会が内閣からどこまで独立できるかは、憲法学で長く争われてきたテーマ。37 条の服務規律は、その「独立性」を内側から支える具体的な仕掛けの一つとして読むと、組織規定が一気に立体的に見えてくる
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|---|---|---|
| 規定の目的 | 37 条:委員の服務規律(兼業・政治運動・営利事業の禁止) | — |
| 守るもの | 個人の利害からの中立性(経済的・政治的独立) | — |
| 縛る対象 | 委員長・委員・政令で定める職員の在任中の行為 | — |
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