要点独占禁止法48条の3は、確約手続の通知を受けた事業者が、通知の日から六十日以内に排除措置計画を提出し認定を申請できると定める。認定されれば排除措置命令と課徴金を回避できる。
Q · 公取委から確約手続の通知が来たら、課徴金を払わずに済む道はあるの?
六十日以内に是正計画を出し認定されれば課徴金を回避できます
独占禁止法48条の3により、確約手続の通知を受けた事業者は、疑いの理由となった行為を排除するための排除措置計画を作成し、通知の日から六十日以内に公正取引委員会へ提出して認定を申請できます。計画が「排除に十分」かつ「確実に実施される見込み」の二基準を満たせば認定され、次条の効果として排除措置命令も課徴金納付命令も受けません。ただし価格カルテルや入札談合などのハードコアカルテルは運用方針で対象外とされ、この手続は使えません。
公正取引委員会からカルテルや優越的地位の濫用を疑われたとき、多くの経営者は「排除措置命令と巨額の課徴金で終わりだ」と覚悟する。だが、2018 年 12 月に開いたもう一本のルートがある。確約手続だ。あなたの会社が確約手続の通知を受けたら、自ら疑いの行為を排除する措置(排除措置)の計画を立て、通知の日から六十日以内に公正取引委員会へ提出して認定を申請できる。その計画が「疑いの行為を排除するのに十分」かつ「確実に実施される見込み」と認められれば、認定される。効果の中身は次条にあるが、認定を受ければ排除措置命令も課徴金納付命令も受けない。つまり、徹底的に争うのではなく、自ら是正を約束することで、行政処分という烙印と課徴金を回避する道だ。鍵は六十日という締切と、計画の作り込みにある。ここを外せば、この扉は静かに閉じる。
独占禁止法第48条の3は確約手続における排除措置計画の認定申請を定める規定であり、通知を受けた事業者が疑いの理由となった行為を排除する措置の計画を作成し、通知の日から六十日以内に公正取引委員会へ提出して認定を求める手続を規律する。認定要件は排除措置の十分性と実施の確実性の二点である。
AI 輔助整理,以條文原文為準
公正取引委員会が違反被疑行為について、事業者の自主的な是正(排除措置計画)を認定することで排除措置命令・課徴金を回避させる手続です。2018年12月に導入されました。
排除措置の内容、実施期限、その他公正取引委員会規則で定める事項を記載します(48条の3第2項)。十分性と確実性を満たす具体的な是正措置が求められます。
価格カルテル・入札談合などのハードコアカルテル、過去10年以内の同一違反、刑事告発相当の悪質重大事案は、公取委「確約手続に関する対応方針」で対象外です。
次条(48条の4)の効果により、排除措置命令も課徴金納付命令も受けません。違反の存在自体は法的に確定しない設計です。
計画が十分性または確実性の要件に適合しないと認められるとき、公取委は決定で却下します(48条の3第6項)。
リーニエンシーは自主申告で課徴金を減免する制度で主にカルテルが対象。確約手続は自主的是正計画の認定で処分自体を回避する制度で、優越的地位の濫用等が主対象です。
変更しようとするときは、公正取引委員会規則の定めにより改めて公取委の認定を受ける必要があります(48条の3第8項)。
確約認定は違反を法的に確定しないため、被害者の民事損害賠償請求(独占禁止法25条、民法709条)は別軌道で存続します。
法的にはなりません。本条第 3 項の認定は、排除措置計画が疑いの行為を排除するのに十分で確実に実施されると認めるものであって、違反の存在そのものを確定する処分ではありません。業界裏話ヒント:確約認定を受けても法的に違反と認定されていないため、後の民事損害賠償訴訟で原告が違反立証の負担を免れるわけではない。確約の事実だけを根拠に損害賠償が認められるとは限らず、ここを混同して攻めると原告側が足をすくわれる
原則として無理です。本条第 1 項が「通知の日から六十日以内」と明記しており、この期限管理が生命線になります。業界裏話ヒント:実務では、通知が出る前の事務局との水面下のやり取りで、申請するかどうかの腹はおおむね固まっていることが多い。六十日は「申請するか迷う期間」ではなく「決めた計画を仕上げる期間」だと捉えている事業者が、この制度を使いこなしている
逃げられません。価格カルテルや入札談合などのハードコアカルテル、過去 10 年以内の同一違反、刑事告発相当の悪質重大事案は、公取委「確約手続に関する対応方針」で確約手続の対象から外されています。業界裏話ヒント:確約手続が本当に効くのは優越的地位の濫用や拘束条件付取引といったグレーゾーンの事案で、世間を騒がせる派手なカルテルほど使えないという逆説がある。どちらの土俵に立っているかを最初に見極めることが、戦略の分かれ目になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 手続の性質 | 48条の3:事業者の自主的是正計画を認定する確約手続 | — |
| 違反の確定 | 違反を法的に確定しない(計画の十分性・確実性を認定) | — |
| 課徴金の帰結 | 認定されれば課徴金を回避(48条の4) | — |
| 対象からの除外 | ハードコアカルテル等は運用方針で対象外 | — |
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